『瞳は静かに』より
アルゼンチン映画の中で繰り返し扱われるテーマがある。軍事独裁政権(1976-82)と経済破綻(2001)だ。この2つは歴史的に密接な関係があるのだが、軍事政権が崩壊してから28年たった今も、なぜ、これらのテーマで映画が作り続けられているのか。
当時、子供だったダニエル・ブスタマンテ監督が、自らの体験をベースに描いたのが本作『瞳は静かに』だ。舞台はアルゼンチン北東部の州都サンタ・フェ。近所の人たちは皆、顔見知りといった地域に住むアンドレス(8歳)の1年の物語。やんちゃでイタズラ好き、好奇心旺盛な男の子が、どのように変わっていくのか。そして、それは何故なのか。
一見して平穏な町にも、反体制派の一掃をもくろむ情報局のアジトがあった時代。大人から伝わってくる恐怖や不安、そして、家族を守るためにつく嘘と沈黙。そんな中で、子供たちが何を見て、何を感じていたのか。「子供は知らなくていい」「大人の話に口を出すな」と言われてきた世代が、大人になり、経済破綻の時期を経て、ようやく子供時代のことを語り始めた。当時の家族の物語を…。
『瞳は静かに』より
1977年、軍事政権時代のアルゼンチン北東部の州都サンタフェ。やんちゃでイタズラ好きな男の子アンドレス(8歳)は、母の突然の死で、兄のアルマンドと共に、祖母オルガと父ラウルが住む家で暮らし始める。
なぜか母の持ち物を焼き、家まで売ろうとするオルガとラウル、親しげに近づいて来る謎の男セバスチャン。好奇心旺盛なアンドレスは、大人たちを観察し、会話を盗み聞きながら、何が起こっているのかを探ろうとする。そして、ある夜、部屋の窓から恐ろしい光景を目にするのだが…。
『瞳は静かに』より
アンドレスを演じたコンラッド・バレンスエラは、これが映画初出演。一方、オルガ役のノルマ・アレアンドロは、アルゼンチンに初めてアカデミー賞外国語映画賞をもたらした『オフィシャル・ストーリー』(85)の主演女優であり、同じ年にカンヌ国際映画祭で女優賞を受賞した大ベテラン。
『オフィシャル・ストーリー』以降、軍事政権をテーマにした映画には一切出演しなかったが、今回は脚本を読んで、オルガ役を即決した。「これは語られるべき物語だから」と。(以上、プレスより引用)
▼『瞳は静かに』予告編
映画『瞳は静かに』
2011年12月10日(土)より、新宿K's Cinema、渋谷UPLINKにてロードショー(全国順次公開)
監督・脚本:ダニエル・ブスタマンテ
撮影:セバスチャン・ガジョ
音楽:フェデリコ・サルセード
出演:ノルマ・アレアンドロ(1985年カンヌ国際映画祭主演女優賞)、コンラッド・バレンスエラ、ファビオ・アステ、セリーナ・フォントほか
製作:カロリーナ・アルバレス
原題:El Ansia Producciones
2009年/アルゼンチン/HDCAM/カラー/108分/Dolby Digital SRD
日本語字幕:比嘉世津子
後援:駐日アルゼンチン共和国大使館 協力:スペイン国立セルバンテス文化センター東京ほか
公式HP
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『瞳は静かに』試写会5名様ご招待
日時:2011年11月29日(火)15:00開場/15:30開演
場所:シネマート六本木試写室 (東京都港区六本木3-8-15)[地図を表示]
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