骰子の眼

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東京都 その他

2010-09-16 00:00


「人間がこれから生き延びようとしたら、広い意味での愛の獲得しかない」9/24より開催、パパ・タラフマラ新作『スウィフト スウィーツ』公演ご招待!

パフォーミング・アーツにおける日本・インドネシア・韓国のカラーの違いを浮き彫りにしてきた彼らが、作家スウィフトの奇天烈な愛物語をポップに描く
「人間がこれから生き延びようとしたら、広い意味での愛の獲得しかない」9/24より開催、パパ・タラフマラ新作『スウィフト スウィーツ』公演ご招待!
「ガリババの不思議な世界」公演写真 撮影:小池博史

演出家・小池博史を中心に世界を股にかけ意欲的な活動を続けるパフォーミング・アーツ・カンパニーパパ・タラフマラが3年を費やし東京・インドネシア・韓国で共同制作を行う「スウィフト・プロジェクト」。その第3弾となる『スウィフト スウィーツ』が9月24日より開催となる。『ガリバー旅行紀』の著者ジョナサン・スウィフトをモチーフに、このプロジェクトを通してガリバーが旅するように世界を巡り様々なアーティストや観客と共に、独自にスウィフトの姿を描きだしてきた彼ら。その最終章として日韓共同制作により描くのは、〈稀代の変人〉が渇望した女性像だという。果たしてスウィフトを中心にした愛の物語の行方は?開催にあたり、webDICEは主宰の小池博史氏へ一問一答を行った。

──「スウィフト・プロジェクト」を通して、作家ジョナサン・スウィフトという人物像について深く掘り下げて探求されてこられましたが、今回の『スウィフト スウィーツ』においては、どのような切り口で彼を捉えようと思われたのでしょうか?また回を重ねるなかでジョナサン・スウィフトに対する人物像に変化は生まれましたか?

『スウィフト スウィーツ』はタイトルの通りで、ジョナサン・スウィフトの女性関係を描いています。
ガリバー旅行記とは彼の精神そのもので、女性像も同じなんです。
そもそも、母がジョナサンを置き去りにして、アイルランドからイギリスに帰ってしまったとの話があるように、母と子の関係が微妙なところがあって、彼の精神性の問題はこの幼少期、母との関係にあったのではないか、というところから、彼の恋に関してひもといていきます。
スウィフトに対する人物像は、長年、考えてきたので、さほど変化はありません。しかし、実に面白い人物だと改めて感じます。ただ、どこまでが本当のスウィフトかは分かりません。私自身も入り込んでいますからね。

──2008年にはインドネシア&アイルランドのアーティストを加えての作品制作、そして東京で開催された『ガリバー&スウィフト-作家ジョナサン・スウィフトの猫・料理法-』があり、2009年はインドネシア人アーティストをメインに、ソロ・インドネシアにて作品制作を行いジョグジャカルタ、ジャカルタで発表された『ガリババの不思議な世界』を発表。そして日本と韓国の共同開催になる今回の『スウィフト スウィーツ』と、それぞれの国で共同制作をされてきましたが、日本、インドネシア、韓国と国の違い、国民性の違いと、その反対に共通点や共鳴した部分についても教えてください。

外国人とはしょっちゅう作品制作を行っているので、よくわかりますが、結局は人種というよりはその人物の人間性以外の何ものでもないと思います。日本人は勤勉か?と言われたら、そういう人が多いけれど、まったくそうじゃない人もいる、というのと同じ。 ただ、インドネシアでの制作は、環境的には、大きな劇場を作品稽古場所としていたけれど、チクグンニャという蚊を媒介とする病気にみんなやられてしまったり、途中で電気が止まったり、暑さのため、昼はみんな水浴びをしていたり、食い物は揚げ物が多かったり、と環境的に、日本人にとっては過酷な状況であったことだけは間違いありません。韓国は、その点では、まったく問題がなかった。
しかし、最も面白いのは、インドネシアの連中はほとんどヨーロッパのダンスなどは知らないということ。つまりコンテンポラリーと言っても、伝統舞踊から発展したコンテで、だから、面白く、そして身体的な強さも強烈に感じた。韓国は、演劇学科、舞踊学科がほとんどの大学にあるように、非常に教育面がしっかりしており、ゆえに、層が厚く、日本のように誰でもできてしまうのがもてはやされたりはしないところがあります。韓国の舞踊は特にコンテになると、ヨーロッパ的ダンスが盛ん。
これが圧倒的な相違です。
国民性は、インドネシアはルーズ、韓国は勤勉と言われますが、やっぱり人によります。ただ、インドネシアのような暑い国で、ルーズになるな、と言っても少々、無理があるかも、とは思いますが。

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『スウィフト スウィーツ』公演チラシ

──今回の『スウィフト スウィーツ』は〈奇人スウィフトの愛の物語〉ということで、どんな非現実的な(?)ラブストーリーが展開するのか楽しみです。パパ・タラフマラがいまラブストーリーを目指し、世に問うことには意図はどんなところにあるのでしょうか?

ラブストーリーを目指しているわけではありませんが、人間がこれから生き延びようとしたら、広い意味での愛の獲得しかないことも事実でしょう。ところが、今は誰もが自分しかない。自分の延長の愛しかありません。この愛の意味をもっと広く考えていかねば、私たちは生きられないところまで来てしまっている。
人は所詮、孤独なのです。しかし、孤独と独善は異なります。孤独の魂の広がりが愛とも言える、と思うのです。

(取材・文:駒井憲嗣)

パパ・タラフマラ『スウィフト スウィーツ』
2010年9月24日(金)~9月27日(月)

※受付開始は開演の60分前、開場は開演の20分前
※9月25日マチネ後、演出家小池博史とせんがわ劇場芸術監督ペーター・ゲスナー氏のアフタートークあり
料金:全席自由席 ※整理番号順のご入場となります
前売一般 3,500円/学生・65歳以上 3,300円/小学生 1,500円/当日券 各券の500円増
チケット予約
会場:調布市せんがわ劇場
〒182-0002 調布市仙川町1-21-5(tel 03-3300-0611)[地図を表示]

作・演出・振付:小池博史
出演:白井さち子、石原夏実、Choi Yong Seung、Ji Ye Na、Shin Eun Hwa(韓国)
作曲:Uzong Choe
美術:森聖一郎
オブジェ:ヤノベケンジ
衣装:川口知美(COSTUME80+)
メイク:ムラカミ ユウ(hairmake bads)
照明:上川真由美
音響:深澤秀一

主催:パパ・タラフマラ LIG アートホール
助成:東京都 財団法人セゾン文化財団+EU・ジャパンフェスト日本委員会(共同支援事業として)
LIG アートファウンデーション 国際交流基金 ソウル日本文化センター(申請中)
宣伝美術:井上大器
企画・制作:SAI Inc.


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スウィ―ツカフェラリーコラボメニュー@六次元(荻窪)

パパ・タラフマラ×隠れ家的人気カフェ&ショップ
ちゅうおうせんスウィーツ・カフェラリー開催中

開催期間:2010年8月14日(水)~9月23日(祝・木)
パパ・タラフマラ『スウィフト スウィーツ』公演関連イベントとして、 中央線沿線で話題のカフェ、ショップとコラボレーション。
参加店舗:カルマ・エカイエ(中野)、イネル(阿佐ヶ谷)、FuccaFucca(高円寺)、六次元(荻窪)、東京倉庫(吉祥寺)
くわしくはこちらまで
関連企画
cafe de 観る「夏のラヴハートLIVE@余暇家(エカイエ)」

2010年9月18日(土)15:00~/18:00~
演奏:藤井健介、三枝伸太郎
出演:菊地理恵 橋本礼、南波冴
協力:齋藤麻生(エカイエ)
会場:エカイエ(中野)


『スウィフト スウィーツ』
9月26日(日)14:30開演の回にペア1組をご招待

【応募方法】

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(ログインした状態でのみメッセージ送信が可能です)

■メッセージ送付先

webDICE編集部
http://www.webdice.jp/user/283/

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■応募締切り:2010年9月23日(木)15:00

※ご当選の方には9月24日(金)中にメッセージにてご連絡を差し上げます。

キーワード:

パパ・タラフマラ / 小池博史


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