『リアリティのダンス&ホドロフスキーのDUNE Blu-ray BOX/This is Alejandro Jodorowsky』の豪華限定特装版〈ウォーリアーズ・エディション〉のための複製原画にサインとスケッチを加えるクリス・フォス
クラウドファンディングサイトMotionGalleryで行われている、6月3日発売の『リアリティのダンス&ホドロフスキーのDUNE Blu-ray BOX/This is Alejandro Jodorowsky』の豪華限定特装版〈ウォーリアーズ・エディション〉の制作・販売プロジェクト。このプロジェクトに、日本スペシャル・バージョンとして直筆のサインとスケッチ付きの複製原画を提供しているイラストレーターのクリス・フォスからの動画メッセージが公開された。
このプロジェクトは、2014年に公開されたアレハンドロ・ホドロフスキー監督の『リアリティのダンス』とドキュメンタリー『ホドロフスキーのDUNE』をセットにしたBlu-ray BOXの限定特装版。受注生産により、一般の販売ルートでは購入できないアイテムを参加者に提供する。
ホドロフスキー監督は、真に自由な芸術をつくるミッションに共に立ち向かう同志を“スピリチュアル・ウォーリアーズ”と呼んでいるが、クリス・フォスは、ホドロフスキー版『DUNE』で、その“ウォーリアーズ”のひとりだった。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(ジェームズ・ガン監督)の戦艦デザインも手がけた彼が、当時『DUNE』のために描いた宇宙船“Guild Tug”の複製原画に、A3サイズには直筆サインを、A2とA1サイズには直筆サインと日本向けの直筆スケッチを加え、アルミフレームに額装して提供される。ロンドンでクリス・フォスと直接交渉の末に実現した、スペシャルな限定アイテムだ。
今回公開された動画では、彼が複製原画にスケッチを加えながら、『DUNE』制作当時のホドロフスキー監督との逸話や、執筆の際のインスピレーション、同じく今作に関わったバンド・デシネ作家のメビウスとの思い出などを語っている。
また、協力者への新たな特典として、『リアリティのダンス』製作チームから提供された小道具を多数追加。そしてホドロフスキーの過去作Blu-rayと、ホドロフスキー原作によるバンド・デシネのセットも追加されている。
〈ウォーリアーズ・エディション〉は、10,000円から95,000円まで金額に応じて各種のリターンを用意。2015年4月27日23:59までクラウドファンディングを行ない、目標金額の3,000,000円の到達に関わらず、集まった金額がファンディングされる。詳しくはプロジェクトページまで。
クリス・フォス直筆サイン入り複製原画『ホドロフスキーのDUNE』“Guild Tug”
日本スペシャル・バージョンのA1サイズを、現在渋谷アップリンクの2階マーケットにて展示中。
クリス・フォスからのメッセージ
①ディレクション
当然、この宇宙船と戦車の形状は全然違う。
アレハンドロが明確な形状を説明してくれたお陰だ。
理想的な仕事の仕方だよ。
宇宙船をこういう環境や、このやり方で描けたのは、登場人物と同じように、役割や形状を教えてくれたからだ。
とても創造的だった。
さてと、これでどうだい?
物乞いを入れよう。②サムライ
アレハンドロは結束力のあるチーム作りにこだわっていた。
サムライの一団だ。
この企画全体をサムライの目で見ていた。
映画の中でも、多くの戦士がサムライ精神を共有している。
その点は、はっきりしていた。
口癖は「私は戦士、強い戦士だ」だった。
『ホドロフスキーのDUNE』の終わりのほうを覚えてるかい?
デヴィッド・リンチ版の『デューン/砂の惑星』を見に行きたがらなかった。
そこで息子が「サムライなら見に行かなくちゃ」と言う。
映画が駄作だったから喜んでたな。
最後のほうの場面だよ。③宇宙船の形
宇宙船の形は、私の作品の中では異色だ。
というのもアレハンドロは細かく台本に書いていたからだ。
特定のページを開いて、こう言うんだ。
「こんな印象になるよう、これを描いてくれ」と。
常に宇宙船が刺激的で、動物っぽくなるよう求めた。
何らかの方法で印象を与えられるようにだ。④ホドロフスキーのスタジオ
そうだな、この絵を描いていたとき……今、記憶がよみがえってきたけど、仕切りのない広いオフィスに全員がいた。
メビウスは片側のテーブルに、私は真ん中にいて、アレハンドロは端にいた。
アレハンドロは私とよりも、メビウスと二人でやる作業が多かった。
メビウスは全人物とその衣装を描いていたからだ。
とても重要な仕事だ。
彼はメビウスの隣りで「もっと背を高く」などと指図してた。
対して宇宙船担当がやりやすかったのは、彼が雰囲気について言うことはあっても、自由にできたからだ。
だが私はメビウスがまたたく間に人物を生み出す様子に魅せられた。
台本どおりの人物だ。
皆が分厚い台本を持っていて、そこにすべてが入っていた。
アレハンドロが台本を開くと、私も自分の同じページを開く。
彼は、がぜん乗り気になる。
登場人物になりきって、「彼女はこんな感じ」と、変な歩き方をしたり、自ら演技をして言う。
メビウスは見ながら「なるほど」と、それで描き上げる。
娘のイモジェンが皇帝のイラストを持ってるんだが、最初、オウムが何かを持ってるようなデザインだった。
彼も私もいいと思ったが、アレハンドロは気に入らない。
気分を害したメビウスは、皇帝を便器に座ってるように描き変えた。
それを娘にくれたんだ。
彼はバンド・デシネ作家だから、デザインがとても独創的だった。
完全に彼のやり方に魅了された。
私がこれを描く間に、彼は風景を描くだろうが、描き込むのではなく、軽い鉛筆の動きで表現する。
私はこんな小さいものを描いてるが、彼なら風景と大きなものを描き、表情でどんな人物か分からせただろう。
印象深くて、あの土曜日に引き戻された気分だ。
あれは昔、おそらく40年前のことだ。
土曜日だった。心をつかまれた。
さて、ソフトな宇宙船だ。
どうだい?⑤メビウス
彼との仕事は思わず引き込まれる。
残念なことに、あれが最初に関わった映画だったから、別の映画に関わるまでその特異性に気づいてなかった。
おそらく、キューブリックも含めて、私が知っている人物の中で、彼ほどやりたいことが明確な人はいない。
それはとても新鮮で、やりやすいんだ。
常に答えはポジティブだった。
どんなことをしても、何らかの反応をくれた。
変更が必要だとしても、ポジティブな反応だった。
いい方法だし、おかげで創造性を引き出されたと思う。
他には、今は亡きダン・オバノンがいた特殊効果をする予定だった。
その後「エイリアン」を書いた。
すごくアメリカ人ぽくて、出かけるのが楽しかった。
まさに“巴里のアメリカ人”だった。
初めてのヨーロッパで、反応がアメリカ人らしかった。
言わずもがなのメビウスとは、ずっと同じ部屋で作業した。
一緒に製作することもあった。
共同で作品も製作したんだ。
彼が人物を描いた紙に私が機械を描いたりとか、共同作業はうまくできたし、どんどん成功した。
楽しかった経験として思い出す。
もういないなんて残念だよ。
(※メビウスは2012年3月10日に死去)
リアリティのダンス&ホドロフスキーのDUNE ブルーレイBOX限定特装版
〈ウォーリアーズ・エディション〉制作プロジェクト
「ホドロフスキーのDUNE&リアリティのダンス Blu-ray BOX/This is Alejandro Jodorowsky」限定特装版〈ウォーリアーズ・エディション〉
【35,000円】限定特装版 クリス・フォス複製原画(A3/サイン入り)SET
▲クリス・フォス複製原画
【27,000円~45,000円】限定特装版 『リアリティのダンス』小道具 限定スペシャルSET(各数量限定)
『リアリティのダンス』で使われた小道具の数々を、撮影現場のチリから輸送してお届けします。好評につき、多数追加しました。 ※写真と多少デザインが異なる場合がございます。ご了承ください。
【26,000円】限定特装版 過去作Blu-raySET
ホドロフスキー監督の過去作Blu-ray『サンタ・サングレ/聖なる血』(1989)『ホーリー・マウンテン』(1973)『エル・トポ』(1970)をセットで進呈。
▲過去作Blu-raySET
【38,000円】限定特装版 ホドロフスキー原作バンド・デシネSET
クリス・フォスも語っているように、バンド・デシネ作家としても知られるホドロフスキーの原作によるバンド・デシネをセットで進呈。
▲ホドロフスキー原作バンド・デシネSET
【50,000円】限定特装版 過去作Blu-ray + ホドロフスキー原作バンド・デシネSET
【60,000円】限定特装版 クリス・フォス複製原画(A2/サイン&スケッチ入り)SET
【95,000円】限定特装版 クリス・フォス複製原画(A1/サイン&スケッチ入り)SET
▼プロジェクト紹介動画
【MotionGallery】
リアリティのダンス&ホドロフスキーのDUNE ブルーレイBOX限定特装版〈ウォーリアーズ・エディション〉制作プロジェクト
【関連記事】
ファン垂涎!限定豪華版ホドロフスキーBlu-ray BOX 完全受注生産で販売予約スタート(2015-03-16)
http://www.webdice.jp/dice/detail/4634/