骰子の眼

cinema

2011-02-10 23:28


アメリカで“俳優”という仕事をすること。裕木奈江+渡辺広+デイヴ・ボイル監督が語る、インディー映画制作奮闘記

出演作『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』がトーキョーノーザンライツフェスティバル2011でプレミア上映!
アメリカで“俳優”という仕事をすること。裕木奈江+渡辺広+デイヴ・ボイル監督が語る、インディー映画制作奮闘記

昨年3月にアップリンク・ファクトリーでアメリカをベースに俳優をしている、裕木奈江さん、渡辺広さんが出演する映画『ホワイト・オン・ライス』が上映された。裕木奈江さんは、この映画の製作後アイスランドで『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』(6月日本公開)に出演している。日本に一時帰国していた主演の2人とデイヴ・ボイル監督に、世界中の映画人が集まるハリウッドで俳優という仕事を行う事、またインディーズ映画を作る事の苦労や楽しさについて聞いた。アメリカで実際に活躍する日本人俳優二人からは、日本のいわゆる芸能界のシステムとは全く違う世界で俳優の仕事をしている刺激的な話しが聞けた。なお、ここで語られている裕木奈江さんが出演した『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』は、2月12日からユーロスペースとアップリンクで行われる『トーキョーノーザンライツフェスティバル』でプレミア上映されます。

アメリカ人はがんばる人が好き(裕木)

──『ホワイト・オン・ライス』はどこで撮影されたんですか。

デイヴ・ボイル監督(以下、ボイル):ロサンゼルスじゃなくてソルトレイク・シティで撮りましたし。

──サンダンス映画祭をやっているところですよね。

ボイル:アメリカ映画ですけれど、日本語の台詞も入っていますし。独特の味の映画になっていますね。

──日本人がそうであるように、アメリカの人たちもハリウッドという言葉に夢を持っているんですか?

裕木奈江(以下、裕木):でもマスイメージだよね。オスカーだったり、ほんとうに作られたものとしてはあるけれども、ただ当然そのハリウッドは、世界各国の映画人が集ったり出会ったりする場所なので、アイスランドの話(彼女が出演した映画『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』)もロサンゼルスに住んでいなかったらこなかっただろうし。そういう場所だから、いわゆるハリウッド映画だけがハリウッドじゃなくて、いろんな人たちがいますよね。

──では世界の映画人たちが制作の情報を交換したり、製作資金を集めたり、俳優がオーディションをしたりという場所なんですね。

ボイル:そういう意味ではこれはハリウッドの映画かもしれません。

渡辺広(以下、渡辺):そうだね、いろんな映画祭もハリウッドでやっているもんね。

裕木:ただ日本と感覚が違うのは、SAG(SCREEN ACTORS GUILD:映画俳優組合)があるから、労働者として権利が保障されるんですね。撮影現場は事故も起きやすいですしね、雇うほうも雇われる方も守られるようになっている。

──SAGムービーというのはどういう捉え方をすればいいんですか?

渡辺:アメリカでは俳優の労働組合があるんです。僕も裕木さんもそこに入っているんですが、その俳優たちを使うには、この映画をユニオンの規定に従っている映画として撮らなければいけないんです。それは保険に入れたりとか。ギャラは最低いくらからとか。だから制作費が日本の感覚の低予算の映画とはまたちょっと違ってしまうんです。保険代がすごく高いので。

裕木:だから何かがあったときにちゃんとリカバーされるというのが、あらゆる映画が作られている場所ならではというか。

ボイル:とにかく俳優がこき使われないような決まりがあって、僕もやっぱり俳優を平等に使いたいので今回の『ホワイト・オン・ライス』はSAG映画にしました。

webdice_whiteonrice1
左から裕木奈江、デイヴ・ボイル監督、渡辺広

──監督は自分でファイナンスもされたんですか?

ボイル:プロデューサーが3人いたんですけれど、4人で予算を集めて結局、プライベートな投資家からもらったんです。それは会社ではなくて、ただ映画が好きな人がサポートの約束をしてくれて。それで予算を集めることができました。

──そういう人たちはいっぱいいるんですか?日本ではなかなか難しくて、親戚とか監督の親とかは出してくれるけれど、映画を投資対象として個人が出すということはあんまりないと思うんだけれど。

ボイル:そうなんですか。アメリカではけっこう多いんですよ。なぜかよく解らないんですど。プライベートの投資家は今回20人くらいでした。

──その20人と監督は全員に会ったんですか?

ボイル:そうですね。

──どうやって集めるんですか?

ボイル:友達や誰かに紹介してもらったり。まずはいろんな人に頼んだんですよ。でも結局20人くらいしか集まらなかった。頼んだのは300人くらいいると思いますよ。でもアメリカのインディーズ映画ってそういうものですよ。エキストラを親戚に頼んだり、そういうことばかりでした。

──それは寄付ではなくて、成功したら利益を希望しているわけでしょ。

ボイル:ちょうどアメリカでは公開中ですけれど、半年くらい続いていて、まだ利益を生む迄には至ってないんですけれど、もうすぐできるんじゃないかなと思っています。

──劇場の興行だけでだけで採算分岐に達しそうなんだ。

ボイル:それだけではなくて、ワーナーブラザーズのケーブルにも売っているんですよ。それで今年の終わりまでくらいには利益が出るんじゃないかな。

──すごいですね、そうしたらその次作れるじゃないですか。

裕木:一回そういう経歴ができるとね。

──そうした履歴ができれば、20人の人は「監督にいい企画だったらまた出そう」と思うんじゃないですか。会った人というのはどういう方たちなのですか?歳とってお金が余っている人たちなのか……。

ボイル:そういう人もいましたし、けっこう若い人も、いろんな人がいましたね。

──どこまで会いにいくのですか?いちばん遠くの人は?

ボイル:みんな近かったですね。ソルトレイクの人、アリゾナの人にも会いにいきましたし。僕はもともとアリゾナ出身なので、地元の友達の親とかにも頼んだりしてました。

裕木:すごいなと思うのは、例えば普通のアメリカのドラキュラとかバンパイアものだったらお金が集まりやすいじゃないですか。でも半分日本人の話というのは、普通のアメリカの人たちは出さないですよね。

──デイブさんを知ってる友達の友達だから、出してあげようか、ということ?それともこの企画自体が魅力的だった?儲かりそうな企画に見えたんでしょうか?

ボイル:たぶんストーリーを気に入ってくれたから投資してくれたんだと思います。それに、広さんも奈江さんも出るというのがわかって、そのときちょうど『硫黄島からの手紙』が公開中だったこともありますし。それで、決して集めやすいとは言えないですけれど、ふたりのおかげでなんとなくがんばって集めることができました。

渡辺:ちょうどタイミングが良かったかもしれないです。クリントさんもアカデミー賞にノミネートされましたし。

──「あそこに出ている日本人の俳優を次自分の映画で使うんだ」ということで。

裕木:観たことがあるかないかというのはすごく大事ですね。

ボイル:それにジェームズ・カイソン・リーくんも出ていて、彼は『HEROES/ヒーローズ』に出ていてアメリカでは有名なので。彼とは前の作品(『Big Dreams Little Tokyo』)で出会って、また今回もお願いすることになりました。

──テレビに出ているスターだったら、エージェントがついていてギャランティの交渉はどうするんですか?

ボイル:こういうインディーズ映画だったら、エージェントはけっこう優しくしてくれるんですよ。だから、勘弁してくれましたというか(笑)。

渡辺:あとジェームズくんも前の作品でデビッドの脚本がおもしろいからやってみたい、と思ったんだと思います。

──例えば岩井俊二さんがLAに住んでいてそういう企画を立てたりするけれど、ほんとうに企画がおもしろかったら俳優は出ようと言ってくれて、俳優がいくつか決まればプライベートな投資や配給会社が乗ってきてくれる。それはハリウッドがスタジオの場所ではあるけれど、映画人が世界中から集まって映画を作る場だから、その可能性があるということだ。

裕木:ありますし、あとやっぱりそれはアメリカだから、というのもあると思うんです。アメリカ人はがんばる人が好きなので。だからそのかわり「お前は300人に会うのか」っていうのはあると思う。高いところから「これだけキャリアがあります」というのではなくて、わざわざ現場まで出かけていって「ほんとにこれが好きなんです」とちゃんとこれがやりたいと説明ができることがあると違う。

ボイル:頼んだのは300人くらいで、そのなかで会ったのは100人くらいかな。

──その100人に会う努力というのは、アメリカでは実るわけだ。

裕木:誰かがいるんだと思う。他のあるスタイリストの女性が言っていたんですけれど、彼女は日本人で向こうに渡って結婚したんですけれど、「なぜ日本で働けるのに、アメリカ移ってきて仕事をやろうと思ったの?」と聞いたら、日本だったらある程度までしかいけないけれど、アメリカだとすごい下からのスタートになるんだけれど、みんな途中で辞めてしまう人が多いから、日本人が日本でがんばっているくらいアメリカでがんばっていくと、いろんな人がいっぱい「こいつできる」と思うとつい応援してくれたり。あと日本にはないけれど、フレンドリーの思想があるから、上の人でも下の人でも現場とか一対一のときは、とりあえずフレンドリーにする。日本だと、ちょっとでもどっちが上とか下というのはすごい大事なことになってくるじゃないですか。年齢や性別であったり。そこが美的でもあるんですけれど、だから彼女みたいに女で途中からのキャリアで行っても、例えばひとりでも量をたくさん集めてくるとか、自分の取り柄はこれですって見せて、それをフンって思う人が100人いても、101人目のプロデューサーがすごい気に入ってくれたりすれば、いきなりリーバイスのCMをもらったりしたら、それはびっくりするほどギャラがいいから。日本のリーバイスとアメリカのリーバイスはナショナルになったときやっぱりギャラが違いますから。それで一年食べていけちゃったり。

やっぱり技術を身につけることがオーディションに勝つ秘訣(渡辺)

──監督は300人に頼んで100人に会って最終的に20人の出資者を見つけたということですが、その努力ということでいえば、渡辺さんと裕木さんは俳優としてはどういう努力がいちばん大きいですか?

裕木:私はどちらかというと、広さんの話を聞くとただラッキーとしか言いようがないんです(笑)。広さんのアメリカに渡る決心から、渡ってからの役者であり続けることの苦労はすごいですよ。

渡辺:苦労じゃないですけれど、やっぱり粘り強かったですね。オーディションに行くというのと、英語と、孤独。

裕木:特にロサンゼルスは車の街だから人が混ざらないんだよね。自分から出かけていって人に会わないといけないから。

ボイル:おつきあいはすごく大事ですよね。

裕木:仕事が終わってから飲んで話して打ち解けるという文化もないから、自分で家でパーティーをやったり、人のところに呼ばれるようにするんです。

──この映画ということではなく、俳優としてきちんと自分のキャリアを築いていくには人と会うのがいちばんなんですか?

渡辺:もちろん会うということも大事なんですけれど、やはり技術を磨くということと、マーケティングをちゃんとやるということ。ハリウッドのビジネスの流れをちゃんと見極めて、その流れに乗れるように。例えばアメリカだと、エージェンシーに入って、送ってくれたオーディションに行くとか、キャスティング・ディレクターにちゃんとメールを出して自分のウェブサイトを送るとか。昔はちゃんと履歴書と顔写真を送りまくるとか。それでオーディションに行って。

──でもそれはハリウッドにいる俳優は全員やっているわけでしょ。

裕木:いるけれど、まず多くの人が辞めちゃうんですよ。例えば私みたいな人がいて、日本からがんばろうって決まってきても、親のバックアップとかがあればいいけれど、そうじゃないと資金も底をついちゃったり、孤独になったり、日本人同士で飲みはじめて恋愛しちゃってそのまま結婚してってなったら、意外と楽しく暮らせて、そうなってしまうと、常に比べられてほとんどの場合がオーディションで落とされる生活を続ける意味がなくなるでしょう?だから意外とたくさんいるようでいて、入れ替わりがすごい激しいの。

ボイル:浅井さんがおっしゃった通り、みんな同じことをやってますけれど、でもやっぱり同じ俳優でもみんな性格が違いますし、監督のほうから見ますと、渡辺さんの場合だと、最初にオーディションで出会ったんですけれど、彼はユニークな性格でずっと記憶に残ってました。それで次の映画を作る時期になって、「渡辺さんを主人公にしたらいいな」と思っていたんです。ちょうどイーストウッドさんの『硫黄島からの手紙』にも出ていましたし、ますます経験も増していました。

渡辺:僕はほんとうに一からやっていかなければならなかったんですけれど、オーディションの機会をエージェントから与えられるんですね。

──まずエージェントに入らないとどうしようもないということ?

裕木:いや、私が入ったのは最近ですよ。だから私の場合は、ちょっと変な道を歩いているんです。

wor01
『ホワイト・オン・ライス』より

渡辺:いかにオーディションで勝ち残っていくか、そうするためにはどうすればいいかというと、やっぱり技術を身につける。舞台に立ったり、自分でインディペンデントの映画にちょくちょく出るとか。先生というか、今までオーディションに勝ち残った俳優さんにどうやって勝ち残ったか経験を聞くとか。

──別のインタビューで、アメリカの俳優の訓練は一定のところまではスキルを磨いていくメソッドがあるっておっしゃいましたよね。

渡辺:それはその通りですね。あまり僕は才能があるとか解らないんですけれど、かなり素直な性格で、いい先生を見つけるのがすごい得意で、その人のやっているようにちゃんとビルドアップしていきました。

──それは筋肉を鍛えるように、俳優の演技というものも鍛えられるということ?ハリウッドにはハリウッド映画に出るための技術を教えてくれる先生もいっぱいいるのですね。

渡辺:かなりいます。それを合理的に順々に自分を基礎から特訓してくれる。あとアル・パチーノのようなレベルの俳優さんたちでも、ちゃんと自分のコーチをつけて、定期的にやってるみたいですね。トレーニングというよりは、台本をもらってから、いいコーチを見つけて、その人と一緒に台本を分析したり、どうやって演じていこうかということを作戦参謀みたいになって。ひとりでやるよりも、いい人を参謀としてつけて台本に臨んでいくんです。

──それはオリンピックのフィギュアスケートに必ずコーチがいるように、選手だけじゃメダルは獲れないので、同じようにトップのクラスの俳優にはそういうコーチがいるということなんですね。

渡辺:かなりいますね。この前『ミリオンダラー・ベイビー』のときに、ヒラリー・スワンクがアカデミー賞のスピーチで先生ありがとうと言っていましたし。

ボイル:俳優の訓練はいつまでも終わらないんですね。監督もそうですけれど。

俳優の世界ってほんとうに不思議ですよね(ボイル)

──日本の俳優でずっとコーチをつけている人はいるんですか?渡辺さんがおっしゃったような台本を分析してどう演じるかという演技プランを自分以外の人が考えるか、参謀になるというシステムは日本にはあるんですか?

裕木:映像のほうでではないと思われます。昔『ふぞろいの林檎たち』のときはちゃんとリハーサルがあって、演出家がコマを書く、「この役はこういう役だからこういう切り口でやって」って説明してくれて、それを深く掘り下げていって、関連書籍を教えてくれたりするんです。

──それは演出家にとってはひとつのプロジェクトだからですよね。俳優が個人でコーチを雇うというシステムはない?

裕木:ないですね、むしろそれを日本でやったら嫌がられます。演出家以外の誰かが、自分のやっている芝居のところに友達の演出家が来てダメだししてくるものだから。

──でもアメリカでも現場には行かないわけでしょ?

渡辺:現場にはぜったい行かないですね。

裕木:現場に来る人もいるんじゃない?でもそれは監督とも話して、監督というのが現場では指揮者みたいなものだから、演技だけじゃなくてひとつひとつの役の作りというのを自分が関わらないで、コーチに監督がゆだねる場合もありますね。

ボイル:僕はコーチが現場に来るのはあまり好きじゃないですね、俳優さんにちゃんと僕の言うことを聞いてほしいから(笑)。

──渡辺さんはいま個人のコーチを雇われているんですか?

渡辺:常に雇っているわけじゃないですけれど、大きなプロジェクトが来たときは、自分でももちろんちゃんと役作りするんですけれど、信頼している人がひとりかふたりいて、その人のところに行って話合いながら「どうしようか」って。

──それは仕事として彼を雇うんですよね。

渡辺:そうです。でももちろん現場には僕だけです。オーディションに行く前は、すごく大きなオーディションで難しいときは、時間が合えばオーディションのマテリアル、シーンをその人のところに持っていって、一緒に話合いながら、どうやってオーディションを受けようかって、ほんとうに競争が激しいので。

──オーディション用にコーチをつけるということは先行投資ですよね。オーディションに落ちても彼にギャランティを払うし。

渡辺:ぜんぶじゃないんですけれど、オーディションまで一週間くらい期間が与えられて、台詞も長かったりしたときは、僕が見つけて、時給50ドルくらい払うんです。

──そこでコーチの意見も聞いて、自分の演技を組み立てていくわけですか。

渡辺:少しでもいいものをオーディションの瞬間に見せないと、2次に行けないから。

ボイル:渡辺さんは他の俳優さんより準備しておくタイプだと思いますね。渡辺さんの用意はほんとにすばらしくて、模範的(笑)。

──監督から見たら、俳優がコーチをつけているかいないかは普通わからないわけですよね。

ボイル:僕は渡辺さんがつけているのはわかっていました。それはぜんぜん平気だったんですけど、ただ現場には来てほしくないですね。

渡辺:もちろんひとりで行きます。

──映画によっては、連れてくる俳優もいる?

ボイル:いると思います、すごく有名な人は自分のコーチをセットに呼んでいる場合もあるって聞いてます。でもどれだけそういう場合があるかはわからないです。

──では努力ということでは、とにかく技術を身につけるということがいちばん気にされているということなんですね。

渡辺:あとはマーケティングです。次はどこのキャスティング・ディレクターやプロデューサーがどういう映画を撮ろうとしているのかという情報をキャッチすることで、それはエージェントがそういう情報を流してくれたりします。

──ということは、いいエージェントを選ぶことがまず大事だということ?

渡辺:親身になってやってくれるところを選ぶことが大切ですね。

ボイル:でも技術を身につけるのがいちばんだと思います。というのも渡辺さんの場合は私が雇ったのは、エージェントが頼んだわけではなくて、直接渡辺さんと出会えて、友達になったんです。だからこの『ホワイト・オン・ライス』を作ることになった。だからエージェンシーに入っていなくても成功する場合もあると思います。

──でも自分で家から出ていって、人と付き合ってパーティーで会って友達になるということをしないと出会いはなかったということですよね。

渡辺:パーティーをあまり気にしていてもしょうがない。たまたま友達になったというのも、前の映画でオーディションを受けたときに、監督に僕をおもしろく思ってもらったんです。

ボイル:わずかワンシーンだったんですけれど、すごい雰囲気が良くて、主人公にもなれるんじゃないかと思うくらいすごい強い印象だったんです。だからその後もずっと記憶に残っていて。この『ホワイト・オン・ライス』は前から書いていたんですけれど、最初は日本人ではなくて、ただのアメリカ人だったんです。けれど渡辺さんの性格に合わせて書き直しました。

──すごいね、これはあてがきなんだ。では裕木さんにお聞きしたいんですけれど、渡辺さんとは私はちょっと違うとおっしゃっていましたけど。

裕木:年数がまず違うのと、彼が最初に渡米したのは、日本人に対してそんなに開かれていないで、そのときに行っていらっしゃるんですよね。私が行ったのは『ラスト・サムライ』の後ですから、もっと日本人というものに対して関心があったときで。『ラスト・サムライ』の後で『硫黄島からの手紙』があって、そのオーディションに受かったということがいちばんラッキーでした。

──それは事務所には入っていなかったんですか、どうやって応募したんですか?

裕木:ロサンゼルスに合法で住んでいて、100%日本人で、日本語の話し分けができて、俳優としてきちんとしたキャリアがあって、着物が着れて日舞ができて……というレジュメを持っている人は意外に少ないんですよ。アメリカナイズされてしまった人はいるけれど、私は言ってみれば顔もバタ臭くないし、昔の人に見えるでしょ(笑)。

──映画は企画してプロデューサーと監督が「これやりたい」と出資者を集めたり、俳優に「出てほしい」とくどいたりできるけれど、俳優の人って結局待つことですよね。オーディションがあったり、チャンスがあったり、待つ、ということには孤独とも関係してくるのですか?

渡辺:待つというわけじゃないですけれど、でもなにかをやってなきゃいけないと思うので、僕は舞台を一生懸命やっていました。1年に2本くらい。本番は1ヵ月、リハーサルや練習で1ヵ月くらいですね。でもハリウッドとかロサンゼルスの芝居をやっている人たちは基本的に映画に出たいとかテレビでやりたいという人ばっかりで。途中でもしオーディションに受かって役がついたとしたら、抜けることができるんです。みんな他の人の台詞も覚えながら、アンダースタディ(代役)もちゃんと決めて芝居をやるんです。

裕木:テレビの仕事とかが来たときのために、舞台の人はお互いを代役に立てあいながらやるんです。まずベースとして、舞台は誰も観にこないと思ったほうがいいくらい、お金にならない。だから役者が勉強会のようにしてやるんです。お客さんはいるんですけれど、それは収入にはならない。家賃を払うとかだったら、ウェイトレスをしたほうがいい。だけど、そこにはプロでガンガンやっている広さんのような役者さんもいるから、いい勉強会になる。新人じゃなくて、仕事がないだけのプロの俳優が来てるから。

──渡辺さんもウェイターをやるよりも、自分のプロフェッショナルな演技というところの舞台で次のオーディションを待っていたほうがいいという考えなんですか。

渡辺:昔はアルバイトもよくやっていましたけれど、勉強会という感じもあるんですけれど、そういうのが半分くらいはあります。プロフェッショナルな舞台俳優はロスにはいないと言っていいくらいですけれど、レベルは高い舞台がけっこうあるんです。

──ロスでやっている演劇はどんな演劇なんですか?

裕木:ケントさんのみたいのもそうだけれど、ずっとシェイクスピアを勉強してきたような人がやったり、どこかで観たことがあるなという女優さんが出ていても、お客さんが10人くらいしかいなかったりする。でもそれは、その10人も役者だったりする。だからみんなが批評家になっているような。

──シェイクスピアを観るお客さんがLAにはいるんですか?

裕木:役者の卵はいっぱいいるから。

渡辺:いますよ、LAほどじゃないですけれど、LA郊外とかでけっこうおもしろいシェイクスピアのプロダクションがあるんですよ。演出も斬新で、公園に野外劇場を作って「テンペスト」をやったり。

──それは台本はトラディショナルで、演出が斬新なんですか。それを楽しむ観客というのも存在すると。

渡辺:シェイクスピアが好きな人はかなりいますよ。

裕木:脚本家の人は知識量がすごいし、脚本家になりたい人がいっぱい住んでるから、そういう人たちの発表の場がシェイクスピアだけじゃなくて現代ものにもほしいだろうし。

渡辺:現代ものはデヴィット・マメットとか、彼は日本よりすごくポピュラーですね。アメリカに行って驚いたのは、サミュエル・フレンチという演劇専門のブックストアがあって、そこには2万から3万の台本がずらっと置いてあって。

裕木:演劇と映画のシナリオと、そこに行くとピンク・ブックとイエロー・ブックというのがあって、ピンク・ブックにはいま活動している全てのエージェントが載っていて、いまうちのエージェントはこういう人材が薄いから探してる、例えば中近東のルックスだけど英語がこれくらいしゃべれてとか、日本人だったらできたらアクションもできてといった情報が載ってるんです。だからやみくもに仕事を探したりコネだけじゃなくて、そこに行ってひとつひとつ見ていってレジュメを送っていくと、俳優もエージェントも時間を節約できるんです。誰にとっても時間が一番大切ですから。

──それをご覧になって、自分のエージェントをいつ決められたんですか?

裕木:私はつい最近なんです。そんなに必要性を感じていなくて。選ばれる仕事だから、勘や運だったりするところが実はあると思うんです。自分よりもうまい人は当然どこかにいっぱいいる。でもスケジュールが空いてなければキャスティングされませんよね、オーディションに行かなきゃいけないし。だからピンク・ブックも当然見ましたし、オーディションもけっこう行ってるんですけれど、なぜその人と出会ってそこに呼んでもらえたのかってほとんどミステリーの域になるわけです。

──オーディションはオープンにされている情報誌かなにかがあるんですね。

裕木:オープンにされているものもあれば、エージェントに入らないと見られないウェブサイトもあるから、そこを見て自分から応募することもできるんです。道はけっこうあります。

──じゃあエージェントがなくても、ラッキーなものを信じてやっていくこともある意味ではできる?

裕木:自分がやりたいことがあるなら、自分を信じるのは大切でしょう。あきらめるひとが多い分、残った人により多くのチャンスがやってくる。ただ、レジュメはどうしても見られます。私の場合日本で映画、ドラマの主演のキャリアがあったことや、自分のラジオ番組を何年も持っていたことなどはかなり大きかったです。プロとしてのキャリアがちゃんとあるのかどうかが信頼につながるんですね。

──日本のいわゆる芸能事務所と、いまおっしゃってるエージェンシーってなにがいちばん違うんですか?

裕木:契約がちゃんとしてることと、基本的には双方だけじゃなくて、エージェンシーは役者の見方ですよね。エージェンシーは私たちが雇っている立場になります。

──日本でいうマネージャーだと付き人のような意味合いもありますが、ハリウッドではマネージャーというとどういう仕事ですか?

裕木:とてもあいまいですね。日本の付き人と違って現場に来ないんです。

渡辺:エージェントと同じようなものなんですけれど、エージェントよりもテイクケアをしてくれる。例えば作戦を立ててくれたり、エージェントはエージェントに流れてくるオーディション情報があるんですけれど、そこから選んで俳優をオーディションに送る。でもマネージャーは、それもするんですけれど、キャスティング・ディレクターのほうに自分からどんどん資料をお渡しして仕事を持ってきて積極的にやってくれるんです。エージェントもやってくれるところもあって、基本的には同じなんですけれど……。

──おふたりはマネージャーはいらっしゃるんですか?

裕木:私はエージェントがいなくて、マネージャーだけいます。完璧に日本語が読めて、日本語で私に解説してくれる人がほしかったので、プロフェッショナルじゃないマネージャーに、そのかわり契約書はちゃんと読めて、契約書を作れる人に頼んでるんです。

──契約書はエージェントが交渉するわけじゃないんだ。

裕木:だれでも交渉できる、本人でもできるんですけれど、そこは細かくなるし英語ですから。

渡辺:僕はエージェントです。ギャランティの交渉もエージェントがやります。

ボイル:エージェントは法律としては制作には参加することができないんです。でもマネージャーをやりながらプロデューサーである人もいるんですよ。だからそれもけっこう大きな違いです。

──エージェントはあくまで俳優の代理人というポジションで、マネージャーは俳優をどうやって売っていくかというブレーンでもあるし、俳優を売る方の企画をプロデューサーに売り込んだりするのが優秀なマネージャーということだよね。

裕木:売れてる人だと3人くらいマネージャーがいて、スケジュール管理だけだったり、彼氏に合法的にお金をあげてるのかな?みたいな人もいたり(笑)。マネージャーのほうがパーソナルです。身内だったりする方もいて。

──それは俳優の精神的なケアもやるということだ。

裕木:俳優によりけりですけれどね。

ボイル:俳優の世界ってほんとうに不思議ですよね。

裕木:やってらしたじゃないですか!

ボイル:エージェントとマネージャーってどう違うのかなって、それだけでもフシギ(笑)。

裕木:日本とずいぶん違う。日本ってマネージャーはスレイブ(奴隷)なんですよ。タレントが売れると、 最初に病気になっちゃう。すごいかわいそうなの。マネージャーの目に隈ができてるのは、タレントが売れてる証拠みたいな。

──監督から見てマネージャーとエージェントは定義するとどうですか?

ボイル:いやぁまったく解らないですね。ただ僕は契約のことで俳優とは直接ぜったい話さないです。マネージャーがいればマネージャーと、エージェントがいればエージェントと話します。

──今回の『ホワイト・オン・ライス』は裕木さんはマネージャーとプロダクションが交渉して、渡辺さんはエージェントがプロダクションと交渉している。

ボイル:言うことはマネージャーでもエージェントでも変わらないですね。

裕木:「できるだけギャラ高くしてください」って。as much as you canって。

ボイル:はいはい(笑)。

レイキャヴィクの撮影は自分を保つために大変だった(裕木)

──裕木さんがこの後に出演された『レイキャヴィク・ホエール・ウォチングマサカー』は、どういう風にして決まっていったんですか?

裕木:プロデューサーのイングヴァールさんがデビッド・リンチの『インランド・エンパイア』を観てとても気になったらしいんです。「小さな作品だけれど、アイスランドまで来てもらえるのか」と。まず台本があって、日本人と日系のブラジル人という設定にあう俳優を探していたんですね。たぶん5、6人いた候補のなかで、日本語がネイティブでしゃべれて、キャリアがあって、演出は英語になるから簡単な英語は理解してくれる、そういう俳優を捜していたのね。それで彼らがLAに来た時に会ったら気に入っていただけて。

webdice_nae1補正済み
『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』より

──彼らはデビッド・リンチを観てオファーしているから、スクリーンテストは必要ないわけだよね。

裕木:あとは『硫黄島からの手紙』もあったから。日本と大きく違うのは、それ意外にも売り込みたかったからデモテープを役者は必ず持っていて。今まで出た作品をキャスティングの人に送るんです。それでちゃんとスクリーンに映った印象で、悪役のときとか奥さんのときとか、バリエーションをなるべく早く送る。私はデイヴにそれが長すぎて怒られたんです。

ボイル:怒ってないよ。

裕木:日本語の怒られるはangerじゃなくて注意される、という意味なんですよ。で、短くしたんです。

──これはいつ撮影されたんですか?

裕木:2008年の夏です。1月半、雨に降られて延びたんです。

──撮影は大変だったんですか?

裕木:ええ!『ホワイト・オン・ライス』の比じゃなかったです。『ホワイト・オン・ライス』はすごい幸福でした(笑)。

ボイル:僕も幸福でした(笑)。

──アイスランド映画に出るということは、そこではアメリカのユニオンとかは関係ないんですよね。

裕木:そうなんですよ!つまり、日本の深夜番組と同じようなスケジュールです(笑)。

──ケースバイケースの条件をきちっと交渉しないといけないわけですね。

裕木:しょうがないんですけれど、アイスランドは夏でもすごい天候が不安定なんですよ。冷たい雨も降るし、しかも船での撮影だから常に気持ち悪いんですね。記録さんなんかぐったりしているし、役者もみんなふらふらしているし(笑)。でもそのうち、アイスランドは遊ぶところもないですし、レイキャヴィクはほぼなんにもないくらい。イギリスから来た俳優はノイローゼとまではいかないですけれど、この部屋が嫌だ!って言いだし て、5回くらい部屋を変わったとか。みんなそれぞれ個性を爆発させて、エゴがいろんな形で出ていて。私は自然が好きなので景色を見ているだけでも開放感があったんですけれど、それでも街に居るときはあまり好きじゃないのにジョギングとかしてましたね。

webdice_406×228_3044
『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』より

──SAGだと1日何時間の撮影なんですか?

ボイル:一般的に12時間ですね。あとホットミールは必ず1日1回出します。

裕木:スープとか温かい食事をちゃんと出してくれるんです。アイスランドは日本の地方撮影にちょっと近くて、そこにいる人の誰かの奥さんとかがすごく関係が近くて、誰かが作ってくれたりもするし、ちゃんとケータリングもあって、そういうところはちゃんとしてくれました。 撮影時間もマネージャーとの規約は口では交わしてくれていたから、延びなかったんですけれど、ただ私はその規約書があったからっていって、みんなが撮るのに私だけ「ここで止めます」ということはありえないですよね。

──アイスランドってそんなに映画を作っているわけではないですよね。

裕木:多くはないですけれど、アイスランドはファイナンスクライシスの前はユーロよりもお金が強かったんです。ポンド、コロナ、ユーロぐらいの感じだったので。立派な撮影スタジオもありますよ。

──2008年夏の撮影のときはどうだったんですか?

裕木:ギリギリ逃げ切った人はいた時期ですね。イギリスの投資家がお金を出しているのと、そのプロデューサーは副業をしていて、それこそ出てきた捕鯨船は彼の持ち物なんですよ。「これを直して観光船としてスペインに売る前に映画を撮れて、スケジュールがあってすごい嬉しい」と言ってました。

──ホラー的な風土ってアイスランドにあるんですか?

裕木:風土としてはないと思うんですけれど、最初に出ていた記録映像は本物なんです。実際グリーンピースにいじめられて。行けば解るけれどアイスランドは日照時間がないから果物とか普通に育たない。初夏にベリーが採れますけれど、小麦の粉からなにからほとんどが輸入に頼っているんです。だから通貨の価値が高いけれど、売ってるものがなんでも高い。魚しか捕れないし、お肉もラムは育つんですけれど、牧草が生えないし肥料も輸入になってしまう。だから元漁師の人が「俺たちに魚食うなって、死ねっていうのかよ」って怒ってた。

──あの殺人鬼たちがなんのモチベーションで人を殺しているのかがよく解らなかったんです。

裕木:まず、彼らは家族が鯨漁をしているんですけれど、漁船の中に住んでいたような家族なんです。グリーンピースや世論によって「鯨は食べちゃいけない」と仕事がなくなっちゃったわけですよ。どんどん貧しくなっていって、彼らは迷い込んできた観光客を趣味で船に引きずり込んでは殺していたんです。次男は、海の神に捧げる儀式を生贄にして、血を塗って、もうおかしくなっちゃってるでしょ。グリーンピースのことをグリーンピーと言ったら「たとえ冗談でもこの船の上でグリーンピースの話はするな」ってお母さんが息子たちに怒っていたじゃないですか。

webdice_DSC4636
『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』より

──では最後に、ハリウッドに行くことが全てじゃないと思うけれど、たぶん枕詞としてハリウッドというのは常に語られるし、「日本人がハリウッドで活躍!」という見方というのはずっとつきまとうと思います。

裕木:活躍というより、奮闘ですね。

渡辺:僕は日本で劇団をやっていたんです。ロバ企画というすごい小さいところだったんですけれど、5年間ぐらいでその劇団を有名にして僕もでるんだとがんばってたんですけれど、それが解散しちゃったんです。それでどうしようかなと思っていたときに、僕が20歳の頃とかアメリカン・ニューシネマって流行っていたんです。あの頃の俳優の人たちってすごく技術が輝いていて。それに憧れてアメリカのシステムを学んでみようと思ってアメリカに行くことにしたんです。

──いい俳優だなというのは解りますけれど、お客さんの眼から見てその人の技術って解らないですよね。俳優をやっているから解るということですか?

裕木:日本でテレビを観ていると、歌舞伎からきているお芝居だと思いません?西洋映画だと、少なくても日常のドラマは実際の人物から、こういう癖を持ったこういう人がいるんだよって舞台に乗っけるやり方をするものだけど。日本だと歴史的などんな人物でも好感があるように変えていったり、おもしろみがあるように変えていったり、何かしら魅力的なほうに変えていったり、悪役はなにかしら嫌悪感を持つようになっている。ハリウッドでもそういうふうに作るものもありますけれど。

ボイル:例えば渡辺さんと呼んだら「いや、ジミーと呼んでください」って言われるんですよ。演技するんじゃなくて、その役になるというフィロソフィーが基本なんですけれど、いったい何をするかは解らないです(一同笑)。

──アメリカン・ニューシネマを観ていて、日本の俳優にはない演技の技術があるなと思ったわけだ。

渡辺:直感的に思ったんです。いまはもうメソッド演技はアメリカでは廃れてしまったんですけれど、アメリカの技術は日本とぜんぜん違うと思ったんです。マーロン・ブランドの『地獄の黙示録』とか、『狼たちの午後』のアル・パチーノとか。アル・パチーノを見ていても、ひとつひとつの作品ごとに役作りがぜんぜん違うんです。

裕木:それはその俳優が持っている貫禄とかそういうこと?

渡辺:貫禄ではなくて、この人たちはどうやってこんなにうまく演技ができるんだろうと思って。日本の俳優でも勝新太郎さんや芦屋雁之助さん、三國連太郎さんはもちろんすごくうまいなと思っていたんですけれど、劇団が解散したショックもありまして、ちょっと新しい他の人たちと違うことをしてみたいと思いました。で行って、いろいろ勉強が終わって、そのまま働きだして、エージェントに所属できて。そこから仕事を少しずつとれるようになって、もうちょっといってみようかなと思って。

──SAGに入るのは大変なの?

裕木:そのときどきで変わるんですよ。でもほんとうに興味がある人は今はインターネットがあるからね、公式サイトで調べられますよ。

──今はマイペースでハッピーな感じなんですか?それとも奮闘?

裕木:ハッピー、ラッキーと感じる時があって、でも同時に凍えるような不安に襲われる事もあります。みんなそうなんじゃないかな?

(インタビュー:浅井隆 構成:駒井憲嗣 撮影:Takemi Yabuki)

▼『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』予告編


▼『ホワイト・オン・ライス』予告編





『トーキョーノーザンライツフェスティバル2011』

2011年2月12日(土)~20日(日)ユーロスペースアップリンク

レビュー(0)


コメント(0)