シアターカンパニーLADY LILYが2月23日(土)、24日(日)の2日間、渋谷アップリンク・ファクトリーで新作公演『CANDINE(キャンディーヌ)』を行う。またファクトリーに併設するギャラリーでは、ドローイング・エキシビジョンを開催中。本公演で使用される衣装も展示されている。
渋谷アップリンク・ギャラリーで開催中のLADY LILY Drowing Exhibitionより
この『CANDINE(キャンディーヌ)』は、H.P.France WALLで2012年秋冬に展開されたアパレル・コレクションCANDINEシリーズをもとにしたオリジナル・ストーリーとなっている。アートディレクターの深谷莉沙そして舞台美術デザイナーの古川美祥を中心に、〈セルフシアター〉という名目を掲げ、ひとりの少女がいずれの場所の空間に立っても劇場に変えていくことをコンセプトに活動を続けてきたLADY LILY。今回のアップリンクでの公演について深谷は「小さい頃から映画館というのが好きな場所で、映画を観るワクワクを意識したときに、オリジナルのムービーを投影するのはもちろんなのですが、キャストを映画で観るようなかたちで観るようなかたちで演出できたらということから、構成を考えていきました」と、ここでしかできない演目であることを語る。
『CANDINE(キャンディーヌ)』リハーサルの様子
『CANDINE(キャンディーヌ)』リハーサルの様子
『CANDINE(キャンディーヌ)』のドレスから舞台を創造する、という手法については「LADY LILYの舞台の見せ方として、紙芝居や絵本のような、情景をスライドショーのように見せていくメソッドを多く取り入れているので、今回はこのドレスを1時間の舞台でどう見せていくか、という試みなんです。またギャラリーでは、公演を覗き見できるようなドローイングを展示しています。主人公となる少女・キャンディーヌのクローゼットのように、トルソーに洋服や靴などを展示して、本当に舞台で使うものを見せてしまおう、という趣向です」(深谷)と解説する。
渋谷アップリンク・ギャラリーで開催中のLADY LILY Drowing Exhibitionより
渋谷アップリンク・ギャラリーで開催中のLADY LILY Drowing Exhibitionより
そして今回の公演にリンクしたエキシビジョンについて、これまでもドローイングはLADY LILYの活動のなかで重要な要素だったが、展示という形式での発表は、今回はじめてとのこと。「ドローイングを3Dにおこす時に、必ずどこか湾曲してズレが生じてくるのですが、ドローイングとして完成した世界を舞台で実際の人間が演じることによる歪みが、私たちもやっていて面白いところです」(深谷)。LADY LILYのオリジナリティを公演そして展示の両方で味わうことのできる内容となっている。
(文:駒井憲嗣)
LADYLILY(レディ・リリー) プロフィール
アートディレクター 深谷莉沙、舞台美術デザイナー 古川美祥の2人を中心に結成したシアターカンパニー。ダンスパフォーマーでもある深谷が「自らの身体一つでどんな空間も劇場に変える」ことを目標に「セルフシアター」というテーマを掲げて、武蔵野美術大学在籍時に活動をスタートする。現在は古川が加わったことでセノグラフィ、ファッション、ドローイング、映像作品など一つ一つの作品を自らの手でつくるという意味での「セルフシアター」に発展・拡大。各作品とも幼少期に感じる「世界に対する新鮮な喜びや驚き、戸惑い」や「少女として生きるための痛み」をコンセプトに演出・構成している。
公式HP:http://ladylily.net/
公式twitter:https://twitter.com/LADYLILYinfo
LADY LILY『CANDINE(キャンディーヌ)』
2013年2月23日(土)、24日(日)
渋谷アップリンク・ファクトリー
23日(土)19:30開演/24日(日)17:00開演、20:00開演(全3回公演 開場20分前より)
料金:予約・前売券 2,800円/当日券3,000円 全席自由(各回座席50名限定)
ご予約は下記より
http://www.uplink.co.jp/event/2013/6618
LADY LILY Drowing Exhibition
2013年2月25日(月)まで開催
渋谷アップリンク・ギャラリー
12:00~22:00
入場無料
http://www.uplink.co.jp/gallery/2013/6812