骰子の眼

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東京都 その他

2018-09-05 12:00


映画館が街を面白くする!アップリンク吉祥寺オープンの支援募るクラウドファンディング

多様な価値観を頭と心で理解し感じられる映画を集めた「ごちゃまぜ」カルチャー実践の場
映画館が街を面白くする!アップリンク吉祥寺オープンの支援募るクラウドファンディング
▲アップリンク吉祥寺のパース図

webDICEを運営するアップリンクは、2018年12月に開業する映画館「アップリンク吉祥寺パルコ(通称:アップリンク吉祥寺)」のクラウドファンディングを9月5日(水)よりクラウドファンディング・サイト「PLAN GO」にて実施する。実施期間は57日間、目標金額は2,500万円(税込)。

【PLAN GO】12月オープン「アップリンク吉祥寺」の新規会員になる
http://plango.uplink.co.jp/project/s/project_id/74


▼映画館「アップリンク吉祥寺」コンセプト動画


「アップリンク吉祥寺」は、小さな5つのスクリーンのミニシアターコンプレックス、音響にこだわりぬき、居心地の良さをシートと空間デザインで提供する。クラウドファンディングのリターン(特典)には、ぬQ、小島こたお(あヴぁんだんど)+友沢ミミヨ親子、河村康輔、根本敬によるオリジナルコラボグッズのほか、現在入手困難なお宝商品を厳選した「セレクトグッズ」、今しか開講できない、映画館作りをリアルタイムで学ぶ4日間限定ワークショップへの参加権も進呈。

そして、支援者全員に「アップリンク吉祥寺」オープンと同時に開始する新会員システム「アップリンク会員」としての特典を提供する(1年間有効)。

なぜ映画館を作りたいのか、
そしてこんな映画館を作りたい

文/浅井隆(アップリンク代表)

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■アップリンク吉祥寺、2018年12月オープン

昨年12月に、新しい映画館「アップリンク吉祥寺」を吉祥寺パルコの地下2階に、パルコとの共同経営で作ることを発表しました。以来、多くの方から「期待しているので、応援します」という声をたくさんいただき、ありがとうございます。
アップリンクは吉祥寺と縁があります。アップリンクを設立した1987年、配給第1作としてデレク・ジャーマン監督の『エンジェリック・カンヴァセーション』を公開したのが、吉祥寺バウスシアターでした。
現在、前店舗の解体工事も終わり、9月末からの工事を待つばかりの状態です。スケルトン状態になった吉祥寺パルコ地下2階の空間は、図面で想像していた以上に広く感じられました。先日、下見に行ってきましたが、身の引き締まる思いでした。ここに、これから5スクリーンの映画館を作り、今年12月中旬にオープンします。

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▲前店舗の解体工事の終わった吉祥寺パルコ地下2階

■自分の映画館体験を振り返る──『101匹わんちゃん』『ゴジラ』『フリークス』

僕の映画館体験を振り返ってみたいと思いますので、少々お付き合いください。滋賀県の守山小学校で記憶にある最初の映画体験は、体育館で観た『東京オリンピック』。今思えば、これが最初に観たドキュメンタリー作品でした。その後、大阪に引っ越し、祖父が孫達を映画館に連れて行ってくれ、『地上最大の作戦』を梅田の映画館で観た記憶があります。また、小学校の授業の一環として豊中の映画館で『101匹わんちゃん』を観ました。自分で初めてお金を払って観たのは、2階に畳の桟敷席がある阪急宝塚線の岡町の映画館でかかっていた『ゴジラ』でした。大阪の池田高校時代には、梅田の「大毎地下劇場」という名画座でゴダールの『中国女』を観ました。
1974年に上京し、東京芸大を目指すという口実で、美術系予備校のすいどーばた美術学院に通っていました。東京の最初の住まいは巣鴨の四畳半で友人との同居。さすがに狭すぎて、すぐに西荻の三畳一間に一人で住むようになりましたが、そこは下の中華料理屋の匂いが上がってくるような部屋でしたので、部屋では寝るだけで、近くの西荻ロフトにボトルをキープしてよく通っていました。当時は西荻にも映画館があり、成人映画を観に行っていました。新宿の「アートシアター新宿文化」で大島渚の『少年』を、「アンダーグラウンド蠍座」で足立正生の『銀河系』を、有楽町の日劇地下ではブニュエルの『ブルジョアジーの密かな愉しみ』を、また新宿三丁目あたりの雑居ビルの中にあった「新宿アートヴィレッジ」で佐藤重臣氏が開催していた「黙壺子フィルム・アーカイブ」では『フリークス』を観て、東京の映画館体験に一気にのめり込んでいきました。
東京に来て最初の夏、法政大学学生会館で寺山修司主宰による劇団・天井桟敷の『盲人書簡』という、真っ暗闇で俳優が擦るマッチの光だけが照明という舞台を観て感化され、すぐに入団試験を受けました。その後、バイトを続けながら約10年間、天井桟敷の舞台監督を務めていました。当時の天井桟敷は渋谷の並木橋の近くにあり、地下の劇場では毎月「イメージフォーラム」の前身である「アンダーグラウンド・シネマテーク」の上映が16ミリで行われていました。

■映画館作りの原点はアムステルダム「ミルキーウェイ」でのごちゃまぜカルチャー体験

1975年、『疫病流行記』という舞台のアムステルダム公演に参加しました。まだ成田空港ができておらず、羽田からの出発でした。初めての海外、そしてアムスは当時、世界中から独特のカルチャーを求めて若者が集っていた都市でした。アムスでは、ロングラン上映されていたホドロフスキーの『ホーリー・マウンテン』を観ました。
数週間の滞在中、公演が終わると毎晩、「ミルキーウェイ(MELKWEG)」という運河の上にあるスペースで朝まで遊んでいました。ライブハウス、シアター、映画館、ギャラリー、レストラン、バーと、楽しいことならなんでもある、マルチ・カルチャースペースとでも言えばいいのか、まだヒッピー・カルチャーの影響があった当時、世界でも一番ヒップなスペースに魅了されました。サーカスとレゲエとジャズとダンスとレストランと演劇が、幾つものスペースで同時多発に行われている祝祭的な空間で、日本から来た海外初体験者には非日常の極み、でも当時のアムスではそれが日常でした。このミルキーウェイでの体験は、自分のその後のアップリンクの活動、そして映画館プロデュースの原点となるものでした。今の言葉で言えば多様な文化、つまり同時多発の「ごちゃまぜカルチャー」がいかにエキサイティングで面白いか、自分の体に刻み込まれました。

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▲ミルキーウェイ

1983年、寺山修司の死により劇団が解散し、自らアップリンク・シアターというパフォーマンスグループを立ち上げました。明治学院大学、プランB、原美術館で3回の公演を行い解散しました。今回、トートバッグの絵を描いてくれた友沢ミミヨさんは、当時の俳優の一人でした。その後、集団を維持することに困難を感じていた僕は、映画配給なら一人でもできるだろうと思い、以前から作品を観ていて本人と会ったこともあったデレク・ジャーマン監督の当時の最新作『エンジェリック・カンヴァセーション』の配給契約を、イギリスのBFIと結びました。
そして、映画の上映だけでなくライブや演劇公演も行っていた吉祥寺バウスシアターに話を持っていき、公開が決まりました。バウスシアターは、その頃増え始めていたミニシアターの中でも、アムステルダムのミルキーウェイに少しは近いイメージがありました。

■最初に作った映画館は神南のアップリンク・ファクトリー

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▲神南のアップリンク・ファクトリー

目黒区上大崎のアパートの一室で、1987年に映画配給会社としてスタートしたアップリンクですが、1993年に出版した『マルコムX自伝』が売れたおかげで、渋谷区神南に引っ越すことができました。渋谷消防署がある“ファイヤー通り”上の、5階建ての横山ビルの3階に事務所を借りました。そのビルの5階に1995年にオープンさせた「アップリンク・ファクトリー」が、アップリンクの映画館の原型です。デッキチェアとディレクターズチェアを並べ、場内にバーカウンターのあるカフェ・シアターでした。
その後、2006年に現在の宇田川町に移転し、最初は1スクリーンでしたが、現在3スクリーンの映画館、カフェ、ギャラリー、マーケットという、ごちゃまぜカルチャー施設を運営しています。2006年当時、渋谷駅からやや離れたこの近辺は人通りが少なく、「こんなところに映画館があるのか」と驚かれるほどで、集客に苦労しました。
2012年、小さな映画祭を催した際に、何か良い地域名を考案して、近隣一帯を盛り上げようということになりました。「裏原があるなら裏渋?」「でも、この辺りは裏じゃないし…」と考えた末、“奥渋谷 MOVIE NIGHTS”と名称を決めました。その後、「奥渋谷」は一人歩きしはじめ、東急百貨店本店から代々木八幡へ抜ける神山町商店街、通称“東急本店通り”沿いは、奥渋谷という名称で定着しました。今では、アップリンク渋谷をランドマークとして、様々なお店ができる地域となりました。もちろんアップリンクだけのせいではないですが、「映画館が街を面白くする」というのを目の当たりにしました。

■映画を映画館で観る楽しみを忘れないために

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▲アップリンク吉祥寺の模型

吉祥寺パルコに映画館を作ることが決定するまで、パルコのスタッフとは、3年以上もの間、打ち合わせを続けてきました。どういう映画館を吉祥寺に作るのか。同じ映画でも、アップリンク吉祥寺で観たいと思わせる映画館を作ります。映画を映画館で観る楽しみを忘れないための映画館です。
現在、映画館といえば、シネコンがスタンダードとなり、かつてアート系映画を1館で上映する映画館をミニシアターと言っていた時代も昔の話です。アップリンクのような配給会社がアート系映画をシネコンに配給することも普通になりました。デジタル時代になりDCP(デジタル・シネマ・パッケージ)での上映は、プリントでいえば常にニュープリントの上映品質をどの映画館でも保てるようになりました。最近、海外では上映作品ではなく、上映映画館で差別化を図る動きがあります。「ブティック・シアター」というコンセプトで、内装や座席のデザインにこだわった映画館が作られ始めています。アップリンク吉祥寺はそのコンセプトに習い、5つのシアターを1フロアに作ります。
パルコの地下2階の広さ(285坪)であれば、100席のキャパシティで3スクリーン作ることもできますが、あえてアップリンク渋谷のように小さな映画館を5つ作ります。それぞれ客席数は29席、52席、58席、63席、98席の計300席です。現在、アップリンク渋谷は3スクリーンで毎日10作品ほどの映画を上映しています。アップリンク吉祥寺は5スクリーンですので毎日15作品前後を上映する映画館になる予定です。アップリンク渋谷と同じく、アップリンク配給作品と、他社作品(メジャー作品からインディーズ作品まで)の2番館としての上映に加え、都心のロードショー作品のサポート館としての番組編成をしていきます。
また、アップリンク渋谷で映画の上映以外にライブやトークショー、パフォーマンス、落語などを行っているように、将来はアップリンク吉祥寺でも劇場を使用したイベントを企画していきます。映画館ではあるけれど、アムステルダムのミルキーウェイでの原体験を活かした「ごちゃまぜ」を実践し、映画編成やイベントを行う映画館を作ります。

■スクリーンごとに違う5つのデザイン・コンセプトの内装と椅子

お客さんに映画を快適に観ていただく上で、もっとも重要な要素が、身体に接触する椅子です。5スクリーン別々のコンセプトデザインをするにあたり、まず椅子を決めることにしました。そのため、フランスのパリ郊外にあるキネット社(2014年より日本の映画館椅子メーカー最大手コトブキシーティング・グループの傘下に加わった)を訪れ、実際にいくつもタイプの椅子に座り、座りごこちを確かめ、形状と貼り地を発注してきました。スクリーン1、2の椅子は、現在のカタログにはなかったもので、キネット社に30年勤める生き字引のブリジットさんが、僕の要望にあった椅子を過去に設計した図面から探し出してくれました。キネット社の椅子は、80年代にミニシアターが多く作られた時に高い評価を受け、幾つもの劇場に設置され、そのブランドはちょっとしたステータスでした。

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▲キネット社にて、ブリジットさん
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▲キネット社にて
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▲キネット社にて
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▲キネット社にて

それぞれのスクリーンは、次のようなコンセプトです。

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スクリーン1(63席):「POP」
オレンジ、ブルー、黒の椅子をランダムに配置し、後ろの壁紙はイーリー・キシモトの壁紙を貼ります。

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スクリーン2(52席):「RAINBOW」
7列の座席からなるので、1列ごとレインボーカラーに配色し、後ろの壁紙は青にします。スクリーン側から見ると青空の中にレインボーの椅子が見えるというコンセプトです。LGBT関連の映画はレインボー・シアターで主に上映する予定です。

3RED98席 (1)

スクリーン3(98席):「RED」
真っ赤な合皮に座面と背に、肘掛けは黒という椅子を設置。後ろの壁紙も赤で、照明はスペイシーなイメージをデザインしています。

4WOOD58席 (1)

スクリーン4(58席):「WOOD」
その由来はキネット社のウッド2という椅子を設置するところから来ています。その椅子の背面に木が貼り付けてあります。壁紙は椅子の木と揃えます。

5STRIPE29席 (1)

スクリーン5(29席):「STRIPE」
椅子をストライプ柄の布で覆います。部屋のような雰囲気のスクリーンにしたいので、壁紙はウィリアム・モリスの「鳥とザクロ」にしました。

■映画館作りの個性的な建築家と照明デザイナー

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▲アビエルタ建築・都市HPより

設計はアビエルタ建築・都市の北嶋祥浩さんにお願いしました。アップリンクで配給したガウディのドキュメンタリー『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』の上映時にゲストトークできていただいた田中裕也さんとバルセロナで一緒に仕事をしていたということでお名前を知り、設計をお願いしました。大手ゼネコンとの仕事経験も豊富な方なので、既存のビルの中に映画館を作るという法的にも、工事的にも、そして予算的にも限られた厳しい条件の中、今までにない回廊型の映画館を設計してもらいました。北嶋さんは、かつて所属していた内井昭蔵さんの内井建築設計事務所で天皇陛下の吹上新御所の設計に携わった、僕のようなアンダーグラウンド・カルチャー出身者とは正反対のバックグラウンドを持つ建築家です。
照明デザインはニューヨークに事務所があるLOOP LIGHTINGの中村亮子さんにお願いしました。世界中で数々の商店建築の照明デザインを行なっている事務所で、映画関連では俳優のナオミ・ワッツ邸の仕事をしています。

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▲LOOP LIGHTING HPより

■音に徹底的にこだわった映画館──田口音響研究所×パワーソフト

映画館の上映システムはDCI(Digital Cinema Initiatives)というハリウッドスタジオが作った企画に沿って、DCPプロジェクターで上映しています。映像の規格とそれを映し出すプロジェクターは厳格に決められています。音の規格は、24-bit 48kHz Linear PCM(非圧縮)のファイルです。bit数でCD規格を超えているのでハイレゾといわれる音源です。DCIでは映像の出口のプロジェクターが決められているのに比較すると、音の出口のアンプやスピーカーは規定されていません。ならば、機材に徹底的にこだわろうと思いました。映画興行界では近年、音の大きさにこだわった上映が人気を得ていますが、アップリンク吉祥寺は小さな映画館ですので、音質にこだわった音響設計を行います。
スピーカーは、アップリンク渋谷のスクリーン1に導入しているPAスピーカーを作った、田口音響研究所の田口和典さんが開発した平面スピーカーを全スクリーンに導入します。平面スピーカー自体は最新の技術ではありませんが、素材の進歩により実用的になりかつてのものより圧倒的にスペックがアップしたスピーカーです。その特性は、例えばオーケストラのそれぞれの楽器の音が混ざらずにそれぞれが聞き分けることができるほど高精細な音です。感覚的に一言で言えば「くもりのないクリアな音」です。

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▲田口音響研究所の田口和典さん
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▲田口音響研究所での視聴会の様子

スピーカーの性能を引き出すのはパワーアンプです。検討を重ねた結果、最終的に2つのメーカーに絞りました。スウェーデン製のラブ・グルッペン社とイタリアのパワーソフト社です。最終決定は、田口音響研究所の平面スピーカーに、それぞれのアンプをつなぎ変えて比較試聴を行いました。元々ハイスペックなアンプの比較のため、違いはさほどないと思っていたところ、圧倒的な差がありました。結果、パワーソフトに軍配が上がりました。専門用語で“ダンピングファクター”というスピーカーを鳴らすパワーと、ウーファーを鳴らす音のスピードと音の広がりが、素人が聞いても明らかに違いました。その時に視聴したのが、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のライブCDでした。曲のサビになった瞬間、鳥肌が立ち、涙が出てくるほどの感動を覚えました。音でこれほど感動したのは初めての経験です。タグチの平面スピーカーとパワーソフトのアンプの組み合わせを、ぜひアップリンク吉祥寺に映画を観に来る皆様にも体験してほしく思います。
パワーソフト社はイタリアのフィレンツェにあり、カンヌから近かったので今年5月のカンヌ映画祭の帰りに研究所と工場を視察してきました。工房のような研究室と、想像していたよりも小さい組み立て工場で、職人による手作りを実践している会社でした。このパワーソフトのアンプとタグチの平面スピーカーとの組み合わせで映画館に導入されるのは世界初で、DCPのハイレゾ音源の可能性を最大限に引き出します。

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▲パワーソフト社のR&Dディレクター、クラウディオ・ラストゥルッチさんと
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▲パワーソフト社の工場

通常の映画館は、できるだけ音を吸音する内装で反響を防ぎ、いわゆるデッドな空間で、スピーカーから出る音だけで音響を設計していきます。それはデッドな録音スタジオで作った音を、世界中同じ条件で再現できるようにという考え方です。もしデッドにしないと、映画館の反響の違いは千差万別なので、基準が取れないからです。アップリンク吉祥寺では、反響の違う5つのスクリーンを作ります。専門的には500ヘルツの平均吸音率を0.28~0.45の間で差をつける予定です。通常のデッドなシネコンの数値は0.45辺りですので、シネコンより反響する、いわゆるライブな劇場も作ります。
サウンドシステムは車に例えるとエンジンがアンプで、その動力を伝えるトランスミッションとタイヤに相当するのがスピーカーと言えます。さらに映画館自体をサーキットとした場合、路面の摩擦係数は街の路面とは違い、それを考慮してタイヤは開発され、最適なタイヤ装備します。
音の響きの違うそれぞれのスクリーンで最終的にパワーソフトのアンプに組み込まれているDSP(digital signal processor)を使いチューニングを行い、映画館自体の反響も含めた5つの違った個性のある音響設計を行い、同じ映画作品でもスクリーンにより違ったサウンド体験を楽しめるようにします。

■クラウドファンディングの協力をお願いします

以上のように、僕自身の映画館体験を活かした映画館を吉祥寺に作ります。統計では、日本人が1年間に映画を映画館で観る回数は、平均2回未満だそうです。映画を映画館で観る楽しみを知ってもらえば、もっと多くの映画を観たくなるはずです。映画は世界を知ることができるメディアです。書籍はテキストにより論理的に世界を捉えることができます。写真や絵画や音楽は感情に訴えかけてきます。映画はその両方を兼ね備え、言葉がなくてもスクリーンに映っている人物の表情から言語以外の感情を読み取り、そのことが自分の中で言語化できなくとも、心に小さな塊としていつまでも残ります。自分と違う価値観に不寛容で、自分が属する社会から異物を追い出そうとする傾向が強まっている時代だからこそ、多様な価値観を頭と心で理解し感じられる映画というメディアの可能性は、より重要になってきていると思います。
このクラウドファンディングでは、パルコとアップリンクが分担する映画館開設資金のうち、アップリンク分の資金調達に協力をお願いするものです。集まった資金は、以上の紹介文でお伝えしたような、通常の映画館とは一線を画す内装デザイン、椅子、サウンドシステムといった、こだわりの映画館作りの資金の一部とさせていただきます。ぜひご協力をお願いします。


イラスト

クラウドファンディングでの支援は、こちらのPLAN GO「アップリンク吉祥寺プロジェクト・ページ」からお願いします。

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