映画『セデック・バレ』より (c)Copyright 2011 Central Motion Picture Corporation & ARS Film Production ALL RIGHTS RESERVED.
1895年(明治28年)から1945年(昭和20年)までの50年間に及んだ台湾の日本統治時代。統治下の台湾では植民地政策による近代化が推し進められ、新しい文化文明がもたらされる一方、原住民族独自の文化や習慣がないがしろにされたり、一部では過酷な労働と服従を強いられるようになっていた。そんな中1930年、日本人警察官との間で起こった小さないざこざが原因で発生した原住民による武装蜂起、日本統治時代後期の最大規模の抗日暴動が「霧社事件」である。
映画『セデック・バレ』は、“文化”と“信仰”の衝突という視点で「霧社事件」を描いた、4時間36分に及ぶ台湾映画史上最大の歴史大作である。第一部『太陽旗』では日本の統治下で苦しい生活を強いられてきたセデックの人々が、ある事件をきっかけに部族の誇りをかけ、武装蜂起するまでが描かれる。そして、セデック族のあいだで「死後に渡る」と信じられてきた虹の橋を象徴とする第二部『虹の橋』では、蜂起したセデック族に対する日本の警察および日本軍の報復、セデック族の人々を襲う悲劇と多大な犠牲が、憎しみや恨み、家族愛、苦悩、葛藤などさまざまな感情の交錯をまじえながら、生々しく描かれる。
映画『セデック・バレ』より (c)Copyright 2011 Central Motion Picture Corporation & ARS Film Production ALL RIGHTS RESERVED.
監督は長編デビュー作『海角七号/君想う、国境の南』で台湾映画史上歴代第1位の大ヒットを記録したウェイ・ダーション。霧社事件を扱った漫画を読み、血がたぎるような想いにかられ映画化を決意したというウェイ監督は1999年から本作の脚本に取りかかり、5分ほどのトレーラーを作って資金を集めることを繰り返し、最終的に『海角七号~』をヒットさせることで自らの実力を証明し出資を募った。そして、国際的映画監督ジョン・ウーがプロデューサーに加わり、日本映画美術界を代表する種田陽平がプロダクションデザインを担当。徹底した歴史考証に基づき、壮大なスケールで霧社の村を見事に再現した。
セデック族のキャストには原住民を起用。頭目のモーナ・ルダオの晩年を演じたリン・チンタイの本職は(現在も)牧師であり、若きモーナ・ルダオを演じたダーチンは本作への出演で俳優としてのスタートを切った。原住民キャスト以外の脇を固めるのは、多くの海外映画に出演する国際的俳優・安藤政信、俳優・監督として映画界でも活躍する人気芸人・木村祐一、母親が原住民族出身の台湾人女優ビビアン・スー。さらに、『海角七号~』に出演した田中千絵、マー・ルーロン、ジェン・ジーウェイなどが特別出演。構想から10年以上、アジアの映画人が結集し、エンタテインメントを凌駕する一大巨編が誕生した。
映画『セデック・バレ』より (c)Copyright 2011 Central Motion Picture Corporation & ARS Film Production ALL RIGHTS RESERVED.
本作はほぼ無名の俳優たちをメインの役柄に起用したにも関わらず台湾でメガヒットを記録し、第48回台湾金馬奨にて最多11部門にノミネート、見事グランプリを受賞。観客賞でもグランプリに選ばれたほか、助演男優賞、オリジナル音楽賞、音響効果賞、最優秀台湾映画人賞を獲得した。2011年ヴェネチア国際映画祭のワールドプレミア上映では世界の映画人たちから注目を集め、アカデミー外国語映画賞台湾代表作品にも選出された。さらに、ここ日本でも2012年3月に開催された第7回大阪アジアン映画祭にて、4時間36分の完全版(台湾ドメスティックバージョン)での上映が大きな話題となり、圧倒的な支持を得て観客賞に輝いた。ウェイ監督からの強い希望を受け、劇場公開でも完全版での上映が決定した。
本作のタイトル『セデック・バレ』とは“真の人”を意味するセデック語。これは死を覚悟しながら、それぞれが信じるもののため戦った者たちの命の尊厳を問う物語である。そのすさまじい生き様は現代に生きる我々に何を問いかけるのか。(以上、プレスより引用)
映画『セデック・バレ』より (c)Copyright 2011 Central Motion Picture Corporation & ARS Film Production ALL RIGHTS RESERVED.
映画『セデック・バレ』第一部:太陽旗 第二部:虹の橋
4月20日(土)より渋谷ユーロスペース、吉祥寺バウスシアターほか全国順次ロードショー
出演:リン・チンタイ(林慶台)、ダーチン(大慶)、安藤政信、マー・ジーシアン(馬志翔)、ビビアン・スー(徐若瑄)、木村祐一、ルオ・メイリン(羅美玲)、ランディ・ウェン(温嵐)
監督・脚本・編集:ウェイ・ダーション(魏徳聖)
製作:ジョン・ウー(呉宇森)、テレンス・チャン(張家振)、ホァン・ジーミン(黄志明)
撮影:チン・ディンチャン(秦鼎昌)
プロダクションデザイン:種田陽平
2011年/台湾/カラー/セデック語・日本語/第一部「太陽旗」144分・第二部「虹の橋」132分・計276分/シネマスコープHD/原題『賽德克·巴萊』/英題『Seediq Bale』
提供:マクザム、太秦
配給:太秦
公式サイト:http://www.u-picc.com/seediqbale/
公式Facebook:http://www.facebook.com/seediqbale.movie
試写会に3名様をご招待
公開に先立ち、本作品の試写会を観て400~600字程度のレビューを書いて頂ける方、3名様をご招待します。応募方法は下記から。ご応募の際、webDICEのアカウントをお持ちでない方は新規登録が必要です。(※当選された場合に必ず一部・二部の試写会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています)
映画『セデック・バレ』第一部:太陽旗 第二部:虹の橋 試写会
日時:2013年3月13日(水)第一部 12:30開場/13:00開映 第二部 15:10開場/15:40開映
会場:映画美学校試写室(東京都渋谷区円山町1-5KINOHAUS地下1F)[地図を表示]
【応募方法】
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■応募締切:2013年3月8日(金)午前10:00
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