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日程2014年04月23日 ~ 2014年05月11日
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時間12:00
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会場photographers’ gallery
四方を山で囲まれた甲府盆地に流れる笛吹川は、夏には豊かな流れが川筋を大きく変化させ、大小さまざまな石を運んできます。そして冬には野焼きが行なわれることもあり、生い茂る草や水流に覆われていた石が姿を現します。そうしたなか米田は、川底に沈んでいたり、土になかば埋もれていたり、川岸に打ち上げられていたりと、さまざまな姿かたちをした石を写し取っています。また笛吹川流域では、この地方に多く見られる、ただ丸いだけの石の道祖神や、道々にひっそりと据え置かれた何の変哲もない石も写されています。
川の石は、どこから流されてきたのかも、そしてどのようにして今ある形になったのかも定かでありません。また道祖神も起源や由来が定かでなく、道々の石もどういう理由で据え置かれているのか分からないものばかりです。米田が撮影する石はどれも、元をただすことが叶わず、まるで過去もしくは未来から届いたかのような、目が離せなくなる不思議な存在感を放っています。
*展示内容/インクジェット・プリント、550 x 365 mm、約15点