webDICE 連載『体感試聴会』 webDICE さんの新着日記 http://www.webdice.jp/dice/series/20 Mon, 16 Dec 2024 20:44:03 +0100 FeedCreator 1.7.2-ppt (info@mypapit.net) 気鋭のバンドLampが音楽への思いのたけを闊達に発信した一夜─UPLINK FACTORY鼎談試聴會レポート http://www.webdice.jp/dice/detail/2925/ Wed, 09 Mar 2011 20:04:12 +0100
渋谷アップリンク・ファクトリーで鼎談試聴會&ミニライブを行ったLamp。左より永井祐介、染谷大陽、榊原香保里。


60年代から70年代にかけてのポップスやロック、そしてブラジル音楽など多彩な音楽性を駆使し、美しいメロディとハーモニーにより抒情的な世界を構築しているバンドLampのニューアルバム発売を記念して、渋谷アップリンク・ファクトリーで【Lamp『東京ユウトピア通信』発売記念 鼎談試聴會&ミニライブ】が開催された。当日はメンバーの染谷大陽、榊原香保里、永井祐介を迎え、アルバムのコンセプトや音楽に対する3人の全曲解説とともに新作を試聴。イベントの最後には「最近はハーパース・ビザールとかソフトロックや正統派と呼ばれるポップスも一巡してすごい新鮮に聴こえるんです」(永井)というエピソードとリンクする選曲、クロディーヌ・ロンジェ「Who Needs You」を含むアコースティック・ライブも披露された。染谷と永井というふたりのタイプの異なるソングライターを擁し、妥協のない曲作りとプロダクションを作り上げ高い評価を得る彼らが、より開放的なグルーヴ感を追求したニューアルバム、そして創作方法について自ら語るイベントとなった。



昔聴いていたロックっぽさが自然に出てきた(染谷)



染谷大陽(以下、染谷):Lampの活動としては2005年に『木洩陽通りにて』、2007年に未発表音源集『残光』をリリースしましたが、その間に『ランプ幻想』(2008年)と今回の『東京ユウトピア通信』のアイデアがすでに僕のなかにありました。『ランプ幻想』に収録した曲よりもずっと前にあって、こういうアルバムをいつかリリースする予定で、『ランプ幻想』『八月の詩情』(2010年)もその過程で作っていきました。なので、2006年からずっとこの作品にむかって気持ちが続いているんです。



1.「空想夜間飛行」



染谷:この曲は左チャンネルと右チャンネルで2本ドラムが入っているのですが、これはアルデマーロ・ロメロというベネズエラのアーティストを聴いていいなと思って自分たちでも試してみました。

ブラジル音楽は、もともとハーモニーに惹かれて聴き始めたんですけれど、フォークソングだとドミソの三和音が多かったりするけれど、ブラジルの音楽はドミソシとか4和音で構成されている。その複雑でなおかつ美しいところに惹かれていて、聴いているうちにだんだんリズムにも虜になってきたんです。この『東京ユウトピア通信』ではそういうところが解りやすく出ていると思います。



2.「君が泣くなら」



榊原香保里(以下、榊原):最後のほうがプログレッシブな展開になるんですが、リズムアレンジも1番と2番でAメロのドラムの感じを変えたり、Bメロ部分のハイハットとか、曲の構成が面白いので、飽きずに聴いていただけると思います。





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『東京ユウトピア通信』より、画:鈴木翁二



3.「冷ややかな情景」



永井祐介(以下、永井):ライブが元にあって後からレコーディングするというのは僕らとしては珍しいパターン。今までとグルーブ感がぜんぜん違っていると思うし、そこが良くでているなぁと思いました。




4.「遠い旅路」




染谷:永井とのギターソロの掛け合いで、チョーキングのとき気持ちが昂ぶりすぎて、元の音から外れたところにいっちゃって(笑)。僕の親はロックやっててジミヘンが好きだったので、そういうところから僕も音楽をはじめたんですけれど、永井や香保里さんと会って、このふたりの持っているもののなかで自分を出したいというのがなんとなくスタート地点としてあって。自分がやるのはロックじゃないなと思ってはじめていったのですが、最近は昔聴いてきたものや、やってきたものがちょっとずつ(自分の音楽にも)出てきているかなと、ときどき考えます。



ラブソングでも曖昧なところを表現したい(染谷)



5.「君とぼくとのさよならに」




染谷:アルバム・タイトルに東京と入っているのは、あまり東京というものへの直接的な意味というのはないんです。曖昧さみたいなものはLampでは歌詞についても、なんについてもあるよね。それは自分たちのなかでは、意識的に曖昧にしようというのではなく、結局そうなってしまう。どの曲もラブソングなんですけれど、実際にあったことではなくて、どちらかというとそうした曖昧な部分を表現したいんです。




榊原:Lampの歌詞は、悲しい感じをベースに、季節を感じる要素が多く入っています。例えば、「古池や蛙飛び込む水の音」って日本語が解らない外国の人が聞いたら、ただそれだけの、ものすごく単純なものに聞こえると思うんですけれど、でも日本人ってその季節が解るし、言葉以上のものを感じられますよね。歌詞の向こうにあるもの、というほど大げさなことではないですけれども、きっとそういうのがいいと思ってくれる人がいるんじゃないかと思っています。



6.「心の窓辺に赤い花を飾って」




永井:トッド・ラングレンが好きなので、ほとんどの楽器をひとりで演奏して、ああいう雰囲気が、なんとかかたちになって、すごく気に入っているんです。





webdice_Bike

『東京ユウトピア通信』より、画:鈴木翁二



7.「ムード・ロマンティカ」




榊原:こちらのサンバ・バージョンのアイデアがもともとあって、『残光』に入っている「ムードロマンティカNo2」は、これからアレンジしていきました。



染谷:それから、今回のインタールードのイメージはミルトン・ナシメントとロー・ボルジェスの共作アルバム『クルビ・ダ・エスキーナ』(1972)に「Cais」と「Um Gosto De Sol」という曲があって、同じテーマを2回違うアレンジでやっているんです。それを自分たちのアルバムでやってみたかった。




8.「恋人と雨雲」




染谷:60年代から70年代の音楽がすごい好きだから、アルバムというものになんの抵抗もないんですけれど、この時代にアルバムってどんな意味があるんだろうということは僕らも感じていて。曲ごとにその曲をいかによくするかということだけを考えているんだけれど、60年代にコンセプトアルバムと呼ばれていたものも、実はほんとうにコンセプチュアルに作ってあるものってすごく少ないと思うんです。今回の新作は、最終的にジャケットも含めて自分たちでしかないからひとつのものにまとまっていると思います。




(文:駒井憲嗣)



▼Lamp「空想夜間飛行」PV


[youtube:PETOHV4Wznk]







■Lamp プロフィール


染谷大陽(ギター)、永井祐介(ボーカル、ベース他)、榊原香保里(ボーカル、アコーディオン、フルート)により2000年結成。2003年『そよ風アパートメント201』でデビュー。ボサノヴァやAOR、日本のシティポップなどに通じる美しく洗練されたハーモニーとメロディラインと卓越したアレンジメントのセンスにより高い評価を得る。これまでに5枚のアルバムをリリース、2011年2月にニューアルバム『東京ユウトピア通信』をリリースした。

公式HP













■リリース情報




Lamp『東京ユウトピア通信』


発売中

UVCA-3005

2,500円(税込)

ポリスター


★購入はコチラ













■ライブ情報



2011年3月26日(土)名古屋得三

開場18:00/開演19:00

出演:Lamp、Daniel Kwon、ツクモク

前売3,000円/当日3,500円(ともにドリンク別)




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Lamp『東京ユウトピア通信』発売記念!鼎談試聴會&ミニライブ開催 http://www.webdice.jp/dice/detail/2853/ Thu, 27 Jan 2011 10:59:47 +0100

完璧なまでのソング・ライティングとアレンジ、そして長期に渡る徹底したレコーディングでミュージシャンからも高い評価を受ける男女混合3人組バンドLamp。2008年12月に発売されたアルバム『ランプ幻想』以来、2年2か月ぶりのオリジナルアルバム『東京ユウトピア通信』を2011年2月9日(水)にリリース。発売を記念して、前日の2月8日(火)にイベントを開催する。



『東京ユウトピア通信』は、2010年夏に発売されたEP『八月の詩情』と同時に並行して制作され、1年半という時間を掛けて丁寧に作り上げられた。そのサウンドは新生Lampとも言うべき、より強固なリズムアレンジが施され、これまでのLampサウンドを更に昇華させた独自の音楽を作り出している。

イベント当日はアルバム『東京ユウトピア通信』の全曲試聴とともにメンバーによるセルフライナー・トークを実施。さらにはミニライブも行われる。磨き上げられたソングクラフトと繊細なアレンジメントを駆使したLampサウンドの魅力を感じられるイベントになる模様だ。










■Lamp プロフィール


染谷大陽(ギター)、永井祐介(ボーカル、ベース他)、榊原香保里(ボーカル、アコーディオン、フルート)により2000年結成。2003年『そよ風アパートメント201』でデビュー。ボサノヴァやAOR、日本のシティポップなどに通じる美しく洗練されたハーモニーとメロディラインと卓越したアレンジメントのセンスにより高い評価を得る。これまでに5枚のアルバムをリリース、2011年2月にニューアルバム『東京ユウトピア通信』をリリースする。

公式HP










Lamp『東京ユウトピア通信』発売記念・鼎談試聴會&ミニライブご招待




2011年2月9日に発売される『東京ユウトピア通信』リリース記念イベントにご招待します。応募方法は下記から。




日程:2011年2月8日(火)開場19:30/開演20:00

場所:アップリンク・ファクトリー

(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F) [googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

渋谷東急本店右側道200m右側




応募方法


下記のメールアドレスに応募要項を明記してお送りください。



メッセージ送付先


info@webdice.jp



メッセージ件名


応募/『2/8 Lamp』



メッセージに下記の項目を明記してください


(1)お名前 (2)郵便番号・ご住所 (3)電話番号 (4)年齢 (5)性別 (6)応募の理由



応募締切


2011年2月6日(日)必着

※当選者の方には2月7日(月)中にメールでお知らせいたします。












■リリース情報






Lamp『東京ユウトピア通信』


2011年2月9日リリース

UVCA-3005

2,500円(税込)

ポリスター


★購入はtarget="_blank">コチラ




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「私にとって歌は空気や景色のようなもののひとつ」石橋英子『carapace』体感試聴会クロスレビュー http://www.webdice.jp/dice/detail/2804/ Sun, 26 Dec 2010 01:15:56 +0100
渋谷アップリンク・ファクトリーでの体感試聴会に出演した石橋英子



去る2010年12月20日、渋谷アップリンク・ファクトリーで石橋英子が新作『carapace』リリースに先立ち体感試聴会のゲストに登場した。様々なミュージシャンの制作やライブに参加するとともに、弾き語り、バンド編成ともにソロのライブ活動も活発化させてきた彼女。通算3作目となるアルバム『carapace』は盟友ジム・オルークをプロデューサーに迎え、彼女の歌とメロディにフォーカスが当てられた作品となっている。この日は、リリースに先駆けた全曲の先行試聴会の後に、トークゲストに登場。静謐さとイノベイティブな楽曲構成を併せ持つ彼女の音楽の真価が発揮されたアルバムについて語った。




亀の甲羅を触ったあのいびつな感じを今でも覚えている



── 今作の制作のスタートは?



2009年の12月くらいから曲を作り始めていたかな。これまでのアルバムは、作り始めてから録り終わるまで3、4ヶ月くらいだったんですけれど、今回は、作っては捨ててというのを何回も繰り返していて、それで時間がかかりました。というのも、前作の『Drifting Devil』まではドラムから曲を作ることが多かったんです。即興を多く重ねていって、音を鳴らしていくうちにできあがっていくやり方だったのが、今回はまずピアノと歌だけで作って、それでデモを完成させようと。でも自分の声がほんとうに好きじゃなくて、自分で録ったものを聴くとほんと滅入るんですね(笑)。それでも何回も消して、何回もいろんなアイディアを捨てて、そういうことを繰り返していくうちに時間が経ってしまったんです。



── 確かに『carapace』は石橋さんの歌とピアノをメインにあって、そこに音が重なっていくという印象があります。



ドラムとかビブラフォンとかフルートとか自分ができる楽器をあえて入れないアレンジでデモを作って、ジム(・オルーク)さんや(山本)達久くんに聴いてもらって進めていきました。



── 今回そうした制作方法で臨んだ理由は?



あまり深い意味はないんです。けれど単純に弾き語りのライブが増えてきて、ドラムから作ってきた曲はライブでできない曲もあるんです。アレンジし直しても、嘘くさくなってしまったり。純粋に弾き語りでライブができるようにと思ったら、そのスタイルで作っていくのもいいんじゃないかと思って。あと、あまりそういう曲作りを自分のためにしたことがなかったので、チャレンジしてみたかったということもあります。



── 石橋さんがあえて歌について向き合うという作業は、難しさがありましたか?



そうですね、それは自分の歌が好きじゃないというのが大きいと思います(笑)。でも、自分が作る曲で自分でしか歌えない曲があるんじゃないかと思って、そこを模索しました。



── マルチプレーヤーとして知られる石橋さんのなかで、ボーカルというのはどんな位置づけなのでしょう?楽器のひとつ、というのとも違うのですか?



確かにいわゆる〈歌もの〉のような、歌が前に出てくる感じではないですが、でも楽器のひとつというのもちょっと違う気がして。音楽的な自分の歌の立ち位置をあまり考えたりせずに、たまたま出てきたメロディが歌だった、そういうだけで。すごく空気とか景色のようなもののひとつという感じがします。



── ジム・オルークさんは石橋さんのソロライブのバンドメンバーでもありますが、プロデューサーとしてのジムさんとの共同作業はどうでしたか?最初の石橋さんのデモにいろいろな色を加えていくような作業だったのでしょうか?



加えていくというよりは、曲を聴いてくださって、曲の中に入っていって、曲の持つ方向性をどう広げていくかというアイディアが多かったです。ジムさんはあまり押しつけがましくないので、ひとりの空間を作ってくれたり、曲について私によく考えさせてくださった。例えばオーバーダビングに関しても、私は思いつきでなんでも重ねていくことが多かったんですが、そうじゃなくて、曲の中のセクションごとになにが必要でなにが必要でないか、ひとつひとつ立ち止まって考えることを学びました。



── おふたりともマルチプレーヤーなので、どんな楽器もスタジオで試せてしまうといういいところがあったんじゃないですか。



ただ、やみくもに楽器を触るというよりは、スタジオのなかで「なにがいいか」ってふたりでうろうろしながら考える時間も長かったですね。



── ジムさんのプロデュースワークによる暖かみのあるサウンドもあって、石橋さんのメロディや歌といった曲の骨格の部分が鮮明になることで、石橋さんの楽曲の特徴であるプログレッシブな部分も際だっているように感じました。



プログレッシブというのはよく言われるのですが、自分ではそんなに複雑という気持ちはなくて、曲を作っていても拍子が解ってなかったりするんです。(山本)達久くんに言われてはじめて気がつくみたいな(笑)。曲を作るときはすごい曖昧なものから始まっているから、そこからだんだんいろんなものをそぎ落として彫刻を作るように曲を作っていくことで、そのなかでプログレッシブな展開があったりするのかもしれないけれど、そういうものをやろうと思ってやっているわけではないんです。



webdice_carapace




── 『carapace』はbikkeさんとの共作曲もありますが、作詞の部分ではどんなチャレンジがありましたか?



できあがってみると、『Drifting Devil』よりは生々しい歌詞が多かったなと思って。それは、ピアノと歌で曲を作っていたからだと思うんです。壁につけたピアノの前でため息をついているという過ごし方だったので、そういう歌詞が出てくるのも必然だった。なので全部亀の言ったことにしてしまおうと思ったんです(笑)。



── 『carapace』(=甲羅)というタイトルもそこから?



亀は子供の頃から大事な生き物だったのと、すごく今回のアルバムは籠もって作っていたから、そういう流れでつけました。でも、人はそれぞれ籠もっていても、実は甲羅の中にはいろんな景色があって、甲羅の外にすごく混沌としたものがあって……ということをよく考えていて。例えば地球と宇宙、というような、甲羅を隔てて逆にもなり得ることをイメージしていて。



── 小さい頃って、そこまで哲学的なことを考えて亀を飼っていたわけではないですよね?



でも子供の時の手の感覚ってよく覚えていて、亀の甲羅を触ったあのいびつな感じを。自分の曲もすごくいびつな感じがして、自分自身もいびつだと思いますし、そういう意味で大事な動物なんですね。



──現在って、ポップ・ミュージックでもなんでもつるっとしたきれいなものがもてはやされていますけれど、美しいものって本来いびつなものだと思いますし、そうした感覚は大切にすべきなんじゃないかと思います。



そこまでは考えていなかったかもしれないけれど、いびつなものだと、いろんな角度によって本当のことが見える、そうしたおもしろさはありますよね。



(インタビュー・文:駒井憲嗣)












■石橋英子 プロフィール


茂原市出身の音楽家。4歳の頃よりピアノを弾き始める。大学時代より、ドラマーとして活動を開始し、PANICSMILEなどいくつかのバンドで活動。数年前より友人に頼まれ映画音楽を制作したことをきっかけにソロとしての作品を作り始め、ピアノ演奏も再開する。その後、2枚のソロアルバムをリリース。ピアノをメインとしながらドラム、フルート、ヴィブラフォン等も演奏するマルチ・プレイヤー。シンガー・ソングライターであり、セッション・プレイヤー、プロデューサーと、石橋英子の肩書きでジャンルやフィールドを越え、漂いながら活動中。最近では七尾旅人、Phew、タテタカコ、長谷川健一の作品に参加。

http://www.eikoishibashi.net/









■リリース情報




『carapace』石橋英子

2011年1月6日リリース


FCT-1006/felicity cap-117

2,625円(税込)

felicity













■ライブ情報


『contrarede presents carapace release party』

2011年1月8日(土)

六本木SuperDeluxe

開場18:30/開演19:30

前売2,800円/当日3,300円(ドリンク代別途700円)

出演:石橋英子/七尾旅人

詳しくはhttp://www.contrarede.comまで




石橋英子『carapace』/オオルタイチ『Cosmic Coco,Singing for a Billion Imu's Hearty
Pi』double release party


2011年3月5日(土)

名古屋アポロシアター

開場18:00/開演19:00

前売2,500円/当日3,000円(ドリンク別)

出演:石橋英子 with ジム・オルーク、須藤俊明、山本達久/オオルタイチ

詳しくはwww.jailhouse.jpまで




P-hour presents "with piano III" Eiko Ishibashi 『carapace』 release party

2011年3月6日(日)

元・立誠小学校(京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2)

開場17:30/開演18:00

予約・前売3,000円/当日3,500円(中学生以下 無料)

出演:石橋英子 with ジム・オルーク、須藤俊明、山本達久/山本精一

詳しくはhttp://www.p-hour.comまで







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希有なセンスを持つミュージシャン石橋英子の新作『carapace』トークショー付き体感試聴会開催 http://www.webdice.jp/dice/detail/2736/ Wed, 24 Nov 2010 17:21:40 +0100

Phew、七尾旅人を始めとしたミュージシャンの作品やライブにて演奏家そしてプロデューサーとして活躍するアーティスト・石橋英子。年間100本以上のライブや2度のヨーロッパ・ツアー、フジロック出演など活動の幅を飛躍的に広げている彼女の、2008年のアルバム『drifting devil』以来となるニューアルバム『carapace』が完成。それを記念して、12月20日、新譜をいち早く聴くことのできる「体感試聴会」が東京・渋谷のアップリンク・ファクトリーで開催される。



『carapace』は彼女の稀有な作曲センスにさらに磨きがかけられており、これまでの2枚のソロアルバムと比較してもとりわけ歌に焦点が当たった作品となっている。近年、多くの共演を重ね、彼女の才能を認める仲間の一人であるジム・オルークをプロデューサーに迎え制作された。ジムはプロデュースのみならず、録音・ミックス・演奏に渡り全面参加している。また盟友であるドラマー山本達久をはじめ、ストリングスやホーンセクションでROVOの勝井祐二、波多野敦子、吉野章子ら多彩なミュージシャンがゲスト参加。bikke(Lovejoy)との歌詞共作も1曲収録している。

フォトグラファー:澁谷征司、デザイナー:木村豊(Central67)によるジャケットやアートワークもアルバムの世界観とともに注目されるところ。



12月20日のイベントでは、来年1月6日にリリースされるこのアルバムをアップリンク・ファクトリーのサウンドシステムで全曲聴くことができる上に、石橋英子本人によるトークショーでは、アルバム制作にまつわるエピソードや聴きどころが語られることになっている。








■石橋英子 プロフィール


茂原市出身の音楽家。4歳の頃よりピアノを弾き始める。大学時代より、ドラマーとして活動を開始し、PANICSMILEなどいくつかのバンドで活動。数年前より友人に頼まれ映画音楽を制作したことをきっかけにソロとしての作品を作り始め、ピアノ演奏も再開する。その後、2枚のソロアルバムをリリース。ピアノをメインとしながらドラム、フルート、ヴィブラフォン等も演奏するマルチ・プレイヤー。シンガー・ソングライターであり、セッション・プレイヤー、プロデューサーと、石橋英子の肩書きでジャンルやフィールドを越え、漂いながら活動中。最近では七尾旅人、Phew、タテタカコ、長谷川健一の作品に参加。

http://www.eikoishibashi.net/









■リリース情報




『carapace』石橋英子

2011年1月6日リリース


FCT-1006/felicity cap-117

2,625円(税込)

felicity













■ライブ情報


『contrarede presents carapace release party』

2011年1月8日(土)

六本木SuperDeluxe

開場18:30/開演19:30

前売2,800円/当日3,300円(ドリンク代別途700円)

詳しくはhttp://www.contrarede.comまで










石橋英子『carapace』試聴会に20名様ご招待




石橋英子の新作『carapace』発売に先立ち、本作品の試聴会にご参加いただける方を募集いたします。イベント後に簡単なレビューを執筆していただきます。なお、ご入場の際に1ドリンクをご注文していただきますことをご了承ください。応募方法は下記から。(※当選された場合は、必ず試聴会に参加でき、レビューを書いてくださる方に限らせていただきます)



※当日受付でのご参加も承ります。開場時間の19:30に会場のアップリンク・ファクトリー受付までお越しください。ご入場の際に1ドリンクをご注文していただきますことをご了承ください。



2010年12月20日(月)19:30開場/20:00開演

場所:アップリンク・ファクトリー

(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F) [googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

渋谷東急本店右側道200m右側




応募方法


webDICE会員の『webDICE編集部』アカウントまでメッセージをお送りください。

(ログインした状態でのみメッセージ送信が可能です)



メッセージ送付先


・webDICE編集部

http://www.webdice.jp/user/283/



メッセージ件名


「12/20 石橋英子」



記入項目


(1)お名前(フリガナ必須) (2)電話番号 (3)メールアドレス(4)ご職業 (5)性別 (6)応募の理由



※『webDICE編集部』アカウントにメッセージを送るにはwebDICEのアカウントを取得する必要があります。登録がまだの方はwebDICE新規登録ページよりご登録ください。



応募締切り


12月13日(月)22:00

※当選者の方のみ、12月14日(火)中に、ご応募いただいたアカウントにメッセージにてご連絡いたします。










「音のディティールにこそ本質が宿る」体感試聴会とは




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ダウンロードで音楽を購入し、iPodのイヤフォンで音楽を聴き、住宅環境の問題からステレオで音楽を聴くという行為が衰退しつつある現在、〈スピーカーで正しく音楽を聴く〉という行為の復権により、もういちど音楽ファンに音楽を聴く楽しさを伝えたいというテーマで2009年9月よりスタート。アップリンク・ファクトリーのサウンドシステムにより、音楽家が本来意図していた音のディティールまでを感じてもらうことを目指す。普段ヘッドフォンやMP3で聴いているときには気づかなかった音のディティール、作品の本質や世界観をより感じてもらえる企画となっている。

これまでにジム・オルーク、AOKI Takamasa、Joseph Nothingの新作試聴を開催。


会場のアップリンク・ファクトリー


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「流れを為す糸やビーズが絡まり合うように、一つずつ曲が丁寧に織り上げられている」Joseph Nothing体感試聴会クロスレビュー http://www.webdice.jp/dice/detail/2275/ Mon, 01 Feb 2010 11:07:43 +0100

渋谷アップリンク・ファクトリーで体感試聴会を行ったJoseph Nothing。



Joseph Nothingのニューアルバム『Shambhala Number Two&Three』リリースを記念して、target="_blank">渋谷アップリンク・ファクトリーにて体感試聴会が開催された。2枚組の新作からこの日のためにJoseph氏が特別に編集した音源、そしてアルバムのアートワークを手がけたタカノ綾氏の映像を交えた爆音試聴の後、2年半ぶりとなるアルバムについて、Joseph氏本人とタカノ綾氏を迎えトークショーが繰り広げられた。まず待望の新作が異なる世界観を持つ2枚のアルバムから構成されることになった由来についてJoseph氏は次のように語る。



Joseph Nothing(以下、Joseph):『Shambhala Number Two』は、今までやってきた作曲方法の延長上にある曲が中心になっていますが、『Three』に関しては、シンセとか電子音楽、楽器を一切使わず、廃墟のなかでフィールドレコーディングをしました。石を転がしている音を録ってそれをリズムに組み込んだり、公園やいろんなところで枯葉を足で踏んでそのベストテイクを録ったり、ある種修行のような何千とか何万を越える音のなかからこれだ!という音を拾ってリズムを組み立てていったんです。作業に取りかかったのが3年くらい前なんですけれど、素材を集めたり編集したりを続けることで、ものすごく長い制作期間になってしまった。でもそのおかげで、ヘッドフォンで聴いたり、小さな音で聴くとまた違う世界が聴こえると思います。今日は試聴会ということで、音が左右に振れたり、非常に体感的に感じていただけたんではないでしょうか。



joseph_report1

この夜は持参した数多くの資料を元にアルバムのコンセプトが紐解かれた。


この日は、その廃墟でのレコーディング風景の動画や写真をスライドで映しながら、その独自の制作方法について、そして現在の創作意欲の源となっているUFOや超常現象についてディープなトークが続いた。



Joseph:最初はテーマは決まらないままがむしゃらに曲を作っていたんです。そんななかタカノ綾ちゃんに京都で偶然出会って、お互い超常現象やUFOが大好きということで、意気投合したんです。いろいろと本の貸し借りをしたなかで、そのなかで彼女がシャンバラ(桃源郷)に関する本を貸してくれて、幽霊やUFOなどいろんな超常現象に興味があったなかで、全てがシャンバラに集約されるんだなと感じて。もちろん狂信的にシャンバラ信者ではなくて(笑)、一歩引いた感じで見ているんですが、あっこれだ!とパズルが繋がるような感じでした。アートワークに関しても彼女がアイディアを出して、僕の脳の中を具体化してくれたので、そこからはできあがりは早かったです。



ここで彼は、幼少時の海外での生活の経験などから、かねてから廃墟に対する居心地の良さを感じていたことを語る。



Joseph:香港の混沌とした街を毎日スクールバスから眺めていたり、ニューヨークに住んでいたときは毎朝ブロンクスも見ていたり、子供の頃から、つげ義春の漫画に出てくる風景のような朽ち果てたものに共感を持つようになっていたんです。汚いところが怖い、というよりも、うわぁ懐かしいなぁという気持ち。




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トークショーでも息の合ったところを見せたJoseph氏(左)とタカノ綾氏(右)。



タカノ綾氏が加わってからのクロストークでは、さらにUFOや世界の怪奇現象や事件についての博識ぶり(!)を展開。さらに参加者からの質問コーナーでは、今作の裏テーマとして日本のポテンシャルの高さや日本人の素晴らしさを伝えたい、と世界から注目される存在である彼ならではの日本論も語られた。つるりときれいな造形ではなく、歪みや傷といった現代社会で生きるうえでどうしようもなく生じるいびつさを活かし、極限まで作り込み描き込むという方法論を持つ両者。ふたりがお互いにどのような点に惹かれて共同作業をしているのか、という質問には次のように答えた。



Joseph:お互い共有するものがあって、考えていることもツボもまったく一緒なんです。



タカノ綾:たぶんここに来ている人はそうだと思いますけれど、世界がきれいな花の絵だけではぜったい感動しないという部分、世界はすごく残酷で気持ち悪いものとかやばいものと、すごく美しくて崇高で壮大なものの両方でできていて、それをどちらも知りたい。世界の秘密を知りたい、そういう部分が共通していると思う。きれいに作りこまれたものって興味がない。トータルのカオティックでやばいものを知りたいという部分が同じ。



Joseph:そうだね、きれいなシンセの音がフワーッと鳴っていると自分はすぐ汚したくなるし、ダークな部分も含めて世界を見たいというのがあるんです。



鋭敏なセンスを用い、最良のコラボレーションを続けるJoseph Nothingとタカノ綾。そのケミストリーをたっぷりと感じられる夜となった。

[2010年2月1日、渋谷アップリンク・ファクトリーにて]



(取材・文:駒井憲嗣)















「音のディティールにこそ本質が宿る」体感試聴会とは




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ダウンロードで音楽を購入し、iPodのイヤフォンで音楽を聴き、住宅環境の問題からステレオで音楽を聴くという行為が衰退しつつある現在、〈スピーカーで正しく音楽を聴く〉という行為の復権により、もういちど音楽ファンに音楽を聴く楽しさを伝えたいというテーマで2009年9月よりスタート。アップリンク・ファクトリーのサウンドシステムにより、音楽家が本来意図していた音のディティールまでを感じてもらうことを目指す。普段ヘッドフォンやMP3で聴いているときには気づかなかった音のディティール、作品の本質や世界観をより感じてもらえる企画となっている。


会場のアップリンク・ファクトリー










【関連リンク】


「一つ一つの素材がジムの演奏を通して有機的な世界を描き出している」─ジム・オルーク『The Visitor』クロスレビュー(2009.9.16)



「いろいろなジャンルの音楽を組合せた〈遊牧民〉のような音楽」─トベタ・バジュン『African Mode』体感試聴会クロスレビュー(2010.1.6)


















Joseph Nothing プロフィール


1974年アメリカ生まれ。98年にオーディオ・アクティブ主催のBeat RecordsよりRom=Pari名義でアルバム『View』発表。その後、Iva Daviesからオファーを受け、ピンク・フロイドのGuy Prattと共にアルバムに参加。2001年2月にμ-ziqのPlanet-μより、Joseph Nothing名義でアルバム『Dummy Variation』、7inch『Just One Fix』を発表。イギリスのメジャー誌NME、WIRE等の雑誌で絶賛を受ける。2002年7月に2ndアルバム『Dreamland Idle Orchestra』発表。
2003年7月に3rdアルバム『Deadland after Dreamland』をROMZより発表。The CureのPerry BamonteはわざわざイギリスからUNITでのライブを観に来るなど、国内外で話題が殺到しつつも、実態がみえないミステリアスなイメージは継続する。2005年突如、音楽活動から離れる。2009年から現代美術(作)家のタカノ綾、ドラマーの吉川弾との出会いを切っ掛けにまた音楽活動を再開する。



Joseph Nothing myspace







タカノ綾 プロフィール



1976年、埼玉県生まれ。多摩美術大学芸術学部卒。現代美術(作)家。超常現象へのあからさまに傾倒するマインドを、揺れ動く女性の欲望やファンタジー、エコロジカルなコンテクストに絡めつつ描き出す画題の方向性は、現代のゴヤと言えるかもしれない。一度そのアディクショナルな世界に感染すると、何度でも浸りたくなってしまうのは、そうした社会批評性と現状絶対肯定する生き方のアンビバレンツさに、今を生きるリアリティを感じてしまうからなのだ。



公式サイト












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Joseph Nothing『Shambhala Number Two&Three』


発売中

XECD-1123‐1124

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(c)2010 Aya Takano/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.




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日本が誇る奇才が堂々の帰還、Joseph Nothing体感試聴会2/1に開催決定! http://www.webdice.jp/dice/detail/2246/ Sat, 16 Jan 2010 21:47:39 +0100

Joseph Nothing(ジョセフ・ナッシング)がおよそ2年半ぶりとなるニューアルバム『Shambhala Number Two&Three』を発表、リリース直前となる2010年2月1日(月)、渋谷アップリンク・ファクトリーにて体感試聴会が開催されることが決定した。

ゼロ年代初頭より、ストレンジで宇宙的なブレイクビーツのセンスで自らの作品はもちろん、リミックスやコラボレーションで才能を発揮してきたJoseph Nothing。国内外で高い評価を獲得し、2009年はバンド編成Joseph Nothing Orchestraとしてのライブ活動を行うなど、このところ彼を取り巻くトピックが活発になってきたところ、絶好のタイミングでの新作発表となる。





Joseph Nothingはニューアルバムのコンセプトを次のように語っている。「シャンバラとはチベット仏教で言われる地底の楽園、桃源郷である。なお、ダライ・ラマはそれが幻ではなく現実に存在すると断言し、ヒトラーはシャンバラの秘密を探る探検隊を編成し、世界の各地に送り出している。この2枚組アルバムは、前作の『Shambhala Number One』からスタートした、「シャンバラ三部作」の最終章であり、様々なシャンバラの説を読み解いたうえでの、音楽、アートワーク、楽曲名からシャンバラを独自に表現するというコンセプトになっている。世界をリードするべき理想的人類像が日本人であり、それがUFO、異星人、秘密結社、超古代文明、シャンバラ、地底都市、オーパーツ等と関連しあっていく模様がこの作品に触れながら感じられれば幸いである」。

全21曲2枚組となる今作は、彼の非凡なメロディセンスが駆使された
Disc1『Shambhala Number Two』、そしてJoseph Nothingのスピリットの源泉である廃墟をはじめとした様々な場所でのフィールドレコーディングの素材だけを使い制作されたというDisc2『Shambhala Number Three』で構成されており、無限の創作意欲と廃墟感を共存させる彼の表現をたっぷりと堪能することができる。



アートワークは現代美術(作)家、タカノ綾が担当。世界初となるデルタUFOをモチーフにしたデルタ・ジャケットに、彼女のファンタジックでパワフルなスタイルとJoseph氏の世界観が見事に結実している。テン年代の幕開けにふさわしく、2010枚生産限定盤となっている今作。発売にともない開催される体感試聴会では、これまでも積極的なコラボレーションを続けてきたふたりがトークゲストとして登場。ふたりによる楽曲やアートワークについての解説を交えながら、この超大作を爆音にて聴くことができる。神出鬼没の活動を続けるJoseph氏だけに、当日は単なる新作試聴会を超えた場となることは間違いない。












joseph_takano

スリリングなコラボレーションを続けるJoseph Nothing(右)とタカノ綾(左)



「音のディティールにこそ本質が宿る」体感試聴会とは




jimspeakernew


ダウンロードで音楽を購入し、iPodのイヤフォンで音楽を聴き、住宅環境の問題からステレオで音楽を聴くという行為が衰退しつつある現在、〈スピーカーで正しく音楽を聴く〉という行為の復権により、もういちど音楽ファンに音楽を聴く楽しさを伝えたいというテーマで2009年9月よりスタート。アップリンク・ファクトリーのサウンドシステムにより、音楽家が本来意図していた音のディティールまでを感じてもらうことを目指す。普段ヘッドフォンやMP3で聴いているときには気づかなかった音のディティール、作品の本質や世界観をより感じてもらえる企画となっている。


会場のアップリンク・ファクトリー








【関連リンク】


「一つ一つの素材がジムの演奏を通して有機的な世界を描き出している」─ジム・オルーク『The Visitor』クロスレビュー(2009.9.16)



「いろいろなジャンルの音楽を組合せた〈遊牧民〉のような音楽」─トベタ・バジュン『African Mode』体感試聴会クロスレビュー(2010.1.6)














Joseph Nothing プロフィール


1974年アメリカ生まれ。98年にオーディオ・アクティブ主催のBeat RecordsよりRom=Pari名義でアルバム『View』発表。その後、Iva Daviesからオファーを受け、ピンク・フロイドのGuy Prattと共にアルバムに参加。2001年2月にμ-ziqのPlanet-μより、Joseph Nothing名義でアルバム『Dummy Variation』、7inch『Just One Fix』を発表。イギリスのメジャー誌NME、WIRE等の雑誌で絶賛を受ける。2002年7月に2ndアルバム『Dreamland Idle Orchestra』発表。
2003年7月に3rdアルバム『Deadland after Dreamland』をROMZより発表。The CureのPerry BamonteはわざわざイギリスからUNITでのライブを観に来るなど、国内外で話題が殺到しつつも、実態がみえないミステリアスなイメージは継続する。2005年突如、音楽活動から離れる。2009年から現代美術(作)家のタカノ綾、ドラマーの吉川弾との出会いを切っ掛けにまた音楽活動を再開する。



Joseph Nothing myspace







タカノ綾 プロフィール



1976年、埼玉県生まれ。多摩美術大学芸術学部卒。現代美術(作)家。超常現象へのあからさまに傾倒するマインドを、揺れ動く女性の欲望やファンタジー、エコロジカルなコンテクストに絡めつつ描き出す画題の方向性は、現代のゴヤと言えるかもしれない。一度そのアディクショナルな世界に感染すると、何度でも浸りたくなってしまうのは、そうした社会批評性と現状絶対肯定する生き方のアンビバレンツさに、今を生きるリアリティを感じてしまうからなのだ。



公式サイト












shambhala_DeltaJK



Joseph Nothing『Shambhala Number Two&Three』


2010年2月3日リリース

XECD-1123‐1124

3,300円(税込)

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『Shambhala Number Two&Three』試聴会に20名様ご招待




Joseph Nothingの新作『Shambhala Number Two&Three』発売に先立ち、本作品の試聴会にご参加いただき、レビューを書いて頂ける方を募集いたします。なお、ご入場の際に1ドリンクをご注文していただきますことをご了承ください。応募方法は下記から。(※当選された場合は、必ず試聴会に参加でき、レビューを書いてくださる方に限らせていただきます)





2010年2月1日(月)19:30開場/20:00開演

場所:アップリンク・ファクトリー

(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F) [googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

渋谷東急本店右側道200m右側




応募方法


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(ログインした状態でのみメッセージ送信が可能です)



メッセージ送付先


・webDICE編集部

http://www.webdice.jp/user/283/



メッセージ件名


「2/1 ジョセフ・ナッシング」



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応募締切り


1月30日(土)22:00

※当選者の方のみ、1月31日(日)中に、ご応募いただいたアカウントにメッセージにてご連絡いたします。

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「いろいろなジャンルの音楽を組合せた〈遊牧民〉のような音楽」─トベタ・バジュン『African Mode』体感試聴会クロスレビュー http://www.webdice.jp/dice/detail/2135/ Tue, 01 Dec 2009 12:37:37 +0100
体感試聴会にトークゲストとして登場したトベタ・バジュン氏


2010年1月13日に発表となるトベタ・バジュンのニューアルバム『African Mode』の体感試聴会が渋谷アップリンク・ファクトリーで行われた。この日はトベタ氏本人も登場。アルバム全編の試聴会に続いて、トークゲストとして、今作のコンセプトや制作にまつわるエピソードを披露した。



「父親がラテンやボサノヴァのバンドをずっと組んでいて、その父の影響を受けて、ブラジル音楽というのはとても重要なキーワードなんですけれど、それに加えて、エレクトロやエレクトロニカのテイストというのもすごく好きなので、生の要素とエレクトロの要素をうまく自分流にミックスできないかなというのが常にあって。それを『African Mode』で現在の自分を等身大で表現したかった」。




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会場でスライドショーとして上映された本橋成一氏の写真



坂本龍一や高橋幸宏、大貫妙子など蒼々たるミュージシャンが参加した2008年のデビュー作『青い蝶』に続く今作は、Atom™AOKI takamasaAmetsubといったワールドワイドかつ実験性を強く感じさせるアーティストが参加。



「彼らのサウンドのエッセンスを自分なりに取り込んでいきながら、実験性みたいなものが楽しくて、彼らと一緒に生み出してときの喜びはすごくありました。海外とeメールでやりとりして、国境のない時代、社会で、そこはすごく新鮮でもありました。『青い蝶』は、自分よりすごく大先輩の方々とコラボレーションさせていただいて、もちろん今回の『African Mode』に参加していただいたのも尊敬すべき方々なんですけれど、自分と音のキャッチボールがし易い人というところもあって、今回の方がディレクションする上でもフットワークが軽くリラックスしてできました」。




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この日は、普段映画を上映しているアップリンク・ファクトリーのスクリーンに、トベタ氏が映画音楽を担当した『バオバブの記憶』の監督・本橋成一氏によるアフリカの写真がスライドショーとして展開された。『African Mode』制作のきっかけともなった本橋監督の写真がビジュアル・コンセプトとなる今作。「映像からインスパイアされたり、イメージが先行してあってそこに音をつけていくというような制作方法は多いです。僕自身も今後どんどん映像を作っていきたいと思っています」と、意欲を見せた。




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「今後もブラジルやラテンといった根っこの部分は大事にしていきたいと思いつつ、僕も好奇心旺盛な方なので、ヒップホップのアーティストとなにかやってみたり、自分の軸を大事にしながら、いろんな世界に遊牧民みたいに飛び込んでいきたいという気持ちはすごくあります。アンテナも常に張っていますし、
STUDIO VOICE ONLINEで僕は突撃対談インタビューみたいなこともしているんですけれど、自分に興味のある人には自分で飛び込んでいくみたいな、そういう姿勢というのはすごく大事だと思っていて。だから自分はこの音楽しからやらない、と決めるのじゃなくて、いろんな人と出会って、そこで新しいものが生まれていくという可能性を自分のなかで常に求めているなと思います」。



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また、スピーカーに向き合ってじっくりとアルバムを聴く貴重な場を作ろうというコンセプトの体感試聴会についても、このように語った。
「作り手としては、こういった機会ってすごくいいなと思ったんですよ。というのもモバイルとかPCの音というのはもちろん楽しい部分もあるしこれからもどんどん発展していくでしょうけれど、まだまだ音質のレートが低かったりする部分もあって、本当に作り手がこういう環境で聴いてほしいという状態では聴けないこともあるから、でもいい音で聴いてもらいたい。あとは音楽家としては、作った音楽を直接聴いてもらいながらコミュニケーションを取る機会というのは、それこそ原始的な行為、大事なことだと思うんです。膝をつき合わせるようにして『これ聴いてよ』ってそういう部分は、特にこういう時代からだからこそ大事かなと思うので」。



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リリカルなメロディラインとフロンティア・スピリットを忘れないサウンド・メイキングにより、今後ますます活躍の場を広げていくことは間違いない。
「2010年はソロアルバムも作りたいですし、同時に下世話な表現かもしれないですけれど、『こんな人ともいろいろコラボレーションするのか』っていうくらいもっと積極的に激しくコラボレーションを続けながら、自分のなかでの好奇心の歯車をもっと早くさせて活動していきたい。それはコラボレーションをしたいというのが先にあるのではなくて、自分の中での音の確立を、侍がいろんな人と剣を交えることによって腕が上達していく感覚のように、音を研ぎ澄ませていくという感じに近いのかもしれないです」。(2009年12月1日、渋谷アップリンクファクトリーにて)


(取材・文:駒井憲嗣)












トベタ・バジュン プロフィール


ミュージシャン(作詞作曲含)/プロデューサー/リミキサー/マルチクリエイター、と複数の顔を使い分けているが独自の世界観で包括されている。楽器はピアノとキーボードを得意とする。2006年春より坂本龍一氏らが設立のプロダクション・オフィスのLLP10℃に所属する。2008年11月、葉加瀬太郎氏レーベルHatsUnlimitedから、坂本龍一/高橋幸宏/大貫妙子/堀込泰行(馬の骨/キリンジ)高野寛/平野啓一郎(芥川賞作家)/甲田益也子/サイゲンジ/佐田真由美らをフィーチャーしたアルバム『青い蝶』をメジャー・リリース。サウンドプロデューサー、リミキサー、ミュージシャンとして先述したアーティスト以外にもJaques Morelenbaum、Chen Hao、坂本美雨…etc、数多のアーティストとの共演経験を持つ。一方、2008年映画『西の魔女が死んだ』の全編音楽、2009年本橋成一監督『バオバブの記憶』など、映画音楽も積極的に手掛けている。また映像監督としても活動の幅を広げつつあり、先述のアルバム『青い蝶』のPVを監督制作、短編映画祭に招待出展、また舞台を総合演出するなど活動が多岐にわたるのも特徴であり、日本画家の平山郁夫氏出演の三越美術部の百周年式典の音楽制作・プロデュースなどもおこなっている。



公式サイト

Bajun Tobeta myspace










African Mode H1 sample



トベタ・バジュン『African Mode』


2010年1月13日リリース

XECD-1120-21

2,480円(税込)

Third-Ear JPN Ltd.



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独創的なヴァイヴで地球とコミュニケーションするAOKI Takamasa、ニューアルバム先行試聴イベントを開催 http://www.webdice.jp/dice/detail/2181/ Thu, 24 Dec 2009 11:07:37 +0100

AOKI Takamasaが新作『FRACTALIZED』発売に先駆けて、2010年1月11日(祝・月)渋谷アップリンク・ファクトリーにてニューアルバム先行試聴会を行う。1月27日に発表される『FRACTALIZED』は、2003年から2009年までに発表したリミックス作品をコンパイル。坂本龍一SKETCH SHOWHASYMO半野喜弘といったアーティストたちの音源と自身の楽曲のセルフ・リミックスを織り交ぜながら、アルバムとしての統一した質感がはっきりと感じられる。タイトルにも掲げているフラクタルという概念が具現化されることで、彼の放出する肉感的なグルーヴが比類なきオリジナリティとなっている。AOKI Takamasaにとってのリミックスとは何か、そして音楽へ向かう根本的な動機とは?当日は各楽曲へのアプローチや方法論についてのAOKI氏本人のトークとともに、新作をリリースに先駆け体験していただくことができる。とりわけエレクトロニック・ミュージックという分野に関してファンクというのは〈間〉であり〈空気〉であるということを、この〈体感試聴会〉により感じていただけるに違いない。



AOKI Takamasaインタビュー

ダンスミュージックのグルーヴ感はバイオリズムと同じ




── 『FRACTALIZED』はリミックスアルバムという形態ではありますが、AOKIさんの美意識の詰まった完成度の高い作品ですね。



ありがとうございます。いつも通り、現代階でやれるすべてのことをやりました。でも今回は特に色んな方の曲を使ったリミックス盤なので、どちらかというと、素晴らしい曲とすごい人達のキャリアをブースターのように自分が抱えて、今まで飛んだことの無い所まで飛ばせてもらえたという気持ちです。みなさんには感謝の気持ちでいっぱいで、ラッキーという感じすね(笑)。原曲も大好きな曲ばかりでしたし、作っておられる方々も日本の音楽シーンをずっと支えてきた方々ばかりで。その人たちの培ってきた経験やシーンに蓄積されたもの、その威力を無駄にすることなく、自分のスタイルにリスペクトを持って、最終的に納得できる形でシンプルに妥協無くポップに落とし込めたのではないかなと思っています。



── 今回のアルバムには2003年からの作品が収められていますが、そこから今年までを含めてもかなり音楽シーンも変わってきたと思いますし、機材やテクノロジーの部分でも激変していった時代だと思うんです。そういったものを一つにまとめるという所で、何かうまくまとまるかどうかなと心配に感じることはありませんでしたか?



でも数あるリミックスの中でも2009年というふるいにかけると残ってくるものはそんなに多くはなかったです。特に2003年にやったSKETCH SHOWの「MARS」のリミックスに関しては、自分でも転機になる、今に繋がる技術なりノウハウを獲得できた目印になるような曲でした。あのチャンスをいただけたことで、自分の中に技術的な進歩や精神的な進歩があって、本当に自分らしいものを創れるようになった。それ以降、自分が何をやりたいかというのが頭の中でどんどんクリアになってきた。なので基本的に2003年もそれ以降もコンセプトは変わらないし、自分がやりたいと思っていることもまったく変わらないし、ソフトウェアやハードウェアの面でも実はそれ程変化はないです。ただ、その2003年から2009年までの間にいろんな経験を積ませてもらったことによって、音に関しての理解が広まっていった。そしてエンジニアの早乙女(正雄)さんが統一感を持てるマスタリングをして下さったので、すごく感謝しています。




── そのSKETCH SHOWのリミックスの時に、青木さんの中で自分の個性がリミックスで実現できるというという実感というのは、具体的にはグルーヴ感であったり、音の選び方であったりという所ですか?




そうですね。僕が勝手に思っていることですが、例えばダンスミュージックのグルーヴ感というのは作った人のバイオリズムと同じだと思うんですね。心地良いからその音を選んだわけで、結局はその人自身。もしその人が流行とか取り入れるとか、好きじゃないけどこれ入れようとかやって終われるなら、それはまた違うバイオリズムになると思う。けれど僕の場合、自分の好きな音しか入っていないし、自分の好きなタイミングでしか鳴っていない。流行の音も入れてないし、嫌だったら入れてないし、本当に自分自身なんですね。自分とは関係ないものは入ってない。でもリミックスというのはそこに人のメロディを入れたり、自分とは異質なものが入ってくる程に自分を意識する。その感覚解りますか?



── はい、解ります。



例えば初対面の人と会って、後でその人に対する対応を思い返して見たらけっこう僕人見知りなんだなとか、自分冷たい時もあんねんなぁとか(笑)。後で反省したりすることも多い。リミックスって正にそういう感じで、本当にその人と会ってしゃべって、何か別の話題が生まれる。そういうプロセスである気がします。




AOKI 2009 credit_photo by Yuna Yagi m_500



photo by Yuna Yagi




── 音色的に今回入っている楽曲でも、音がよりノイジーにアブストラクトになっている場合もあると思うし、逆にすごく整理されてむき出しになっている場合もあると思うんですけど、それはあくまでAOKIさんのタイム感に準じた結果がこの作品なんですね。



やっぱりその時の精神状況や肉体の状況とか全部が影響していると思います。だからその時はささくれ立ったのが好きなのかもしれないし、その時は整理整頓したものが好きかもしれないし、でも結局は自分のわがまましかやっていないので自分自身が出てきますよね。楽曲ごとの質感の違いをスパイスとしてうまく使って、でも基本の骨組みは僕自身。そのスパイスとなる質感に関しては年代であり状況であり住んでいた場所であったり、その作った日の心理的な状況であったりがすごく影響してくると思う。自分に正直になることで、今自分が何を求めているかというのがおのずと出てくる気がしますね。



── 今はベルリンに拠点を構えての活動ですが、ドイツという国の環境は音楽活動に影響を与えていますか?



でも基本的に拠点という概念が無くて、地球に住んでいますという感じです(笑)。それが時間に対して自由な仕事をやらせてもらっている特権かなと思うし、その得難い状況を最大限に利用してもっと視野を全人類に、文化の違いや年代や世代に関係なく伝わるようなものを作るためには、いろんな場所に住んでいろんな経験をしていろんな人と会う、そういう状況が必要だ思っています。



── 今の日常のサイクル自体が制作の面に影響していると。



それは絶対にそうだと思います。人間って経験とか身の回りの状況で、その時に何を選択するかが全然違ってくると思う。それがキックの質感なり、曲の長さであったり、何らかの形で楽曲のどこかに影響が出てるのは確実ですね。



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僕の音楽は自然現象に近い




── こうしてアルバムが完成して、AOKIさん自身でも芯の部分は変わっていないなと感じられますか?



基本的に曲作るときに欲しいものは昔から変わっていないと思います。それはやっぱり踊れるというか自然と身体が動いてしまう、音楽というよりはスピーカーを介して身体が動いてしまう現象。それこそ天変地異とか自然災害とか含めて、F1のエンジンとかロケットとか爆発音とか日常での人の声とか、そういう穏やかに見えて実はすごいプロセスで出来上がっているものがすごくあると思うんです。目の前にあるのに全く気付かない現象とかってすごくある。ノーマルの中に潜んだ過激さとか、日常のなんでも無い瞬間に潜んだ狂気とか、そういうのにすごく興味があって、それをどう音を使って表現して、しかもダンスミュージックというものに昇華できるか。それで、なぜ僕がダンスミュージックに興味があるかというと、やっぱり人をハッピーにしたい、将来的な目標としては本当に人が人を殺し合わない世界を僕は体感したいと思っています。人が人を妬みあわない、競争しない、いがみ合わない。そういう世界が人類としては次のステップだと思うんです。人間としてそういう動きにどれだけ加担できるかっていうのは常に考えていて。そういう中で、踊っている時にもう死にたいとか、あいつめっちゃむかつくとか、なかなか思わない。ダンスミュージックという方法で自分は戦争をしない人類になるよう貢献できたらなと、地球に貢献できたらなと、そういう気持ちが常にあります。



── ダンスミュージックの一体感を信じていらっしゃるんですね。



それは疑いようが無いですね。何百回もライヴをやらせてもらって、何百人が踊るを目の当たりにするとやっぱりそれは疑いようのないことであって、踊りながら喧嘩している人も見たことないし。



── AOKIさんのライヴは、音源のクールでストイックでセンシティブなイメージに比べて、ぐっとアグレッシブでフィジカルなパフォーマンスなのでびっくりしました。



でもね、実は音源も基本的に僕は小さいスピーカーで小さい音で音楽をかけるようには作ってないんです。それは最初から今も全く変わりなくて、高解像度のスピーカーで爆音で聴いてほしくて作っています。だからそういうクールなイメージを持っていられる方はすごく多いんですけど、自分としては肌と身体で振動を体感して、近くで何かが爆発するような、それでタイミングが合えば踊っちゃうみたいな、スピーカーで音楽を鳴らすのでなく、スピーカーを使って空間を鳴らして空気を振動させるというようのが元々の発想です。どちらかというと音楽というよりも自然現象に近いものを求めていまして、音楽というよりも踊っちゃうという現象、それを爆音で心地よく体感してもらいたい(笑)。



── 今回のアルバムは同時に、YMOのお三方や半野さんなど他のミュージシャンとの繋がりやコミュニケーションの一つの成果としてまとまったものとも言えると思います。



やっぱり人間は全員一人ひとりに80億の世界があるというか、みんな違う価値観や世界観を持って生きているということを作品を通じて感じ取ってほしい。みんな違うアプローチの仕方をするし、モチベーションも違うし、初期衝動も違うし、その違いの面白さ、自然の多様性というか。そういうものを志を同じとするアーティスト達と会うことで、より理解しやすくなる。やっぱり同じ周波数やバイブレーションを持っているのか、仲良くなる人たちって自分の好きな音楽を作っているんですね。だからそういう意味では、言語を飛び越えてコミュニケーションができる。自分の音楽は自分そのものなんで、きっと他の方もそうなんだろうし、僕はその言語を飛び越えてその音楽を聴いてその人の性格を見るし、その人の性質も理解できるし、その人がどれだけ繊細かとか乱暴かだとか、ここは適当やねんなとかも理解できる(笑)。



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── 最後に、タイトルにもなっている〈FRACTALIZED〉というキーワードはどんな考えから生まれたのですか?



自分が昔から思っていたことのひとつに、例えばドラムのループを作る場合に、最初と終わりというのがなくて、完成というスイッチを押されたと同時に、その力で永遠に周り続ける永久機関みたいなリズムが作りたいというのがあって。そういう話を宇宙物理学をやっている友達と話していたんです。そうしたら自分の音楽に求めている、ミクロで見てもマクロで見てもひとつの波が延々と動き続けるというのは、フラクタル(一部分が全体と相似となるような図形や概念)であると教えてもらいました。自分のなかでリミックスというのはフラクタルなものに人のバイオリズムを落とし込むということ。一般的にリミックスとひとまとめに呼ばれていますけれど、みんなアーティストそれぞれリミックスの方法やツールが違うし、モチベーションも違うし視点も違う。だから自分の作業というのは自分のアイディアと人のバイオリズムを自分の理想とするフラクタルなリズムに落とし込むという行為だったので、このタイトルをつけました。人間が否応なく受け入れるリズムって、物理法則に適っているというか、宇宙の法則に正しく合致しているから人間も自然と受け入れることができるんだと思います。例えばおいしい水を飲んだら体にすうっと染み込むのは、それが自然そのもので人間が自ずと欲しているから。それを音楽でも適用できないかなと思って。僕の音楽は全部コンピュータなんですけれど、元々の音源ソースを電圧って雷だったり自然に近いものだからできる限り電圧に近いものにして、既存の音楽用に作られたアーティフィシャルな音色じゃなくて、ランダムに自然発生するノイズを音楽的に使う。しかもタイミングを自分のバイオリズムに完璧に合わせて、心地いいタイミングに置くことで、出来る限りピュアなリズムを作る。それを確固たるものにするのがフラクタルの概念なんです。



(インタビュー・文:駒井憲嗣)










『FRACTALIZED』体感試聴会

トークゲスト:AOKI Takamasa



2010年1月11日(祝・月)15:00開場/15:30開演

場所:アップリンク・ファクトリー

(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F) [googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

渋谷東急本店右側道200m右側

料金:当日800円(1ドリンク付)



「音のディテールにこそ本質が宿る」体感試聴会とは




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ダウンロードで音楽を購入し、iPodのイヤフォンで音楽を聴き、住宅環境の問題からステレオで音楽を聴くという行為が衰退しつつある現在、〈スピーカーで正しく音楽を聴く〉という行為の復権により、もういちど音楽ファンに音楽を聴く楽しさを伝えたいというテーマで2009年9月よりスタート。アップリンク・ファクトリーのサウンドシステムにより、音楽家が本来意図していた音のディティールまでを感じてもらうことを目指します。普段ヘッドフォンやMP3で聴いているときには気づかなかった音のディテール、作品の本質や世界観をより感じてもらえる企画となっている。


会場のアップリンク・ファクトリー





AOKI Takamasa プロフィール


1976年大阪府出身、現在はドイツ・ベルリン在住。2001年初頭に自身にとってのファースト・アルバム『SILICOM』をリリースして以来、コンピュータ/ソフトウェア・ベースの創作活動を中心としながら自らの方法論を常に冷静に見つめ続け、独自の音楽表現の領域を力強く押し拡げる気鋭のアーティスト。

公式サイト


AOKI Takamasa myspace











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『FRACTALIZED』

2010年1月27日(水)リリース


RZCM-46434

2,800円(税込)

commmons


★購入はコチラ





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坂本龍一もその才能を認めるトベタ・バジュンが新作を携え登場!スピーカーで正しく音楽を聴く“体感試聴会”レビュアー募集 http://www.webdice.jp/dice/detail/2095/ Mon, 16 Nov 2009 13:06:12 +0100

かつては坂本龍一氏がパーソナリティーを務めたJ-WAVEのラジオ番組『RADIO SAKAMOTO』のオーディションコーナーで長きにわたりデモ音源の投稿を続け、「もう卒業でいいから」と言わしめたという逸話を持つほど、坂本氏がその才能を評価するミュージシャン、トベタ・バジュン。キーボード、コンピューター、ターンテーブル等を駆使し、時にポップに時にアカデミックに、まるで映画音楽のようなサウンド・ストーリーを描き綴る彼による、アフリカをキーワードに仕上げられた待望のニューアルバム『African Mode』が2010年1月13日リリースされる。


webDICEでは今作のリリースを記念して、先行試聴会を12月1日(火)アップリンク・ファクトリーで実施。webDICE上でクロスレビューを執筆していただける方を募集する。



本橋成一監督作品『バオバブの記憶』に自身が書き下ろした映画音楽をモチーフとして、アフリカというキーワードをイメージに世界観をさらに広げ制作された2枚組のコンセプト・アルバム。本作では、そうした自身のイメージに、アトム・ハート a.k.a.セニョール・ココナッツ、AOKI takamasa、Ametsub、Takashi Wada、Geskia、mophONE、tree riverといったエレクトロニック・ミュージックの精鋭が各自の素晴らしいエッセンスを吹き込み、これまでになかった本格的なレベルでのアコースティックをベースとしたエレクトロニックとの融合を実現、傑作に仕上がっている。




12月1日のイベントでは、来年1月にリリースされるこのアルバムをいち早く全曲聴くことができる上に、今作のアートワークに使用された、本橋成一氏が『バオバブの記憶』の制作時にアフリカで撮影した4,000枚にのぼる写真をスライドショーとして上映。さらにトベタ氏本人によるトークショーも予定されている。『African Mode』という作品にふさわしい、音楽とビジュアルを〈体感〉することのできる試聴会となりそうだ。





「音のディテールにこそ本質が宿る」体感試聴会とは




jimspeakernew


ダウンロードで音楽を購入し、iPodのイヤフォンで音楽を聴き、住宅環境の問題からステレオで音楽を聴くという行為が衰退しつつある現在、〈スピーカーで正しく音楽を聴く〉という行為の復権により、もういちど音楽ファンに音楽を聴く楽しさを伝えたいというテーマで2009年9月よりスタート。アップリンク・ファクトリーのサウンドシステムにより、音楽家が本来意図していた音のディティールまでを感じてもらうことを目指します。普段ヘッドフォンやMP3で聴いているときには気づかなかった音のディテール、作品の本質や世界観をより感じてもらえる企画となっています。


会場のアップリンク・ファクトリー








【関連リンク】


「一つ一つの素材がジムの演奏を通して有機的な世界を描き出している」─ジム・オルーク『The Visitor』クロスレビュー(2009.9.16)











トベタ・バジュン プロフィール


ミュージシャン(作詞作曲含)/プロデューサー/リミキサー/マルチクリエイター、と複数の顔を使い分けているが独自の世界観で包括されている。楽器はピアノとキーボードを得意とする。2006年春より坂本龍一氏らが設立のプロダクション・オフィスのLLP10℃に所属する。2008年11月、葉加瀬太郎氏レーベルHatsUnlimitedから、坂本龍一/高橋幸宏/大貫妙子/堀込泰行(馬の骨/キリンジ)高野寛/平野啓一郎(芥川賞作家)/甲田益也子/サイゲンジ/佐田真由美らをフィーチャーしたアルバム『青い蝶』をメジャー・リリース。サウンドプロデューサー、リミキサー、ミュージシャンとして先述したアーティスト以外にもJaques Morelenbaum、Chen Hao、坂本美雨…etc、数多のアーティストとの共演経験を持つ。一方、2008年映画『西の魔女が死んだ』の全編音楽、2009年本橋成一監督『バオバブの記憶』など、映画音楽も積極的に手掛けている。また映像監督としても活動の幅を広げつつあり、先述のアルバム『青い蝶』のPVを監督制作、短編映画祭に招待出展、また舞台を総合演出するなど活動が多岐にわたるのも特徴であり、日本画家の平山郁夫氏出演の三越美術部の百周年式典の音楽制作・プロデュースなどもおこなっている。



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African Mode H1 sample



トベタ・バジュン『African Mode』


2010年1月13日リリース

XECD-1120-21

2,480円(税込)

Third-Ear JPN Ltd.



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『African Mode』試聴会に20名様ご招待




トベタ・バジュンの新作『African Mode』発売に先立ち、本作品の試聴会にご参加いただき、200字程度のレビューを書いて頂ける方を募集いたします。なお、ご入場の際に1ドリンクをご注文していただきますことをご了承ください。応募方法は下記から。(※当選された場合は、必ず試聴会に参加でき、レビューを書いてくださる方に限らせていただきます)





2009年12月1日(火)19:30開場/20:00開演

場所:アップリンク・ファクトリー

(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F) [googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

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「12/1 トベタ・バジュン」



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応募締切り


11月29日(日)24:00

※当選者の方のみ、11月30日(月)までに、ご応募いただいたアカウントにメッセージにてご連絡いたします。

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「一つ一つの素材がジムの演奏を通して有機的な世界を描き出している」─ジム・オルーク『The Visitor』クロスレビュー http://www.webdice.jp/dice/detail/1911/ Thu, 10 Sep 2009 23:36:53 +0100

webDICEが贈る新たな企画、〈スピーカーで正しく音楽を聴く“体感試聴会”〉が2009年9月10月、渋谷アップリンク・ファクトリーにて開催された。記念すべき第一回となるのは、ジム・オルークの純粋なオリジナル・アルバムとしては8年ぶりとなる新作『The Visitor』。全1曲、38分あまりのインストゥルメンタル・アルバムという規格外のスタイルに、びっしりと彼の美意識が張りめぐらされている。すべての楽器を自ら演奏し、さらにアレンジやレコーディング、ミックスまでをトータルで務め、実に200トラックを要したという。緻密な音響工作の独壇場と言える創作方法でありながら、聴きごこちはあくまでアコースティックかつオーガニックで、どこまでも心地よく、エモーショナルな世界が広がっているのだ。




jimspeakernew



会場のアップリンク・ファクトリーは、22時30分開演と深夜の開催ということもあり、渋谷の喧噪から隔離された落ち着いた空気と、ジム・オルークの新作をいち早くきけるという参加者の静かな興奮に満ちていた。“体感試聴会”は、現在残念ながら衰退してしまった、〈スピーカーで正しく音楽を聴く〉という行為の復権により、もういちど音楽ファンに音楽を聴く楽しさを伝えたいというテーマでスタート。今回参加していただいたレビュアーからも「音の立ち上がりが良い」「作品にじっくりとひたることができる」と好評だったアップリンク・ファクトリーのサウンドシステムにより、音楽家が本来意図していた音のディティールまでをたっぷりと感じてもらうことができる。普段ヘッドフォンやMP3で聴いているときには気づかなかった音作りの秘密、作品の本質や世界観をより感じてもらえる企画となっている。今後も続々と“体感試聴会”ならではの作品を取り上げる予定なので、どうぞお楽しみに。


会場となったアップリンク・ファクトリーの田口製作所スピーカー





ジム・オルーク プロフィール


アメリカ「ポスト・ロック」シーンの牽引者。
1969年シカゴ出身。10代後半にデレク・ベイリーと出会い、ギターの即興演奏をスタート。ガスター・デル・ソルなど多数のプロジェクトに参加し、シカゴ音響系の中心的存在となる。1999年のソロ・アルバム『ユリイカ』は、ポップ・ミュージックのファンからも高い支持を得る。近年ではソニック・ユースのメンバー兼音楽監督としても活動(2005年末に脱退)。2004年にウィルコのプロデューサーとしてグラミー賞を受賞。日本文化への造詣も深いことで知られ、くるり、ボアダムス、カヒミ・カリィ、中原昌也らとのコラボレーションや、映画監督・若松考二の作品の評論など活動を広げている。





ジム・オルーク『The Visitor』




2009年9月16日リリース

PCD-93291

2,415円(税込)

P-VINE



2001年に発表された名作『インシグニフィカンス』

以来、約8年ぶりとなるニューアルバム


★購入はtarget="_blank">コチラ



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スピーカーで正しく音楽を聴く“体感試聴会”開催!ジム・オルーク8年ぶりの新作をいち早く聴いてレビューを書こう! 『The Visitor』レビュアー募集 http://www.webdice.jp/dice/detail/1891/ Thu, 03 Sep 2009 10:13:26 +0100

ソニック・ユースのメンバーとしての活動もいまだ記憶に新しく、音楽はもちろん映画やアートなど様々な分野に影響を与え続けるアーティスト、ジム・オルーク。オリジナル・アルバムとしては実に8年ぶりとなるアルバムが2009年9月16日にいよいよリリースされます。待望の新作となる『The Visitor』は、なんと全1曲、約40分にわたるインスト・アルバム。ギター、ベース、ピアノ、ドラム、管弦楽などの楽器演奏から、楽曲、アレンジ、録音、ミックスと制作のすべての行程を彼自身が手がけており、アトモスフェリックでスケールの大きなサウンドの魅力をたっぷりと味わえる内容になっているようです。


webDICEでは今作のリリースを記念して、先行試聴会を9月10日(木)の深夜、アップリンク・ファクトリーで急遽実施。webDICE上でクロスレビューを執筆していただける方を募集します。ポスト・ロック・シーンのみならず、全音楽ファンに静かな衝撃を与えること必至の新作をいち早く聴けるチャンスです。i-PODでランダムに音楽を楽しむことが全盛になった現在、40分にわたってじっくりとジムの紡ぐ最新のサウンドを堪能できるまたとない機会。あなたの耳でこのエポックメイキングなアルバムを体験して、レビューを書いてみませんか。







ジム・オルーク プロフィール


アメリカ「ポスト・ロック」シーンの牽引者。
1969年シカゴ出身。10代後半にデレク・ベイリーと出会い、ギターの即興演奏をスタート。実験的要素の強い作品のリリースのあと、ガスター・デル・ソルなど多数のプロジェクトに参加し、「シカゴ音響系」と呼ばれるカテゴリーの中心的存在となる。1999年にリリースしたソロ・アルバム『ユリイカ』は、ポップ・ミュージックのファンからも高い支持を得る。近年ではソニック・ユースのメンバー兼音楽監督としても活動(2005年末に脱退)。2004年に「Wilco/Aghost is born」のプロデューサーとして、グラミー賞を受賞。日本文化への造詣も深いことで知られ、くるりのプロデュースを始めとして、ボアダムス、カヒミ・カリィ、中原昌也らとのコラボレーションや、映画監督、若松考二の作品の評論など縦横無尽の活動を繰り広げている。







ジム・オルーク『The Visitor』




2009年9月16日リリース

PCD-93291

2,415円(税込)

P-VINE



2001年に発表された名作『インシグニフィカンス』

以来、約8年ぶりとなるニューアルバム


★購入はtarget="_blank">コチラ












『The Visitor』試聴会に20名様ご招待




ジム・オルークの新作『The Visitor』発売に先立ち、本作品の試聴会にご参加いただき、400字程度のレビューを書いて頂ける方を募集いたします。応募方法は下記から。(※当選された場合は、必ず試聴会に参加でき、レビューを書いてくださる方に限らせていただきます)





2009年9月10日(木)22:15 開場
(終了時間は23:15を予定しております)

場所:アップリンク・ファクトリー

(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F) [googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

渋谷東急本店右側道200m右側




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・webDICE編集部

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「9/10 ジム・オルーク」



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応募締切り


9月7日(月)24:00

※当選者の方のみ、9月8日(火)までに、ご応募いただいたアカウントにメッセージにてご連絡いたします。

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