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投稿者:山中suplex


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終了ドライブイン展覧会 『類比の鏡/ The Analogical Mirrors』

11/6開幕!京都と滋賀の県境に位置する共同アトリエ「山中suplex」 にて、国内外の現代美術アーティスト15名によるドライブイン展覧会を開催

  • 日程
    2020年11月06日 ~ 2020年12月06日

  • 時間
    17:00

  • 会場
    山中suplex

/展覧会について

京都と滋賀の県境に位置する共同アトリエ「山中suplex/Yamanaka Suplex」 にて、関西を拠点に活動するスタジオ利用アーティスト11名と、海外からのアーティスト4名によるドライブイン展覧会「類比の鏡/ The Analogical Mirrors」を開催いたします。

山中suplex は、両県の市街地から車で約15 分、京都と滋賀の県境にある比叡山に位置する共同アトリエです。利用者の制作の場としてはもちろん、イベントの主催、展覧会、ワークショップなどを定期的に企画・実施してきました。また、2019 年からは国内外のアーティスト・文化従事者を対象とした「山中アーティスト・イン・レジデンス オーダー」を始め、山中というローカルな場所からのゆるやかな国際ネットワークの構築を目指しています。
本展「類比の鏡/ The Analogical Mirrors」は、昨今のCOVID-19 の到来により中断せざるを得なくなった、身体の移動を伴うレジデンス事業を踏まえ、このような状況下でアーティストの持続可能な活動を模索し、現実的な方法で展覧会を実施するためのプロジェクトです。会場では、他者と接触する心配のない鑑賞環境を叶えるため、元産業廃棄物処理場の広い敷地と半野外という環境を活かし、自動車に乗ったまま作品鑑賞できるドライブイン形式を採用します。これは、新型コロナウイルス感染症対策の役割を担うのみならず、従来の西洋由来の作品鑑賞スタイルとは異なる新たな知覚をもたらし、普段意識されることのない鑑賞者自身への考察を促します。
身体を車内に拘束・隔離されながらの鑑賞体験は、さらなる美学的発展を生み出せるのか。同時に、15名のアーティストの作品そのものに、どのような形式の変更や向上が認められるのか。ドライブイン展覧会は、コロナ禍において主流になりつつあるオンライン空間とは異なる、新たなキュレーティング手法の提案となりえるのか。彼らの試みに、ぜひご期待ください。

/キュレーターズ・テキスト
かつて共産主義・社会主義といった思想界からの挑戦があったように、新型コロナウイルス感染拡大は、脱身体化の極致であるグローバリゼーションそのものに対する自然界からの批判であると考えられる。それを踏まえた本展「類比の鏡/The Analogical Mirros」は、COVID-19という存在に対する、芸術技法と肉体労働を駆使した美術界からの返答であり、1492年に西ヨーロッパがアメリカ大陸を経済的合理性に基づき植民化し始めたことに端を発する「地球村」について別角度から見つめ直すための空間となることを目論む。さらに、感染症予防対策としてのドライブイン形式を遂行する一方で、これまでは芸術作品がガラスケース内にテグスで固定されていたにも関わらず、今度は人類が保護・隔離される対象となった現状において、シートベルトで車内に拘束される個人の身体と、自動車という集団を格納できる躯体に向けた作品形式、および鑑賞体験の違いを考察する。
あるいは一方で、COVID-19というウイルスが突如消滅するという奇跡が起きた場合に、このドライブイン形式の自律性はどれほど確保できるのか。はたまた、自動車を持たない鑑賞者はそもそも展示を観ることができないのか。しかしそれは逆に、一度乗車こそしてしまえば、MoMAが開発した近代的な展示方法では体格の面で計上されていない鑑賞者(子ども、女性、車椅子利用者、老人)を包括することにはならないか。飲食や会話が可能な車内では、美術館よりも自由に振る舞えるのではないか。もしくは、地方において自家用車の所有が家族からの独立性をしめす指標であるのと同時に、運転免許証が日本社会で何よりも有効な身分証明書となる現況において、芸術鑑賞主体としての個人性と、社会通念上の成人性はどのような関係があるのか、等々の議題も扱えるかもしれない。
本展覧会を通じ、オンライン空間とは異なるコロナ禍での現実的な実施方法を美学的視点を交え探求し、ひとつの展覧会のサンプル、あるいはキュレーティング手法を現代社会に提案する機会になることを目指したい。
                             堤 拓也(本展キュレーター)

/参加アーティスト
アンドラーシュ・チェーファルバイ(スロヴァキア)、石黒健一、小笠原 周、木村 舜、小西由悟、小宮太郎、坂本森海、本田大起、パトリチア・プリフ(ポーランド)、前谷 開、宮木亜菜、若林 亮、和田直祐、ヤロスワフ・コズウォフスキ(ポーランド)、ユ・チェンタ(台湾)

/展覧会概要

会場|山中suplex (滋賀県大津市山中町91)[地図を表示]

会期|2020年11月6日(金)〜12月6日(日)
17:00-22:00(会期中の金土日祝のみ)

入場料|3,500 円(車1台につき)
*完全予約制
*18歳以下の同乗者1名につき、500円の割引(最大2名まで)
*場内での鑑賞ルートの都合上[全長4.8m・幅1.85m]を超える大きなお車ではご来場いただけません。
*webサイトにて車種をご確認ください。

チケット取扱|【Coubic】https://coubic.com/yamanaka-ruihi-2020/505641
*お支払いは事前決済(クレジットカード)・当日決済(paypay)がご利用いただけます。

キュレーター| 堤 拓也
アシスタント|黒木優花、周山祐未
グラフィックデザイン|UMA/design farm(原田祐馬、平川かな江)
インストーラー|耕三寺功三
サウンド|荒木優光
ライティング|十河陽平
主催|山中suplex / Yamanaka Suplex
協力| Marinko Sudac Collection、室津日向子
助成|アーツサポート関西
   令和2 年度 文化芸術活動の継続支援事業事業
未来につなぐ しが文化活動応援事業

問い合わせ|山中suplex/Yamanaka Suplex
E-mail:yamanaka.suplex.2020.ticket@gmail.com
ウェブサイト:https://www.yamanakasuplex.com/news/277719

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