『欲望のバージニア』より (C)MMXI by BOOTLEG MOVIE LLC All Rights Reserved
1930年代を舞台に密造酒ビジネスをめぐる3人の兄弟と特別補佐官らの駆け引きを描く『欲望のバージニア』が6月29日より公開。監督のジョン・ヒルコートと、彼とこれまでも頻繁にコラボレーションを行い、本作では脚本と音楽を担当したニック・ケイヴが今作について語った。話題はプロジェクトのきっかけから、撮影現場やふたりの共同作業の模様、そしてデジタル撮影にまで及んだ。
これは西部劇の終わりで、ギャングたちの時代の始まり
── このプロジェクトはどのように始まりましたか?
ジョン・ヒルコート:まずマット・ボンデュラントによる原作の本からはじまって、それをニックへつないだんだ。ちょうどロバート・デュヴァルと映画『ザ・ロード』の撮影中で、絶対読むべきという本だと電話で連絡をもらったから、読んでみたらそれが素晴らしかった。僕はジャンルムービーが好きで、ギャング映画を撮りたいと思って、ネタを探していたところだった。でも、いいのが見つからないでいたところに、この本のことを知らされた。僻地でアル・カポネのようなギャング一族を形成した人たちの視線から描かれた物語だ。そこで、私の右腕であり、友人、そしてコラボレーターでもある師匠、ニックに本を渡したんだ。そしたら彼もこれに興味を示してくれた。
ニック・ケイヴ:原作は驚くほど素晴らしい。今回の映画が本への興味につながるといいな。この本はアメリカ文学の最高傑作だからね。これは素晴らしい話でありながら、実話でもあるんだ。
── アメリカ映画を撮ろうと探していたところだったんですか?
ジョン・ヒルコート:私はカナダ出身で、偉大な映画製作者たちがジャンルムービーを再開拓している素晴らしい時代だった70年代に育った。だから、いつかそれに自分が加わるのがちょっとした夢だった。
ニック・ケイヴ: この本は、ギャングの始まりとなった存在である歩兵や働きバチのような立場の人たちを描いている点でオリジナリティがあった。彼らのような人こそが、ギャングのまさに起源なんだ。ギャングは、腐敗の波を起こして街へと活動の領域を伸ばし、グラマラスな世界で生きる、ピンストライプのスーツを着たギャングに成り上がっていく。ほとんどの映画製作者たちは、このプロセスの中で華やかな一面、つまりピンストライプのギャングたちを描いている。それに対してこの本は働きバチに焦点をあてたとても美しい本で、新鮮で興味深かった。
ジョン・ヒルコート:西部劇に描かれるような時代が終わり、その歴史的な立ち位置がアウトローで埋め尽くされていた時代。だから、これは西部劇の終わりで、ギャングたちの時代の始まりのようなものだね。
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── つまり、ロジャー・コーマン、ピーター・ボグダノヴィッチ、スコセッシが60年代後半から70年代にかけて手掛けたような種類の映画のことを言っています?
ジョン・ヒルコート:その通り、映画『ボニーとクライド/俺たちに明日はない』みたいな……。
ニック・ケイヴ:彼らがこのジャンルを再開拓した、という観点で同じだね。
ジョン・ヒルコート:これらの映画で私が特に好きなのは、映画製作、登場人物、パフォーマンスに強い特色がある点だ。これが最近の特定のジャンル(ギャング映画)には欠けているような気がする。近年のギャング映画は登場人物に焦点をあてているというよりは、純粋にアクション色が強い。だから、豊かに描かれた登場人物と暴力の結果や扱いを取り上げるストーリーを描いた『欲望のバージニア』は特別だったんだ。充実した内容が詰め込まれている。
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編集とは、商業的な観点とアート的な観点の間で駆け引きをしていく過程
── 本作の音楽に対してはどのようにアプローチされましたか?
ニック・ケイヴ:撮影が終わってから、どんな音楽をつけたいか考え始めた。まずジョンは歌を使いたかった。そして私たちは、この映画の設定された時代に起きていたことと今起きていることが強くリンクしている点に気付いた。だから現代の歌を使うことで聴覚的な幻想を起こすことを考え出したんだ。現代の歌とはいえ、ブルーグラス/ヒルビリーバージョンに仕上げて、トーンを伸ばしたりしてね。禁酒法時代と今起きていることはリンクしている。つまり、全く馬鹿げた禁酒法のアイデアと似たことが今起きているんだ。それは最も恥ずべきアメリカの政策である麻薬撲滅キャンペーンさ。禁酒法と麻薬撲滅キャンペーンは二つの大きな失敗だ。そこで、僕たちは、この二つを(音楽を通して)つなげることができると感じたんだ。
アンフェタミン(中枢神経興奮剤)の使用を歌ったヴェルヴェット・アンダーグラウンドの名曲、「ホワイトライト/ホワイトヒート」を昔ながらのブルーグラス歌手であるラルフ・スタンレーに歌ってもらった。こうすることで、時代を引き伸ばすことができたんだ。
── お2人にとって映画の編集プロセスとはどんなものでしょう?どのシーンを使って、どのシーンを省くかのタフな決断をしなければならないですよね?
ニック・ケイヴ:叫び合い、蹴り合い、喧嘩……(笑)。いや、映画製作ってそういうものなんだよ、商業的な観点とアート的な観点の間で駆け引きをしていく過程、かな。絶え間なく続く大喧嘩だよ。
ジョン・ヒルコート:ファイナルカットを渡されたけど、そもそもファイナルカットなんてものはないんだ。全てがあらゆる面からなる協調なんだ。
ニック・ケイヴ:ジョンの映画で見事なのは、すべてのフレームに商業的なものとアート的なものの間にある緊張感が存在すること。結果、それが協調になっているんだ。それはスカーフェイスやゴッドファーザーといった私たちのお気に入りの映画に通じる。基本的には商業映画なんだけど、同時に他のことも表現しているんだ。
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── それは完全に自由である音楽と対照的ですね?
ニック・ケイヴ:そうだね、プロセスが異なるね。編集はもっと協調要素が多くて、それが妙にやりがいがある。素晴らしい映像に集中し続けるよう努力するんだけど、それが時々すごくストレスになる。
ニックによる脚本は、特別な連結感がある
── 2人の仕事上の関係はどうですか?ニックは撮影現場に行ったりするんですか?
ニック・ケイヴ:いや。
ジョン・ヒルコート:彼は立ち入り禁止だ(笑)。
ニック・ケイヴ:私はハンサムすぎるからね(笑)。セットには立ちたくないんだ。私が興味あるのは働くこと、自分の役目を果たすことで、セットに行って他の人が彼らの仕事をするのを見ているなんてしたくないよ。私は事務所で書く。共同作業として2人で書いてるから、私が実際の執筆を行って、一日の終わりに彼へメールするんだ。毎日これを繰り返して、寝る前には「こんなことが起きるっていうのはどうだ?明日はこれをしよう……」と提案すると、ジョンが「いや、それはやめておこう」「それはいいアイデアだ……」なんて話し合う。
ジョン・ヒルコート:たいていがいいアイデアだよ(笑)。
ニック・ケイヴ:スクリプトを1人で執筆して、監督へ送るという流れじゃない。誰かが興味持たないかスクリプトを持ち歩くのでもない。そういった方法とは全く違うから、すごく早く書き進む。
ジョン・ヒルコート:私がこのやり方で気に入っているのは、これが肝心な過程となっていること。映画というのはとてもデリケートなバランスにより数多くの要素で成り立っている。脚本が複数の脚本家によって書かれるのはよくあることなんだけど、ニックの場合は彼が唯一の脚本家で、脚本はそのまま出演者へ渡り、リハーサルの中で発展して、出演者が再解釈する。そしてポストプロダクション時に再形成され、最後にニックが音楽を付けに戻ってくる。だから特別な連結感があって、それが私にとってはとても特別なんだ。ほとんどの映画はそれを求めるのが難しいからね。
── 『プロポジション -血の誓約-』とはそれとは全く違ったプロセスでしたか?
ニック・ケイヴ:『プロポジション -血の誓約-』ととても似た作業だったよ。『プロポジション ~血の誓約~』の素晴らしかった点は、我々が執筆中に何が起こるか予測できなかったこと。1番下の弟を助けるために3兄弟の1人がもう1人を追い詰めるというアイデアがあっただけだった。だから毎日ジョンに電話して、「彼が今行ってこれをするのはどうだ?」と相談し、「うん、いいアイデアだ……」と、それを書き上げる。「ねえ、そろそろ映画のエンディングに近づいてきた。どうやって終わらせようか?」といった感じさ。『欲望のバージニア』は原作があって、始めから我々がストーリーを知っていた、という点では全く異なるね。
ジョン・ヒルコート:それに真実に基づいたストーリーだ。
── ニック、あなたは『亡霊の檻』では重要な役を演じていましたが、カメラの前に戻りたいと思ったことはないですか?
ニック・ケイヴ:実は『欲望のバージニア』に出演してるよ。冒頭でギャングの死体が乗った車が登場するシカゴのシーンがあるんだが……その死体が僕さ。
── アメリカ西部とオーストラリアのアウトバック(内陸部)に共通点はあると思いますか?
ジョン・ヒルコート:大きな違いもあるし、共通点もある。どちらも先住民の文化があり、侵略者に踏みつけられた国なのさ。明らかに大きな違いは、大英帝国がオーストラリアを流刑地としたのに対し、アメリカ西部は違う形で発展した。でも、どちらもヨーロッパ人が新しい領地を征服した点は同じだ。
ニック・ケイヴ:私はブッシュレンジャー(オーストラリアの盗賊)として有名なネッド・ケリーが活動していた、俗にケリー地方と呼ばれる場所の出身なんだ。彼は私が育った町の隣町で処刑された。だから、ネッド・ケリーの伝説は私の家族やこの地域の人々の細胞の中に常に存在している。まさに"ケリー地方"だ。
ジョン・ヒルコート:ニックの父親がネッド・ケリーに関する本を書いているよ。
ニック・ケイヴ:オーストラリアの人たちの魂に根ざした何かがあるんじゃないかな…
ジョン・ヒルコート:変な風にオーストラリアではより有名なんだ。属していないという感覚がアメリカに比べるとオーストラリアのほうが強い。アメリカはどちらかというとるつぼなのに対してオーストラリアの傷口はまだ大きく開いたままなんだ。
デジタルで、田舎でたくさんの夜間屋外撮影を敢行したのは挑戦だったよ
── デジタル撮影されていますが、今回映画のルックはどのようにして決めたんですか?
ジョン・ヒルコート:気付いたか!実はとても気になっていたんだ。大きなデジタル改革の波が押し寄せてきて、全てを変えようとしているから、私も挑戦して勉強し始めようと決意したんだ。実質的、物流的な観点でのターニングポイントは我々の予算の都合さ。当初この映画はソニーピクチャーズ製作としてもっと大きなプロジェクトとして始まったんだけど、2008年の財政危機によりソニーが「この類の映画はもう作れない」と言ってきたんだ。だからインディペンデント映画の規模に縮小して、田舎でたくさんの夜間屋外撮影を敢行したのさ。それは私たちにとっても、挑戦だったよ。照明、機材、時間といった技術的、物流的観点でね。私の一番の懸念は電子っぽく感じたらどうしよう、ということだった。私にとって『ゾディアック』はデジタル作品の中で素晴らしい出来の作品の一つだし、『コラテラル』もロサンゼルスにぴったりはまっていた作品だった。でも、この映画はそれよりもずっと昔の時代までさかのぼるから、電子を感じさせたくなかったんだ。本作は世界でまだ4作品しか使用していないとても新しい技術を使っていて、今思えば当時既に知ってたら良かったのにと思うことがたくさんあるよ。だから私自身、まだ複雑な思いなんだ。デジタル撮影には良い点、悪い点がある。でも、もうフィルム用カメラはもう作られていない、製造終了だからね。
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── テレンス・マリック監督の映画が同じ名前で出てくることについて心配されましたか?(注:テレンス・マリック監督は当初、今作の原題と同じ『LAWLESS』というタイトルで新作を準備していた)
ジョン・ヒルコート:いや、彼が快く変えてくれたから。
ニック・ケイヴ:彼は我々にタイトルを譲ってくれた。率直に言うと、彼に選択肢はなかったんだけど……。
ジョン・ヒルコート:いや、実のところ、あったんだよ。彼がこのタイトルを所有してた。私たちは知り合いで、彼が私にジェシカ・チャステインの話をしてきたんだ。彼女のことをべた褒めしていた。今ならその意味がよくわかるよ。
── ニック、あなたが脚本を書いている時に決めていたキャストは誰かいましたか?
ニック・ケイヴ:オーストラリア人ということでガイ・ピアースには出演して欲しかった。ガイは2人とも以前一緒に仕事をしたことがあったし、彼のことがお互い大好きだからね。他のキャストはジョンに一任したよ。
ジョン・ヒルコート:彼はとても多才なんだ。
ニック・ケイヴ:『プロポジション -血の誓約-』よりも遥か前から彼は私のお気に入りの俳優の1人だった。『L.A.コンフィデンシャル』の中の彼は素晴らしかったよ。彼の映画はどれも心を奪われる。それに彼はあの顔の奥に何かを持っている。最初に彼に台本を送ったとき、レイクスのキャラクターは既に台本にあったんだけど、彼はそれがもっと印象的な悪役であれば興味がある、と返事をくれた。だからレイクスを描くとき、原作の中のキャラクター像から一層ガイが食いつくものへ何となく作り変えたんだ。
ジョン・ヒルコート:(食いつくだけじゃなく)頭も突っ込みたくなるようなね……。
── 今後さらなる2人のコラボレーションを予定されていますか?
ニック・ケイヴ:うん、2人でいろんなことを考えているよ。
── ニック、音楽に費やす時間は残ってますか?
ニック・ケイヴ:新しいレコードを製作中だよ。少し音楽のための余裕を作ったんだ。映画界というのは、自分の全てを使い尽くし始めるから厄介さ。スクリプトを書いて、手渡せばいいってもんじゃない。だから私は断固として譲らないことにしたんだ。今度はレコードを作る、それ以外はしない。健全な音楽業界での仕事は喜びと息抜きになるんだ。みんなが人間らしく振る舞えるからね(笑)。
(オフィシャル・インタビューより)
ジョン・ヒルコート プロフィール
1961年、オーストラリア生まれ。アメリカ、カナダ、イギリスで育ち、オーストラリアのスウィンバーン・フィルムスクールに入学。卒業後、ニック・ケイヴ、インエクセス、デペッシュ・モード、ロバート・プラント、ミューズなどのミュージックビデオの監督や編集を手掛け、注目される。1988年、脚本も手掛けた初の長編映画『亡霊の檻』で監督デビュー。アメリカとオーストラリアの刑務所を3年間取材して完成させた作品で、オーストラリア・フィルム・インスティチュート賞9部門にノミネートされるなど、高く評価される。2005年、19世紀末のオーストラリアを舞台にした『プロポジション -血の誓約-』を監督。ガイ・ピアース、レイ・ウィンストン、ダニー・ヒューストンらが出演し、オーストラリア・フィルム・インスティチュート賞4部門に輝き、ピープルチョイス賞で最優秀作品賞を含む4部門を受賞する。2009年、コーマック・マッカーシーのピューリッツァー賞受賞小説を映画化した『ザ・ロード』を監督。文明が崩壊した近未来のアメリカを旅する父子を描いたロードムービーで、ヴェネツィア映画祭金獅子賞にノミネートされる。映像とストーリーテリング、共に力を持つ監督として、今後がさらに期待される。
ニック・ケイヴ プロフィール
1957年、オーストラリア生まれ。作曲家、作家、脚本家、俳優と多岐にわたって活躍する多才なアーティストで、熱狂的なファンを持つロックスターでもある。メタリカから故ジョニー・キャッシュまで、様々なミュージシャンが多大な影響を受けたことを公言している。ロックバンド、ニック・ケイヴ・アンド・ザ・バッド・シーズのフロントマンを務め、2013年に5年ぶり通算15枚目となるアルバム「プッシュ・ザ・スカイ・アウェイ」をリリースした。 ジョン・ヒルコート監督とは長年の友人で、『亡霊の檻』(88)では音楽と出演、『プロポジション ─血の誓約─』(05)では音楽と脚本を手掛けている。『ベルリン・天使の詩』(89)ではバンドのライブシーンを印象的に披露した。その他、ブラッド・ピット主演の『ジョニー・スエード』(91)、ヴィム・ヴェンダース監督の音楽ドキュメンタリー『ソウル・オブ・マン』(03)に出演し、ピット主演、アンドリュー・ドミニク監督の『ジェシー・ジェームズの暗殺』(07)の音楽を手掛ける。さらに、ギレルモ・デル・トロ監督の最新作『Pinocchio』で音楽を手掛ける予定。
『欲望のバージニア』
6月29日(土)丸の内TOEI、新宿バルト9他全国順次公開
1931年、バージニア州フランクリン。密造酒ビジネスが盛んなこの地で、ボンデュラント3兄弟は名を馳せていた。野心旺盛な三男ジャックは、家族経営から大規模な取引への転向を望み、上等なスーツを着て牧師の娘バーサを振り向かせようとしていた。一方次男フォレストは、シカゴから流れてきた過去のある女性マギーに心奪われ、家に迎え入れる。そんな時、新しい特別補佐官レイクスが着任、高額の賄賂を要求する。まわりが次々と従うなか、一切拒絶するフォレスト。だが、その日を境に、腐敗した権力からの想像を絶する脅迫が次々と突き付けられ、その魔の手は兄弟の友人や、大切な女にも及ぶ。 果たして、孤立無援の兄弟の闘いの行方は―。
(C)MMXI by BOOTLEG MOVIE LLC All Rights Reserved
監督:ジョン・ヒルコート
脚本/音楽:ニック・ケイヴ
出演:シャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、
ミア・ワシコウスカ、ジェシカ・チャステイン、ガイ・ピアース
提供・配給:ギャガ
原作:マット・ボンデュラント著(集英社文庫)
原題:LAWLESS/2012年/アメリカ映画/116分/カラー/ドルビーデジタル/シネスコ/字幕翻訳:松浦美奈
配給:ギャガ
公式サイト:http://yokubou.gaga.ne.jp/
▼『欲望のバージニア』予告編