骰子の眼

cinema

東京都 渋谷区

2014-11-21 18:17


映画上映はやめられない!「自主上映」を探るドキュメンタリー映画クラウドファンディング実施中

アップリンク「配給サポート・ワークショップ」参加の山口亮さんが自主上映に携わる人たちの映画愛を撮る
映画上映はやめられない!「自主上映」を探るドキュメンタリー映画クラウドファンディング実施中

クラウドファンディングサイトMotionGalleryとwebDICEとの連動連載第10弾は、ドキュメンタリー映画『自主上映 / JISHU-JOEI』の制作支援プロジェクトを紹介する。

現在、アップリンクの「配給サポート・ワークショップ」に参加し、インディペンデント・フィルムメーカーと上映活動をサポートする団体「独立映画鍋」事務局スタッフとしても活動する山口亮さんが、現在の映画ビジネスを考えるうえで新たな可能性を感じた「自主上映」というシステムとその魅力について、関係者への取材を通して描いていく作品だ。

今回のプロジェクトでは、1,000,000円を目標に、2015年1月20日23:59までクラウドファンディングを行なう。2,000円から応援が可能で、本作の上映会で使用できる鑑賞券のプレゼントをはじめ、10,000円の応援で、特設サイトで限定公開される未公開映像を鑑賞可能。30,000円の応援で本作の1日分の上映権とエンドクレジットへの名前の記載、100,000円の協力で本作の永久上映権が提供されるなど、このドキュメンタリーをきっかけに自主上映を始めてみたいという方にも最適な特典が用意されている。詳しくはプロジェクトページまで。

なお、アップリンクの「配給サポート・ワークショップ」は現在、2015年1月15日(木)からの新期申込を受付中。同じくアップリンク運営の「ムービー制作ワークショップ」も11月25日(火)スタートにあたり参加者を募集している。

山口さん画像3

現在、年間約900本の映画を映画館で観ているという山口さんは、自らの映画ビジネスに関わりたいと思うなかで、自身で映画館を持ってプログラミングするよりも、自主上映のほうが劇場公開よりも確実な収入が見込めるということに新たなビジネスチャンスを感じ、自主上映に関する研究をスタートさせた。そして、自主上映をテーマにした映画を自ら撮影することを決めた。

山口さん画像2

各地の自主上映会場や団体の取材を続けるなかで、松山の上映団体のスタッフから「映画を観る事は我慢できる、制限できるけど…映画を観せる事はやめられないですね。もう病み付きになってますから」という言葉を聞き、映画を観る事よりも観せる事の方が楽しいと確信している人が存在するということを知ったことが、この初監督作品を制作する大きな原動力になったという。

長島さん
「シネマアミーゴ」館長の長島源さん

山口さんは自主上映の魅力について、市民センターなどの公共ホールだけでなく、カフェバーや居酒屋、野外などで開催され、多くの上映会で上映作品と関連するトークショーや観客同士の懇親会を行うなどの趣向を凝らすことで、通常の映画の劇場では対応しきれない観客のニーズに応えることで「映画鑑賞という枠を超えて広がっていく可能性を持っていること」だとしている。

竹中さん
「シネコヤ」代表の竹中翔子さん

「自主上映の先に映画館はあるのか?」というテーマのもと、アップリンクの代表で「配給サポート・ワークショップ」のナビゲーターである浅井隆のほか、市民団体から映画館を作った「深谷シネマ」の支配人・竹石研二さんや、逗子の住宅街のカフェで上映している「シネマアミーゴ」の館長・長島源さん、藤沢の様々な場所で上映会を行っている「シネコヤ」代表の竹中翔子さんなどの関係者にインタビューを敢行。『自主上映 / JISHU-JOEI』には、山口さんの自主上映をより身近なものにしたい、映画を観る側から観せる側に回る人を増やしたい、という思いが込められている。作品は2015年3月に0号試写を行い、4月中に完成、ゴールデンウィーク頃に上映会スタート予定となっている。

山口さん画像1

山口亮さんからのメッセージ
「自主上映を行う人たちの映画に対する愛情を実感してもらいたい」

山口さん

自主上映をテーマにした世界初のドキュメンタリー映画
『自主上映/JISHU-JOEI』の制作にご協力下さい!

この映画は、あなたの今後の人生を大きく変える!……かもしれません。
あなたは、こんな風に考えた事はありませんか?
自分の好きな映画を大きなスクリーンで上映してみたい!
自分の映画館を作って自由にプログラムを組んでみたい!
世の中には、そういう夢を実際に叶えた人たちがいます。それは一体どんな人たちなのか?

気になった方は、是非、ドキュメンタリー映画『自主上映 / JISHU-JOUEI』の制作にご協力下さい。
少なくとも、ごく何人かの人生は、確実に変わる事になると思います。何故なら、この映画を観た後のあなたは「自主上映」の可能性に気付いているはずですから。そして、それは決して難しい事ではなく、誰にでも可能なのだ……という事にも。

この映画は「自主上映」を楽しむ人たちを応援するとともに、この映画を観る全ての人たちに新しい世界を知ってもらいたい……そういう思いから制作しています。

【自主上映とは?】
「自主上映」とは、その言葉の通り、有志の個人や団体が主導して行う、自主的な上映活動を差します。これまでの自主上映は、市民センターなどの公共ホールを利用して行う事が多かったのですが、最近は上映のデジタル化が進み、スクリーンとプロジェクター、DVDやBDのプロジェクターさえ用意してしまえば、どこでも気軽に上映を行えるようになっています。カフェバーや居酒屋、野外など様々な場所で、毎日のように上映会が行われています。
ですが、自主上映というものをきちんと知っている人は、意外に少ないと思います。もちろん、そういう言葉を聞いた事や上映会に参加した事があるという人は、それほど珍しくないでしょう。ですが……それは、自主上映を知っているという事になるのでしょうか?
たとえば、あなたが映画を鑑賞している最中、主催者たちはどんな事をしているのか、考えた事がありますか?
上映会を主催する人たちの中には、実は、映画自体はそれほど好きではないという人も少なくありません。そういう人たちが、どういう思いで面倒な準備をしたり、金銭的なリスクを負ってまで上映会を企画、運営しているのか? きっと、みなさんが今まで考えた事もなかったような答えが、そこにはあります。

あなたが、すでに自主上映を主催していたとしても、この映画には大きな発見があると思います。他の上映団体が抱えている悩みや思いなど、あなたには想像できますか? 自主上映団体の多くは、試行錯誤しながら、自分たち独自の運営ノウハウを構築しています。もちろん地域差などはありますが、情報の交換や共有
はされていない事が多く、他の上映団体との交流もほとんど無いというケースが少なくありません。他の上映団体の活動に関心がある…という話は、今回の取材中、何度も耳にしました。そういう人にとっても、この映画は、非常に興味深い作品になると思います。

【ドキュメンタリー映画『自主上映 / JISHU-JOEI』とは、どんな映画なのか?】
この映画を撮り始めた時、ゴールはまったく見えていませんでした。ドキュメンタリーというのは、ある程度構成を決めていたとしても、その通りに進んではくれないものです。 どこまで撮ったら完成になるのか…自分でも不安でいっぱいでした。ですが、いざ撮影を始めてみると、面白いように事が運びます。自主上映を主催する人も、その周辺にいる人たちも、本当に面白い人ばかりであり、僕の想像を遥かに超えていたからです。

この作品は自主上映を主催する人、そして、それを支える人たちや、映画業界にいる多くの人たちのインタビューを中心に構成します。もちろん、上映会や打ち上げなどの様子も撮影していますが、やはり、この映画の肝は何と言ってもインタビューです。「そんな映画、観ていて退屈じゃないの?」と思われる方もいるかと思いますが、ご安心下さい。自分で言うのも何ですが、本当に面白いです……みんなどんな事を考えて活動しているのか、本当に素直に、真摯に語ってくれています。
1回、飲み会に行くのをキャンセルしても、鑑賞する価値は十分にあります。

多くの人が映画に求めるような、大笑いしたり、涙を流したりするシーンは、あまり無いかもしれません。興奮や感動、カタルシスなども特に感じないと思います。ですが、自主上映者たちの映画に対する愛情、そしてそれ以上に感じる地域に対する愛情を観る人にも実感してもらえる、そういう映画にしたいと思っています。




山口亮(やまぐちまこと) プロフィール

映画『自主上映 / JISHU-JOEI』監督・撮影。東放学園専門学校卒業。
1995年にWEB制作の会社を起業して以降、WEBアプリケーションのプログラミングやサーバ管理などを独学で学び、無節操にビジネスのフィールドを広げる。野村総合研究所のマルチクライアントプロジェクト「NRIサイバービジネスパーク」を始めとする様々なインターネットビジネスを裏方から支援。
1998年~2000年頃にはテクニカルライターとしても活動しており、技術書の執筆を行っていた。
執筆した書籍は『Linuxハンドブック』『Linuxネットワーク構築術』など10冊程度。
新規ビジネスを考えるのが好きで、これまでに設立した会社は10社以上、役員として関わった会社を含めると20近くの事業に関わっている。
数年前に開発したシステムが某ネット系サービスに採用されており、そのメンテナンス料が毎月入ってくるので、何とか最低限の生活はできている。ただし、実際の仕事は緊急時の対応だけなので、この数年は、ほぼニート状態にあり、趣味の映画鑑賞やネットゲームに精を出す傍ら、日々、新しいビジネスを構想している。
2013年7月より、アップリンクの「配給サポート・ワークショップ」に参加し、映画ビジネスを模索し始める。(この時点での映画鑑賞本数、年間約400本)
同年秋頃より独立映画鍋に事務局スタッフとして参加、2014年には自主上映の分科会を発足させる。(この時点での映画鑑賞本数、年間約900本)
現在は自主上映の仲介をビジネスとすべく、効率的な仕組み作り、新たな枠組みの構築を進めている。




第32期配給サポート・ワークショップ
2015年1月15日(木)スタート、参加申込受付中

アップリンク配給作品をケーススタディとして
多様な世界の価値観を伝えるアート系映画配給の今を知る

期間:2015年1月15日~2015年6月
時間:19:30~21:30
(隔週木曜日、全12回+懇親会 事前告知による日程変更あり)
会場:UPLINK FACTORY(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)
定員:50名(年齢・経験は問いません)定員に達し次第、募集を締め切ります
参加料:現金 60,000円/クレジット 63,000円
ナビゲーター:浅井隆(アップリンク主宰)※ゲスト講師回あり
詳細・お申込みは下記より
http://www.uplink.co.jp/workshop/log/001115.php


【2014年11月期】
アップリンク・ムービー制作ワークショップ
2014年11月25日(火)スタート、参加申込受付中

参加者の制作プロセスを「シェア」しながら進める
ポストデジタル時代の映像ワークショップ

期間:2014年11月25日~2015年3月31日
時間:19:00~21:30
(隔週火曜日、全10回 事前告知による日程変更あり)
会場:UPLINK FACTORY(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)
参加料:現金 36,000円/クレジット 38,000円
ナビゲーター:浅井隆(アップリンク主宰)
詳細・お申込みは下記より
http://www.uplink.co.jp/workshop/log/000990.php

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