webDICE 連載『おいしいコーヒーの真実』 webDICE さんの新着日記 http://www.webdice.jp/dice/series/1 Tue, 17 Dec 2024 05:42:06 +0100 FeedCreator 1.7.2-ppt (info@mypapit.net) 『おいしいコーヒーの真実』公開記念 スロー・カフェめぐりvol.7 http://www.webdice.jp/dice/detail/489/ Sun, 08 Jun 2008 22:17:28 +0100
いよいよ最後のお店紹介となる「スロー・カフェめぐり」、今回は少し趣旨を変えてコーヒー=カフェではなく、立ち呑みBarとしてスローなライフスタイルを提案している渋谷新南口にある「キミドリ」を紹介します。

■キミドリ(渋谷)
http://www.kimidori.info/

「オーガニック&エコロジーとライフスタイル」をテーマにアースデイ』『ナチュラル・ハイ』など、数多くのイベントを、企画や運営をしている「アースガーデン」が、より身近に感じられるよう日常にアクセスしやすい場所としてキミドリは約2年半前に作られました。

店内の中央にはコの字型のカウンターがあり、それに寄り添って人が肩を並べる作りになっています。きっと、混雑している時は肩が触れ合ってしまいそうな小さなお店。女性スタッフが作ったという手作りの電飾がとても可愛く、全体にまったりとした雰囲気があります。

最近増えてきたLOHASや、スローをテーマにしたレストランの中で立ち呑みBarというスタイルはとても新鮮に感じますが、コンセプトはどういった発想から生まれたのでしょうか?

「せまいところでも人と人がたくさん集まってワイワイ出来る。立ち呑みBarというスタイルにしたのは、1人でも気軽に入れ、スタッフや他のお客様と距離が近いのでお互い情報交換ができます。人と人がつながれる場所が最初のテーマでした」

アースガーデン、キミドリ自体の考え方は、楽しくなければ続かない。なのでまず、「楽しむこと」がテーマだそう。

「『楽しむこと』をテーマにいろいろなイベントを主催してます。たとえば、アースガーデンが主催するナチュラルハイは“アウトドア&ナチュラル”をテーマに今年5月に山梨県道志村で開催されたキャンプ in フェスティバルです。
自然との触れ合いの中で音楽やMy箸や藍染めの服作りなど体験する様々なワークショップに参加する。楽しみながら自然への理解を深めていく。まずは自分が楽しまないと笑顔になれない。楽しむ事が継続するための大きな要素だと思います」

「楽しむ事」と「続ける事」は、じつはとても密接な関係なのですね。

アジアを中心に世界を旅した川上ハルさんは、海外と日本との環境問題への意識の温度差に驚いたそう。『おいしいコーヒーの真実』を観て、こう感想を頂いてます。

「ヨーロッパとエチオピアの温度差の描き方がとても楽しくて、テンポよく最後まで観れました。
もともと興味があったフェアトレード問題でしたが、1杯約3円しか生産者の手に渡らない事や、流通の仕組みなどを全く分からなかったのでとても参考になりました。
これを観たおかげで、コーヒーを飲む度にすこし考える様になりました。
ドキュメンタリーというと少し固い印象がありましたが、難しい内容ではな
かったので入りやすいです。コーヒーを毎日飲む人に観てもらいたいと思いました」

(写真・文 松下香奈子)
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■キミドリ(渋谷)
http://www.kimidori.info/
東京都渋谷区渋谷3-12-24 小池ビル[googlemaps:東京都渋谷区渋谷3-12-24 小池ビル]
TEL:03-5468-3289
営業時間:平日 11:30~24:00(lunch〜15:00 bar17:00~)
     土曜 18:00~24:00
定休日:日曜定休

【おとく情報】
「キミドリ」では、映画『おいしいコーヒーの真実』の公開記念として前売り券(半券含む)をご提示頂いた方に、コーヒーを100円で提供致します(ランチタイムにお弁当をご購入された方に限ります)期間:6月31日まで

[youtube:1ZtSo9gje9E]]]>
『おいしいコーヒーの真実』公開記念 スロー・カフェめぐりvol.6 http://www.webdice.jp/dice/detail/470/ Tue, 03 Jun 2008 10:48:49 +0100
■PURE CAFE (南青山)
http://pure-cafe.com/

「美・健康・地球環境」を三位一体に考え、心からリラックスするためのライフスタイルをトータルに提案するアヴェダ ライフスタイル サロン&スパ 南青山店1階の中にある「PURE CAFE」は、最近日本でも定着しつつあるヴィーガンフードにこだわったカフェ。
ヴィーガンとは乳製品、蜂蜜等も含む動物性の食品を一切摂らない完全菜食主義者のこと。

一切動物性のものを摂らないと聞くと味気ないものを想像してしまうが、こちらではサンドウィッチやマフィンなどのデリメニューからN.Yチーズケーキやプディングなど、スイーツまで楽しめる。ベジタリアンやヴィーガン以外の人も満足して食事が出来るのも嬉しい。

店内では、メニューで出しているフェアトレード・コーヒーやオーガニック食品も購入出来る。

広報の伊藤奈美子さんにオーガニック食品への考えを伺ってみた。
「全てがオーガニック食品である必要性はないと思います。季節に反していたり、遠いところから無理に取り寄せるよりも、近くに新鮮で美味しいものがあればそちらを優先します。無理せず、自分の出来る範囲でオーガニック食品を日常に取り込んでいければと思っています。」

また、ヴィ-ガンという考え方とライフスタイルを紹介してくれるお店オリジナルの「VEGE BOOK」もお勧め。
お店で出しているメニュー以外にも様々な食事とスイーツのレシピが紹介されており、気軽に私たちの生活に取り込める。プレゼントにも喜ばれそうだ。
ウェブショップ:
http://store.shopping.yahoo.co.jp/onlinecafeeight/books.html

伊藤さんに映画「おいしいコーヒーの真実」の感想を伺った。

「映画の深刻な内容とは裏腹な映像の綺麗さに感動しました。ただ、ただ美しい。
普段飲んでいるコーヒー。その至福の時を楽しむ一方で地球の裏側では苦しんでいる人々がいます。そのことを知ることが出来て良かったです。
知識を得るのは怖くもありますが、劇中のタデッセさんも言っていたように“飲んでいるものを知る”のは必要です。正しい情報が自分の中にないとジャッジのしようがないのです。何事にも知識が必要だと感じました」。

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取材・文/前田真希
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◆カフェ「PURE CAFE」(南青山)
東京都港区南青山5-5-21 AVEDA 1F[googlemaps:東京都港区南青山5-5-21 AVEDA 1F]
TEL:03-5466-2611
営業時間:8:30~22:30 (LO.22:00)
http://pure-cafe.com/

【おとく情報】
「PURE CAFE」では、映画『おいしいコーヒーの真実』の公開記念として前売り券(半券含む)をご提示頂いた方に、穀物コーヒー入りオーガニッククッキーをサービス致します。(6月31日まで)]]>
『おいしいコーヒーの真実』公開記念 スロー・カフェめぐりvol.5 http://www.webdice.jp/dice/detail/462/ Fri, 30 May 2008 21:39:14 +0100
マクロビオティック、ビーガン(肉・魚だけでなく乳製品・卵も食べない菜食主義)、巷にあふれるレシピ本でも最近よく見かける“wholefood”というスタイル。
その先駆けである「ブラウンライスカフェ」はからだの底からきれいになれる料理が頂ける女性に大人気のカフェです。今回はカフェマネージャーの阿部さんにお話を伺いました。

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■ブラウンライスカフェ(表参道)

“wholefood”とは、葉先から根っこまで丸ごと素材を頂くこと。
野菜であればなるべく皮を捨てずに調理し、直接食べられなければ風味や香りを取り入れる、素材をゴミとして捨てるところを出来るだけ少くする。

“wholefood”が持つ意味は調理方法のことだけではなく、環境や土、農業のことなど私たちの食生活に関わる全てのことを意味します。

「丸ごと頂く素材を選ぶには安全かどうか、どのような場所でどんな方が作っているのか知らなくてはなりません。そのためには、選ぶための目を持つ事も必要ですが、自分達の出来る事でいい環境を野菜を作る努力をしていきたいと考えています。
例えば、なるべく土壌に負荷の少ない洗剤を使用したり、重曹やクエン酸といった人や土に害のない素材を選んでいます」

無農薬、オーガニックというだけでなく、その先のことを視野に入れ自分の生活にとりれるのが“wholefood”スタイル。ブラウンライスカフェは、食だけではなく別の形でも提案しています。

「4年ほど前からスタッフのユニフォームにオーガニックコットンのTシャツを使用しています。Tシャツでも同様に、素材の背景を知る事が大切だと考えます。また、フェアトレードの商品を数多く日本に紹介している『people tree』のご紹介もありユニフォームとして定番化しています」

食べ物と、毎日着るもの。私たちの生活から切り離せない重要な要素を、ブラウンライスカフェの様に生活に取り入れたいものです。

最後に、阿部さんは映画『おいしいコーヒーの真実』を見て、感想を寄せてくれました。

「1杯のコーヒーがこんなにも多くの人を介して私達の元に届けられているという現実と現地の方々の思いがリアルに分かる内容で、コーヒーに限らず、今の世界でおこっている貧困であったり、食料支援の現実も知る事が出来ました。

人を介するがゆえなのか生産者の思いが伝わりにくくなる事はとても悔しく悲しい事ですが、エチオピアの農家の方々がとても真面目で“タデッセさん”の思いに賛同していくというチームワークもあったりと嬉しい場面もありました。

エチオピアのコーヒーを扱う事は出来なくても、フェアトレードで仕入れた商品を使いたいと強く思いました」

(写真・文 松下香奈子)
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■ブラウンライス カフェ&デリ (表参道)
渋谷区神宮前5-1-17 グリーンビル1F
[googlemaps:東京都渋谷区神宮前5-1-17]
TEL:03-5778-5416
営業時間:カフェ12:00~21:00(L.O 20:00)
     デリ 11:00~20:00
定休日:不定休
http://www.brown.co.jp/

【おとく情報】
「ブラウンライスカフェ」では、映画『おいしいコーヒーの真実』の公開記念として前売り券(半券含む)をご提示頂いた方に、カフェでご飲食いただいた方に、デリで「もりのしずく(水出しコーヒー)」、または「南インド紅茶」をお買い上げのお客様に雑穀バー(クッキー)をプレゼントしています。期間:6月31日まで[youtube:1ZtSo9gje9E]]]>
『おいしい“フェアトレード”コーヒーの真実』試飲会レポート http://www.webdice.jp/dice/detail/433/ Tue, 27 May 2008 04:01:34 +0100

5月18日(日)に映画『おいしいコーヒーの真実』の公開に先がけプレイベントを開催。先行上映、各国のフェアトレードコーヒーの大試飲会&コーヒーにまつわるトークショー、そしてシンガーAilieのライブと盛り沢山の内容で、たくさんのお客さんが会場に詰めかけた。

今回のイベントの目玉は、日本のフェアトレード団体5団体が扱う9種類のフェアトレードコーヒーの大試飲会。普段から各団体で試飲会を行っているそうだが、複数の団体が集い9種類ものフェアトレードコーヒーを提供するのは今回が始めてだそうだ。いくらフェアトレードコーヒーが生産者の支援になったとしても、美味しくなければ消費者は買わないだろう。だが、美味しければ話は別だ。産地や農法が違えばそれぞれ風味、苦味、香りなども異なる。9種類を飲み比べ、自分の好みに合ったコーヒーを見つける良い機会となった。






映画上映



映画上映後、お客さんからたくさんの感想が寄せられた。




・どのシーンも衝撃的だった。

・生産者と消費者の隔たりを強く感じた。

・自分の生活についてもう一度考えていきたいと思った。

・一人でも多くの人に観てもらい、知ってほしい。

・映像と音楽が巧みだった。

・映画の中のどの瞬間のことも、全て知らない人達に伝えたいと思った。






トーク+試飲会


『1杯のフェアトレードコーヒー、その中にこめられる思い』をテーマにフェアトレードコーヒーを提供していただいた団体や映画を応援している方々のトークショーを開催した。



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司会:池ヶ谷二美子氏(フェアトレードスタイル)

ナビゲーター:北澤肯氏(フェアトレードリソースセンター)

スピーカー:小澤陽祐氏(スロー)、井上礼子氏(パルシック)、上田誠氏(オルター・トレード・ジャパン)、ダニエル・ペレイラ氏(東ティモールのATJパートナー団体スタッフ)、鈴木広光氏(ピース・ウィンズ・ジャパン)






── この映画はフェアトレードリソースセンター北澤肯氏の「日本で上映したい」との想いから始まった。日本での上映に至るまでの経緯、映画上映への想いとは?



北澤肯氏(フェアトレードリソースセンター:「フェアトレードや交易の問題というのはなかなか説明するのが難しくて、(フェアトレードを扱った)映画があったらいいなと前から感じていました。インターネットでこの映画の存在を知って、イギリスの製作会社に問い合わせたところ、日本では公開の予定がないからあなたが何とかしてくれませんか、というむちゃな返事が来て(笑)。そこで映画会社を探しましたが、映画として劇場公開するのならお客さんが入らなければいけない。ですので、フェアトレードの団体に呼びかけてたくさんチケットを買っていただき、公開が実現しました」



──日本でフェアトレードを広めようと頑張っている団体の方は、この映画をどのように感じたのだろうか。


上田誠氏(オルター・トレード・ジャパン:「この映画ではまさに、「選択」できる人とできない人が描いている。コーヒーを飲む側(消費者)はどんなコーヒーを飲むか選ぶことができる(=自分たちで生活を選択できる)が、映画の中に出てくるコーヒーを作る人たち(生産者)はコーヒーに生活を依存しなければならず、自分のそして家族の将来すら不確かな人たちです。しかも、そのコーヒーは「フェア」な取引がされていない!一杯のコーヒーをめぐるその不公平さ(アンフェア)をこの映画は明らかにしています」



──また、東ティモールでコーヒー生産者の支援をしており、今後オルター・トレード・ジャパンと一緒に働く予定のダニエル・ペレイラ氏も感想を述べた。


ダニエル・ペレイラ氏:「映画を観た印象では、エチオピアと東ティモールの現状は似ていると感じました。東ティモールにエルメラ県というコーヒーのプランテーションがある地域があるのですが、そこの生産者はコーヒーで生計を立てているものの、収入はとても少ないという状況です。私はNGOのスタッフとしてコーヒー生産者に会いますが、コーヒーがいくらで売られているのか訊ねられても彼らに答えることができません。ですから、ATJはじめ日本のフェアトレード団体と繋がっていくことが大切だと感じています」



──最近は大手の企業も含めて「フェアトレード」が注目されているなか、ピース・ウィンズ・ジャパンでは企業との連携も行なっている。


鈴木広光氏(ピース・ウィンズ・ジャパン:「昨年より株式会社ゼンショー(牛丼のすき屋、ファミリーレストランココスなどを展開する外食チェーンを経営)が東ティモールのドリップバッグコーヒーを販売してくれることになりました。牛丼屋でコーヒーというとイメージが湧かないかもしれませんが、スーパーなどで意識してフェアトレードコーヒーを買っている人だけではなく、フェアトレードという言葉に馴染みのない一般の方にも広まっていく良いチャンスだと思っています」



──パルシックのカフェ・ティモールは有機JAS認証を取得したという。


井上礼子氏(パルシック:「有機JAS認証を取るには、書類作成、研修など大変だし、経費もかかるのですが、昨年認証を取りました。東ティモールは元々農薬も化学肥料も使っていないのでわざわざ認証してもらう必要はないのですが、あえて認証を取ったのは、国内の自然食品店や環境意識の高い方々に広くきちんと伝えるために認証が必要だと考えました。多くの方にコーヒーと共に東ティモールの人々の暮らしやメッセージを一緒に伝えていきたいと思っています」



──少しずつフェアトレードやフェアトレードコーヒーの輪が広がってきている。これからのフェアトレードに期待していることとは?


小澤陽祐氏(スロー:「フェアトレードコーヒーが当たり前になることです。フェアトレードと言わなければいけないのは、そもそも現状がアンフェアだから。フェアトレードコーヒーが当たり前になっていけば、フェアトレードという言葉自体の必要がなくなるのではと思いますし、そうなることを期待しています」





フェアトレードコーヒーは途上国の生産者の支援になるという動機でお客様が買ってくれても、美味しくなかったら一度きりになってしまう。小澤氏はよくお客様に「コーヒーに恋をしてください、ファンになってください」と話すという。

最後に小澤氏が素敵な詩を朗読してくれた。コーヒーをハンドドリップできるようになる詩「Drip on Love」

(下記より詩をお読みいただけます)

http://slowcoffee2.blog92.fc2.com/blog-entry-27.html




試飲会で用意したフェアトレードコーヒーは下記9種類



ネパリ・バザーロ

「ヒマラヤンワールド」(ネパール)

パルシック

「カフェ・ティモール」(東ティモール)

スロー

「インタグコーヒー」(エクアドル)

「太陽と森の楽園コーヒー」(メキシコ)

ピース・ウィンズ・ジャパン

「ピース・コーヒー」(グァテマラ)

「ピース・コーヒー」(東ティモール)

オルター・トレード・ジャパン

「ナチュラレッサ」(エクアドル)

「ペルーストレート」(ペルー)

「カフェ・ド・ラフォレ」(ラオス)






ライブ



シンガーAilieの透き通るような歌声に包まれた。



Ailie080518









もし、あなたが、今この瞬間も

お腹を空かせて泣いている子供達のため、

何かをしたいと思うなら、

まずこの映画を観るという選択肢がある。

あなたの優しさのカケラが世界を救う

…One Love!!



           - Ailie(シンガー)






イベント企画:ぐらするーつ/アップリンク 



映画『おいしいコーヒーの真実』

5月31日(土)より渋谷アップリンクXにて、ほか全国順次公開



★初日は素敵なプレゼントをご用意しております(数量限定、先着順)

公式サイト
http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/



(Text:神田光栄)
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『おいしいコーヒーの真実』公開記念 スロー・カフェめぐりvol.4 http://www.webdice.jp/dice/detail/426/ Fri, 23 May 2008 19:36:52 +0100
まだ、フェアトレードという言葉が今よりももっと認知されていない頃から、フェアトレード、オーガニックコーヒーを提案してきた有限会社スロー。
スローが今のスローに至るまで・・・そのお話を聞いてみました。

■有限会社スロー
http://www.slowslowslow.com

「ちょっと面白い事を始めるから話を聞きに来ないか」と、環境運動家/文化人類学者の辻信一さんから誘われ向かった先で、立ち上がったのがNGOナマケモノ倶楽部でした。

NGOナマケモノ倶楽部:http://www.sloth.gr.jp/top/top.html

スローライフの提案と実践など、現在多角的な運動を行っているNGOナマケモノ倶楽部。フェアトレードコーヒーをビジネスの軸に運営していく有限会社スローはナマケモノ関連企業として2000年に開業し、24歳の小澤さんが代表を務め、スタッフは21〜22歳という若さでした。

「もともと黒人文化に興味があって、『ハーレムスピークス』や『ブラックミュージックさえあれば』など、辻さんの本は読んでいて、いろいろ話を聞きに行っていたのが縁でした。辻さんが言っている価値観は、自分の持っていた社会への違和感にリンクしていて、たとえば何でみんな現役で就職しなくてはならないのか、デパートや電車の中はどうしてこんなに冷房がききすぎているのだろうか。本当に、日常のささいな疑問に答えがあるように思えて...」

就職に悩む大学生...マックも食べるし、缶コーヒーもがぶがぶ飲んでいた。本当にありふれた大学生の一人であった小澤さん。普通の大学生がなぜ、コーヒー会社の、しかも代表を務めるようになったのでしょうか?

「それまでNGOと関わったことが無かったので、ナマケモノの話は正直、うさん臭いと疑っていました。それでも、辻さんの言うことに共感していたし、自分の身の回りで会社が立ち上がる話なんてめったに無い。僕は、割と物事に乗っかるタイプなので、参加してみました」

「でも、最初はとにかくめちゃくちゃで、勢いだけでした。コーヒーも素人だし会社を経営したことだって無かった。毎日夜中まで働いても、実にならない事が続きました。僕達のスローコーヒーはおいしさの秘密が3つあって、無農薬栽培、フェアトレード、国内自社焙煎。でも、昨日までマックのチーズバーガーを食べていた人間に、オーガニックでフェアトレードでいいですよ、と言われても極端な話、説得力が無いですよね」

「それに、ある時お客様に『君達の言ってることは良く分かった。でも、実際このコーヒーはおいしくないよ』と言われて、コーヒーの焙煎の仕方も素人で、オーガニックも経験の知識も浅くて、言えばいうほど土壺にはまる感覚でした。
そこではっきりと気づいて、まずは飲み物だから、おいしいコーヒーを作らなければ!と」

その頃、開業から約1年が経過していたと言う。手応えを感じ始めたのはいつ頃なのか。

「イベントや、試飲会でお客様においしいと言ってもらえるようになってから、自分達のしていることに自信が出てきました」

取材当日も、表参道にある自然食品店で試飲会を開催していました。
丁寧にドリップしたコーヒーを小さなカップに入れて、直接お客様にコーヒーを渡す。そしてコーヒーのおいしさと、オーガニック、フェアトレードのことを丁寧に説明する。

あたりには、コーヒーの芳ばしい香りが漂っていて、思わず足を止めてしまう。

おいしいからこのコーヒーを買う。街角の食品店のひとりひとりの選択が、地球の裏側に変化を起こす。

小澤さんは映画『おいしいコーヒーの真実』によせて、詩を書いてくれました。

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合言葉は“Black is beautiful”
赤い実
  み
  緑の葉
    は
    花は白く
       く
       黒いダイアモンド
(コーヒーに)恋をすると
色あざやかな世界が広がります

コーヒーカップをのぞきこむと
恋(コーヒー)の秘密がみえてきます。

あなたの恋を教えてください
アナタの声を聞かせてください

一杯のコーヒーから
いっぱいの恋を

Slow Coffee 小澤陽祐

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取材・文/松下香奈子
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◆有限会社スロー[googlemaps:千葉県松戸市松戸新田24番]
千葉県松戸市松戸新田24番 京葉流通センター6-2号
047-331-5208
営業時間:9:30~17:00
定休日:日・祝

http://www.slowslowslow.com

[youtube:1ZtSo9gje9E]

6月10日(火)「コーヒーが森を守った!」上映+トークイベント開催!

映画『おいしいコーヒーの真実』公開を記念して、今回小沢さんのお話にもあった環境運動家/文化人類学者の辻信一さんと、ハチドリの森をコーヒーのフェアトレードで守ったカルロス氏、様々な社会問題を扱った映画を配給するアップリンク社長浅井隆とのトークイベントを開催します。詳細は、公式HPを御覧ください。

http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/news.php#150]]>
『おいしいコーヒーの真実』公開記念 スロー・カフェめぐりvol.3 http://www.webdice.jp/dice/detail/398/ Fri, 16 May 2008 12:37:06 +0100
映画『おいしいコーヒーの真実』公開を記念して、都内のおいしくてこだわりのある素敵なカフェを紹介する「スロー・カフェめぐり」。

3回目は、オーガニックや環境問題に関心の高い人が集まるといわれる代々木八幡の「LIFE」を紹介します。

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■LIFE (代々木八幡・代々木公園)
http://www.s-life.jp/

「SLOW FOOD SLOW LIFE」をテーマに「LIFE」は2003年6月にオープンした本格イタリアンが楽しめるカフェ。

コーヒーの本場でもあるイタリアで修行をされていた相場正一郎さんは映画『おいしいコーヒーの真実』をご覧になられて、コーヒー産業についてどう思われたのでしょうか。

「フェアトレードに関して、ひとつひとつ完全に知っているわけではないのですが、コーヒーだけでなく全てのジャンルにおいて、商業的なものが先行してしまうとバランスが崩れてしまう。でも、知る事で意識が変わりますね」

そう語る相場さんは、どこか肩の力が抜けていてナチュラルな相場さんの人柄は、お店のテーマにも反映されているようです。

「オーガニックや菜食主義に頑なにこだわるのではなく、出来る範囲で無理をせず自分の生活に取り入れられたらいいと思います。
それよりも、おいしいもの、しっかりイタリアンベースのものをカジュアルに提供することをLIFEはコンセプトにしています」

日常生活の中で、無理をすることに慣れてしまった現代人、たまにはのんびり
好きなイラストを描いてもらったラテを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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取材・文/松下香奈子
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◆カフェ「LIFE」(代々木八幡・代々木公園)
[googlemaps: 東京都渋谷区富ヶ谷1-9-19]
東京都渋谷区富ヶ谷1-9-19
TEL:03-3467-3479
営業時間:11:45~14:30、17:30~24:00
定休日:無休
http://www.s-life.jp/

【おとく情報】
カフェ「LIFE」では、映画『おいしいコーヒーの真実』の公開記念として前売り券(半券含む)をご提示頂いた方に、期間限定でフェアトレードコーヒーの販売と、ランチタイムにつき1ドリンクサービス致します。期間:6月31日まで
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[youtube:1ZtSo9gje9E]]]>
一杯のコーヒーを通して、アフリカの人の命を賭けた生計と、自分たちが結びついている事を観客に伝えたかった http://www.webdice.jp/dice/detail/396/ Thu, 15 May 2008 12:18:29 +0100

あなたは普段飲んでいるコーヒーがどんな人々によって作られ、どのような過程を経て手元に届くのか、考えたことはあるだろうか? 生産者、企業、消費者…1杯のコーヒーが飲まれるまでの道のりには深いドラマがあった。

映画『おいしいコーヒーの真実』は、コーヒー産業の実態を暴きながら、貧困に苦しむコーヒー農家の人々を救おうとする一人の男の戦いに密着した作品である。






cooffee_kantoku


「2002年末にエチオピアが再び飢饉に突入した時、コーヒーに関する映画を作ろうと思った。たった1杯のコーヒーを通して、生存のために戦っている何百万という人々の生計に、自分たちが避けがたく結びついていることを大急ぎで観客に知らせたいと思ったんだ」



そう語るのは、『おいしいコーヒーの真実』の監督マーク・フランシスとニック・フランシス。この映画製作のリサーチ時、74000人以上のコーヒー農家を束ねるオロミア州コーヒー農協連合会の代表、タデッセ・メスケラと出会った。



「西洋のメディアの中で、意味もなく貧困と哀れさのみを強調したイメージによって、重荷扱いされている典型的なアフリカの姿も変えたいと思った。だからこそ、よそからの援助をあてにしない好例、タデッセ・メスケラに焦点を当てたんだ」



coffee撮影現場


彼らは、映画ひとつでグローバルな、あるいはシステム的な問題を変えたり解決したりできるとは思っていないと言う。しかし、この映画は人々の考え方に影響を与えることができると考えている。



「タデッセがこの映画の中で言っているように、“知ることは変革への最初のステップ”なんだ。それが、映画の持つ力だと僕たちは考えているんだ」






トールサイズのコーヒー1杯330円として、コーヒー農家に支払われる金額は一体いくら…? 私たちがいつも飲んでいるコーヒーから世界のしくみが見えてくる。『おいしいコーヒーの真実』の公開を記念して、5月18日(日)、6月10日(火)にはイベントが開催されます。詳しくは下記をご覧ください。




映画『おいしいコーヒーの真実』

2008年5月31日(土)よりアップリンクXにてロードショー



[youtube:1ZtSo9gje9E]




<関連イベント>


■世界フェアトレード月間×『おいしいコーヒーの真実』公開記念イベント

「おいしいフェアトレードコーヒーの真実」



coffee


日程:5月18日(日)

会場:アップリンク・ファクトリー[googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)



[第1部] 10:45 映画『おいしいコーヒーの真実』上映

12:15 フリーランチタイム

[第2部] 14:00 トーク+試飲会、コーヒーの即売会

[第3部] 17:00 Ailie(シンガー)ライブ演奏



参加費:

[第1部]映画1,500円(予約受付終了)

[第2部]トーク+試飲会1,000円 (予約受付終了)

[第3部]ライブ1,500円

※当日券は若干数配布する予定です。



■「コーヒーが森を守った!」上映+トークイベント


日時:6月10日(火) 開場18:30/開映19:00

会場:アップリンク・ファクトリー[googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)

参加費:予約2,300円/当日2,500円/トークのみ1,000円

※フェアトレードコーヒーまたはチョコレート付き(できるだけマイカップをご持参ください)



【トークゲスト】

辻信一(環境運動家/文化人類学者)

明治学院大学国際学部教授。 「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表。NGOナマケモノ倶楽部の世話人を務める他、数々のNGOやNPOに参加しながら、「スロ-」や 「GNH」というコンセプトを軸に環境文化運動を進める。環境文化NGO・ナマケモノ倶楽部を母体として生まれた(有)スロ-、(有)カフェスロ-、スロ-ウォーターカフェ(有)、(有)ゆっくり堂などのビジネスにも取り組む。



カルロス・ソリージャ(環境保護団体DECOIN会長)

環境保護団体DECOIN会長。雲霧林地帯に“ラ・フロリダ”と呼ばれる保護区を運営。インタグ地域住民のリーダーとして、有機コーヒー栽培、エコ・ツーリズム、および在来種の再植林など、持続可能な経済活動の研究・実践に取り組んでいる。



浅井隆(アップリンク代表)

映画の製作配給を軸に、DVD発売、書籍の出版、施設の運営(劇場、イベントスペース、ギャラリー、カフェ)等多岐に渡る活動を行い、常にインディペンデント・スピリットを持った作品を発信し続けている。近年の配給作品には『ザ・コーポレーション』『パラダイス・ナウ』『カルラのリスト』等の社会問題を扱った映画がある。



【上記イベント予約方法】

下記項目を明記の上、件名にイベント名を入れて、メールにてお申込みください。

(1) お名前 (2)予約人数 (3)電話番号

factory@uplink.co.jp


■「コーヒーが森を守った ―カルロス・ソリージャ写真展―」


南米エクアドル、ハチドリやナマケモノの棲む森。フェアトレードコーヒーが鉱山開発から森を守った!カルロス・ソリージャ氏の住む貴重な森、美しい生き物たちの姿、村人たちの取り組みを写真でご紹介します。



期間:5月21日(水)~6月2日(月)

会場:アップリンク・ギャラリー[googlemaps:東京都渋谷区宇田川町37-18]

(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)




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『おいしいコーヒーの真実』公開記念 スロー・カフェめぐりvol.2 http://www.webdice.jp/dice/detail/352/ Thu, 01 May 2008 12:38:25 +0100
映画『おいしいコーヒーの真実』公開を記念して、都内のおいしくてこだわりのある素敵なカフェを紹介する「スロー・カフェめぐり」。

2回目は、中目黒と祐天寺の真ん中にある「レインボーバードランデヴー」です。
昔ながらの人情味あふれるお店と、若者向きのおしゃれなお店が軒を連ねるノスタルジックな商店街の一番端にそのカフェはあります。

--

■カフェ「レインボーバードランデヴー」(中目黒)
http://www.ls-adventure.com/

お店に入ると、素敵な笑顔で迎えてくれたのが菅原さんご夫婦。

去年まで青果市場で働かれていたというご主人様と、カラーセラピストの奥様。出会って20年の二人が何か一緒に出来ないかと仲間達とはじめたのがこのお店。可愛いインテリアに囲まれた店内の一角には、色とりどりのオーラソーマというカラーボトルがきれいに並んでいます。

カラーセラピーとは、上下色の違うボトルを直感で4本選び、その選んだボトルから自分の無意識がわかるというカウンセリングのひとつです。なぜ、カフェに併設されているのでしょうか?

「まず、心を見つめなおす時間が大切だと思いました。心が晴れなくては、根本的な解決にならない。どこに行くのか、何をしたいのか、自分のことに気づくきっかけになればいいと。それをカフェという気軽な環境でおいしい食事と一緒に楽しんでもらえればうれしいです」

ほとんどがオーガニックを使用している食材のレインボーバードランデヴー、体にも心にも、そして地球にも優しいお店作りをしている。さらに、究極の精進料理ともいえる驚きのメニューがあります。

写真の「鶏のから揚げ」。これ実は、鶏肉ではなく大豆のグルテンを加工して出来た肉もどき...ソイミートです。見た目も味も、なんと繊維まで真似てある。食べ慣れれば違いが分かるといいますが、..驚愕。

鶏のから揚げ風だけでなく、お弁当としても人気の高い「和風そぼろ丼」ひき肉状のソイミートに味がしっかりついていて、圧力鍋で炊いた玄米のモチモチとした食感とぴったりで美味。

ユニークな所は、ソイミートだけではありません。
なんとコーヒーの淹れ方も選べるのです。

ペーパードリップとサイフォン式。サイフォン式は一杯入れるのに、3~5分かかってしまうので、とても忙しいときに、オーダーが重なってしまうとご主人がコーヒーにかかりっきりになってしまうことも。

「おいしく食べてもらわなくては、意味が無い。
そのための努力は惜しみません」

菅原さんのその考えはコミュニケーションという意味にもつながっている。

「美味しいものを提供して、またお客様に来店してもらえる。お互い言葉を交わさないまでも通じ合っていると思います。コーヒーも大切に一杯、一杯お客様に届ける。それが生産者のためにも繋がります。
フェアトレードやオーガニックを取り扱うだけではなく、限られたコーヒー豆を精一杯おいしく作って、それを提供する。努力を惜しまない。それが、僕らのコミュニケーションだと考えます」

映画『おいしいコーヒーの真実』も、生産者と消費者の断絶を描いた物語。
菅原さんは映画を見て、こう感想を述べてくれました。

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一口に『コーヒー』と言っても様々な楽しみ方があります。『コーヒー』にまつわる様々な場面を写していくこの映画は最後まで具体的な改善策を提示していない。まるで、今は知る事が大事と言っている様に...。
日常生活の中で当たり前になっている事にしっかり目を向け、まず自分の行動や周囲の状況をしっかり知り、そこで何が出来るか自分の心で考え、答えを出す。この作業を習慣にする事こそ、現代人が抱えている様々な問題、特に南北問題や環境問題を解決する糸口になる。こんな部分も、監督の意見の一つなのだろうか?
映画を見ながら、僕が考えた事の中からみんなでやったら面白いだろうなと思った事を幾つか紹介します。

(1)映画『おいしいコーヒーの真実を友人や家族に勧める
(2)コーヒーショップに行ったら栽培法や流通経路について質問する
(3)フェアトレード商品を購入する
(4)友人や家族とフェアトレードについての話をする

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菅原さんが手間ひまかけてドリップされたコーヒーの一滴には、
きっと生産者と消費者を結ぶ対話が潜んでいるのではないでしょうか。

取材・文/松下香奈子

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◆カフェ「レインボーバードランデヴー」(中目黒)
目黒区祐天寺1-1-1 リベルタ祐天寺1階 [googlemaps:目黒区祐天寺1-1-1 リベルタ祐天寺1階]
TEL:03-3791-5470
営業時間:火~土11:30~22:00くらい/日・祝日11:30~19:30
定休日:月曜(祝日の場合は営業、翌火曜定休)
http://www.ls-adventure.com/
http://blog.goo.ne.jp/ls-adventure/ (ブログ)

【おとく情報】
カフェ「レインボーバードランデヴー」では、映画『おいしいコーヒーの真実』の公開記念として前売り券(半券含む)をご提示頂いた方に、フェアトレードコーヒー1杯をサービスいたします。※平日ランチタイムを除く、 お食事をされたお客様に限ります。期間:6月31日まで

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◆映画『おいしいコーヒーの真実』
2008年5月31日(土)よりアップリンクXにてロードショー!
http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/

[youtube:1ZtSo9gje9E]]]>
『おいしいコーヒーの真実』公開記念 スロー・カフェめぐりvol.1 http://www.webdice.jp/dice/detail/325/ Thu, 24 Apr 2008 22:14:42 +0100
フェアトレードコーヒーについてのドキュメンタリー映画『おいしいコーヒーの真実』の公開を記念して、おいしくて安全な食べ物、飲み物を提供してくれるこだわりのカフェをご紹介します。

『Kahemi Cafe』(渋谷)

渋谷公園通りの一番奥、知る人ぞ知るお店「Kahemi Café」は、ふらりとお買い物に来ただけでは、見過ごしてしまいそうな歩道より少し下がった半地下のようなところにあります。

白い壁を基調とした天井の高い店内には、オーナー・大井さんと安藤さんの小さなこだわりがいっぱい。壁にかかった野菜の形のステンドグラス、ゆっくり心地よさを演出してくれるBGMと照明、カフェ全体からはここが公園通りにあるとは思えない落ち着いた雰囲気を感じさせてくれます。
もちろんこだわりはインテリアだけではありません。食材のほとんどを自然栽培野菜を使っているそう。
自然栽培とは、その名の通り自然のままに野菜を育てる事。
農薬、科学肥料を一切使用してはならない他に、土から毒素を抜いて休ませるため最初の3年間はほとんど収入がはいらないという。

なぜ農家の人たちは、手間ひまが倍以上もかかる自然栽培を用いるのかと聞いてみました。

「たとえば、女性が妊娠したときにお酒やタバコを控えるように自分たちの次の世代を考えているのだと思います。品種改良とか不自然な栽培を続けているといつかひずみが生じる。それは今の世代ではなく、次の、次の世代かもしれない、農家の人たちはきっとそういうことを一生懸命考えて、野菜を作っているのだと思います。
今は有機野菜の需要も高いから、たくさん苦労したあとには普通より高く野菜が売れて、生産者にその利益がちゃんと回る。そういったビジネスの面で成りたたなければ、自然栽培で野菜を作り続けるのはとても難しいことです」

それは、まさに映画『おいしいコーヒーの真実』のテーマ「公正な取引とは何か」につながる。大井さんは映画を観てどう感じたのでしょう。

「恥ずかしながら、コーヒー豆が世界第二位の国際的貿易商品だった、という事実を知りませんでした。これを知り、世界が現在致命的な矛盾を犯していると思いました。『コーヒー=娯楽』とは言い切れないほどの取引量が突きつける現実は、『コーヒー=生活必需品』といっても過言ではないと感じました。

タデッセ氏(エチオピア・コーヒー農家代表)の言葉にあった、『私たちの願いは、消費者が自分たちの飲んでいるものについて理解してくれることです。知識さえ与えられれば、消費者は変化をもたらすことができる、それは何もコーヒーに限ったことではなく、安値で売買されているすべての生産物においててです』に凝縮されている通り、生産者に“感謝”を込める、という“想い”は“知れば”できるはずです。

エチオピアのコーヒー農家の実態を少し知って、何ができるのだろう?と考えたとして、きっと何もできないでしょう。お金を寄付すればいいのか、コーヒーをたくさん飲めばいいのか。どれも違うと思います。
ただ、できるのは“知る”ということだけかな、と思います。
多くの人が少しでも...、それがいつか、どんな形かで伝わればと思いました。
この映画は“知る”ためのツールでしかないかも知れませんが、『知る』ことほど財産になるものは無いと思います」

大井さんの言う通り、“知る”という行為から、視野が広がります。
それは盾となり、矛となり私達の生活を守ってくれるはずです。

世界の矛盾が眠るコーヒーカップの底の底、一度『おいしいコーヒーの真実』を観た後にじっくり覗いてみてはいかがですか。

●『おいしいコーヒーの真実』公式サイト
http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/

                        (取材・文/松下香奈子)

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素敵なオーナさんがいらっしゃるKahemi Cafe(カヘミカフェ)の詳細はこちら

Kahemi Cafe [[googlemaps:東京都渋谷区宇田川町2-1] 渋谷ホームズB1F ]
【TEL】03-5428-6368 【OPEN】ランチ12:00~16:00 
ティータイム16:00~17:30 ディナー17:30~23:30(フードLO 22:00)
【定休日】月(祝日の場合は営業して火休)

URL:http://www.kahemicafe.com/top/

☆Kahemi Cafeでは、映画『おいしいコーヒーの真実』の公開記念としてフェアトレードコーヒーの販売と、オリジナルデザートの提供をしています。
6月30日まで]]>