『アンダー・コントロール』より
環境問題における先進国と形容され、3月11日の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故の後も、いち早く脱原発の方向にエネルギー政策転換を図ってきた国、ドイツ。そのドイツで2010年に公開され話題を呼んだドキュメンタリー映画が3作品上映される。2011年10月5日(水)よりドイツ文化会館内のドイツ文化会館ホールで行われるイベント『未来のエネルギー』では、原子力発電所の日常を映した『アンダー・コントロール』、再生可能エネルギーへの取り組みと経営モデルをまとめた『第4の革命』、原発の燃料となるウラン採掘の問題を捉えた『イェロー・ケーキ』を上映。また、各作品について監督とのQ&Aが行われ、最終日の8日には、3作品の監督に加え日本からの参加者を交えてパネルディスカッションが行われる。これからのエネルギー問題について、ドイツの事例を参考に様々な議論が交わされる上映会となる模様だ。
『アンダー・コントロール』
原子力発電所の権力機構の背後をかいま見せてくれる作品。まるでフィクションのような職場風景、無菌状態のコントロールルームや銀色の防護服をまとってこの世で最も危険な物質を扱う従業員たちの姿が映し出される。こういった原発の現場の日常を、善し悪しの評価は抜きにカメラは追う。
監督:フォルカー・ザッテル
ドイツ/2010年/35mm/102分
10月5日(水)19:00
10月8日(土)12:00
公式サイト
『第4の革命―エネルギー・デモクラシー』
再生可能なエネルギーの時代への出発を記念する作品。クリーンで持続可能な脱化石燃料の長所を100%生かした国際的なプロジェクトと新しい経営モデルが続々と紹介される。2010年、ドイツ国内外で上映された同作品は、各地で大反響を呼び、この年のドキュメンタリー映画で最も多くの観客数をドイツで記録した。
監督:カール-A. フェヒナー
ドイツ/2010年/DVD/86分
10月6日(木)19:00
10月8日(土)14:00
公式サイト
『イェロー・ケーキ ― クリーンなエネルギーという嘘』
これまでのウラン採掘の65年の歴史に焦点を当てる作品。そこにはプロパガンダあり、間違った情報あり、そして秘密あり。ウラン採掘がもたらした環境汚染や健康被害の問題を追うカメラは、ナミビア、オーストラリア、カナダへと時代すらさかのぼって行く。
監督:ヨアヒム・チルナー
ドイツ/2005-2010年/DVD/108分
10月7日(金)19:00
10月8日(土)16:00
▼『アンダー・コントロール』予告編
▼『第4の革命―エネルギー・デモクラシー』予告編
▼『イェロー・ケーキ ― クリーンなエネルギーという嘘』予告編
『未来のエネルギー』
2011年10月5日(水)~8日(土)
パネルディスカッション
2011年10月8日(土) 18:30
パネルディスカッション参加者
フォルカー・ザッテル『アンダー・コントロール』監督
ヨアヒム・チルナー『イェロー・ケーキ』監督
カール-A. フェヒナー『第4の革命』監督
三島憲一(みしま けんいち)社会哲学者
赤川省吾(あかがわ しょうご)日本経済新聞社 記者
司会:四方幸子(しかたゆきこ)キュレーティングおよび批評
会場:ドイツ文化会館ホール
東京都港区赤坂7-5-56ドイツ文化会館内 [地図を表示]
参加無料・要申込
【申込方法】
参加者のお名前(日本語とローマ字表記)とどの上映会をご希望かを明記の上、veranstaltung@tokyo.goethe.orgまでお申し込みください。
お問い合わせ:03-3584-3201
公式サイト