骰子の眼

cinema

東京都 渋谷区

2021-05-14 19:00


『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』閉館するアップリンク渋谷で1日限り上映
映画『愛の悪魔』

5月20日(木)に閉館するアップリンク渋谷にて、20世紀を代表する画家、フランシス・ベーコンを描く1998年の映画『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』を上映する。

今回の上映は、5月31日まで臨時休館中の渋谷区立松濤美術館にて開催中の展覧会『フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる-リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント―』を記念して開催されるもの。

デレク・ジャーマンに見出され、シニード・オコナー「Nothing Compares 2 U」のPVやエイドリアン・ブロディ主演の映画『ジャケット』などで知られるジョン・メイブリィが監督を務め、若かりし日のダニエル・クレイグ(『007』シリーズ ジェームズ・ボンド役)が、フランシス・ベイコンの恋人ジョージ・ダイアーを演じている。また、音楽は坂本龍一が担当している。

「ベイコンの人生で僕が最も関心を引かれるのは、ダイアーを描いた油絵なんだ。様々な獲得からくるアーティストの原動力、そして作品と私生活の狭間に立たされた時の彼の選択にすごく興味をそそられるよ」
「ベイコンの絵は閉じ込められた人物像を描写したものが多く、彼を取り巻く仲間もまた息苦しい、閉所恐怖症の世界に所属する。それらはみな、環境を抜け出し、時間的概念を逸脱した存在といってもいいくらいだ」
「時代に忠実な再現劇を作ることを極力避け、密閉された空間の中でもがく登場人物たちに焦点をあてたかった。彼の作品を画面上でほのかに匂わせたかった。そういった絵の解釈法のひらめきを求め、絵をじっくり観察した。閉所恐怖症的な空間や、全体の光や色彩をね……。要するに、ベイコンは我々の根本的なプロダクション・デザイナーだった」
(ジョン・メイブリィ監督)

映画『愛の悪魔』
映画『愛の悪魔』
映画『愛の悪魔』
映画『愛の悪魔』
映画『愛の悪魔』
映画『愛の悪魔』

映画『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』
2021年5月20日(木)アップリンク渋谷にて上映

1971年、パリのグラン・パレでベイコンの大回願展が開催。そこには“現在生存する最も偉大な画家”と褒め称えられ、喝采を浴びるフランシス・ベイコン本人の姿があった。そんな折、ベイコンのモデルで恋人のジョージが、ホテルの部屋で大量のドラッグとアルコールを服用する。

監督・脚本:ジョン・メイブリィ
出演:デレク・ジャコビ、ダニエル・クレイグ、ティルダ・スウィントン
製作:キアラ・メナージュ
撮影:ジョン・マティエソン
美術:アラン・マクドナルド
衣装:アニー・シモンズ
音楽:坂本龍一
配給:アップリンク
1998年/イギリス/90分/ヴィスタ

https://shibuya.uplink.co.jp/movie/2021/58905




20世紀を代表するイギリスの巨匠、フランシス・ベーコン(1909-1992)。アトリエの近所に住んでいた縁で、晩年その身の回りの仕事を頼まれていた隣人バリー・ジュール氏は、画家から死の直前に突然千点を超えるドキュメントを渡されていたと、死後4年経って公表した。そこにはベーコンが描かないと語っていたドローイング、多くの写真や複製画に直接描きこまれたイメージなどが含まれていた。これら画家の生前にはその存在が確認されていなかった、ベーコン自身が創り上げたセルフ・イメージと相反するような資料の出現は話題となり、さまざまな意見が取り交わされてきた。『フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる-リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント―』では、このバリー・ジュール・コレクションの約130点を日本で初公開する。

⑧《フォルクスワーゲンの車と男の写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのスクラッチとペイント
《フォルクスワーゲンの車と男の写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのスクラッチとペイント ©The Barry Joule Collection
⑦《水泳選手(1928年頃)の写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのスクラッチとペイント
《水泳選手(1928年頃)の写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのスクラッチとペイント ©The Barry Joule Collection
⑥《自転車選手の写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのグワッシュのペイント、コンテ、ペン
《自転車選手の写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのグワッシュのペイント、コンテ、ペン ©The Barry Joule Collection
④《Xアルバム9 裏─叫ぶ教皇》1950年代後半~60年代前半 油彩・コンテ・鉛筆、紙
《Xアルバム9 裏─叫ぶ教皇》1950年代後半~60年代前半 油彩・コンテ・鉛筆、紙 ©The Barry Joule Collection
②《Xアルバム7 裏─ファン・ゴッホ・シリーズ》1950年代後半~60年代前半 油彩・コンテ、紙
《Xアルバム7 裏─ファン・ゴッホ・シリーズ》1950年代後半~60年代前半 油彩・コンテ、紙 ©The Barry Joule Collection
①《フランシス・ベーコンの写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのペイント
《フランシス・ベーコンの写真上のドローイング》1970~80年代頃 モノクロ写真掲載紙へのペイント

フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる
-リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント―

会期:2021年4月20日(火)- 6月13日(日)
【臨時休館期間:2021年4月27日(火)~ 5月31日(月)】
*休館期間は延長の可能性があります

開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで) 入館料:一般1,000円(800円)大学生800円(640円)、高校生・60歳以上500円(400円)、小中学生100円(80円)
*( )内は渋谷区民の入館料
*土・日曜日、祝日は小中学生無料、*毎週金曜日は渋谷区民無料
*障がい者及び付添の方1名は無料
休館日:月曜日(ただし、5月3日は開館)、5月6日(木)

主催:渋谷区立松濤美術館、 読売新聞社、 美術館連絡協議会
協賛:ライオン、DNP大日本印刷 、損保ジャパン、日本テレビ放送網
特別協力:バリー・ジュール・コレクション
企画協力:西村画廊

交通案内:
●京王井の頭線 神泉駅下車徒歩5分
●JR・東京メトロ・東急電鉄 渋谷駅下車徒歩15分
※駐車場はございません。

会場:渋谷区立松濤美術館 〒150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14
電話:03-3465-9421
https://shoto-museum.jp

キーワード:

フランシス・ベーコン


レビュー(0)


コメント(0)