殿村任香写真集『母恋 ハハ・ラブ』（赤々舎）より
自分の母親を赤裸々にとらえた写真で衝撃を与えた写真家・殿村任香は、今年9月に初の写真集『母恋 ハハ・ラブ』（赤々舎）を刊行する。その発売を記念して、9月6日（土）渋谷アップリンク・ファクトリーにてイベント『殿村任香写映劇 母恋 ハハ・ラブ』を開催。ゲストに辛酸なめ子を迎え、スライドショーとトークで殿村任香の世界を知る。初写真集とイベントについて話を訊いた。
── 初の写真集『母恋 ハハ・ラブ』を赤々舎から刊行することになったきっかけを教えてください。
「2007年の12月に後藤繁雄さんが主催するポートフォリオレビューのイベントがありまして、そのイベントにデザイナーの中島英樹さんのご推薦を頂き参加させて頂いたのですが、そこに参加されていたレビュアーの中の一人が赤々舎代表の姫野希美さんでした。私の写真をその日初めて見たにも関わらず、その場で写真集を出そうと言ってくださいました」
── 初の写真集に対して今思うことは何ですか？
「ただただ、これからの事を思います」
── 写真集のどういうところを見てほしいですか？
「私はただ、素直に撮らなきゃならないものを撮っただけなので、そこに見えたものがその方の私の写真だと思っておりますので」
母親を被写体にした殿村の作品は、まるでドキュメンタリー映像のように心に残る。
── 久しぶりにアップリンクでイベントをされますが、どのようなお気持ちですか？
「すみません…。またお世話になります(笑)。前回イベントをさせて頂いたのが2004年なので、約4年ぶりですね。アップリンクは高校生の頃から一方的に好いていまして…。4年前に殴り込みのような売り込みを受け入れてくださったアップリンクで、今回またイベントが出来ることは幸いでございます」
── 今回のイベント内容について教えてください。意気込みを一言どうぞ。
「今回は9月中旬に赤々舎から刊行させて頂く写真集の中から『母恋 ハハ・ラブ』を写映(スライドショー)にし、上映させて頂きます。写真集とは違った別物としてお楽しみ…お楽しみ頂けるかは分からないですが(笑)、一人の女の物語を汲み取って頂けたらと思います」
── ゲストで出演される辛酸なめ子さんとは何をきっかけに知りあったのでしょうか？
「またまた一方的に私が辛酸さんのことが好きで、お会いしたいと思って取材撮影をさせて頂いたことがきっかけです」
── 今後目指すところ、夢や野望がありましたら教えてください。
「それは、秘密です。秘密が一番興奮します」
── 今後の活動予定を教えてください。
「9月はイベントを多数予定しております。随時赤々舎ホームページにて更新して参ります。とにかく、9月の6日のアップリンク・ファクトリー殿村任香写映劇に来てください。一度見てください」
（文：牧智美/協力：赤々舎）
■殿村任香（とのむら・ひでか）PROFILE
1979年神戸生まれ。2000年ビジュアルアーツ専門学校 放送・映画学科卒業。2002年より写真を撮り始め、2003年初個展「渦」開催。以降、2004年個展「我家の辛い家庭-その時は、死んでもいいと思ったよ-」（新宿・大阪ニコンサロン）、「殿村任香写映劇」（アップリンク・ファクトリー）、2005年「殿村任香写映劇-〇三〇五-」（アップリンク・ギャラリー）、2007年「ビバ・ホステスライフ」（歌舞伎町クラブ銀子）。2008年9月中旬に初写真集『母恋 ハハ・ラブ』を赤々舎より発売。
殿村任香写真集発売記念 スライドショー＋トークイベント『殿村任香写映劇 母恋 ハハ・ラブ』
2008年9月6日（土） 14:00開場/14:30開演
会場：アップリンク・ファクトリー（東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F）[地図を表示]
料金：1,800円
ゲスト：辛酸なめ子
※写真集『母恋 ハハ・ラブ』の先行発売あり（一般販売は9月中旬以降となります）
