映画『メキシコの魂を唄った男/ホセ・アルフレド・ヒメネス』のワンシーン。右がメキシコ音楽界の偉大な歌手、ホセ・アルフレド・ヒメネス ©Action Inc
メキシコを中心にした中南米地域のカルチャーを紹介するイベント『メキシコ学勉強会』。5年前より月1回のペースでおこなっている同イベントが、夏休みの拡大版として8月27日(水)、渋谷アップリンク・ファクトリーにて開催されることとなった。
今回は、2006年メキシコドキュメンタリー映画祭で話題になった『メキシコの魂を唄った男/ホセ・アルフレド・ヒメネス』の上映、ゲストに岡本郁生氏(「マンボラマTokyo」幹事長)と、金安顕一氏(「中南米マガジン」編集長)を招いてメキシコ・中南米音楽についてのトークショー、日本では珍しいテキーラの試飲会を併せて開催する。その主催者の一人である金安氏に話を訊いた。
今年4月に発行20号を迎えた中南米カルチャーを紹介する雑誌『中南米マガジン』。「こんなに続くとは思ってもみなかった」と語るのは、編集長の金安顕一氏。会社勤めの頃、先輩からキューバ旅行に誘われたのがきっかけで中南米にハマり、雑誌の発行を思いついた。
(写真)「中南米マガジン」編集長の金安顕一氏
「表紙に、“音楽が社会が1でも2でも面白い”というキャッチコピーを付けています。これは、万人に向けてわかりやすい雑誌が作りたかったんですね。つまり、既存の音楽雑誌は、既に情報や知識がある人に向けられていて難しい。僕も初めはミュージックマガジンのような硬派な音楽専門誌を作ろうと思ったんですが、自分たちで作れる実力もないし、作れたとしても市場が限られてしまう。それなら、誰でもわかりやすく、中南米に興味を持ってもらえるような雑誌を作ろうと思ったんです」
中南米の魅力については、「いい意味でも、悪い意味でも価値観の違いがあります。日本の常識が覆されますよね。違う価値観を求めている人には面白いと思います」
毎月都内の公民館でテーマを決めてを仲間たちと一緒に開いている『メキシコ学勉強会』。アップリンク・ファクトリーで初めて開催することに対して、「メキシコ学勉強会としては、かつてない一大事業なんです。お客さんの数も場所も違うということで、相当ハードルは高い。うまくいけば、新しい展開が見えて今後はもっと面白いことができるかもしれないので奮起してます!」
(取材・文:山口生人)
『メキシコ学勉強会 ~メキシコ音楽とテキーラの探求』
2008年8月27日(水) 18:30開場/19:00開演
会場:アップリンク・ファクトリー(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)[地図を表示]
料金:当日1,800円(当日)/予約1,600円
■上映作品:『メキシコの魂を唄った男/ホセ・アルフレド・ヒメネス』
メキシコが生んだ偉大な歌手であり、作曲家のホセ・アルフレド・ヒメネス。「人生なんて価値はない」と唄う「グアナファトへの道」などメキシコ人たちの魂を震わせる詩とメロディー。楽器も弾かなければ、音符も読めなかった伝説的な作曲家の知られざるエピソードが、今、彼の歌声とともによみがえる。(監督:エドアルド・ゴンサレス・イバーラ、2005年/カラー・モノクロ/54分)
(写真)ホセ・アルフレド・ヒメネス ©Action Inc
■トークショー:岡本郁生(音楽ライター/「マンボラマTokyo」幹事長)、金安顕一(「中南米マガジン」編集長)
■テキーラ試飲会:グローバル・コメルシオによる“銀の遺産”3種類の試飲(トークショー終了後)
(写真)英国王室に選ばれた高級テキーラが飲める(グローバル・コメルシオ提供)
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