『これは映画ではない』より (c)Jafar Panahi and Mojtaba Mirtamasb
2011年5月。反体制的な活動により、20年間の映画製作禁止、出国禁止、マスコミとの接触禁止、そして6年間の懲役刑を申し渡されたイランの名匠ジャファール・パナヒ監督から、ある映像がカンヌ国際映画祭に届けられた。それは軟禁中のパナヒが友人のミルタマスブ監督の協力のもと、自宅で撮影した映像で、パナヒは完成させたその映像をUSBファイルに収め、お菓子の箱に隠して、ある知人のルートで密かに国外へ持ち出したのだ。USBファイルには、こんなタイトルが記されていた。『これは映画ではない』。
『これは映画ではない』より (c)Jafar Panahi and Mojtaba Mirtamasb
映像は、テヘランのとあるアパートメントの一室で始まる。失業中の男の日常かと思いきや、しだいに映画が作れない映画監督の焦燥があらわになる。かといって語り口はあくまでユーモラス。限られた空間と時間にも関わらず、見る者を飽きさせない様々な創意工夫に溢れている。ラース・フォン・トリアーの『ドッグヴィル』ばりに絨毯にテープを貼ってそこを舞台にして脚本を再現してみせたり、なぜかタイミングよく上の階の住人が吠えまくる犬を預けに来たり、パナヒが警察に連行された日のことをゴミ回収の青年が知っていたり。どこまでが偶然でどこまでが演出なのか。黄金期イラン映画を彷彿させるスリリングなスタイルで周到に組み立てられた映像は、映画のラストでふいに建物のエレベーターを「自由」への逃走の場へと変えてしまう!
『これは映画ではない』より (c)Jafar Panahi and Mojtaba Mirtamasb
タイトルの『これは映画ではない』は、20年間の映画製作禁止を申し渡されたパナヒ監督の、映画でなければ何をつくっても違反にならないだろう、という痛烈なブラック・ユーモア。逞しきプロテストが日常をエンターテインメントに変える。数々の映画祭や映画ベストテンで絶賛され、映画レビューサイト“ロッテン・トマト”で驚きの好評価100%を記録したユニークな傑作である。(以上、プレスより引用)
映画『これは映画ではない』
9月22日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督:ジャファール・パナヒ、モジタバ・ミルタマスブ
配給:ムヴィオラ
英語題:This is not a film ペルシャ語題:In Film Nist
2011年/イラン/75分
(c)Jafar Panahi and Mojtaba Mirtamasb
公式サイト:http://eigadewanai.com/
試写会に5名様をご招待
公開に先立ち、本作品の試写会を観て400~600字程度のレビューを書いて頂ける方、5名様をご招待します。応募方法は下記から。ご応募の際、webDICEのアカウントをお持ちでない方は新規登録が必要です。(※当選された場合に必ず試写会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています)
『これは映画ではない』試写会
日時:2012年9月11日(火)18:45開場/19:00開映
会場:シネマート六本木(スクリーン2)[港区六本木3-8-15 B1F](大江戸線「六本木」駅5番出口より徒歩3分、日比谷線「六本木」駅3番出口より徒歩5分)[地図を表示]
【応募方法】
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■応募締切:2012年9月6日(木)23:00
※当選者の方のみ、ご応募いただいたアカウントに9月7日(金)中にメッセージにてご連絡いたします。
▼『これは映画ではない』予告編