『1000の言葉よりも―報道写真家ジブ・コーレン』
2008年6月14日(土)より東京都写真美術館にてロードショー
【作品解説】
イスラエル人としてパレスチナ問題を撮り続け、危険を顧みず現実を伝えようとする報道写真家ジブ・コーレンに迫るドキュメンタリー
自爆攻撃により破壊された一台のイスラエルのバス──爆発の衝撃と威力を物語り、報道写真家ジブ・コーレンの名を有名にした一枚の写真。タイム誌の表紙を飾り、後に世界中のコンクールで賞を総なめにしたこの写真は、イスラエルの新聞にも掲載された。死んだ自国民の写真を自国の新聞に掲載したのは、イスラエル報道史でも際立った出来事だった。
イスラエル人であるジブ・コーレンがパレスチナの紛争を撮影するのは非常に危険である。彼を駆り立てるものは一体何なのだろうか。
監督ソロ・アビタルは、家族との会話や友人のインタビューを通して見えるコーレンのプライベートな表情、そして時には、暴動の最中、危険な西岸地区で戦犯と呼ばれる人物とのミーティングの様子をとらえる。惨劇を目の前にしてシャッターを切ること、そのトラウマ。幸せな家族を持ちながら、それでも戦場へと向かうコーレンは、ねじれた現実を鮮明に写し出す。
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