骰子の眼

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2012-09-11 14:27


『夢売るふたり』の西川美和監督が語る脚本の作り方

「自分自身が強烈に感じていることや感情が動いているところを散りばめていく」
『夢売るふたり』の西川美和監督が語る脚本の作り方
映画『夢売るふたり』の西川美和監督

現在公開中の『夢売るふたり』で、自分たちの夢を実現させるために結婚詐欺を企てる夫婦と、ふたりの間に生まれる亀裂を描く西川美和監督。デビュー作『蛇イチゴ』から『ゆれる』『ディア・ドクター』そして今作と一貫して、自ら脚本を手がけるその制作スタイルにより人間が内面に抱える闇に焦点を当ててきた西川監督に、今回は「脚本の作り方」というテーマで話を聞いた。

まず脚本に準じる、書き込まれたプロットを準備する

── 読んでいて映像が浮かんでくる「映画のような小説」があるけれど、『夢売るふたり』を拝見して、小説のような映画だと感じました。今回は脚本について話を聞こうと思ったので事前に脚本を読ませていただきました。読んで最初に思ったのは「映画と同じじゃん」とバカみたいな感想を持ちました。もしあの脚本を映画を観ずに読んだら、絵がこの映画のように浮かばないと思ったんです。それは脚本・監督だからなせる業なのでしょうか。あの脚本を共通言語として他のスタッフもそれを元に作っていくわけですよね。

実は私は、脚本というのは、こういう風に骨格を作ってこの順序で書いていくんだという方法論がまだ自分でちゃんとできてはいないんです。だから最近は「脚本家」というふうには名乗らないようにしています。脚本の技術というのがプロのシナリオライターの人が持っているものとは異なると思う。

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『夢売るふたり』より (C)2012「夢売るふたり」製作委員会

── 監督のインタビューを読んでいると、脚本のアイディアは「夢に出てくる」とおっしゃっていました。でも夢に出てくるためには、その映画のテーマを四六時中考えていないといけない。そこで、最初は何を書くのですか。

まずプロットを書いていくんです。

── そこでは登場人物が何人かいるのですか。今回なら夫婦が?

もちろん存在します。プロットというのは、いろんな人に作品をプレゼンしていくための数ページで読めるシナリオのダイジェスト版的なものであり、またそれがシナリオの基礎となります。ですからまずはプロットの段階で必要な登場人物、大まかなストーリーラインは殆ど固めていきます。これは私の師匠の是枝監督が取られていた方法論です。それを見ていたから、そういうやり方を取るようになりました。

脚本はト書きと台詞で構成されており、あるフォーマットがありますが、プロットの書き方は自由です。でもその書き方そのものも、作品によって異なります。箱書きのようなすでにシーン割したような書き方もあれば、散文で区切りなく小説のように書いていく場合もあります。形式にとらわれずに、最初に自由に書くんです。散文のほうが台詞とト書きよりも、端的で滑らかにシーンの真意が伝わりやすいですからね。火事のシーンであれば、脚本ではアレに火が燃え移った、コレが壊れた、夫が振り向いた、妻が叫んだ、と非常に微細で具体的になっていくけれど、プロットの場合は「突然焼き場から上がった火の手により、見る間に炎に包まれ、一瞬で店の中は阿鼻叫喚と化す」と、まあそれで大体は伝わる。あとは人物の感情も台詞になってなくても小説のようにストレートに描写できる。

脚本はもっと具体的で細密なもの。脚本段階では、私は7割がたはとるべき映像を思い描きながら、それを文字起こしするように描いていきます。

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『夢売るふたり』脚本

── プロットでは、頭の中に浮かんでいることを描写することに加えて、登場人物たちの心も描写するのですか。

多少しています。独白調に書かれているところもあります。今回でいうと、肝は主人公の里子が、旦那が浮気をして、もらってきたお金を手にしてこれを使ってやろうとスイッチが入るところでした。分かりやすく心情説明をするような台詞を一言も発さないシーンですから、その補完を散文で綴っていきます。これはお客さんのためというよりは、出資者達に映画の趣旨を伝えるための描写ですね。

── 出資者たちには、脚本ではなくプロットを見せるんですか。

私の場合は作品製作のゴーサインを出してもらうためにまずプロットを提出します。脚本として完成させるにはリサーチなども含めると下手をすると何年もかかりますから。この話は面白いからシナリオにしてもらおう、と出資者の人たちに納得してもらうようなもの。だから脚本に準じる、書き込まれたプロットを書きます。A4の紙に横書きで20ページくらいありましたかね。

── 出資者は、脚本よりもプロットを読む方が理解しやすい?

脚本として完成されているほうがよい場合ももちろん多いでしょうが、プロットのほうが話の全体像が把握しやすい部分はあるかと思います。映画のプロ達だけで出資をしているわけでもないですからね。脚本というのは慣れない人には読みづらさがあるとも聞きます。今回プロット段階でキャスティングさせてもらっているので、俳優の事務所も、主役の松さんにはプロットでオファーしています。

これだ、と決めた道に突き進んでいる女の人の純粋さを描きたかった

── 映画のプロデュース的には、お金を集めることやキャスティングの部分では脚本よりもプロットが肝ということですね。ではそのプロットをどうやって作るのですか。

そのプロットの筆をとることができるまでに時間がかかるんです。2009年の秋から、脚本の第一稿が書けるのが2010年の11月なんです。だから、1年ぐらいプロットにかかってるんですよ。

最初はこういう映画を撮りたい、とふと浮かぶところからなんです。この映画でいうと、ラーメン屋の湯気がもうもうと立ち込めているなかで、かみさんが一生懸命仕事をしていて、表の戸口のガラス越しに旦那が女達からせしめてきたお金を見せて、お互いが目配せする、という絵がパッと浮かんだんです。これを映画にしよう、と。そんな風に、撮りたい絵が浮かぶのが最初で、そこから、どうやって、それを撮るために話を組み立てていくか、考えます。その画が映画のどこの位置に配置されるのかも含めて。

その後の、二人が夕日の中を自転車で二人乗りして無邪気に走り去っていく、というところが、物語のトップなのか、中盤なのか相当悩みました。

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『夢売るふたり』より (C)2012「夢売るふたり」製作委員会

それから大宅壮一文庫に行って、結婚詐欺にまつわる週刊誌のゴシップ記事をいろいろ見たり、世の中で実際におきた事件のリサーチを始めました。ただ、結婚詐欺をネタにはしているけれど、結婚詐欺がいかなるものかを世間に知らしめることがテーマではない、というのは決めていたので。リアリティに溺れないようには気をつけました。でも情報として頭に入れているうちに、だんだんと人物形成ができるようになるんです。

ほんとうに365日をかけて作っていて、その日その日でやってることは違います。

── ある日は大宅文庫に行くかもしれないし、ある日はリサーチするかもしれないけど、必ず芯にはこの映画のプロットを書くということに意識を置いているんですね。

そうですね。次に夫婦の職業を何にするか、板前に行き着くまでにもだいぶかかりました。どんな職業の男なら、夫婦が結婚詐欺を共謀できるのか。妻の目が行き届くには別々の職場より、一緒に仕事をしたほうがいいのか。何となく客商売がいいのかなと思ったあたりで、映画のなかでいつか火を扱ってみたいと思っていたことを思い出しました。数年前に都内の居酒屋が火事で一気に燃えたという事件を覚えていたので、その燃え方を調べて、これならいけると思って、居酒屋、板前、火事、などの初期設定が決まっていく。設定が浮かぶと、じゃあどういう人をカモれるか、ということに広がっていきました。

カモを何人出すか、OLさん、適齢期を過ぎた働く女性、不倫体質の女、シングルマザーと職業設定のバリエーションを考えていくなかで、そうした身近に見たことある人たちでは描けない、「なんでそんな仕事についてるわけ?」って言われる職業の女の人も出したかった。いわゆる「女性らしさ」を活かしている仕事ではなく、むしろそれをかなぐり捨てているようにも他人の目には映るけれど、これだ、と決めた道に突き進んでいる女の人の純粋さを描きたかった。そこでウェイトリフティングの女性になったんです。そこに行き着くまでに、たくさんリサーチしました。

アスリートでは槍投げとか、投擲の人なんかもいいなと思いましたし、列車の車掌さんやバスや大型トラックの運転手さんもいいと思いました。そういう人とどうやったらこの夫婦と接点が持てるだろうか、どういうシチュエーションで出会わせるか、と考えを展開させていく。たまたまYouTubeでウェイトリフティングの75キロ超級の女性の映像を見て、すごく素敵だなと。こんな人が日本にいるんだ、と会いに行ってみて、その人たちに魅了されて、言いづらかったですけれど「ぜひカモに!」と(笑)。

もうひとつは、風俗業の人を出したいと思ったんです。あまり自分も知らないし、知らないことを知りたいということがあって、取材させてもらって、何人か話を聞いているうちに人物形成ができていきました。

散り散りに点として散らばっている自分のいろんな興味を、線で繋げていくんです。

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『夢売るふたり』より (C)2012「夢売るふたり」製作委員会

私にとって映画を作ることは自己表現ではない

── 先日ヤン・ヨンヒ監督にインタビューして、彼女の場合は自分のなかに抱えているストーリーがたくさんあって、それを出していくタイプ。ドキュメンタリーをずっと作っていたし、今回の『かぞくのくに』はフィクションだけれど、何かをリサーチするのではなく、自分と自分の家族と国、兄弟のことを考え、自分のことがたくさん入っている映画だと思います。でも西川さんの場合、風俗嬢の経験もなければ結婚詐欺に遭った経験もなければ、結婚適齢期をちょっと上回っても騙される可能性は低いだろうし。自分の体験ですか、と誰も思わないですよね。だから、いい意味でウソを作る、夢を作るということに行くのですか。

ヤンさんのように実体験にあれほどの個性をお持ちなら、それ自体がもう生涯をかけて取り組んでいくべき核となるでしょうね。私にはそんな強烈な体験はありません。ですから私にとって映画を作ることはおそらく自己表現ではないんです。強烈に打ち出していくほどの個性が自分の中にない。むしろ世界に対して「それは、何故?」とか、「一体、何?」とか、思うところから始まっています。夫婦というのは実に奇妙で、魅惑的な共同体だ。一体何なんだ、奥様方よ、というところ。それを、どういう軌道に乗せたらお客が楽しんで観ることのできる作品として成立していくか。その軌道というのが、「結婚詐欺」という「運動」なんです。

夫婦で結婚詐欺をやっていったら、ふたりのためによかれと思ってやっていくのに、夫婦の関係が少しずつずれていく、その中で妻が孤独を感じていく、自分の蒔いてしまった種に自分が苦しめられていく、そういう話を書けるかなと。軸は男女というものの溝と、女という生き方の複雑さと苦しさ。あとは、それを柱にして、いろんなものを聞いたり見たりして、自分も知らないところを知り、そこからいろいろアイディアを得て書き進めていきます。ただ、材料が揃ったからといっても、それを繋げていくのが自分の仕事で、そこでどうやっても繋がらない点と点があって、それは取捨選択で消えていくんです。そこの間を埋める作業が脚本にかかった1年半じゃないかと思います。

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『夢売るふたり』より (C)2012「夢売るふたり」製作委員会

── 自己表現ではない、というのは、映画を作るうえでの職人的な部分ということですか?

まあ、講釈師ですよね。見て来たように嘘をつく、という。でもどこかで自分自身が強烈に感じていることや、自分の感情がちゃんと動いているところを散りばめていかないと、借りてきた物語になる。どこが本当に私が思っているところなのかは言いませんけれど、それは蒔かないとだめです。

── プロットがまずできて、そこでキャスティングおよび映画のスポンサーにプロデューサーチームが動き出すのですね。その後、プロットから映画を作る土台となる脚本にあたっては、頭の中に絵コンテというか、自分のイメージがあるから、それを脚本にしていけば、プロットを作るよりは比較的楽なんですか。

作業がまったく違います。先に言ったとおり、物語を、映像に組み替えていく作業なので。

── プロットができてから脚本を作るまでどれくらいなんですか。

半年ぐらいじゃなかったかと思います。

── アイディアができて、建築だったら細かく設計図を書いていく具体的な作業は、どういうものを建てるかゴールが見えているわけですね。

完全にキャラクターのひとりひとりの人物形成はできていますし、あとは○○年に○○県の○○市で生まれて、どういう両親のもとに生まれて、と人物の履歴書みたいなものは作りますね。

── 脚本の最初に書いてありましたよね。

もっと細かいです。多いときは、何十ページにも及びます。

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『夢売るふたり』脚本

── それは俳優に見せるのですか。

そんなに長いものは見せませんけれど、今回でいうとひとりひとりの人物設定を、主要な「カモたち」にはひとりにつき1ページから2ページは渡しています。まあそれも、俳優を見て判断することもあります。渡さないほうがよいときもあります。『ディア・ドクター』のときは、警察の捜査が裏でどう進んでいるかを捜査本部を作って、捜査会議が書かれているんです。それと、こっちの村で起きていることがどう時間的にリンクしているか、そんな風にウソをどこまでホントのように作っていくかで、自分のなかでリアリティを作っていかないと、時間が動いていかないんです。

── 俳優への演出ノートではなく、自分のなかのリアリティを作るためのノート?

そう、あったことのように自分を思い込ませるために設定を作るんです。書くことで事件とか人間が分かってくる。そうすると、逆算して他のシーンをもっと書けるようになるんです。

── 二人がどうやって出会ったかも書いてあるんですか。

書いてあります。料理屋で、高卒で福岡の筑豊から出てきて、親は炭鉱で働いていたんですけれど、「こんなところにいちゃだめだ、手に職つけろ」と言われて、高校卒業したらすぐ東京に出て、銀座か日本橋で修行して。彼女の方は大学生になっていたんですけれど、福岡市内から出てきて、推薦入学で入ってるんです。付き合っていた彼氏と遠距離になっていて、続いていかないというところで、アルバイトで入ったその料理屋の喫煙所で出会ってるんです(笑)。そんなようなことを書いていくうちに、ふたりの話し言葉の感覚やパワーバランス、育ちの違いで感じ方が違うとか、自分のなかで明確になってくるので。そういうことはやりますね。

── ヤンさんは物語になるような経験をいくつも背負っているけど、西川さんはそのやり方であれば、技術を得ればいろんな経験を自分に身につけることができるということですよね。

そうですね。脚本に書いてない方が面白かったりしますよ。『ゆれる』『ディア・ドクター』では、そこから溢れたものを小説にしたんです。

必要なのはシーンのムードや
作品全体の世界観を感じられる最短のセンテンス

── それから、松さんのナレーションでうまく繋いでいくシーンは、プロットではなく、脚本のところの技術的な問題ですか。

あれはけっこう早めに書いていたかもしれませんね。

── あれが頭の中に浮かぶというのは〈映画脳〉というか、映画のプロのイメージの仕方だと思って。オフでナレーションで彼女の言葉でカモになる女の人たちを少しずつ語っていくなんて。

プロットを考えるときは、小説を考えるときの脳に多少近いところがあるかもしれません。絵にとらわれずに、自分で物語を作っていく。で、脚本の第一稿のシーン1って書いた時点から脳を切り替える。

── プロットから脚本化するときに、脚本にするということは映画になる何カ月前というデッドラインが決まっていて、そこで完全に現場の設計図を作るんだということですか。

そうです。だから、シーンに必要なもの、例えば壁の色は何じゃなきゃだめというのがあればそれを書いておかなければならないし、日本のスタッフは書けば全部用意してくれます。だから必要な装置、起きなければならないこと、準備しなければいけないことを全部書いていくんです。だから、プロットから脚本にするときは、過分に修飾的な文学的表現は必要ないです。必要なのは、出来るだけ端的で解りよく、かつシーンのムードや作品全体の世界観を感じられる最短のセンテンス。ここは即物的ではなく、すこし叙情的で解釈に幅を持たせたい場面だ、というところはあえてそのようなムードでト書きも書く。

── 阿部サダヲが奥さんのことを「美人じゃない」と言いますけれど、あれが引っかかって、なぜ松たか子さんは美人なのにあんなセリフを言わせるんですか。

松さんに決まった時点で、それはご批判を受けると思いました。でもそう言わせたかったんですよ。松さんは美人だけど、どこか普通さがあると思ったんです。旦那さんにとっては、その松さんみたいに綺麗な顔の奥さんでも、ずっと一緒に暮らしているうちに有り体に見えてしまってる、美人な奥さんをもらってる人でもそういうふうに言ってしまう瞬間がある。あとは松さんがすごくいいなと思ったキャスティングのポイントなんですけれど、もちろん綺麗なんだけれど、周りから浮かないんです。居酒屋で働いていても「綺麗な奥さんだね」と済ませてしまう、「こんな女の人が働いているわけないじゃん」にならないところが、松さんの魅力だなと思って。

── これから脚本を書いていく、映画を作る人たち、脚本・監督でやろうという人に何かアドバイスをひとつだけお願いしたいです。

独自の書き方を探すというのでいいんじゃないですかね。私も毎回書き方が違いますし、前回自分がこうしたから今回もこれでうまくいくというのはないと思うし、毎回毎回「どうやって書くんだっけ」と思うんです。まあ、もう少し勉強したいとも思います。

── お話を聞いていると、大切なのは脚本よりプロットですね。

プロット作りも含めての脚本作りです。プロットは基礎。脚本がその上に立つ柱や壁や屋根、ということですかね。でも何が脚本にとって大事なことなのかが分かれば私だってこんなペースじゃないはずなのに(苦笑)。ほんとうに苦しんでますよ、毎回毎回。昨日書いたシーンが今日はダメと思える日の連続なので、撮影と一緒で、1日かけて3シーンなんですよ。それ以上は体力が持たないんです。書いて翌日見たらやっぱりワンシーンぜんぜん使いものにならない。

でも私くらいずっとしつこく時間をかけて考えて書いていれば、ほんと謙遜でもなんでもなく、誰でも書けると思います。私みたいに他に何の仕事もせずに机にかじりつくことが許されればね(笑)、シーンくらい浮かびますよ。

(インタビュー:浅井隆 構成:駒井憲嗣)



西川美和 プロフィール

1974年、広島県出身。大学在学中に是枝裕和監督作『ワンダフルライフ』(1999年)にスタッフとして参加。2002年、『蛇イチゴ』でオリジナル脚本・監督デビューを果たし数々の国内映画賞の新人賞を獲得。2006年、『ゆれる』がロングランヒットを記録。国内の主要映画賞を受賞し、正式出品された第59回カンヌ国際映画祭では、日本から唯一の出品となり高い評価を得た。また、自身が小説化を手がけた同名小説(ポプラ社刊)も、話題となった。2007年、夏目漱石の短編集を映画化したオムニバス映画『ユメ十夜』に参加。2009年、『ディア・ドクター』では、モントリオール世界映画祭コンペティション部門正式出品、日本アカデミー賞最優秀脚本賞など数多くの賞を受賞。同作のアナザー・ストーリーとして出版された著書「きのうの神様」(ポプラ社刊)で、文学界からも注目を浴びる。『夢売るふたり』は、3年ぶり4作目の長編映画となる。




映画『夢売るふたり』
全国ロードショー公開中

東京の片隅で子料理屋を営んでいた夫婦は、火事ですべてを失ってしまう。夢を諦めきれないふたりは金が必要。再出発のため、彼らが始めたのは、妻が計画し、夫が女を騙す結婚詐欺!しかし嘘の繰り返しはやがて、女たちとの間に夫婦の間に、さざ波を立て始める……。

原案・脚本・監督:西川美和
出演:松たか子 阿部サダヲ
田中麗奈 鈴木砂羽 安藤玉恵 江原由夏 / 木村多江
やべ きょうすけ 大堀こういち 倉科カナ/伊勢谷友介/古舘寛治 小林勝也/香川照之/笑福亭鶴瓶
製作:「夢売るふたり」製作委員会
企画・製作プロダクション:オフィス・シロウズ
配給:アスミック・エース
2012年/137分/日本/カラー/1:1.85/ドルビーデジタル/R-15
公式サイト:yumeuru.asmik-ace.co.jp

▼『夢売るふたり』予告編



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