骰子の眼

art

東京都 品川区

2010-08-24 22:13


飴屋法水、東野祥子、ホナガヨウコが新作披露、原美術館『BLANK MUSEUM』8/26より開催

8/26から8/29までの4日間、空っぽの原美術館で行われるクロスカルチャーイベントに、日本を代表するパフォーマーが出演
飴屋法水、東野祥子、ホナガヨウコが新作披露、原美術館『BLANK MUSEUM』8/26より開催
(左より)BLANK MUSEUMに出演する飴屋法水、東野祥子、ホナガヨウコ

8月26日から29日までの4日間、東京都品川区の原美術館で開催されるイベント『BLANK MUSEUM』で、飴屋法水、東野祥子、ホナガヨウコという3組のパフォーマーがそれぞれ新作を披露する。
人と人、人と場との関わりから生まれる想像力や皮膚感覚を大切にした活動を続けてきた飴屋法水。脱演劇的な新たな試みとして10月30日から30日間に渡って行われる新作『わたしのすがた』も話題の彼が、BLANK MUSEUMに参加する。新作は『馬』と名付けられている。

「準備のために会場を観に行ったとき、戦後あたりからのいくつかの日本の小説をモチーフにしたシリーズがあるのですが、それが合うかもしれないと思いました。それは、この原美術館の建物のせいというのもあったと思うんです」。

複数のメンバーと行う今回の〈飴屋法水たち〉という名義は、「自分の作品を作っている意識があまりにも薄い」ことから名付けられたという。

「僕は普段、稽古場とか劇場に入っても演出席を持ってないんです。そもそも一箇所にいるのが嫌というか、なんか視点というものが固定されるのが、すごく嫌なんだと思うんです。動物園に行ったら普通にいろんなところから観るじゃないですか、そういう感じで、ステージに上がったり降りたりしながらね」。

観客の記憶や忘れていた感覚を呼び起こし、観客とパフォーマーという関係性さえ曖昧にしてしまう表現方法が、なにもない美術館を楽しむというBLANK MUSEUMのコンセプトとどのような科学反応を起こすのか、期待が高まる。

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飴屋法水

「フランスのパーク・イン・プログレスというイベントでは、チェコのミュージシャンとコラボレーションをやったのですが、タイムテーブルの載った地図が渡されて、お客さんはそれを持って公園をぐるぐる回りながら時間になったら移動して観るという趣向でした。そこでは最後に大きな山に羊の型が何匹も並ぶというパフォーマンスがあったんですよ。いろんな出演者がいてそこでそのタイミングでしか観られない、日本人はそういうイベントを楽しむのがへただと思います」。

ダンスパフォーマンスグループBABY-Qを率い、音楽や映像とのコラボレーションにより身体感覚とエモーショナルな表現の可能性を押し広げているダンサー・振付家の東野祥子。フランスやイタリアなど海外でも数多くの公演を行っている彼女にとってBLANK MUSEUMのようなコンセプトのイベントは、至極当たり前のようだ。

「庭を美術館のひとつとして使っているから、自然と作られたもののなかを行ったり来たりするのがおもしろいかなと思っています。お客さんがひとつの箱で見ているんじゃなくて、移動しながら自分で選びつついろんなシーンを見ていくというのは、日常の劇場ではあまりできない企画ですね」。

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東野祥子

楽器の生演奏と身体のセッションにより、身体を視覚的音楽化する〈音体パフォーマンス〉を掲げるパフォーマー・ホナガヨウコ。自身で構成・演出・振付を務めるパフォーマンスカンパニー、ホナガヨウコ企画としてBLANK MUSEUMに出演する彼女、実は原美術館で踊ることは念願だったのだそうだ。

「もともと庭園のイメージが強かったのですが、あらためて見学に行ってみたときに、美術館という設定の舞台として見たら、すごくよくできてる建造物だなと感じて。普段続けている『カフェでダンスがオーダーできます』というシリーズも、カフェテリアを舞台にした舞台美術を作るといったらすごく大変じゃないですか、それがリアルにあるという状態ってめちゃくちゃ贅沢。パブリックの場所ではお客さんもいわば共演者みたいな状態になるし、原美術館という舞台で踊れると思うと、ものすごく楽しみです。ここでしかできないことはもちろん、私はいま大丈夫かなって思われるくらい動いている(笑)、有酸素運動みたいなダンスが踊りたいんです。他のメンバーも外ということを意識して、ものすごく開放感のあるダンスになると思います。元気いっぱいやらせていただきます!」

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ホナガヨウコ企画 photo:Osamu Kurihara

『BLANK MUSEUM』原美術館

チケットはアップリンク店頭、e+(イープラス)にて発売中!!

【前売券の販売について】
前売券のアップリンク店頭での販売は各イベント前日の22:00まで販売しております。
イープラスでの前売券の販売はそれぞれの日程の前々日の18:00までです。
8/26(木)LUCIFER NIGHT ※26日はイープラスでの販売を終了いたしました
8/27(金)BLUE NIGHT=8/25(水)18:00まで ※キャンセル分発生につき若干数販売再開しております。
8/28(土)LOOKING FOR THE SHEEP day1=8/26(木)18:00まで
8/29(日)LOOKING FOR THE SHEEP day2=8/27(金)18:00まで

【当日券の販売について】
雨天・晴天に関わらず26(木)は15:00より。28(土)、29(日)は13:00より販売いたします。
27(金)BLUE NIGHTは晴天の場合のみ、15:00より若干数を販売いたします。当日11時にtwitterにて発売の有無を告知いたします。

詳しくはhttp://www.webdice.jp/blankmuseum/まで

●2010.8.26(木)『LUCIFER NIGHT』

Screening:ケネス・アンガー作品
16:30開場/17:30上映開始
LIVE:灰野敬二+ジム・オルーク
19:00開演/20:00終演
料金:前売2,800円/当日3,300円

●2010.8.27(金)『BLUE NIGHT』 ※キャンセル分発生につき若干数販売再開しております。

Screening:デレク・ジャーマン『BLUE』
16:30開場/17:30上映開始
Installation
ライティング・インスタレーション:仲西祐介
出演:渋谷慶一郎、やくしまるえつこ(特別出演)
18:45開始/20:00終了
料金:前売2,800円/当日3,300円

●2010.8.28(土) “LOOKING FOR THE SHEEP day1”

Performance:飴屋法水たち、東野祥子、ホナガヨウコ企画
LIVE:伊東篤宏+山川冬樹、勝井祐二(音楽)+迫田悠(映像)、日比谷カタン、山本精一+JOJO広重 (ゲスト:穂高亜希子)
Navigator:のぎすみこ(ひつじのさんぽ)、大石麻央(動物マスクの人体彫刻)
VJ:BLANK MUSEUMスタジオ:三代川達(ワタナベカズキ、シラヤナギタク)
14:00開場/15:00開演/20:00終演
料金:前売5,500円/当日6,000円

●2010.8.29(日)“LOOKING FOR THE SHEEP day2”

Performance:飴屋法水たち、東野祥子、ホナガヨウコ企画
LIVE:エミ・マイヤー feat.Shing02、種子田郷+さとうじゅんこ、テニスコーツ、マイア・バルー
Navigator:のぎすみこ(ひつじのさんぽ)、大石麻央(動物マスクの人体彫刻)
Overture:JON(犬)
VJ:BLANK MUSEUMスタジオ:三代川達(ワタナベカズキ、シラヤナギタク)
14:00開場/15:00開演/20:00終演
料金:前売5,500円/当日6,000円


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