『herbarium』より 写真:山川哲矢
日本のロックバンドを中心に数多くのアーティストの撮影を手がける写真家・山川哲矢さんの写真展が東京・新代田にあるギャラリー/カフェ/ショップcommuneのギャラリーにて6月20日(水)まで開催されている。原宿のkit galleryで6月7日から13日まで写真展「暮れかぬる」が開催されたばかりだが、偶然にそれぞれのギャラリーから展示の依頼があり進行していた別の企画とのこと。その展示に続き、今回も普段彼が見せるエネルギッシュなバンドのライブ・パフォーマンスやポートレイトとは趣きの異なる自然をモチーフにした写真が揃えられている。
山川哲矢さん
山川さんに在廊時の反応を聞くと「ライブ写真のイメージが強いので、驚いた方も多かったようです。それから、写真の色が好きという感想が多かったです」とのこと。現在開催中のcommuneでの展示のテーマは植物園。「長津田のこどもの国に行ったとき、そこにある小さな温室に入ったとき違う世界のようで興味がわいたのが、植物園を撮るようになったきっかけです。communeはお店の中に入る光がきれいなので、それを意識して展示の流れを選びました」。
『herbarium』を開催中のギャラリーcommuneの様子
人物を被写体にするときと比べて、自然を撮るときの心構えについて、山川さんは「特に違いはありません。共通点があるとすればどちらも撮るべきタイミングがあるということだと思います」と語る。もちろんそこには、ここ数年ミュージシャンやアーティストを撮り続け、独自のスタイルを模索し続けてきたことは無縁ではないという。山川さんの写真に感じる「憂い」のようなもの、それは湯気の出そうなステージ上のカットでも、今回のような静謐な自然のモチーフでも、同じように感じていただくことができるだろう。「写真を撮ることが自然な行為なので、自分の中で写真の質感に対しての言葉は特にありません。ただ、昔から影を含むものが好きだったので、それは軸になっているのかもしれません」。
『herbarium』より 写真:山川哲矢
『herbarium』より 写真:山川哲矢
『herbarium』より 写真:山川哲矢
『herbarium』より 写真:山川哲矢
『herbarium』シリーズより 写真:山川哲矢
『herbarium』シリーズより 写真:山川哲矢
『herbarium』シリーズより 写真:山川哲矢
『herbarium』シリーズより 写真:山川哲矢
『herbarium』シリーズより 写真:山川哲矢
(文:駒井憲嗣)
これまで山川さんが撮影したwebDICEの記事
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山川哲矢 プロフィール
1985年福島県生まれ。東京ビジュアルアーツ卒業。橋本塁に師事。Showcase management所属。COMEBACK MY DAUGHTERS、the chef cooks me、QUATTROなど数多くのアーティストの写真を撮影。
http://tetsuyayamakawa.com/
山川哲矢 写真展『herbarium』
6月20日(水)まで開催中
会場:commune
東京都世田谷区代田 5-28-3 SIビル 1F
12:00~21:00(ギャラリーは20:00まで)
TEL 03-3412-2533
入場無料
http://www.ccommunee.com/