webDICE 連載『リアル!未公開映画祭』 webDICE さんの新着日記 http://www.webdice.jp/dice/series/32 Mon, 16 Dec 2024 20:21:54 +0100 FeedCreator 1.7.2-ppt (info@mypapit.net) 全国の劇場スタッフに聞いた、『リアル!未公開映画祭』おすすめの3本!【京都・神戸・新潟編】 http://www.webdice.jp/dice/detail/2820/ Tue, 11 Jan 2011 14:48:31 +0100

昨年末より渋谷アップリンクを皮切に開催される『リアル!未公開映画祭』。渋谷アップリンクでは好評につき会期延長のアンコール上映も決定し、今後も全国全国20箇所以上で幕を開ける映画祭は益々、盛り上がりをみせている。上映される政治、宗教、人種、教育、ビジネスなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリー9本の中から全国の劇場スタッフによるおすすめの3本をコメント付きで紹介する連載3回目は京都・京都みなみ会館、神戸・元町映画館、新潟・シネ・ウインドの劇場スタッフにご協力いただいた。




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全国の劇場スタッフに聞いた、『リアル!未公開映画祭』おすすめの3本!【東京・大阪・名古屋編】(2010-12-14)

全国の劇場スタッフに聞いた、『リアル!未公開映画祭』おすすめの3本!【埼玉・福岡・沖縄編】(2010-12-18)













[京都]

京都みなみ会館

会期:2011年2月5日(土)~






カシム・ザ・ドリーム



おすすめ no.1

『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』



2009年 / アメリカ / 87分

6歳のときに誘拐され、ウガンダ国民抵抗軍の兵士として強制的に大量虐殺の訓練を受けた過去を持つ、IBFジュニア・ミドル級チャンピオンのカシム・オウマを追った感動のドキュメンタリー。

監督:キーフ・デヴィッドソン

製作スタッフ:フォレスト・ウィテカー(『ラスト・キング・オブ・スコットランド』アカデミー賞主演男優賞、『バンテージ・ポイント』)
















ジーザス・キャンプ



おすすめ no.2

『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』




2006年 / アメリカ / 87分

キリスト教福音宣教会のフィッシャー女史が主催する、子供のサマーキャンプを追う。全米・全世界の福音宣教会信者の家庭から子供たちが参加するキャンプでは、子供たちに原罪を懺悔させ、中絶反対を解き、キリスト教を推進するブッシュを奉っていた。

監督:ハイディ・ユーイング、レイチェル・グラディ

製作スタッフ:ナンシー・ダダック、モーリー・トンプソン
















金正日花/キムジョンギリア



おすすめ no.3

『金正日花/キムジョンギリア』



2009年 / アメリカ・韓国・フランス / 75分

地球上で最も隔絶された国である北朝鮮の秘密のベールを取り払う作品。北朝鮮の刑務所を生き抜いた人々のインタビューやプロパガンダ映画の記録映像、日々の生活を描いたオリジナル映像もふんだんに盛り込んでいる。

監督:N.C. Heikin

製作スタッフ:ヨン・サン・チョー、デビッド・ノヴァック















おすすめコメント

『カシム・ザ・ドリーム ~チャンピオンになった少年兵~』



家族思いで、純粋で温かくて。そんなカシームが、ふとした時に見せる、思いつめたような寂しい表情には、彼の暗い過去が見え隠れする…。おばあさんと再会された後の`俺の人生は短い'という言葉や、向こう見ずでがむしゃらなところに、生き急いでるなあ、と感じました。あまりにも辛すぎる過去を抱えてしまうと、そうなってしまうのかな。



──京都みなみ会館スタッフ:今井芳さん








京都みなみ会館


東寺の五重塔がすぐそば。世界の名作毎日上映中!



会期:2011年2月5日(土)~

京都市南区西九条東比永城町78 [googlemaps:京都市南区西九条東比永城町78]

075-661-3993

公式サイト

公式twitter




サービスデー情報:

火曜日 ペア割 お二人2,000円

水曜日 レディースデイ




リアル!未公開映画祭_みなみ会館_外観

京都みなみ会館 外観


リアル!未公開映画祭_みなみ会館_内観

京都みなみ会館 内観













[兵庫]

元町映画館

会期:2011年3月19日(土)~4月1日(金)







ジーザス・キャンプ



おすすめ no.1

『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』




2006年 / アメリカ / 87分

キリスト教福音宣教会のフィッシャー女史が主催する、子供のサマーキャンプを追う。全米・全世界の福音宣教会信者の家庭から子供たちが参加するキャンプでは、子供たちに原罪を懺悔させ、中絶反対を解き、キリスト教を推進するブッシュを奉っていた。

監督:ハイディ・ユーイング、レイチェル・グラディ

製作スタッフ:ナンシー・ダダック、モーリー・トンプソン













金正日花/キムジョンギリア



おすすめ no.2

『金正日花/キムジョンギリア』



2009年 / アメリカ・韓国・フランス / 75分

地球上で最も隔絶された国である北朝鮮の秘密のベールを取り払う作品。北朝鮮の刑務所を生き抜いた人々のインタビューやプロパガンダ映画の記録映像、日々の生活を描いたオリジナル映像もふんだんに盛り込んでいる。

監督:N.C. Heikin

製作スタッフ:ヨン・サン・チョー、デビッド・ノヴァック












クルード





おすすめ no.3

『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』



2009年 / アメリカ / 105分

2009年サンダンス映画祭出展作品 審査員賞ノミネート作品
エクアドルの熱帯雨林で起こった「アマゾン・チェルノブイリ」とも呼ばれる石油メジャー・シェブロンによる世界最大級の環境汚染と、それに対する訴訟を追ったドキュメンタリー。

監督:ジョー・バリンジャー(『メタリカ:真実の瞬間』『ブレアウィッチ2』)

製作スタッフ:Jon Kamen、Frank Scherma、Joe Berlinger











おすすめコメント

『ジーザス・キャンプ ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』



元町映画館


キリスト教福音派のフィッシャー牧師が主催する子ども向けキャンプを取材した本作。教育か、洗脳か?キャンプの内容は賛否分かれるところですが、音や視覚を用いた彼女の演出が見事な効果を上げていることは認めざるを得ません。この手の演出で人々を誘導する手法は、よく見れば日本でも色んな所で使われているんじゃないの、っていう意味で日本人にも興味深い。教育関係者は必見。子どもを上手に導く方法ガイドとしても、それが裏に持つ危険性を警告する作品としても観ることができます。








『金正日花 / キムジョンギリア』


1990年代後半から2000年代前半までの、ほとんど「脱北者」のインタヴューだけで構成された、映画「クロッシング」の歴史的・社会的背景そのもの。 この作品に描かれた周辺諸国あるいは諸国民の対応というもの、あるいは一方で次第に脱北者に冷たさを示しつつある韓国社会に対しての批判なり皮肉でもあるのかもしれません。「元町映画館」で「クロッシング」を観た方には、ぜひ観ていただきたい映画です。








『クルード ~アマゾンの石油流出パニック~』


利潤追求のためなら、契約があるからといって何をしてもよいのか!?原住民を人とも思わない多国籍企業(+米政府)と腐敗したエクアドル政府が長年放置してきたツケが、270億ドルという尋常ではない損害賠償額に現れている。映画はシェブロンの株主総会に乗り込んだり、歌手のスティングを味方につけるなど、あの手この手で大企業に挑む原告弁護団の人間味が伝わってきて、悲惨な話でも暗くはない。ぜひ「フロウ」と併せて観てください。



──元町映画館支配人:藤島順二さん








元町映画館


手づくりの気さくな映画館「元町映画館」



会期:2011年3月19日(土)~4月1日(金)

神戸市中央区元町通4丁目1-12 [googlemaps:神戸市中央区元町通4丁目1-12]

078-366-2636

公式サイト

公式twitter




サービスデー情報:

火曜日 レディースデー

水曜日 メンズデー

毎月1日 サービスデー




元町映画館 外観

元町映画館 外観


元町映画館 内観

元町映画館 内観














[新潟]

シネ・ウインド

会期:2011年3月26日(土)~2011年4月8日(金)







ジーザス・キャンプ



おすすめ no.1

『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』




2006年 / アメリカ / 87分

キリスト教福音宣教会のフィッシャー女史が主催する、子供のサマーキャンプを追う。全米・全世界の福音宣教会信者の家庭から子供たちが参加するキャンプでは、子供たちに原罪を懺悔させ、中絶反対を解き、キリスト教を推進するブッシュを奉っていた。

監督:ハイディ・ユーイング、レイチェル・グラディ

製作スタッフ:ナンシー・ダダック、モーリー・トンプソン














ビン・ラディンを探せ!



おすすめ no.2

『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』



2008年 / アメリカ / 93分

ビッグマックを食べ続けて話題を呼んだ「スーパーサイズ・ミー」の監督モーガン・スパーロックが、前作同様、監督自身が「主役」となり、「オサマ・ビン・ラディンはどこにいるんだろう?」と質問しながらイスラム諸国を駆け回る。相手を「テロリスト」と決め付け、そこで暮らしている人々の姿を見ようとしないアメリカ人に向けて、自分たちが戦争している国の実態を見せ付ける作品。

監督:モーガン・スパーロック

製作スタッフ:マット・ランドン、ヴィン セント・マラヴァル、モーガン・ス パーロック










金正日花/キムジョンギリア



おすすめ no.3

『金正日花/キムジョンギリア』



2009年 / アメリカ・韓国・フランス / 75分

地球上で最も隔絶された国である北朝鮮の秘密のベールを取り払う作品。北朝鮮の刑務所を生き抜いた人々のインタビューやプロパガンダ映画の記録映像、日々の生活を描いたオリジナル映像もふんだんに盛り込んでいる。

監督:N.C. Heikin

製作スタッフ:ヨン・サン・チョー、デビッド・ノヴァック














おすすめコメント

『ジーザス・キャンプ ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』



たくさんのアメリカ映画を通じて憧れてきた楽しいサマーキャンプ、その中にはこんなにもエグイものもあるなんて!教育と環境、そしてアメリカ社会の底知れなさについて考えさせられます。



──シネ・ウインド支配人:井上経久さん








シネ・ウインド



会期:2011年3月26日(土)~2011年4月8日(金)

新潟県新潟市中央区八千代2-1-1 [googlemaps:新潟県新潟市中央区八千代2-1-1]

025-243-5530

公式サイト

公式twitter




サービスデー情報:

土曜日 2人で2,000円デー(年齢性別不問)

留学生割引 1,000円

2本目200円割引(別作品を連続で観覧時)

月刊ウインド最新号持参の方、200円割引(一般)

※併用不可・特別興業除く




シネ・ウインド 外観

シネ・ウインド 外観


シネ・ウインド 内観

シネ・ウインド 内観
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リアル!未公開映画祭本日より開催!アマゾン川流域で石油流出被害に遭った原住民が大企業の責任を問う『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』 http://www.webdice.jp/dice/detail/2801/ Sat, 25 Dec 2010 00:36:49 +0100
(c)2009, Crude Productions, LLC



オセロの松嶋尚子と映画評論家・町山智浩が良質なアメリカのドキュメンタリーを紹介する『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』が遂にスクリーンに!これまで日本未公開だったドキュメンタリーにより、アメリカが抱える様々な問題が白日の下に晒される『リアル!未公開映画祭』。12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーでスタートとなるこの映画祭のオープニングを飾る『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』は、南米エクアドルのジャングルを舞台に勃発した世界最大級の環境汚染と、そこに立ち向かう原住民による訴訟の行方を追ったドキュメンタリーだ。レインフォレスト財団共同創設者であるスティングの妻トルーディ・スタイラーが住民とともに大企業の責任を追及していく。

















作品情報

『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』




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(c)2009, Crude Productions, LLC




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2009年サンダンス映画祭出展作品 審査員賞ノミネート作品エクアドルの熱帯雨林で起こった「アマゾン・チェルノブイリ」とも呼ばれる石油メジャー・シェブロンによる世界最大級の環境汚染と、それに対する訴訟を追ったドキュメンタリー。



2009年/アメリカ/105分

監督:ジョー・バリンジャー(『メタリカ:真実の瞬間』『ブレアウィッチ2』)

製作スタッフ:Jon Kamen、Frank Scherma、Joe Berlinger
















グローバル経済の犠牲となったアマゾンを通して、本当の豊かさを問う


── 辻信一





タイトルの「クルード」は、英語で原油を意味する「クルード・オイル」から来ているのだが、他に「ありのままの」や「露骨な」という意味があり、覆い隠されてきた醜い現実を暴露するという、このドキュメンタリー映画の意図を表現している。



日本の約3分の2の面積しかないエクアドルだが、その自然と文化は極めて多様性に富んでいる。比較的小さな地域に多数の生物種が集中する様は、研究者をして「生態系のノアの箱舟」とまで呼ばせている。数百年に及ぶ植民地主義や新植民地主義支配の下、抑圧の歴史を生き延びて様々な文化を今日に伝える先住民族は、国の人口の4割を占める。この映画の舞台である「エル・オリエンテ」と呼ばれるアマゾン源流の熱帯雨林地域は、エクアドルの自然と文化の豊かさを凝縮したような場所だと言える。



しかし、グローバル経済にとって、そうした豊かさは無価値に等しく、ただひとつ価値があるのは、ジャングルの下に眠る石油だった。手取り早い外貨獲得を目指すエクアドル政府の後押しを受けて、国際石油メジャー、シェブロン・テキサコによる石油の採掘が行われる。それが、「アマゾンのチェルノブイリ」ともあだ名されるほどの大規模な環境汚染を引き起こしたのは、グローバル経済の立場からすれば論理的な帰結だったと言っていい。映画に登場する企業のお抱え弁護士や学者の尊大で冷ややかな態度には、そのことが示されている。彼らの「論理」を突き崩しながら、深刻な被害を受けた現地の先住民の先頭で闘うアメリカとエクアドルの弁護士の姿を、映画は追う。



近年、エクアドルは、他の“途上国”と同様、累積した債務の返済に苦しみ、度々アメリカをはじめとする“先進国”や国際金融機関の圧力の下で、環境破壊型の経済開発を推し進めてきた。こうした政府を責め、石油メジャーの強欲さに叱るのは易しい。しかし、「アマゾンのチェルブイリ」の責任は単に政府や企業にあるわけではない。この映画に登場する米系企業の姿は、ほとんどそのまま日系企業に置き換えることができるだろう。そして、その背後で、石油をはじめとする天然資源を浪費する暮らしを続けているのは私たち自身なのだ。



それこそがまさに“クルードな真実”なのである。それとしっかりと向き合い、本当の豊かさとは何かを問い直しながら、できるところから、社会のしくみを、そして自分自身の生活を変えていくこと。この映画はそれを訴えている。





(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)



■辻信一 プロフィール


明治学院大学教授。環境運動家。1999年に環境文化NGO「ナマケモノ倶楽部」を設立、以来そのリーダーとしてスローやGNHをキーワードにスローライフ運動を展開する。「100万人のキャンドルナイト」世話人代表。著書に『スロー・イズ・ビューティフル』(平凡社)、『ハチドリのひとしずく』(光文社)など多数。最新刊は『考える絵本7しあわせ』(大月書店)。

URL:http://www.sloth.gr.jp/tsuji/index.html







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(c)2009, Crude Productions, LLC














★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。


『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

予約・イベント詳細はこちら

『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

予約・イベント詳細はこちら


『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

予約・イベント詳細はこちら


『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

予約・イベント詳細はこちら

『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら















『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト



『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』上映日時:

12/25(土)10:45、12/27(月)12:30、12/29(水)14:30、1/4(火)12:30、1/5(水)14:30、1/7(金)12:30、1/9(日)13:30







★『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』イベント情報

日時:2011年1月9日(日)13:30の回『クルード』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)


予約・イベント詳細はこちら



★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー






▼『リアル!未公開映画祭』予告編


[youtube:X35hPFaW_Ks]











松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『クルード』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『クルード』VOD配信購入はこちら

一括購入ページはこちら













書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

Amazonで購入













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リアル!未公開映画祭上映『ビーイング・ボーン~驚異のアメリカ出産ビジネス~』は新生児死亡率が先進国で2番目に高い国・アメリカの医療の現場を告発する http://www.webdice.jp/dice/detail/2800/ Fri, 24 Dec 2010 17:58:05 +0100
(c)2007, Ample Productions & Barranca Productions



TOKYO MXで放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を映画館で公開する『リアル!未公開映画祭』が12月25日(土)渋谷アップリンク・ファクトリーよりロードショー公開される。その中の1本で、12月26日(日)から上映の『ビーイング・ボーン~驚異のアメリカ出産ビジネス~』は、近年問題が取り沙汰されているアメリカの出産医療事情を追いかけたドキュメンタリーだ。国民健康保険制度のない米国で巨大化する出産ビジネスの現状を数多くの事例とともに検証している。会場となる渋谷アップリンク・ファクトリーでは、2011年1月10日に妊娠、出産など様々な問題に取り組み、産婦人科医の堀口貞夫氏によるトーク付きの上映も行われる。















作品情報

『ビーイング・ボーン~驚異のアメリカ出産ビジネス~』




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(c)BELIEVE MEDIA / URBAN LANDSCAPES PRODUCTIONS 2008 ALL RIGHTS RESERVED




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アメリカの病院や医療保険のビジネス化によるゆがんだ医療の現状を追う。いかにアメリカの医師が金儲けのために不必要な帝王切開や促進剤を使っているかなど、隠された事実に迫り問題を提起する。



2008年/アメリカ/87分

監督:Abby Epstein

製作スタッフ:Abby Epstein、Paulo Netto、Amy Slotnick
















家族とともに女性の助産師さんの見守りによって分娩できる喜びを知ってほしい


── 河瀨直美





『ビーイング・ボーン』は帝王切開と通常分娩の両方を体験した作者の女性が、とても少ないスタッフとハンディカメラで撮影した作品なのだろう。医者のリスク回避のために妊婦さんの想いとは裏腹に、医療介入がなされてゆく様をリアルに描いている。怖いのは、女性たちがお産とは普通ではちゃんとできないものだから、医者の手を借りてしないと怖いと思っていることだ。女性には「産む」力が備わっていて、きちんと体を動かして不摂生をせず生活をしていれば自然に分娩できるものなのに、医者は言葉で妊婦を不安におとしいれ、精神的難産を引き起こす。もし、女性たちがお産をとても素晴らしいものだと認識していれば、その気持ちが新しい命を育む使命感とあいまって、最強のものになるだろうに。同じお産という体験を通して、その記憶は「最高」にも「最低」にもなるのだ。こう書くと、もしかしたら大多数の日本人女性もまた、お産は苦しくて痛いものと認識しているが故に、この映画を見る気持ちにはならないのではないかと懸念する。全米では三人に一人が帝王切開で子供を産み、日本の都市部では四人に一人がそうであるというデータからみても、戦後の日本は「命が誕生する」というとてつもなく根源的な部分で、アメリカナイズされてしまっている現実がある。もしも、わたしが20代で妊娠して、お産をしなければならない状況だったなら、周りの友人がしているのと同じ方法であたりまえに近くの病院に行って、少なくとも会陰切開という医療の介入を受け入れていただろう。そして分娩台という冷たくて固いあの椅子に座って恥ずかしげな恰好で医者である男の先生に見つめられながらお産をしていたに違いない。けれど、わたしは知ったのだ。家族とともに畳の上で女性の助産師さんの見守りによって分娩できる喜びを。だから、この映画を多くの日本人に見てほしい。そしてそれを知ってほしい。「命の誕生の瞬間」をそれから選択しても、いいのではないかと思うから。



(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)



■河瀨直美 プロフィール


奈良県奈良市生まれの映画作家。『萌の朱雀』(1997年)で劇場映画デビュー。『殯の森』で2007年カンヌ映画祭審査員特別大賞グランプリを受賞。最新作ドキュメンタリー『玄牝(げんぴん)』が全国順次公開中。







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(c)BELIEVE MEDIA / URBAN LANDSCAPES PRODUCTIONS 2008 ALL RIGHTS RESERVED















アメリカでの助産師による分娩の変遷を考える


── 堀口貞夫





助産師の手でお産を介助してもらおうという「変わり者」がニューヨークに現れたという様子で、映画は始まる。そして1900年には95%が自宅分娩だったが1935年には自宅分娩は50%、1955年には1%と変化し以後その状態は変らないと言う(日本の自宅分娩は1950年95.4%、 1960年49.9%、1970年1.2%)。



1900年代に東部の病院の医師たちがお産に関わるようになり、高齢の助産師の写真を使い或は無知で迷信的な南部の助産師とか、無知で不潔なイタリア敬の助産師と宣伝し病院での分娩を奨めた。此の時助産師たちは病院には入らなかった。そして50年くらいの間に助産師はほとんど居なくなった。



1920年代にはスコポラミンを用いた半麻酔が広く使われたが自分を失ったり騒いだり暴れたりで拘束衣が使われたりしていた。やがてピトシン(オキシトシン=子宮収縮剤)が様々な理由による陣痛促進のために使われるようになり、そのための痛みの増強に対しては硬膜外麻酔が使われるようになる。



1960年代後半からアメリカを中心にして起こった自然への回帰、愛・平和・芸術・自由を希求する運動とともに出産についても自然出産を望む動きが生まれて来た。女性解放運動や人種差別反対運動など権利主張の運動の中で患者の権利として疾病について,治療法について,治療法の副作用について十分な情報を得た上で、患者が治療法を選択するインフォームド・コンセント重要と考えられるようになった。しかし、分娩の場に於いては、妊婦の希望を聞くのは建前であって産婦にとっては選択の余地はないことが多かったようである。



1970年頃より分娩監視装置が用いられるようになり、胎児心拍数の連続記録が出来るようになったが、分娩時間の遷延や胎児心拍曲線の異常などがある場合には帝王切開行うために帝王切開の頻度が4%から30%を超えるものとなって来た。そして帝王切開の行われた時刻を見ると、16時と22時の二つのピークがあり、ここにも医療側の気持ちが働いているのが判るという。



イギリス、フランス、ドイツ、スカンジナビア、オーストリア、イタリア、スペイン、オランダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本などの国々は、みな助産師が分娩を介助し、妊産婦死亡や新生児死亡の面でいい成績を上げていると元WHOの婦人科・児童保険局長だったマースデン・ワグナーは主張し、ミシェル・オダンも女性の持っている力を引き出すのが助産師だと言う。そして子どもを自然の力で産んだ女性たちは「出産の過程を記憶に刻むことが大切だ」「子どもを産むことで人生の何かが変わった」と言う。日本でも助産師の手助けを受けながらお産をした年間一万数千人の女性たちはその経験の素晴らしさを語るし、親子関係や家族の絆を作るのに資することは確かであり、医療介入がリスク生む可能性も大きいことも知っている。



しかし次のような現実もある。妊産婦と周産期の死亡は1950年755分娩に一人と31分娩に一人、1960年は851分娩に一人と24分娩に一人、 1970年は1,919分娩に一人と47分娩に一人であったが、2000年になると15,263分娩に一人と173分娩に一人となっている。一方、生殖年齢(15歳~49歳)女性の死亡は1700人に一人である。



また私が愛育病院のある一年間1,344件の分娩を後方視的に調べた所妊娠中から分娩終了まで何のリスクもなかったのは64.4%であった。これは助産師だけで十分に手助けできたものと考えられる。年間分娩数110万件のうち70万8000件が助産師のケアで生まれるのが安全といえるものという事が出来る。此の数のお産を助産師のケアで行うには2万~2万8000人のフル勤務の助産師が必要である。2004年の登録されている助産師数は2万5000余人である。




このようなことを考えさせられる映画である。




(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)



■堀口貞夫 プロフィール


1933年生まれ。産婦人科医。主な著書に「産科と酸塩基平衡」(真興交易出版部)「10代からのセイファーセックス入門-子も親もこれだけは知っておこう-」(緑風出版)「あなただからだいじょうぶ」(赤ちゃんとママ社)「夫婦で読むセックスの本」(NHK出版、生活人新書)などがある。














★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。


『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

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『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

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『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

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『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

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『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

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『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

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『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら















『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト



『ビーイング・ボーン』上映日時:

12/26(日)10:45、12/28(火)12:30、12/29(水)10:45、1/4(火)14:30、1/5(水)10:45、1/7(金)14:30、1/10(祝・月)13:30




★『ビーイング・ボーン~驚異のアメリカ出産ビジネス~』イベント情報

日時:2011年1月10日(月・祝)13:30の回『ビーイング・ボーン』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

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★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー




▼『リアル!未公開映画祭』予告編


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松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『ビーイング・ボーン』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『ビーイング・ボーン』VOD配信購入はこちら

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書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

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リアル!未公開映画祭で上映決定、決して素性を明かそうとしない音楽家の実体を解明する『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』 http://www.webdice.jp/dice/detail/2799/ Fri, 24 Dec 2010 00:27:44 +0100
(c)BELIEVE MEDIA / URBAN LANDSCAPES PRODUCTIONS 2008 ALL RIGHTS RESERVED



TOKYO MXで放送開始より映画ファンの好奇心をくすぐる日本未公開のドキュメンタリーを紹介してきた『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』から、独自に視点でアメリカの社会や文化、政治を題材にしている9本の作品を劇場公開する『リアル!未公開映画祭』が12月25日(土)から渋谷アップリンク・ファクトリーで開催される。そのなかの一作、『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』は、外界との接触をほとんど行わず、通信販売を介して70年代後半から現在に至るまで60枚以上の作品をリリースし続けているミュージシャン、ジャンデックについて、彼の作品の虜になった編集者やライター、DJらの証言により浮き彫りにしていく。今回の上映にともない、2011年1月9日には同じく彼の音楽を愛する批評家の佐々木敦氏と評論家の湯浅学氏を迎えてのトークイベントも行われ、稀代のアウトサイダー・ミュージシャンの魅力について語られる。















作品情報

『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』




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(c)BELIEVE MEDIA / URBAN LANDSCAPES PRODUCTIONS 2008 ALL RIGHTS RESERVED






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テキサス州のアシッド・フォーク・シンガー、ジャンデック(ヤンデック)のドキュメンタリー。その経歴が謎に包まれたアーティスト、JANDEKの音楽の素晴らしさを、雑誌編集者やラジオDJの証言とともに伝えた作品。



2003年/アメリカ/88分

監督:チャド・フライドリッヒ

製作スタッフ:チャド・フライドリッヒ、ポール・フェラー

















「アングラの自分」としてのイメージ作りの巧みさに衝撃


── 大槻ケンヂ





作品のタイトルにもなっている「ジャンデック」とは、ある一人のミュージシャンの名前だ。彼は1980年代から、実に30枚を超えるアルバムを自主制作で発表している。彼の曲にはメロディもほとんどなく、コード進行やサビなども存在しない。そしてその経歴の一切は謎に包まれている…。そんな謎のアウトサイダー・ミュージシャン、ジャンデックを追ったのがこの作品だ。



TOKYO MX「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」のオンエアでこの作品を観て、個人的には強く感銘を受けた。自分は現在、フジロックだったり、アニメロサマーライブだったりと、エンタテインメントのロックを中心にやっているわけだが、元々はアングラな人間である。この作品で描かれるジャンデックのような、アバンギャルドな、前衛の道を歩んでいくという生き方もあったんじゃないか? 自分の今の表現は果たしてこれで良いんだろうか? と、自分自身に問い直してしまった。



ジャンデックの音楽自体は、確かにちょっと珍しくはあるが、そこまで目新しいというほどではない。ああいう種類のサウンドは既に存在していたりはするのである。驚くのはその自己演出の巧さ。自分の本当の姿を小出しにしながら、謎は残しつつ、さらにペースを保って新作をリリースし続けている。そこがすごい。「アングラの自分」としてのイメージ作りの巧みさには、ちょっと衝撃を受けたほどだ。



そしてこの作品は「表現」についても考えさせられる。映画と言えば3Dだ、ハリウッドだ、テレビ局がついた邦画大作だ…と、そういった作品だけが「映画」だと思っている多くの人々がいる。音楽だってそうだ。ヒットが確実に予測される、売れる音楽だけを「音楽」だと捉えている人は多い。だけど、そんな作品ばかりが「表現」なのではない。もちろんジャンデックみたいな音楽ばかりが街に溢れても困っちゃうけれど、自分から求めて、隙間をぬって探し出さないと見つけることのできない「表現」も、確かに存在しているのだ。そういう意味でこの「ジャンデック」という作品は、「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」というテレビ番組や「松嶋×町山 未公開映画祭」というウェブ配信企画の、根本的なテーマを具現化した一作と言えるだろう。



…と言いつつ、最後に一つだけもの申したいこと。TOKYO MXでのオンエアのときに参考資料の映像としてジャンデックのライブシーンが放送されたんだけど、彼が演奏してたギターが今時のエレアコだった。これ、わりとキチンとバンドでフュージョンやポップスをやるようなミュージシャンが使うギターなんだよね。ジャンデックがそんなオシャレなギターを弾いてちゃいかんでしょ!これだけアングラな自己演出してるんだったら、戸板を継ぎ合わせたようなボロボロのギター持って来いよ~!と、そこだけは納得することができないのだった。



(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)



■大槻ケンヂ(筋肉少女帯・特撮) プロフィール


1966年2月6日生まれ。1982年筋肉少女帯結成、1999年脱退後ロックバンド「特撮」 結成。ボーカリストとして活動を開始。現在はアンプラグドやソロユニットのLIVE活動も精力的に行っている。2006年「筋肉少女帯」が8年振りに復活をつげる。他に、新宿ロフトプラスワンで開催している大槻ケンヂの「のほほん学校」は100回を超えるおもしろトーク&LIVEイベントといて毎回様々なゲストを迎え行われている。エッセイスト、小説家としても活躍。SF小説の星雲賞2年連続受賞。『くるぐる使い』で吉川英治文学新人賞候補。02年自伝的小説『リンダリンダラバーソール』を上梓。現在、WEEKLY「ぴあ」にてエッセイ「神菜、頭をよくしてあげよう」連載中。最新刊はメディアファクトリーより長編小説「縫製人間ヌイグルマー」、ぴあ「人として軸がぶれている」など。2007年青春長編小説「グミ・チョコレート・パイン」が待望の映画化。






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★リアル!未公開映画祭イベント情報
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『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

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『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

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『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

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『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

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『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

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『金正日花/キムジョンギリア』

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『ジャンデック』

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2011年1月9日(日)20:30の回

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『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

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『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

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『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト



『ジャンデック』上映日時:

12/25(土)16:30、12/28(火)10:45、12/29(水)12:30、1/4(火)10:45、1/5(水)12:30、1/7(金)10:45、1/9(日)20:30



★『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』イベント情報

日時:2011年1月9日(日)20:30の回『ジャンデック』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

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『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー





▼『リアル!未公開映画祭』予告編


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松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『ジャンデック』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

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『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

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ウガンダの少年兵士がボクサーとしてアメリカン・ドリームを掴むまで『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』リアル!未公開映画祭で上映 http://www.webdice.jp/dice/detail/2796/ Tue, 21 Dec 2010 20:24:51 +0100
(c)BELIEVE MEDIA / URBAN LANDSCAPES PRODUCTIONS 2008 ALL RIGHTS RESERVED



『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で放送された、日本でまだ公開されたことがなかったアメリカのドキュメンタリー映画のなかから、政治、宗教、文化、家族など様々なテーマを網羅した9作品を上映する『リアル!未公開映画祭』が12月25日(土)から渋谷アップリンク・ファクトリーをはじめ全国20か所以上で公開される。今回紹介する『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』は、子供時代にウガンダの地で誘拐され国民抵抗軍の兵士として育った後、アメリカに渡りプロボクシングのチャンピオンへの道を目指すカシム・オウマの軌跡を綴ったドキュメンタリーだ。祖国に残した子供や祖母への思い、脱走兵のため困難だったウガンダへの帰国のための努力、少年兵として人を殺してきたことのトラウマ、そして自らのベルト獲得のためのトレーニング。そうした複数のドラマを重層的に続けることで、ウガンダの困難な政治状況を浮き彫りにし、単なるアメリカン・サクセスを越えたドキュメンタリーを作り上げている。















作品情報

『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』




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(c)BELIEVE MEDIA / URBAN LANDSCAPES PRODUCTIONS 2008 ALL RIGHTS RESERVED




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6歳のときに誘拐され、ウガンダ国民抵抗軍の兵士として強制的に大量虐殺の訓練を受けた過去を持つ、IBFジュニア・ミドル級チャンピオンのカシム・オウマを追った感動のドキュメンタリー。



2009年/アメリカ/87分

監督:キーフ・デヴィッドソン

製作スタッフ:フォレスト・ウィテカー(『ラスト・キング・オブ・スコットランド』アカデミー賞主演男優賞、『バンテージ・ポイント』)

















一人のボクサーを通して「政治の残酷さ」を描き切った秀作


── 玉木正之





ボクシングは政治的スポーツである。白人vs黒人、民主主義vs全体主義、キリスト教vsイスラム教、ヴェトナム参戦vs反戦…。良くも悪くも、そんな対立が背景にあった。
ボクサーたちに深い主義主張はなくとも、政治的環境が彼らの背中を押した。日本のチャンピオンに沖縄出身者が多かったのも、そのためだ。だから政治よりも経済が世界を支配するようになった今、ボクシングは「死んだ」と思っていた。



しかし、その見方は早計だった。映画『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』は、今もアフリカに存在する悲劇的政治状況と、そこから抜け出すためにボクシングを選んだ少年の闘いを、見事に描き出している。



6歳で誘拐され、ウガンダの国民抵抗軍兵士にされたカシムは、虐殺現場を見、レイプされる少女を見、命じられるまま人を殺し、拷問を行い、少年兵として成長する。そして青年になってボクシングを学び、軍を脱走。言葉も通じず、家もないアメリカへ渡り、ボクサーとしてデビュー。世界王者にまで上り詰める。



「祖国のため」「アフリカのため」に闘ってきた彼が、やがて政治家の支援も得て故郷ウガンダに帰る。父は殺され、祖母と抱き合う一人の若きボクサーの涙にアフリカの悲劇を凝縮させた映像と、冷静に自らの半生を語る彼の言葉は、見る人すべての胸に「政治の本質的残酷さ」を刻み込む。この見事なドキュメンタリーを、一人でも多く人に見てもらいたい。



(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)



■玉木正之 プロフィール


1952(昭和27)年、京都市生まれ。スポーツ&音楽ライター。横浜桐蔭大学員教授・静岡文化芸術大学客員教授・立教大学大学院非常勤講師。毎日放送『ちちんぷいぷい』、東海テレビ『スーパーサタデー』、NHK『クローズアップ現代』NHK-BS『ブックレビュー』、BSフジ『プライムニュース』などにコメンテイターとして出演。2010年9月にはNHK教育テレビ『歴史は眠らない・柔の道』4回シリーズに出演。主な著書は『スポーツ解体新書』(朝日文庫)『続スポーツ解体新書』(財界展望社)『スポーツとは何か』『ベートーヴェンの交響曲』『ロマン派の交響曲』(以上・講談社現代新書)小説『京都祇園遁走曲』はNHKドラマ新銀河でドラマ化された。主な翻訳書に『和をもって日本となす』(R.ホワイティング著・角川文庫)『日本式サッカー革命』(S.モフェット著・集英社)など。

公式サイト:http://www.tamakimasayuki.com/






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マンガのようなサクセスストーリー!


── 花くまゆうさく





6歳のときに誘拐されて、無理やり兵士に訓練される。この時点ですでに驚愕なのだが、その子供時代で殺しもマリファナも経験!やがて脱走してアメリカへ。兵士時代に覚えたボクシングで、アメリカでプロボクサーになりIBFジュニアミドル級チャンピオンに!!って驚愕エピソードのオンパレード。こんなマンガのような話が、マンガじゃなくてホントにあった怖い話ってんだから、このあらすじだけで見たいでしょ、このドキュメンタリー映画。この先もエピソードは進み感動もあるんですよ。



平和ボケの日本で見てると、人ごとに映る絵物語のようですが、同じ地球の同じ時代の現実の話なんだなと思うとなんともいえぬ気持ちになります。



あと男の子目線だと、格闘技でサクセスしていく話は食いつきますよね、やっぱり!



(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)


■花くまゆうさく プロフィール


1967年東京都出身。イラストレーター。漫画家。代表作に『東京ゾンビ』『ダメ人間グランプリ』などがある。 DVDアニメ『メカアフロくん』が現在好評発売中。格闘技ファンでもあり『kamipro』にコラムを連載している。














★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。


『ジーザス・キャンプ』

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ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

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『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

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『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

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ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

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『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

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『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

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『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

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『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

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『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

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『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

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『カシム・ザ・ドリーム』上映日時:

12/26(日)16:30、12/27(月)18:30、12/29(水)18:30、1/2(日)12:30、1/3(月)14:30、1/5(水)20:30、1/6(木)14:30、1/8(土)20:30、1/9(日)18:30



★『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』イベント情報

日時:2011年1月8日(土)20:30の回『カシム・ザ・ドリーム』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

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★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー




▼『リアル!未公開映画祭』予告編


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松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『カシム・ザ・ドリーム』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

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過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

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激動の北朝鮮、貧窮にあえぐ人民の姿を生々しく捉えた『金正日花/キムジョンギリア』リアル!未公開映画祭で上映 http://www.webdice.jp/dice/detail/2787/ Fri, 17 Dec 2010 15:03:55 +0100
(c)22009 Green Garnet Productions LLC, all rights reserved



先頃、金正日総書記に変わる後継者に三男の金正恩氏が公表された北朝鮮。依然人民の間には食料難をはじめとした生活への不安が叫ばれるというが、普段のニュースからはなかなか垣間見ることのできない北朝鮮の市民たちに肉薄したドキュメンタリーが遂に公開される。1992年から2006年に脱北した人々の証言により構成された『金正日花/キムジョンギリア』は、映画評論家の町山智浩とオセロの松嶋尚子のパーソナリティーによりTOKYO MXで放送中のテレビ番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介され、ついにスクリーンで12月25日から渋谷アップリンク・ファクトリーを皮切りに全国で開催の『リアル!未公開映画祭』でも上映される。信じがたいほどの弾圧を受けた人たちの悲痛な声を、あなたはどう観るだろうか。


















作品情報

『金正日花/キムジョンギリア』



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(c)22009 Green Garnet Productions LLC, all rights reserved




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地球上で最も隔絶された国である北朝鮮の秘密のベールを取り払う作品。北朝鮮の刑務所を生き抜いた人々のインタビューやプロパガンダ映画の記録映像、日々の生活を描いたオリジナル映像もふんだんに盛り込んでいる。



2009年/アメリカ・韓国・フランス/75分

監督:N.C. Heikin

製作スタッフ:ヨン・サン・チョー、デビッド・ノヴァック






















世界でもっとも閉鎖的な国の実体の片鱗を覗かせる


── アン・ヨンヒ





映画のタイトル「金正日花」は、実在する花である。ベゴニア科の真っ赤な大輪の花で、北朝鮮では「不滅の花」とも呼ばれる。日本人の加茂元照が改良し、1988年金正日(キム・ジョンイル)の46才の誕生日に献上した。金正日花は金正日を称えるためのツールとして使われ、花言葉は「愛、平和、知恵、正義」。映画ではまさに「金正日王国」を象徴している。



監督のハイキン氏は、「逆説的な北朝鮮の現実を伝えるためにあえて『金正日花』をタイトルにした」という。北朝鮮は世界でもっとも閉鎖的な国としてその実体がつかめない。そうした意味でこの映画は北朝鮮の実体の片鱗を覗かせる。ドキュメンタリー映画は、作り手の意図によって編集されるため、すべてが正しいとは言えない。しかし、脱北した者たちの生の声を伝えることで、少なくともそうしたことがあったという事実は否めないからだ。



彼らの証言は、聞く人の耳を疑う。「苦しい」とか「酷い」のレベルではなく、聞いていてやるせなくなる。あまりにもむご過ぎて現実味にかけるほどだ。具体的な再現映像はなく、証言の内容に合わせて象徴的な映像や一見関係なさそうな女性が登場する。淡々とした口調で語る彼らは時には薄笑いさえ浮かべる。すでに安定した暮らしを得ているという証拠かもしれない。ただし、一人の例外がある。あまりにも恨みが多すぎて、まだその悪夢から抜け出せない老婦人。彼女は話しの途中「金正日は絶対に許せない」と泣き叫ぶ。



ここには、1992年から2006年まで脱北した者たちが登場する。韓国では脱北者のことを純粋な韓国語で「セトミン」という。「新しい場を探す人」という意味だ。彼らの韓国での処遇は一概に同じではない。まず彼らが北朝鮮で何をしていたかによって、大きく分かれる。さらに、韓国政府が「太陽政策」を始める前の1996年までは、脱北者に対する韓国民の視線は温かかった。しかし、太陽政策が始まると北朝鮮との緊張緩和により、脱北者たちの立地は狭くなった。いくら北朝鮮のひどさを訴えても聞き入れてもらえない状態が続いた。また、韓国民も際限なく援助することに不満が募った。



現在(2010年)の北朝鮮では、この映画が発表された2009年にはなかった二つの現象が現れている。金正日の後継者となる「金正恩(キム・ジョンウン)」の浮上。そして、北朝鮮の国の理念の骨格となる主体思想を考案した黄長燁(ファン・ジャンヨプ)の死である。

こうした変化がこれからの北朝鮮にどういった影響を及ぼすのか、それは監督のいう「金正日花」第二弾で語られるかもしれない。






(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)




■安暎姫 アン・ヨンヒ プロフィール


梨花女子大学中国文学卒業。韓国外国語大学同時通訳学院日本語修士課程卒業。現在、同時通訳、執筆業、および韓国梨花女子大の日本語講師、韓国ソウル外国語大学大学院講師。著書に『シナブロ(知らぬ間に少しずつ)』(小学館)がある。





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すぐ隣の国で起こっている悲惨な現実を知ってほしい


── 加藤博





北朝鮮の悲惨な人権状況をかなり正確に深く捉えている映画だと思います。

7月から8月にかけて起きた洪水は、北朝鮮で甚大な被害を出しています。 北朝鮮の穀倉地帯の黄海南道、北道をはじめ、北の咸鏡北道、南道でも被害が出ています。

中国、北朝鮮の国境の川・豆満江でも、普段は30-40メートルの川幅が、降り続く大雨によって100メートルまでに広がっています。濁流と化した河には、1日に水死体が何体も目視できる異常な事態が続いています。この機会を利用して、食料を求めて決死の覚悟で中国側に渡ろうとして失敗し、溺死した者と思われます。



北朝鮮は昨年11月の紙幣改革(デノミ)の失敗で、これまで軌道に乗りかけていた市場経済が打撃を受け、市場に品物はなく、物価はいずれも2-3倍になり、購買力がなく人の姿もまばらな状態が続いています。羅津先峰を往来している中国人のビジネスマンの話によれば、11月までは活気のあった羅津先鋒の市場は、火が消えたようで、品物も、人の数もほとんどない状態だと語っている。



また、病院には薬がなく、これまで医師が処方箋を書いて、患者が市場でその薬を探していたが、今ではそれもない。病院の薬剤倉庫にも薬はなく、医師が処方箋を書くのをやめたという報告も届いています。薬がないため患者に対して病名を告げることしかできません。危機感を抱く人民保健省は、貿易部を通じて必死に薬を手に入れようとしていますが、これまでの北朝鮮の債務不履行のため、中国をはじめ、関係各国の製薬会社が出荷を控えているので、状況は悪化の一途をたどっています。このまま推移すれば、病人は薬がなく死に、一般の人間は食糧がないために大量死は避けられないだろうと中国側の北朝鮮貿易関係者は解説しています。



北朝鮮国内では極端に食糧が不足しているもようで、緊急の食糧援助が必要です。中国政府は自国の洪水被害のため、自国の食糧の確保のため、米の輸出を許可制にし、事実上輸出禁止措置をとっている。拉致被害者問題を抱える日本、哨戒艦・天安の爆沈問題を抱える韓国、六者協議問題でのUSはそれぞれの立場から食糧支援を控えているため、問題解決は悲観的です。



このような状況下でも、北朝鮮の独裁政権はこの映画に見られる通りの人権侵害を一向に改めようとはしていません。私どもが2004年に刊行した「Are they telling the truth?」(邦題「彼ら言っていることは本当か」)の中のイラストも、この映画で多用されていますが、国連、各国政府、そして世界中の多くのNGOの非難や勧告にも拘わらず、政治犯収容所の状況も一切変わっていません。一人でも多くの方にこの映画を見ていただき、すぐ隣の国で起こっている悲惨な現実を知っていただきたいと思います。





(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)




■加藤博 プロフィール


北朝鮮難民救援基金 理事長

公式サイト:http://www.asahi-net.or.jp/~fe6h-ktu/toppage.htm
















★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。


『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

予約・イベント詳細はこちら

『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

予約・イベント詳細はこちら


『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

予約・イベント詳細はこちら


『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

予約・イベント詳細はこちら

『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら















『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト



『金正日花/キムジョンギリア』上映日時:

12/25(土)18:30、12/27(月)20:30、12/29(水)16:30、1/2(日)10:45、1/3(月)20:30、1/5(水)18:30、1/6(木)10:45、1/8(土)13:30、1/9(日)16:30



★『金正日花/キムジョンギリア』イベント情報

日時:2011年1月8日(土)13:30の回『金正日花/キムジョンギリア』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

予約・イベント詳細はこちら





★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー





▼『リアル!未公開映画祭』予告編


[youtube:X35hPFaW_Ks]











松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『金正日花/キムジョンギリア』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『金正日花/キムジョンギリア』VOD配信購入はこちら

一括購入ページはこちら













書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

Amazonで購入






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全国の劇場スタッフに聞いた、『リアル!未公開映画祭』おすすめの3本!【埼玉・福岡・沖縄編】 http://www.webdice.jp/dice/detail/2788/ Fri, 17 Dec 2010 18:17:20 +0100

2010年12月25日(土)渋谷アップリンク・ファクトリーを皮切に、全国20箇所以上で開催される稀有な"映画祭"である『リアル!未公開映画祭』。上映される政治、宗教、人種、教育、ビジネスなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリー9本の中から全国の劇場スタッフによるおすすめの3本をコメント付きで紹介。今回は、埼玉・川越スカラ座、福岡・シネ・リーブル博多駅、沖縄・桜坂劇場の劇場スタッフにご協力いただいた。




【劇場スタッフに聞いたおすすめの3本】

全国の劇場スタッフに聞いた、『リアル!未公開映画祭』おすすめの3本!【東京・大阪・名古屋編】(2010-12-14)




【作品別紹介:ライナーノーツ】

アメリカ人はなぜシュワルツェネガーとスタローンに憧れるのか?『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用』リアル!未公開映画祭でスクリーンに登場(2010-12-14)

リアル!未公開映画祭上映作『フロウ~水が大企業に独占される!~』は、世界の水が知らないうちに民間企業に独占されていることを告発する(2010-12-15)

『スーパーサイズ・ミー』のスパーロックの次回作は『ビン・ラディンを探せ! 』リアル!未公開映画祭で上映(2010-12-10)

ヴェールに包まれた福音派の、子供達への信仰の教えに迫る『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』(2010-12-07)


















[埼玉]

川越スカラ座

会期:近日開催






ビーイング・ボーン



おすすめ no.1

『ビーイング・ボーン ~驚異のアメリカ出産ビジネス~』



2008年 / アメリカ / 87分

アメリカの病院や医療保険のビジネス化によるゆがんだ医療の現状を追う。いかにアメリカの医師が金儲けのために不必要な帝王切開や促進剤を使っているかなど、隠された事実に迫り問題を提起する。

監督:Abby Epstein

製作スタッフ:Abby Epstein、Paulo Netto、Amy Slotnick












カシム・ザ・ドリーム



おすすめ no.2

『カシム・ザ・ドリーム ~チャンピオンになった少年兵~』



2009年 / アメリカ / 87分

6歳のときに誘拐され、ウガンダ国民抵抗軍の兵士として強制的に大量虐殺の訓練を受けた過去を持つ、IBFジュニア・ミドル級チャンピオンのカシム・オウマを追った感動のドキュメンタリー。

監督:キーフ・デヴィッドソン

製作スタッフ:フォレスト・ウィテカー(『ラスト・キング・オブ・スコットランド』アカデミー賞主演男優賞、『バンテージ・ポイント』)











ステロイド合衆国




おすすめ no.3

『ステロイド合衆国 ~スポーツ大国の副作用~』



2008年 / アメリカ / 105分

アーノルド・シュワルツェネガー、ハルク・ホーガン、シルヴェスタ・スタローン等に憧れ、ステロイドを使用し続けている監督自身の兄と弟のエピソード。また、プロスポーツ選手や医療係のエキスパートたちへのステロイドに関するインタビューを通して進行するドキュメンタリー。「ステロイドの使用はアメリカ社会を反映している」という真実を暴く。

監督:クリス・ベル

製作スタッフ:ジム・チャルネッキ













おすすめコメント

『ビーイング・ボーン ~驚異のアメリカ出産ビジネス~』


リアル!未公開映画祭_川越スカラ座

すべてにおいて他の国の先を行っているかのように思えるアメリカが、こと出産に関してはこんなにも遅れているのかと驚愕しました。絶対アメリカで妊婦になりたくないなと思いましたね。その予定もないんですけど(笑)女性はもちろん、これからパパになる男性もその予定がない 人も必見!






『カシム・ザ・ドリーム ~チャンピオンになった少年兵~』


とにかく衝撃的。『金正日花』もそうですが、生まれる国が違うとこうも境遇、人生が違ってしまうのかと痛感させられます。私たちには想像もつかないほど壮絶な少年期を送ったにも関わらず普段は無邪気そうに笑うカシムが、父の墓の前で初めて見せる姿に胸が痛くなります。






『ステロイド合衆国 ~スポーツ大国の副作用~』


個人的な話ですが、かつてWWEを観ていた(日本公演にも行ってました!)身としてはなじみの(?)レスラーたちがたくさん出てくるところが懐かしいやら切ないやら…。作品中に出てくるとある事件が起こった時は本当に悲しかったです。野球や陸上などの有名スポーツ選手がたくさん出てくるので、スポーツ好きな方にはショッキングな内容かも知れません。






──川越スカラ座スタッフ:飯島千鶴さん








川越スカラ座


明治38年から続く埼玉県内最古の映画館



会期:近日開催

埼玉県川越市元町1-1-1 [googlemaps:埼玉県川越市元町1-1-1]

049-223-0733

公式サイト

公式twitter




サービスデー情報:

月曜日 1,000円

木曜日初回 ママ&ベビータイム(ベビー連れのお客様大歓迎!)円




リアル!未公開映画祭_川越スカラ座_外観

川越スカラ座 外観


リアル!未公開映画祭_川越スカラ座_内観

川越スカラ座 内観















[福岡]

シネ・リーブル博多駅

会期:2011年1月8日(土)~






ジーザス・キャンプ



おすすめ no.1

『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』




2006年 / アメリカ / 87分

キリスト教福音宣教会のフィッシャー女史が主催する、子供のサマーキャンプを追う。全米・全世界の福音宣教会信者の家庭から子供たちが参加するキャンプでは、子供たちに原罪を懺悔させ、中絶反対を解き、キリスト教を推進するブッシュを奉っていた。

監督:ハイディ・ユーイング、レイチェル・グラディ

製作スタッフ:ナンシー・ダダック、モーリー・トンプソン













ビン・ラディンを探せ!



おすすめ no.2

『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』



2008年 / アメリカ / 93分

ビッグマックを食べ続けて話題を呼んだ「スーパーサイズ・ミー」の監督モーガン・スパーロックが、前作同様、監督自身が「主役」となり、「オサマ・ビン・ラディンはどこにいるんだろう?」と質問しながらイスラム諸国を駆け回る。相手を「テロリスト」と決め付け、そこで暮らしている人々の姿を見ようとしないアメリカ人に向けて、自分たちが戦争している国の実態を見せ付ける作品。

監督:モーガン・スパーロック

製作スタッフ:マット・ランドン、ヴィン セント・マラヴァル、モーガン・ス パーロック












金正日花/キムジョンギリア



おすすめ no.3

『金正日花/キムジョンギリア』



2009年 / アメリカ・韓国・フランス / 75分

地球上で最も隔絶された国である北朝鮮の秘密のベールを取り払う作品。北朝鮮の刑務所を生き抜いた人々のインタビューやプロパガンダ映画の記録映像、日々の生活を描いたオリジナル映像もふんだんに盛り込んでいる。

監督:N.C. Heikin

製作スタッフ:ヨン・サン・チョー、デビッド・ノヴァック












おすすめコメント

『ジーザス・キャンプ ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』



リアル!未公開映画祭_シネリーブル

"恐怖!キリスト教原理主義はイカレたキ○ガイ集団だった!"という見出しを付けたいぐらい狂ってます。天地創造説をマジで信じ(アホか!)、神のために戦って死ねと説く。新興宗教でもカルト教団でもなく、世界最大の宗教の一派がですよ?怖ッ!ぜひとも見て欲しいですね~。洗脳された子どもたちが踊るクレイジー・ダンスと、号泣トランス状態で祈り懺悔する恍惚の姿を。まさに、オーマイガーッ!ですから!!!






──シネ・リーブル博多駅スタッフ:熊谷桂さん








シネ・リーブル博多駅


様々なジャンルを上映する雑食系映画館



会期:2011年1月8日(土)~

福岡県福岡市博多区博多駅中央街2-1 博多バスターミナル7F [googlemaps:福岡県福岡市博多区博多駅中央街2-1]

092-434-3691

公式サイト




サービスデー情報:

毎月15日 リーブルの日 1,000円均一




リアル!未公開映画祭_シネリーブル_入口

シネ・リーブル博多駅 入り口



リアル!未公開映画祭_シネリーブル_内観

シネ・リーブル博多駅 内観












[沖縄]

桜坂劇場

2011年2月5日(土)~2月18日(金)






ビン・ラディンを探せ!



おすすめ no.1

『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』



2008年 / アメリカ / 93分

ビッグマックを食べ続けて話題を呼んだ「スーパーサイズ・ミー」の監督モーガン・スパーロックが、前作同様、監督自身が「主役」となり、「オサマ・ビン・ラディンはどこにいるんだろう?」と質問しながらイスラム諸国を駆け回る。相手を「テロリスト」と決め付け、そこで暮らしている人々の姿を見ようとしないアメリカ人に向けて、自分たちが戦争している国の実態を見せ付ける作品。

監督:モーガン・スパーロック

製作スタッフ:マット・ランドン、ヴィン セント・マラヴァル、モーガン・ス パーロック












ステロイド合衆国




おすすめ no.2

『ステロイド合衆国 ~スポーツ大国の副作用~』



2008年 / アメリカ / 105分

アーノルド・シュワルツェネガー、ハルク・ホーガン、シルヴェスタ・スタローン等に憧れ、ステロイドを使用し続けている監督自身の兄と弟のエピソード。また、プロスポーツ選手や医療係のエキスパートたちへのステロイドに関するインタビューを通して進行するドキュメンタリー。「ステロイドの使用はアメリカ社会を反映している」という真実を暴く。

監督:クリス・ベル

製作スタッフ:ジム・チャルネッキ














金正日花/キムジョンギリア



おすすめ no.3

『金正日花/キムジョンギリア』



2009年 / アメリカ・韓国・フランス / 75分

地球上で最も隔絶された国である北朝鮮の秘密のベールを取り払う作品。北朝鮮の刑務所を生き抜いた人々のインタビューやプロパガンダ映画の記録映像、日々の生活を描いたオリジナル映像もふんだんに盛り込んでいる。

監督:N.C. Heikin

製作スタッフ:ヨン・サン・チョー、デビッド・ノヴァック




















おすすめコメント

『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』


リアル!未公開映画祭_桜坂劇場

冗談のような企画ではあるけど、モーガンの自分の目で確かめるという姿勢には感動すら覚えます。通常のマスコミ報道からは得られないごく普通のイスラム教徒たちの生の声をここまで引き出せたのは、彼の人徳のなせる技ではないでしょうか。いたって真剣にやっているけどユーモア、ジョークも忘れない。それもまた魅力的です。






──桜坂劇場スタッフ:林田志保さん








桜坂劇場


沖縄の文化の発信地、桜坂劇場



会期:2011年2月5日(土)~2月18日(金)

沖縄県那覇市牧志3-6-10 [googlemaps:沖縄県那覇市牧志3-6-10]

098-860-9555

公式サイト

公式twitter




サービスデー情報:

毎週月曜日 会員デー 会員方は800円

毎週火曜日 レディースデー 1,100円

毎週水曜日・木曜日 ポイント2倍デー(会員の方は映画のポイントが2倍)




リアル!未公開映画祭_桜坂劇場_外観

桜坂劇場 外観


リアル!未公開映画祭_桜坂劇場_カフェ

桜坂劇場 カフェ
















『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト




▼『リアル!未公開映画祭』予告編


[youtube:X35hPFaW_Ks]











松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



全39作品をVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『ビン・ラディンを探せ!』VOD配信購入はこちら

一括購入ページはこちら













書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

Amazonで購入






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リアル!未公開映画祭上映作『フロウ~水が大企業に独占される!~』は、世界の水が知らないうちに民間企業に独占されていることを告発する http://www.webdice.jp/dice/detail/2783/ Wed, 15 Dec 2010 15:36:07 +0100
(c)2008 A Water Project LLC Production



人気テレビ番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で映画評論家でコラムニストの町山智浩とオセロの松嶋尚美の紹介により放送されたドキュメンタリーが、『松嶋×町山 未公開映画祭』として期間限定でWEB公開されている。全39本のVOD配信のなかから、さらに厳選された9作品が12月25日(土)『リアル!未公開映画祭』として劇場でロードショー公開される。様々な識者から賛辞を寄せられるこの企画、作家の猪瀬直樹氏がライナーノーツを執筆したのは世界の水問題を民間企業による水ビジネスのグローバリゼーションから捉えた『フロウ~水が大企業に独占される!~』。同じテーマを扱っている、2010年1月に日本公開され現在DVDが発売中の『ブルー・ゴールド 狙われた水の真実』と観比べてみるのも一興だろう。


















作品情報

『フロウ~水が大企業に独占される!~』



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(c)2008 A Water Project LLC Production





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日本人なら誰もが当たり前のようにきれいな水が身近にあると思っている。しかし世界に目を向けてみると、8秒ごとに子どもが汚い水を飲んだことで死んでいる…。アメリカの大企業がインドで水を取り込んでびん詰めして売っている、現地の人々は地下水位の低下に悩み訴訟に発展している、などなど、当たり前と思っている水の裏側を追ったドキュメンタリー作品。



2008年/アメリカ/93分

監督:イレーナ・サリーナ

製作スタッフ:スティーヴン・ネメス(『ラスベガスをやっつけろ』)




















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(c)2008 A Water Project LLC Production




拡大する水ビジネスの問題点を描く


── 猪瀬直樹





─愛のない人生はよくあるが水のない人生は皆無だ─



本作品『フロウ』は、詩人W・H・オーデンのこんな言葉から始まる。世界各国で深刻化する水不足や、水道水の汚染。巨大水メジャーと呼ばれる欧州の企業が水をビジネス化することで起こっている問題点など、世界の水について深く掘り下げたドキュメンタリー作品である。安全な水がいつでも安価で手に入るのが当たり前だと思っている日本人にとっては、かなりショッキングな内容ではないだろうか。



日本でも近年、ペットボトルに入った水を買うという習慣が当たり前のものとなった。だが日本の水道技術の水準の高さを考えれば、わざわざ高い金を出してペットボトル入りの水を買うという行為はある意味では非常に奇妙なことだ。我々は当然のように思っているが、実は水道の蛇口から出る水を直接飲める国は、日本を含めて世界でたったの11カ国しかない。少なくとも水においては日本は非常に幸せな環境にあるのだが、その幸せにほとんどの日本人が気づいていないというのが現状である。



優れているのは、安全面だけではない。漏水率を見ても、先進国ではロンドンなどの大都市でさえ20パーセントと言われているが、東京水道の漏水率はわずか3パーセントにすぎない。また料金徴収率も99.9パーセントと非常に高い水準にあり、利用者が使っただけ使用料金が入るという課金システムがしっかりと整備されているのだ。



水の需要が増え、資源としての水の価値が上がっていくにつれて、水ビジネス市場は年々拡大を続けている。そんな中、欧州の巨大水メジャーと呼ばれる企業が世界中を跋扈しているが、本作品『フロウ』でも取り上げられている通り、大企業が水を事業展開することでの問題は多くの国で頻発しており、批判も多い。



だが、批判を受けるようなあこぎなやり方ではなく、日本や東京の高い水道技術と管理システムを他国でうまく活用することができれば、東南アジアやインドなどの新興国をはじめとした国際市場で水ビジネスを展開することは十分に可能であり、それは結果として国際貢献にも繋がるだろう。あまりにも日常的すぎて多くの人が意識していないが、日本の水を取り巻く技術と環境はそれほどまでに恵まれたものなのだ。本作品『フロウ』が、そういった状況を知るための一つのきっかけになることを願う。






(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)




■猪瀬直樹 プロフィール


作家。1946年、長野県生まれ。83年、『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『日本凡人伝』。87年、『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞。96年、『日本国の研究』で文藝春秋読者賞。定評の評伝小説に『ペルソナ 三島由紀夫伝』『マガジン青春譜 川端康成と大宅壮一』『ピカレスク 太宰治伝』『こころの王国 菊池寛と文藝春秋の誕生』がある。小泉政権下で道路公団民営化委員を務める。07年6月、東京都副知事に任命される。近著に『ジミーの誕生日 アメリカが天皇名仁に刻んだ「死の暗号」』など。
















★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。



『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

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『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

予約・イベント詳細はこちら


『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

予約・イベント詳細はこちら


『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

予約・イベント詳細はこちら

『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら
















『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト




『フロウ~水が大企業に独占される!~』上映日時:

12/26(日)18:30、12/27(月)10:45、12/28(火)16:30、1/2(日)16:30、1/3(月)10:45、1/5(水)16:30、1/6(木)12:30、1/9(日)10:45、1/10(月・祝)20:30



★『フロウ~水が大企業に独占される!~』イベント情報

日時:2010年12月26日(日)18:30の回『フロウ』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

予約・イベント詳細はこちら




★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー





▼『リアル!未公開映画祭』予告編


[youtube:X35hPFaW_Ks]











松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『フロウ』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『フロウ~水が大企業に独占される!~』VOD配信購入はこちら

一括購入ページはこちら













書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

Amazonで購入







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全国の劇場スタッフに聞いた、『リアル!未公開映画祭』おすすめの3本!【東京・大阪・名古屋編】 http://www.webdice.jp/dice/detail/2779/ Mon, 13 Dec 2010 18:29:26 +0100

2010年12月25日(土)渋谷アップリンク・ファクトリーを皮切に、全国20箇所以上で開催される稀有な"映画祭"である『リアル!未公開映画祭』。上映される政治、宗教、人種、教育、ビジネスなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリー9本の中から全国の劇場スタッフによるおすすめの3本をコメント付きで紹介。今回は、東京・アップリンク・ファクトリー、大阪・第七藝術劇場、愛知・名古屋シネマテークの劇場スタッフにご協力いただいた。



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連載「リアル!未公開映画祭」記事一覧

『スーパーサイズ・ミー』のスパーロックの次回作は『ビン・ラディンを探せ! 』リアル!未公開映画祭で上映(2010-12-10)

ヴェールに包まれた福音派の、子供達への信仰の教えに迫る『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』(2010-12-07)















[東京・渋谷]

アップリンク・ファクトリー

会期:2010年12月25日(土)~






ジャンデック




おすすめ no.1

『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』



2003年 / アメリカ / 88分

テキサス州のアシッド・フォーク・シンガー、ジャンデック(ヤンデック)のドキュメンタリー。その経歴が謎に包まれたアーティスト、JANDEKの音楽の素晴らしさを、雑誌編集者やラジオDJの証言とともに伝えた作品。

監督:チャド・フライドリッヒ 製作スタッフ:チャド・フライドリッヒ、ポール・フェラー















クルード





おすすめ no.2

『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』



2009年 / アメリカ / 105分

2009年サンダンス映画祭出展作品 審査員賞ノミネート作品
エクアドルの熱帯雨林で起こった「アマゾン・チェルノブイリ」とも呼ばれる石油メジャー・シェブロンによる世界最大級の環境汚染と、それに対する訴訟を追ったドキュメンタリー。

監督:ジョー・バリンジャー(『メタリカ:真実の瞬間』『ブレアウィッチ2』)

製作スタッフ:Jon Kamen、Frank Scherma、Joe Berlinger










ステロイド合衆国





おすすめ no.3

『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用~』



2008年 / アメリカ / 105分

アーノルド・シュワルツェネガー、ハルク・ホーガン、シルヴェスタ・スタローン等に憧れ、ステロイドを使用し続けている監督自身の兄と弟のエピソード。また、プロスポーツ選手や医療係のエキスパートたちへのステロイドに関するインタビューを通して進行するドキュメンタリー。「ステロイドの使用はアメリカ社会を反映している」という真実を暴く。

監督:クリス・ベル 製作スタッフ:ジム・チャルネッキ











おすすめコメント

『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』



リアル!未公開映画祭 UPLINK

その音を、歌詞を、ジャケット写真を手がかりに、多くの人々が謎に包まれた一人の男の正体に迫ろうとするが、追えば追うほど、彼の姿は霧の向こうへと遠ざかっていく―。音楽ドキュメンタリーでありながら、まるで一篇のミステリー小説を読んでいるかのような魅力をもつ作品。不穏な美しさをたたえるジャンデックの楽曲が、いつまでも耳に残ります。「ナンシーが歌う("NANCY SINGS")」は必聴!




──アップリンク・ファクトリースタッフ:藤井裕子








アップリンク・ファクトリー


映画の上映をメインにライヴ、DJ、トークショーパフォーマンス、写真展シンポジウムなど様々なイベントを開催するマイクロ・カフェシアター



会期:2010年12月25日(土)~

渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F [googlemaps:渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F]

03-6825-5502

公式サイト

公式twitter



サービスデー情報:

毎週月曜日 モーニングショー&ロードショー作品1回目 1,000円

毎週水曜日 全上映回 1,000円

毎週日曜日 ロードショー作品最終回&レイトショー 1,000円

毎月1日 映画の日割引き 1,000円




UPLINK

渋谷アップリンク 外観


UPLINK FACTORY

渋谷アップリンク・ファクトリー 内観














[大阪]

第七藝術劇場

会期:2011年1月29日(土)~2月11日(金)






ジャンデック




おすすめ no.1

『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』



2003年 / アメリカ / 88分

テキサス州のアシッド・フォーク・シンガー、ジャンデック(ヤンデック)のドキュメンタリー。その経歴が謎に包まれたアーティスト、JANDEKの音楽の素晴らしさを、雑誌編集者やラジオDJの証言とともに伝えた作品。

監督:チャド・フライドリッヒ 製作スタッフ:チャド・フライドリッヒ、ポール・フェラー

















ジーザス・キャンプ






おすすめ no.2

『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』




2006年 / アメリカ / 87分

キリスト教福音宣教会のフィッシャー女史が主催する、子供のサマーキャンプを追う。全米・全世界の福音宣教会信者の家庭から子供たちが参加するキャンプでは、子供たちに原罪を懺悔させ、中絶反対を解き、キリスト教を推進するブッシュを奉っていた。

監督:ハイディ・ユーイング、レイチェル・グラディ

製作スタッフ:ナンシー・ダダック、モーリー・トンプソン














カシム・ザ・ドリーム





おすすめ no.3

『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』



2009年 / アメリカ / 87分

6歳のときに誘拐され、ウガンダ国民抵抗軍の兵士として強制的に大量虐殺の訓練を受けた過去を持つ、IBFジュニア・ミドル級チャンピオンのカシム・オウマを追った感動のドキュメンタリー。

監督:キーフ・デヴィッドソン

製作スタッフ:フォレスト・ウィテカー(『ラスト・キング・オブ・スコットランド』アカデミー賞主演男優賞、『バンテージ・ポイント』)









おすすめコメント

『ジャンデック~謎のミュージシャンの正体を追う~』



リアル!未公開映画祭 第七藝術劇場

グッとくるメロディーや響き、思わず高揚してしまうリズム、スリリングな展開など、 多くの音楽にはそういった感覚の拠り所みたいなものがあるものですが、jandekの音楽にはそれがありません。代わりに彼の音楽には、拠り所のない「厳しさ」のようなものがあり、音楽における「心地よさ」「気持ちよさ」とは、音楽のほんの一側面に過ぎず、 「厳しさ」を感じることで初めてその「心地よさ」「気持ちよさ」も深く感じられるのではないでしょうか。 そして、やる気のないといわれるジャケットのセンスの良さは大したもので、それだけでも全部買いたくなってしまいます。







『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』


子供が世界に対して何をこんなに憂うことがあるんだろう。この憂いは彼、彼女たちの親の憂いであって、しかもその憂いは何か空振り感があります。本当に憂う必要があるのは、子供が学校で体験するあらゆる出来事がごっそり奪われ、その空いたでっかい空間に親の空振りの憂いをガンガン流し込んでいるという状況自体であるのは明らかです。 こんなに「憂い」連発したの初めてです。








『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』



この日本で大きな問題もなく幸せともいえる環境で育った人間にとって、自分の「出自」とは何だろう。この映画はそれについて考えさせられます。しかしウガンダで生まれ育った主役であるカシム・オウマは、それについて考えるのではなく、「出自」が首に巻き付いているかのように常に感じ、苦しみます。彼は、その苦しみと高い運動能力、亡命がもたらしたあるボクシングジムとの出会いが結びつき、チャンピオンの座を手に入れます。しかし、これはサクセスストーリーでは決してありません。彼にとってのサクセスとは、母国で家族や友人と日々を楽しく過ごすというただそれだけのことに他ならず、そしてそれは国民抵抗軍により、少年時代の彼が誘拐された時、同時にさらわれてしまったのです。





──第七藝術劇場スタッフ:泉大さん






第七藝術劇場



浪花のドキュメンタリー映画の聖地、第七藝術劇場



会期:2011年1月29日(土)~2月11日(金)

大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティビル6F [googlemaps:大阪市淀川区十三本町1-7-27]

06-6302-2073

公式サイト



サービスデー情報:

月曜日マンデイ 男性の方1,000円

水曜日レディスデイ 女性の方1,000円

木曜日ステューデントデイ 学生の方1,000円

金曜日カップルデイ お2人で2,000円(性別は関係なく)

※但し、特別興行は除く




第七藝術劇場 外観

第七藝術劇場 入り口



リアル!未公開映画祭 第七藝術劇場 内観

第七藝術劇場 劇場内観











[愛知]

名古屋シネマテーク

会期:2011年1月22日(土)~






ビン・ラディンを探せ!



おすすめ no.1

『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』



2008年 / アメリカ / 93分

ビッグマックを食べ続けて話題を呼んだ「スーパーサイズ・ミー」の監督モーガン・スパーロックが、前作同様、監督自身が「主役」となり、「オサマ・ビン・ラディンはどこにいるんだろう?」と質問しながらイスラム諸国を駆け回る。相手を「テロリスト」と決め付け、そこで暮らしている人々の姿を見ようとしないアメリカ人に向けて、自分たちが戦争している国の実態を見せ付ける作品。

監督:モーガン・スパーロック

製作スタッフ:マット・ランドン、ヴィン セント・マラヴァル、モーガン・ス パーロック












クルード





おすすめ no.2

『クルード~アマゾンの原油流出パニック~』



2009年 / アメリカ / 105分

2009年サンダンス映画祭出展作品 審査員賞ノミネート作品
エクアドルの熱帯雨林で起こった「アマゾン・チェルノブイリ」とも呼ばれる石油メジャー・シェブロンによる世界最大級の環境汚染と、それに対する訴訟を追ったドキュメンタリー。

監督:ジョー・バリンジャー(『メタリカ:真実の瞬間』『ブレアウィッチ2』)

製作スタッフ:Jon Kamen、Frank Scherma、Joe Berlinger











カシム・ザ・ドリーム





おすすめ no.3

『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵~』



2009年 / アメリカ / 87分

6歳のときに誘拐され、ウガンダ国民抵抗軍の兵士として強制的に大量虐殺の訓練を受けた過去を持つ、IBFジュニア・ミドル級チャンピオンのカシム・オウマを追った感動のドキュメンタリー。

監督:キーフ・デヴィッドソン

製作スタッフ:フォレスト・ウィテカー(『ラスト・キング・オブ・スコットランド』アカデミー賞主演男優賞、『バンテージ・ポイント』)










おすすめコメント

『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』



"ビン・ラディンを探せ!"と威勢良く始まるわりには、家に残してきた身重の奥さんが心配&恋しくて仕方がない、へっぴり腰のスパーロックさん。でも、そこがいいのだ。これは、へなちょこだからこそ見えてくるもの、出会えた人を綴った、素晴らしい旅の記録。万国のへっぴり腰よ、団結せよ!そうすればビン・ラディンも見つかる!!・・・・かもしれない。


──名古屋シネマテーク支配人:平野勇治さん









名古屋シネマテーク



個性派ミニ・シアターの草分け



会期:2010年12月25日(土)~

名古屋市千種区今池1-6-13 今池スタービル2F [googlemaps:名古屋市千種区今池1-6-13]

052-733-3959

公式サイト



サービスデー情報:

木曜日レディスデイ 女性の方1,000円

映画サービスデイ割引 毎月1日1,000円




リアル!未公開映画祭 名古屋シネマテーク

名古屋シネマテーク 入り口


リアル!未公開映画祭 名古屋シネマテーク

名古屋シネマテーク 受付












『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト




▼『リアル!未公開映画祭』予告編


[youtube:X35hPFaW_Ks]











松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



全39作品をVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『ビン・ラディンを探せ!』VOD配信購入はこちら

一括購入ページはこちら













書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

Amazonで購入







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アメリカ人はなぜシュワルツェネガーとスタローンに憧れるのか?『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用』リアル!未公開映画祭でスクリーンに登場 http://www.webdice.jp/dice/detail/2780/ Mon, 13 Dec 2010 20:58:51 +0100
(c)2008 MAGNOLIA PICTURES ALL RIGHTS RESERVED




様々なカテゴリーから選ばれた日本未公開のドキュメンタリー映画を紹介する人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』(TOKYO MX)。映画評論家・町山智浩とオセロの松嶋尚美のコンビの司会ぶりも人気のこの番組が『松嶋×町山 未公開映画祭』として期間限定でWEB公開を開始。さらにそのなかから選りすぐり9本の作品が激情公開が決定。『リアル!未公開映画祭』から今回は、アメリカのプロスポーツをステロイドという薬剤から検証する『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用』を、スポーツジャーナリストの二宮清純氏とスポーツ&音楽ライターの玉木正之氏が語る。













作品情報

『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用~』



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(c)2008 MAGNOLIA PICTURES ALL RIGHTS RESERVED





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アーノルド・シュワルツェネガー、ハルク・ホーガン、シルヴェスタ・スタローン等に憧れ、ステロイドを使用し続けている監督自身の兄と弟のエピソード。また、プロスポーツ選手や医療係のエキスパートたちへのステロイドに関するインタビューを通して進行するドキュメンタリー。「ステロイドの使用はアメリカ社会を反映している」という真実を暴く。



2008年/アメリカ/105分

監督:クリス・ベル

製作スタッフ:ジム・チャルネッキ




















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(c)2008 MAGNOLIA PICTURES ALL RIGHTS RESERVED




プロスポーツは国威発揚のための手段となり得る


── 二宮清純





本作品『ステロイド合衆国』は、ステロイドをテーマにスポーツ大国アメリカの真の姿を描いた、秀逸なドキュメンタリー作品である。


監督のクリス・ベルは、少年時代にプロレスラーのハルク・ホーガン、俳優のアーノルド・シュワルツェネガーやシルヴェスタ・スタローンらに憧れてパワーリフティングの選手になった男。プロスポーツ選手や医療・薬物関係の専門家へのステロイドに関するインタビューを通じてドキュメンタリーは進行していく。監督自身、現在はステロイドは服用していないのだが、彼の兄と弟は現在でもステロイドを服用する常習者であり、そういった部分で非常にリアリティのある作品となっている。


作品の中では多くの専門家がそれぞれの立場から意見を述べているのだが、「ステロイドは悪」という単純な意見だけを取り上げるのではなく、賛成派や反対派の意見を第三者的な視線から冷静に紹介している。また、近年話題にのぼることの多いステロイドだが、一言で「ステロイド」と言っても医薬品を含めて実は様々な種類がある。「ステロイド」という言葉だけが独り歩きしてメディアを通じて正しく理解されていないという現状も、客観的に取り上げている。


そんな『ステロイド合衆国』が秀逸な作品であるという理由、それはこの作品が、ただのステロイドを追った作品に留まっていないという点にある。現代アメリカにおけるステロイドの実情やステロイドにまつわる様々な事象、及びステロイドに関わる人々の姿を追うことで、この作品はアメリカ合衆国という国家の実像を浮き彫りにしているのだ。


作品の冒頭でも取り上げられているプロレスは最たるものだが、近年メジャーリーグにおいてバリー・ボンズやマーク・マグワイヤが「テロに負けないアメリカ」としての象徴として扱われたように、プロスポーツは国威発揚のための手段となり得る。そうである以上、アメリカンスポーツを語るということは、アメリカ合衆国という一つの国家を語るということに他ならない。


ステロイドやスポーツという狭い範囲の事柄を追うだけでなく、ステロイドという一つのテーマを深く掘り下げることでアメリカ合衆国の実像を暴き出すのが、この「ステロイド合衆国」という作品である。アメリカンスポーツに興味がある人だけではなく、誰が見ても面白く、また非常に考えさせられる作品だと言えるだろう。(談)






(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)




■二宮清純 プロフィール


スポーツジャーナリスト。株式会社スポーツコミュニケーションズ代表取締役。
近著に、「プロ野球の一流たち」(講談社現代新書)「野村克也 知略と戦略」(PHP研究所)富家孝氏との共著『一流アスリートの「身体脳力」』(青春新書インテリジェンス)河野太郎議員との共著「変われない組織は亡びる」(祥伝社新書)などがある。

[HP]http://www.ninomiyasports.com/sc/

携帯サイト[二宮清純.com]http://ninomiyaseijun.com"










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スポーツに囲まれた現代人必見のドキュメンタリー


── 玉木正之





『未公開映画祭』に並んでいる39作品をすべて見たわけではない。が、この素敵なドキュメンタリー映画の数々には、一つの傾向のようなものがあるようだ。


それは、製作者側の個人的な立場や、個人的な意思、また個人的な感情が、見事に作品のなかに取り込まれている、ということである。


そういう作り方は、日本のメディアでは珍しい。


あるいはマスメディアだけの特徴かもしれないが、フリーランサーとして40年近くメディアで仕事を続けている小生も、個人的な立場や意思や感情は、不必要なものとして、いや、それ以上にプロとは言えない素人の手段として、できるだけ排除するのが常だった。


ところが『未公開映画祭』に並んだ作品には、たとえば『ビン・ラディンを探せ!』でイラク、アフガン、パキスタンを歩き回る監督(『スーパーサイズ・ミー』の監督スパーロック)は、自分たち夫婦に子供が産まれるのをきっかけに、「子供を守りたい」という個人的な事情から、「ビン・ラディンを探そう」とするのである。



その結果アメリカで喧伝されているのとは大違いのイスラム社会やイスラム教徒の普通の人間としての一面を見出す。そのとき、「個人的事情」と「社会的事情」の関係が、じつに見事にシンクロし、描き出されるのだ。



『レリジュラス~世界宗教おちょくりツアー』で、監督が自分の母親の信仰を紹介しながら宗教のあり方に疑問を呈するのも、『イエスメン~大資本と戦うお笑いテロリスト』の2人組が、自らWTOの人間になりすますのも、『スーパー・ハイ・ミー』でスタンダップ・コメディアンが、自らマリファナを1か月間も吸い続けるのも……。それらの試みが単なる個人的事情に留まらず、社会的事情にジャンプアップする瞬間、ドキュメンタリー作品としての見事な輝きを放つのだ。


そんななかで『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用』も、なかなか見事なドキュメンタリー作品である。


スポーツマンの3人兄弟の真ん中の男が、薬物を使って「大きく魅力的な筋肉を作ること」に疑問を感じ、それを実行し続ける兄や弟へのインタビューを敢行する。


さらに息子たちの薬物使用を知ってショックから涙する母親の感想を交える一方、アメリカのスポーツマンたちの薬物使用の実態に鋭く迫る。


シュワルツネッガーやスタローンなどの「筋肉美」と「強さ」を誇るアメリカ社会の現実、遺伝子操作によって肉(筋肉)を異常に肥大化させた牛の存在、そしてカール・ルースへの直撃インタヴュー(ソウル五輪で金メダルを剥奪されたベン・ジョンソンだけでなく、繰りあげ1位になった彼も、薬物に手を付けていたのだ!)などまど、「素人」ならではの切り込み方の鋭さが、随所で遺憾なく発揮されている。


そしてステロイド使用の賛否両論も、きちんと並べて紹介しているのも、有識者の意見よりも、素朴な疑問を優先させた「個人的事情」を出発点に据えているから、といえるだろう。



この映画に描かれているのは、言わばアメリカの恥部ではある。が、テーマは、アメリカ人だけの問題ではない。


オリンピック、ワールドカップ、ゴルフ、テニス……等々、毎日至る所にスポーツが存在するようになった現代社会に暮らす現代人にとって、この映画は必見のドキュメンタリーである。






(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)




■玉木正之 プロフィール


1952(昭和27)年、京都市生まれ。スポーツ&音楽ライター。横浜桐蔭大学員教授・静岡文化芸術大学客員教授・立教大学大学院非常勤講師。毎日放送『ちちんぷいぷい』、東海テレビ『スーパーサタデー』、NHK『クローズアップ現代』NHK-BS『ブックレビュー』、BSフジ『プライムニュース』などにコメンテイターとして出演。2010年9月にはNHK教育テレビ『歴史は眠らない・柔の道』4回シリーズに出演。主な著書は『スポーツ解体新書』(朝日文庫)『続スポーツ解体新書』(財界展望社)『スポーツとは何か』『ベートーヴェンの交響曲』『ロマン派の交響曲』(以上・講談社現代新書)小説『京都祇園遁走曲』はNHKドラマ新銀河でドラマ化された。主な翻訳書に『和をもって日本となす』(R・ホワイティング著・角川文庫)『日本式サッカー革命』(S・モフェット著・集英社)など。

公式サイト:http://www.tamakimasayuki.com/













★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。



『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

予約・イベント詳細はこちら

『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

予約・イベント詳細はこちら


『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

予約・イベント詳細はこちら


『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

予約・イベント詳細はこちら

『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら















『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト




『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用~』上映日時:

12/26(日)13:30、12/27(月)16:30、12/28(火)18:30、12/30(木)12:30、1/2(日)14:30、1/3(月)18:30、1/4(火)16:30、1/6(木)18:30、1/8(土)18:30、1/10(月・祝)18:30



★『ステロイド合衆国』イベント情報

日時:2010年12月26日(日)13:30の回『ステロイド合衆国』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

予約・イベント詳細はこちら



★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー




▼『リアル!未公開映画祭』予告編


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松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『ステロイド合衆国』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『ステロイド合衆国』VOD配信購入はこちら

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書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

Amazonで購入







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『スーパーサイズ・ミー』のスパーロックの次回作は『ビン・ラディンを探せ! 』リアル!未公開映画祭で上映 http://www.webdice.jp/dice/detail/2765/ Wed, 08 Dec 2010 15:58:24 +0100
(c)2008 WHERE IN THE WORLD, LLC AND WILD BUNCH S.A., ALL RIGHTS RESERVED




映画評論家・町山智浩とオセロの松嶋尚美が毎回日本未公開のドキュメンタリーを放送する番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』(TOKYO MX)。2009年4月から放映してきた作品のなかから全39作が『松嶋×町山 未公開映画祭』として期間限定でWEB公開をスタートさせるとともに、高い人気を誇る9つの作品が『リアル!未公開映画祭』として劇場でも公開される。そのなかでも注目の一本、ブロードキャスターのピーター・バラカン氏がレコメンドする『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』は、『スーパーサイズ・ミー』で名を馳せたモーガン・スパーロック監督がまたもや体を張り、今度はイラク戦争におけるアメリカの欺瞞を突撃取材で暴き出す。














作品情報

『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』



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ビッグマックを食べ続けて話題を呼んだ『スーパーサイズ・ミー』の監督モーガン・スパーロックが、前作同様、監督自身が「主役」となり、「オサマ・ビン・ラディンはどこにいるんだろう?」と質問しながらイスラム諸国を駆け回る。相手を「テロリスト」と決め付け、そこで暮らしている人々の姿を見ようとしないアメリカ人に向けて、自分たちが戦争している国の実態を見せ付ける作品。



2008年/アメリカ/93分

監督:モーガン・スパーロック

製作スタッフ:マット・ランドン、ヴィンセント・マラヴァル、モーガン・スパーロック














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アメリカ人は自分たちがどのように見られているかを知らない


── ピーター・バラカン




2001年9月11日のあの事件を境に世界が決定的に変わってしまいました。今は海外旅行をするためには非常に面倒な手続きに堪えなければならず、残念なことにそれが当たり前になりつつある気さえします。テロを恐れなくてもいい時代が再び来ることを祈りながらも、あまり楽観できないと思います。なぜかというと、そもそもあの事件を招いた、と多くの人たちが思っているアメリカの外交政策が劇的に変わらなければ、暴力とは何の縁もないごく普通のイスラム教徒まで、アル・カエダを支持しないとはいえ、強い反米感情を抱き続け、対立の構造がそのままになるからです。



しかし、アメリカ人自身は自分たちがどのように見られているかをあまり知りません。第2次大戦後アメリカがずっと世界をリードしてきたことに慣れているので、外国の批判に耳を傾ける姿勢は持っていません。マイケル・ムーアの一連の作品は物議を醸すことがあっても、おそらく彼の考え方に近い人たちにしか観られていない気がします。



モーガン・スパーロックは彼にやや似たところがありますが、若いということもあってこれからの時代を担うことになる若者たちにアピールできるものを持っていると思います。1ヶ月毎日朝・昼・晩マクドナルドしか食べないといかに危険なことになるかを見せつけた『スーパーサイズ・ミー』に続いて、今度は『ビン・ラディンを探せ!』。自ら中東に出かけて、エジプト、モロッコ、パレスチナ、サウジ・アラビア、アフガニスタン、パキスタンで通り掛かりの人たちに「オサマ・ビン・ラディンはどこにいますか」なんておちゃめな感じで尋ねることによって笑わせたりして、とにかく多くの庶民との会話を通して、彼らがアメリカのことをどう思っているかをストレイトに引き出します。テンポもよく、政治のことに関心のない人でも楽しい雰囲気でこの極めて真剣な話を飽きずに最後まで聞けるはずです。



もちろん一人でも多くのアメリカ人に観て欲しい作品ですし、アメリカの外交政策の影響は世界中に及ぶので、決してこれが他人事のように思ってはいけません。




(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)




■ピーター・バラカン プロフィール


1951年ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科を卒業後、1974年に音楽出版社の著作権業務に就くため来日。現在フリーのブロードキャスターとして活動、「Barakan Morning」(インターFM)、「ウィークエンド・サンシャイン」(NHK-FM)、「CBS60ミニッツ」(CS ニュースバード)、「ビギン・ジャパノロジー」(NHK BS1)、「バラカン・ビート」(OTONaMazuインターネットラジオ)などを担当。著書に『200CD ブラック・ミュージック』(学研)、『わが青春のサウンドトラック』(ミュージック・マガジン)、『猿はマンキ、お金はマニ』(NHK出版)、『魂(ソウル)のゆくえ』(アルテスパブリッシング)、『ロックの英詞を読む』(集英社インターナショナル)、『ぼくが愛するロック名盤240』(講談社+α文庫)などがある。










★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。



『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

予約・イベント詳細はこちら

『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

予約・イベント詳細はこちら


『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

予約・イベント詳細はこちら


『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

予約・イベント詳細はこちら

『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

予約・イベント詳細はこちら

『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

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『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト




『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』上映日時:

12/25(土)20:30、12/27(月)14:30、12/28(火)20:30、12/30(木)10:45、1/2(日)20:30、1/3(月)12:30、1/4(火)18:30、1/6(木)16:30、1/8(土)16:30、1/10(月祝)10:45



★『ビン・ラディンを探せ!』イベント情報

日時:2010年12月25日(土)18:30の回『ビン・ラディンを探せ!』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

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★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー




▼『リアル!未公開映画祭』予告編


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松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『ビン・ラディンを探せ!』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『ビン・ラディンを探せ!』VOD配信購入はこちら

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書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

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ヴェールに包まれた福音派の、子供達への信仰の教えに迫る。リアル!未公開映画祭上映作『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』 http://www.webdice.jp/dice/detail/2758/ Mon, 06 Dec 2010 17:37:19 +0100
(c)2006 A&E Television Networks. All Rights Reserved




アメリカ在住の映画評論家の町山智浩とオセロの松嶋尚美の司会でTOKYO MXで放映中の番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』。毎回日本未公開のドキュメンタリーを提供してきたこの番組で放映された39作品が『松嶋×町山 未公開映画祭』として期間限定でWEB公開を開始。合わせて厳選された9作品が『リアル!未公開映画祭』として劇場でも公開されることになった。政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどを作品群から、現代アメリカの問題を垣間見ることができる。今回は、大統領選挙などアメリカの政治において欠かすことのできないキリスト教福音宣教会の実態に迫る『ジーザス・キャンプ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』について、宗教学者で文筆家の島田裕巳氏によるライナーノーツを掲載する。














作品情報

『ジーザス・キャンプ ~アメリカを動かすキリスト教原理主義~』



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(c)2006 A&E Television Networks. All Rights Reserved



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キリスト教福音宣教会のフィッシャー女史が主催する、子供のサマーキャンプを追う。全米・全世界の福音宣教会信者の家庭から子供たちが参加するキャンプでは、子供たちに原罪を懺悔させ、中絶反対を説き、キリスト教を推進するブッシュを奉っていた。



2006年/アメリカ/87分

監督:ハイディ・ユーイング、レイチェル・グラディ

製作スタッフ:ナンシー・ダダック、モーリー・トンプソン
















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ロックやチアリーディングまでもが信仰のために使われる国、アメリカ


── 島田裕巳



アメリカには、「クリスチャン」と呼ばれる人たちがいる。

そんなことを言い出せば、「当たり前じゃないか」と思われるかもしれない。アメリカ人の多くはキリスト教を信仰しており、その点では皆クリスチャンのはずだ。



しかし、一般のアメリカ人がクリスチャンと言うとき、それは保守的でとくに信仰に熱心な「福音派」の信者たちのことをさす。福音派のクリスチャンは中南部に住み、東海岸や西海岸の都市部には少ない。



福音派に属する人たちは、自分たちのことを「良き(グッド)クリスチャン」と言ったりする。彼らは、共和党の大統領候補を熱烈に支持する。最近では、ブッシュ大統領の支持層として注目を集めた。



そうした福音派のクリスチャンがどういった活動を展開しているのか、それを紹介したのがこの映画だ。制作者は、彼らに批判的な立場から映画を作っている。



主役として登場するのは、子どもたちに夏休みのキャンプを通して福音派の教えを伝える中年の女性である。アメリカでは夏休みのキャンプが盛んだが、そうしたところに子どもを送り込むのは熱心な福音派の信仰をもつ親たちである。信仰というものは親を通して子どもに伝わるものだ。



キャンプには、子どもたちの信仰を強めるためのさまざまな仕掛けが施され、音楽や踊り、説教がくり返される。子どもたちが催眠状態におかれるような場面もある。この場面に接した観客は、子どものこころを操作しようとする洗脳のテクニックに顔をしかめることになるかもしれない。



子どもたちは、キャンプを通して信仰の自覚を得る。それは、家庭で子どもたちの帰りを待っている親たちを喜ばせる。なかには、学校に行かされず、家庭で学習している子どもたちもいる。福音派は、学校で進化論が教えられることなどに強い反発をもっている。



ただ、興味深いのは、キャンプで信仰を強化するために使われる歌や踊りが、ロックやチアリーディングなど、現代のアメリカの風俗が用いられている点だ。同じ歌や踊りが、歌詞さえ変われば、リベラルなものになったり、反体制の主張に変わったりする。



子どもたちが本当に好きなのは、信仰なのだろうか、歌や踊りなのだろうか。その決着がつくのは、もっと先のことになるはずだ。



(『松嶋×町山 未公開映画祭』ホームページより)




■島田裕巳 プロフィール


1953年11月8日東京都出身。宗教学者。文筆家。東京大学先端科学技術センター客員研究員。近年の主な著作に、『葬式は、要らない』『日本の10大新宗教』(幻冬舎新書)『金融恐慌とユダヤ・キリスト教』(文春新書)『教養としての世界宗教事件史』(河出ブックス)などがある。











★リアル!未公開映画祭イベント情報
開催にあわせて、渋谷アップリンクにてスペシャルイベントを開催!毎回、多彩なゲストをお迎えします。




『ジーザス・キャンプ』

2010年12月25日(土)13:30の回

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

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『ビン・ラディンを探せ!』

2010年12月25日(土)18:30の回

ゲスト:松江哲明さん(ドキュメンタリー監督)×岩田和明さん(映画秘宝)

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『ステロイド合衆国』

2010年12月26日(日)13:30の回

ゲスト:板垣恵介さん(漫画家)

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『フロウ』

2010年12月26日(日)18:30の回

ゲスト:吉村和就さん(グローバルウォータ・ジャパン代表、国連環境技術顧問)

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『カシム・ザ・ドリーム』

ゲスト:下村靖樹さん(フリージャーナリスト)

2011年1月8日(土)20:30の回

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『金正日花/キムジョンギリア』

ゲスト:土井香苗さん(国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)

2011年1月8日(土)13:30の回

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『ジャンデック』

ゲスト:佐々木敦さん(批評家)×湯浅学さん(評論家)

2011年1月9日(日)20:30の回

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『クルード』

ゲスト:藤岡亜美さん(スローウォーターカフェ有限会社代表 / 環境NGOナマケモノ倶楽部共同代表)

2011年1月9日(日)13:30の回

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『ビーイング・ボーン』

ゲスト:堀口貞夫さん(産婦人科医)

2011年1月10日(月・祝)13:30の回

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『リアル!未公開映画祭』

2010年12月25日(土)より渋谷アップリンク・ファクトリーほか全国順次公開




TOKYO MXで絶賛放映中の人気番組『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で紹介された、政治、宗教、人種、教育、ビジネスなどなど、様々な題材を扱った日本未公開の海外ドキュメンタリーの中から厳選した9本を劇場で公開!

『リアル!未公開映画祭』公式サイト




『ジーザス・キャンプ』上映日時:

12/25(土)13:30、12/26(日)21:30、12/28(火)14:30、12/29(水)20:30、1/2(日)18:30、1/3(月)16:30、1/4(火)20:30、1/6(木)20:30、1/8(土)10:45、1/10(月祝)16:30



★『ジーザス・キャンプ』イベント情報

日時:2010年12月25日(土)13:30の回『ジーザス・キャンプ』

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー

ゲスト:辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)×島田裕巳さん(宗教学者)

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★追加上映が決定!


『カシム・ザ・ドリーム』1/15(土)1/19(水)各日13:00~

『ステロイド合衆国』1/18(火)13:00~ 1/20(木)11:15~

『ジーザス・キャンプ』1/16(日)1/19(水)各日11:15~

『ビン・ラディンを探せ!』1/15(土)1/18(火)各日11:15~

『金日正花』1/16(日)1/20(木)各日13:00~

『クルード』1/12(水)11:15~

『ジャンデック』1/12(水)13:00~

『フロウ』1/13(木)11:15~

『ビーイング・ボーン』1/13(木)13:00~

場所:渋谷アップリンク・ファクトリー




▼『リアル!未公開映画祭』予告編


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松嶋×町山『未公開映画祭』

1作品ワンコインで72時間、VOD配信中!



『ジーザス・キャンプ』もVODにて配信中。『未公開映画祭』は、1作品ワンコイン500円で購入することができ、全39作品フリーパス(10,000円)や、5作品選べるコース(2,000円)も用意されている。

松嶋×町山『未公開映画祭』公式サイト



『ジーザス・キャンプ』VOD配信購入はこちら

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書籍

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』





過激でアブない危未公開映画を大公開!

TOKYO MXでオンエア中(金曜23:30~24:30)の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」がついに単行本化!NO.1映画評論家にして人気コラムニストの町山智浩とお笑い界の"迷言女王"ことオセロの松嶋尚美が過激でアブない未公開映画をおもしろまじめなトークで大公開!! 町山氏セレクトによる未公開のドキュメンタリー映画を松嶋さんとの軽妙なトークで浮き彫りに。さらに、映画から見えるとんでもない"世界の現実"を説き明かす! 町山氏の書き下ろし解説&ふたりの特別対談付き。

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