4月6日の深夜1時にアップした東京都知事選候補者アンケート。記録的なアクセス数で閲覧できない状態が続き、ミラーサイトをアップしたが、両者あわせて10万アクセスを超える注目を浴びた。
一番の関心事である原発問題に、石原慎太郎候補は原発推進という明言を避け、他の候補は、「段階的に減らす」という答えに集中した。そこで、webDICE編集部では、「段階的に減らす」と答えた6名の候補に、さらにしつこく、原発を完全に停止し、廃炉まで持っていくのか、また中部電力ではあるが、浜岡原発をどうすればよいかを聞いた。そして、期日までに回答がなかった谷山ゆうじろう候補、おがみおさむ候補を除く4名の候補から回答を得た。
その結果、東国原英夫候補、わたなべ美樹候補、小池あきら候補の回答が3つに割れたので、この答えを都民は誰に投票するかの参考にしてほしい。
Q.1(前回のアンケートの質問)
東日本大震災と福島第一原発の事故により、国のエネルギー政策が岐路に立たされています。今後、電力の最大消費地である東京都は、原子力発電所の在り方についてどのような指針を定めるべきだとお考えですか。
候補者氏名 | A.増設政策を推進 | B.現状維持 | C.段階的に減らす | D.直ちに廃止 |
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谷山ゆうじろう*注1 | ★ | |||
ふるかわ圭吾 | ★ | |||
わたなべ美樹 | ★ | |||
石原慎太郎*注2 | ||||
ドクター・中松*注3 | ||||
マック赤坂 | ★ | |||
東国原英夫 | ★ | |||
小池あきら | ★ | |||
おがみおさむ | ★ | |||
杉田健*注4 | ★ | ★ |
*注1現実を考えると直ちに全廃は経済を破綻させることにつながり危険なので、段階的に減らしていくべき。それを埋め合わせるべく、再生可能エネルギーなどへの大幅なシフトが起こるような補助金や都市計画(スマートグリッドシティ)に都の資金的・人的資源を振り向けたい。一方で運転が続く原発については、ハード面の安全向上のみならず、3重4重の危機対応準備をし今回のような「人災」が起きないように運用させるように、今回の事件の詳細な検証作業を早急に立ち上げなければならないと考える。
*注2現在日本の電力供給は約3割を原子力発電に頼っている。原子力発電所の立地や管理の問題など、反省し改善することはもちろんだが、現在の電力消費を前提とした産業構造や日本人の生活様式の根本体質が変わらない以上、単純に、今回の事故をもって、原子力全てを否定することだけでは解決しない。まず、政府がリーダーシップをとり、今後の日本の社会構造のあり方について考えていかねばならない。
*注3新エネルギーで発電すべきである。
*注4設問の時間軸が不明確なため、併記。代替のエネルギーと都市の省エネ化が一緒でないと不可能。
Q.1-1
前回のアンケートで、原子力発電所の在り方について「段階的に減らしていくべき」と回答されましたが、具体的に下記のうちどのご意見でしょうか。
候補者氏名 | A.1年以内に段階的に全ての原発を停止し、廃炉を決定する | B.代替エネルギーによる電力が確保されるまで、10年位をめどに段階的にすべての原発を停止し、廃炉を決定する | C.段階的に減らすが全廃でなく、電力需要を見極めて、必要なもの数基は残す | D.それ以外 |
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わたなべ美樹*注4 | ★ | |||
東国原英夫 | ★ | |||
小池あきら*注5 | ★ | |||
杉田健*注6 | ★ |
*注4全ての原発を廃止することを目標に定め、我々自身の生活の在り方、産業の在り方全てを抜本的に見直す。20世紀の常識と訣別する覚悟で。同時に、国家プロジェクトの最優先課題として「新エネルギー開発」を進める。原発廃止の目標年月はできるだけ早く。そのためにも、年月を明確にした「戦略マップ」をまず作る。
*注51年以内に全国のすべての原発の安全性を総点検し、それぞれについて停止や廃炉などの方針を決定し、実行していく
*注6段階的に減らすが、電力需要を見極めながら行う。代替エネルギーの問題や電力需要の問題を考えずに、廃炉のことのみを語れません。
Q.1-2
東海地震の予想震源域にある浜岡原子力発電所についてお聞きします。現在は4号機と5号機が稼働中ですが、中部電力は3月23日、6号機の着工時期を1年間先送りし、4号機での来年にも導入を予定していたプルサーマル計画の見直しも表明しました。そして3月30日には、4月上旬に予定していた3号機の運転再開を5月以降に見送る方針を明らかにしました。また、今ある高さ10m~15mの砂丘では高さ8mの津波しか耐えられないため、3月16日に2~3年以内に高さ4m(標高、海抜12m)ほどの防波壁を作る計画を発表しています。浜岡原子力発電所は今後どうすべきだとお考えですか。
候補者氏名 | A.現在稼働している4号機、5号機ともすぐに停止し、3号機も含め全て廃炉を決定する | B.すぐに4号機、5号機は停止せず、電力需要問題などを見極めて、5年以内に停止し3号機も含め全て廃炉を決定する | C.すぐに4号機、5号機は停止せず、電力需要問題などを見極めて、停止、廃炉の方向で検討する | D.それ以外 |
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わたなべ美樹*注7 | ★ | |||
東国原英夫 | ★ | |||
小池あきら | ★ | |||
杉田健*注8 | ★ |
*注7Aが理想だが、生活を混乱させることが目的ではないので、まず、生活・産業とも大至急、電力の使い方を抜本的に改める。その上で、Aを行う。明日、東南海地震が起きるかもしれない。現時点で4、5号機が稼働している以上、大至急、海抜20メートル級の防波壁を建設する。
*注8大切なことは、東海であることが問題なのではなく、安全が確保できる技術レベルであるかどうかが問題です。「絶対基準に照らして判断を行う」ことをまず考えて頂くべきと思われます。もちろん現状のレベルは「安全ではない」です。見直しすら、どうも甘すぎるのではないでしょうか。技術者に本質的な問題がわかっていない気がします。(精査が必要ですが…)
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