――日本、トルコ、ニュージーランド…クルド難民家族を追って、一人の若者が国境を越えて疾走する! 監督、野本大の抜群の行動力は、民族、国家、そして日本人の在り方を観る者に問いかける――
映像系専門学校の卒業制作に向けて自分の企画を探していた野本大が、偶然目にしたのは「ネブロズ(クルドの新年祭)」のチラシ。聞きなれない「クルド」という言葉に興味を持った野本は、さっそく埼玉県で開催されたネブロズに参加することにした。
会場で輪になって踊る在日クルド人たち。彼らがどういった人たちなのかわからないまま参加した野本が、興味を持ち話しかけたのがカザンキラン一家の子供たちだった。人間としての彼らに魅力を感じた野本は、卒業制作の主人公として彼らを撮ることを企画したが、企画会議であえなく落選。
そんな折、父アーメットさんが裁判に負け、強制送還の危険性が高まったため、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に難民認定と第三国出国をアピールするデモをすることになった。諦めきれない野本は専門学校を中退し、彼らの行動を撮影し始めた。
野本大監督コメント:
「カザンキラン一家と知り合ったのは偶然か? たまたま撮影し始めたのか? そんなはずはない。僕にはこの魅力を感じ、そして撮影する大きな動機があった。でもそれを知るのはずっと後のこと。当初はその動機すらに気付けなかった。カザンキラン家にも、そして“自分”にも、表面的なところでしか向き合えていなかった。
炎天下の中、72日間必死で訴えかける姿。不安定な生活状況。やがて強制送還されてしまう家族。僕は自分が無知であることを認められず、結果的に傍観者になっていた。(中略)結果的に色々なことを学ぶと同時に、自分のスタンスを追求せざるを得なくなっていた僕は、この映画である場所に辿り着いた。決して、傍観者のままでは辿り着けない“世界”に到達できたと思っている。僕がカザンキラン一家を撮影したのはこの世界に辿り着きたかったからだと今は言える」
7月5日(土)よりポレポレ東中野にて上映される『バックドロップ・クルディスタン』の公開に先立ち、本作品の試写会を観てレビューを書いて頂ける方をwebdiceユーザー対象に抽選で5名様をご招待します。応募方法は下記からどうぞ。
映画『バックドロップ・クルディスタン』7月5日(土)ロードショー
http://www.back-drop-kurdistan.com/
【試写会詳細】
日程:6月4日(水)
時間:15:30
場所:映画美学校第二試写室[地図を表示]
(東京都中央区京橋3-1-2 片倉ビル地下1階/銀座線「京橋」駅下車3番出口)
【試写会応募方法】5名様ご招待
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・応募締切り:2008年5月28日(水)
※当選者の方のみ、5月30日(金)までにご応募いただいたアカウントにメッセージにてご連絡いたします。
※試写会を観た後、6月8日(日)までにレビューを書いていただける方に限ります。