『湖の見知らぬ男』
第23回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が7月12日(土)より渋谷ユーロスペース、そして7月18日(金)よりスパイラルホールにて開催される。レズビアン、ゲイ、トランスジェンダー、インターセクシュアル、バイセクシュアルといった、セクシュアル・マイノリティにをテーマにした様々な作品上映を通して、多様で自由な社会を創出する場となることを目指し、毎年行われている。今回webDICEでは、プログラミング・スタッフのレコメンドによる6作品をピックアップして紹介する。
『湖の見知らぬ男』
『湖の見知らぬ男』
7月17日(木)21:00/7月21日(月祝)13:55
原題:L'inconnu du lac/監督:アラン・ギロディー/2013年/フランス/100分
人間の欲望が渦巻くハッテン場を舞台に繰り広げられる極上のエロティックミステリー。男たちが集う湖のほとりのハッテン場で、フランクはミシェルと出会う。魅惑的なミシェルに惹かれていくフランク。そんな時、フランクはある殺人事件を目撃する。ミシェルが犯人なのでは……という不安を抱えながらも、フランクは自らの欲望を抑えられなくなっていく。
フランスの鬼才、『キング・オブ・エスケープ』のアラン・ギロディーが放つ官能的で美しい世界観が見物。2013年のカンヌ国際映画祭で「ある視点」部門の監督賞とクィア・パルムを受賞。フランスの権威ある映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」の2013年映画ベスト10で見事第1位に輝きました。
『アゲンスト8』
『アゲンスト8』
7月19日(土)16:10/7月20日(日)13:55
原題:The Case Against 8/監督:ベン・コトナー &ライアン・ホワイト/2013年/アメリカ/112分
2008年11月、カリフォルニア州で結婚を男女間に限定する州憲法修正案「提案8号」が通過し、一度は合法とされた同性婚が再び禁止されることになる。この「提案8号」が人権侵害であるとして州を提訴したのが二組の同性カップル。ブッシュ対ゴアの大統領選では敵同士だった弁護士テッド・オルソンとデヴィッド・ボイスを味方につけ、協力者たちとともに、彼らはかつてない闘いに挑む。
2013年、同州で同性婚の権利が認められるまで5年にわたる記録を監督したのは、ベン・コトナーと「愛しのフリーダ」のライアン・ホワイト。この作品で2014年サンダンス映画祭監督賞(米国ドキュメンタリー部門)を受賞。また、今年は映画祭のコラボイベントとして、同じ裁判を題材に映画「ミルク」でアカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞したダスティン・ランス・ブラックが戯曲化した朗読劇「8 -エイト-」が上演されます。
『アビーと秘密の部屋』
『アビーと秘密の部屋』
7月13日(日)21:10/7月19日(土)18:40
原題:Concussion/監督:ステイシー・パッソン/2013年/アメリカ/96分
アビーはニューヨーク郊外で裕福に暮らす主婦。家事と子育てに追われ、多忙な弁護士の妻とは夜の営みもおろそか。そんな刺激のない毎日に嫌気がさしたアビーは、マンハッタンにセカンドハウスを購入し、女性相手の高級娼婦の仕事を始める。新しい自分に目覚めた彼女は、危険なダブルライフにのめり込んでいくが…。
『GO fish』の監督ローズ・トローシュがプロデュースを手がけた、セクシーで挑発的なドラマです。
『ヴァギナ・ウルフなんかこわくない』
『ヴァギナ・ウルフなんかこわくない』
7月19日(土)13:50/7月20日(日)18:45
原題:Who's Afraid of Vagina Wolf?/監督:アナ・マルガリータ・アルベロ/2013年/アメリカ/85分
アラフォー女子必見のミッドライフ・クライシス(中年の危機)を描いたロマンティック・コメディ。仕事も恋人もなく友人のガレージに居候している映画監督のアナ。うだつの上がらない人生にウンザリした彼女は、40歳の誕生日を機にエドワード・オールビーのカルト古典『バージニア・ウルフなんかこわくない』のレズビアン版映画を作ることを決意する。
フェデリコ・フェリーニの『8 1/2』やウディ・アレンの『スターダスト・メモリー』にインスパイアされたという本作は、2008年の当映画祭で上映された短編『不思議の国の女たち』のアナ・マルガリータ・アルベロ監督の初長編。日本でも大ヒットしたドラマ『Lの世界』のギャビー役グィネヴィア・ターナーとパピ役ジャニナ・ガヴァンカーの出演も見どころです。各回上映終了後に、アナ・マルガリータ・アルベロ監督のQ&Aを行います。
『パフォーミング・ガール』
海外短編集
7月15日(火)21:10
今年の海外短編集は、フランス、イスラエル、アメリカから集められたバラエティ豊かな4作品。
40歳目前にし、子供を持つ事に乗り気でないガールフレンドを横目に妊娠を目指すミュリエルのコメディ『ミュリエルの妊活奮闘記』。バカンス中、リゾートビーチでの再会から、主人公が人生の選択を迫られる『再会の夏休み』。性別を飛び越えた表現活動を行っているパフォーマー、ディロを両親のインタビューを交え追う『パフォーミング・ガール』。そして、最後は、長年片思いしている幼馴染との二人旅行を追う、全編iPhoneで撮影された『ロニーと僕』。
今年、海外短編集は、7月15日(火)ユーロスペース1回のみの上映となります。この機会を逃すと日本では見ることができない作品ばかり。お見逃しなく。
『青い鶴』
『レインボー・リール・コンペディション』
7月21日(月祝)16:20
日本国内で製作された短編作品を上映し、観客による投票形式でグランプリ作品を決定するプログラムです。 思春期特有の繊細かつ複雑な心の有り様と圧倒的な才能の残酷さを描く『キユミの詩集 サユルの刺繍』。誰かに恋をして焦がれる気持ちはヘテロもゲイも同じ!『エソラ』。疎遠になってしまっている死期の迫った父への想い『青い鶴』。ボクらは出会うべきではなかったの?最後にふたりは笑顔になれる?『笑顔の向こう側』。以上の4本を上映します。
第23回東京国際レズビアン & ゲイ映画祭
2014年7月12日(土)~7月18日(金)ユーロスペース ※レイトショーのみの開催
2014年7月18日(金)~7月21日(月・祝)スパイラルホール
公式サイト:http://tokyo-lgff.org/2014/
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