アナ役シャーリーズ・セロンと主演・監督のセス・マクファーレン
(C) Universal Pictures
『テッド』が日本でも大ヒットしたセス・マクファーレン監督の新作コメディ『荒野はつらいよ ～アリゾナより愛をこめて～』が2014年10月10日（金）に公開される。
アメリカ映画の王道"ウェスタン"の世界、そのロマンチックに語り継がれるフロンティア伝説を真っ向否定し「1880年代のアメリカ西部は病原菌と無法者がのさばり、病気と事故と殺し合いで人がバタバタ死んでいく、サイテー最悪の環境だった」という視点で真実の西部の姿（？）にフォーカスをあてる。
『テッド』でもクマのぬいぐるみの声を担当したセス・マクファーレン監督だが今回は、時代にそぐわないオタクな羊飼いアルバート・スタークを演じている。そして、そんなナードな主人公の代わりに男まさりな女ガンマンとして活躍するアナ役にはシャーリーズ・セロン。今回も悪ふざけ全開でちょっぴりロマンチック、さらに驚きのカメオ出演もアリ！
webDICEではセス・マクファーレン監督のインタビューを掲載する。
セス・マクファーレン監督インタビュー
「ウエスタン映画をあまり見たことがない2014年の観客にも身近に感じられるヒューマンドラマにしたかったんだ」
セス・マクファーレン監督
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──『TED』が世界的に大ヒットしたことで、人生が大きく変わりましたか？
もちろん驚いたよ。ただ僕が面白いと思う映画を撮っただけで、あんなに爆発的にヒットするとは思っていなかったから。とくに全世界で評判が良かったのは本当に嬉しいし、何が良かったのかよくわからないけど、万人にウケる要素があったんだろうね。
──日本でも大ヒットしました。
日本人は可愛くてふわふわしたものが好きでしょ。
──女子高生の間でTEDのぬいぐるみをバッグにつけるのが流行ったんですよ。
彼女たちは、どんな内容の映画か理解していたんだよね？
──邦題は『荒野はつらいよ～アリゾナより愛をこめて～』となりましたが
それが邦題なの？原題より長いね！
──全48作続いた映画『男はつらいよ』にインスパイアされてつけられた邦題についてどう思いますか？
48作！ハリウッドで48作も続いた映画なんてあるのかな。ピーター・ジャクソン監督が『ホビット』を48作まで続けようと思っている気がするけど（笑）、それ以外は思いつかないね。お見事だね。
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──なぜ本作はウエスタン映画にしたんでしょうか？
アメリカ映画でもアメリカ文学でも、この時代はどうしてこんなにやたらめったら男のロマン的に扱われるんだろうか？という話になったんだ。特に群れを束ねるボス的な存在でないと、今の時代では考えられないほど危なっかしい、生きていくのが大変な時代であり場所だったんだね。そこが話の出発点だった。
僕は以前からウエスタン映画の景色や音が大好きで、見渡す限りの雄大な荒野と優雅な音楽が溢れるジャンルの映画だよね。ウエスタン映画として忠実に描きながらも、ウエスタン映画をあまり見たことがない2014年の観客にも身近に感じられるヒューマンドラマにしたかったんだ。
──シャーリーズ・セロンについても教えてください。
初めて打ち合わせした時から、シャーリーズはこれがどんな役なのかをしっかりと掴んでいたね。この作品におけるコメディとロマンスの微妙なバランスを瞬時に理解して、まるで僕の脳に直結しているみたいだったよ。当然のことながら、彼女は女優としてとても素晴らしいし、アカデミー賞だって受賞しているしね。それに、ものすごくパワフルな存在感を醸し出して、見事に役に命を吹き込んだんだ。予想以上のパフォーマンスだったよ。
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──アナとアルバートの関係については？
アナはアルバートと同じように西部が嫌いだけど、彼女はアルバートにはない自信を持ち備えているんだ。その自信が彼女の西部に対する嫌悪感を中和させ、ある程度は満足して生きられるんだけど、アルバートはまだ自信が身に着いていないからそのレベルに至っていない。逆に、アルバートは気づかないうちにアナに対して、彼女は素敵な女性だからもっとイイ男と付き合うべきだと教えるんだ。とっても現代的なテーマでしょ？（笑）どの時代においても共通のテーマということだね。
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──『TED』に引き続き本作でも主人公が冴えない男ですが、冴えない男に共感しますか？また、世界の冴えない男たちにメッセージをお願いします。
映画、ドラマ、コメディにおいては、誰しもが負け犬を応援するよね。頂点にいる人間は、その時点で達成すべく目標がないから、あまり面白いストーリーが生まれない。世界の冴えないオタクたちへは・・・そうだな、あの『ナーズの復讐』のセリフ、何だったっけ。「この世の中、勝ち組より負け犬の方が多いんだよ！」かな。これで勇気を持ってほしいね。
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──本作には、たくさんのジョークやオマージュが散りばめられていますが、それらはどこから取り入れたのか、また、どの場面に注目してほしいかを教えてください。
実はある俳優の特別出演があって・・・あまりネタバレになるような情報は明かしたくないんだけど・・・。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にちなんだギャグは、事前調査結果でも非常に評判が良かったね。ただ、あまり特別出演に頼りすぎるのも良くないけど、サプライズゲストが特別出演によって場面をより面白くできるギャグがあるなら使うのも悪くないでしょ。
（オフィシャル・インタビューより）
映画『荒野はつらいよ ～アリゾナより愛をこめて～』
2014年10月10日（金）TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
監督：セス・マクファーレン
脚本：セス・マクファーレン ＆ アレック・サルキン ＆ ウェズリー・ワイルド
キャスト：セス・マクファーレン、シャーリーズ・セロン、アマンダ・セイフライド、リーアム・ニーソン、ジョヴァンニ・リビシ
原題 ：A MILLION WAYS TO DIE IN THE WEST
シネスコ・サイズ／ドルビーSRD／カラー作品／アメリカ映画／1時間56分
ユニバーサル映画／配給 ： シンカ／パルコ
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公式サイト
