Joseph Nothing(ジョセフ・ナッシング)がおよそ2年半ぶりとなるニューアルバム『Shambhala Number Two&Three』を発表、リリース直前となる2010年2月1日(月)、渋谷アップリンク・ファクトリーにて体感試聴会が開催されることが決定した。
ゼロ年代初頭より、ストレンジで宇宙的なブレイクビーツのセンスで自らの作品はもちろん、リミックスやコラボレーションで才能を発揮してきたJoseph Nothing。国内外で高い評価を獲得し、2009年はバンド編成Joseph Nothing Orchestraとしてのライブ活動を行うなど、このところ彼を取り巻くトピックが活発になってきたところ、絶好のタイミングでの新作発表となる。
Joseph Nothingはニューアルバムのコンセプトを次のように語っている。「シャンバラとはチベット仏教で言われる地底の楽園、桃源郷である。なお、ダライ・ラマはそれが幻ではなく現実に存在すると断言し、ヒトラーはシャンバラの秘密を探る探検隊を編成し、世界の各地に送り出している。この2枚組アルバムは、前作の『Shambhala Number One』からスタートした、「シャンバラ三部作」の最終章であり、様々なシャンバラの説を読み解いたうえでの、音楽、アートワーク、楽曲名からシャンバラを独自に表現するというコンセプトになっている。世界をリードするべき理想的人類像が日本人であり、それがUFO、異星人、秘密結社、超古代文明、シャンバラ、地底都市、オーパーツ等と関連しあっていく模様がこの作品に触れながら感じられれば幸いである」。
全21曲2枚組となる今作は、彼の非凡なメロディセンスが駆使された
Disc1『Shambhala Number Two』、そしてJoseph Nothingのスピリットの源泉である廃墟をはじめとした様々な場所でのフィールドレコーディングの素材だけを使い制作されたというDisc2『Shambhala Number Three』で構成されており、無限の創作意欲と廃墟感を共存させる彼の表現をたっぷりと堪能することができる。
アートワークは現代美術(作)家、タカノ綾が担当。世界初となるデルタUFOをモチーフにしたデルタ・ジャケットに、彼女のファンタジックでパワフルなスタイルとJoseph氏の世界観が見事に結実している。テン年代の幕開けにふさわしく、2010枚生産限定盤となっている今作。発売にともない開催される体感試聴会では、これまでも積極的なコラボレーションを続けてきたふたりがトークゲストとして登場。ふたりによる楽曲やアートワークについての解説を交えながら、この超大作を爆音にて聴くことができる。神出鬼没の活動を続けるJoseph氏だけに、当日は単なる新作試聴会を超えた場となることは間違いない。
スリリングなコラボレーションを続けるJoseph Nothing(右)とタカノ綾(左)
「音のディティールにこそ本質が宿る」体感試聴会とは
ダウンロードで音楽を購入し、iPodのイヤフォンで音楽を聴き、住宅環境の問題からステレオで音楽を聴くという行為が衰退しつつある現在、〈スピーカーで正しく音楽を聴く〉という行為の復権により、もういちど音楽ファンに音楽を聴く楽しさを伝えたいというテーマで2009年9月よりスタート。アップリンク・ファクトリーのサウンドシステムにより、音楽家が本来意図していた音のディティールまでを感じてもらうことを目指す。普段ヘッドフォンやMP3で聴いているときには気づかなかった音のディティール、作品の本質や世界観をより感じてもらえる企画となっている。
会場のアップリンク・ファクトリー
【関連リンク】
「一つ一つの素材がジムの演奏を通して有機的な世界を描き出している」─ジム・オルーク『The Visitor』クロスレビュー(2009.9.16)
「いろいろなジャンルの音楽を組合せた〈遊牧民〉のような音楽」─トベタ・バジュン『African Mode』体感試聴会クロスレビュー(2010.1.6)
Joseph Nothing プロフィール
1974年アメリカ生まれ。98年にオーディオ・アクティブ主催のBeat RecordsよりRom=Pari名義でアルバム『View』発表。その後、Iva Daviesからオファーを受け、ピンク・フロイドのGuy Prattと共にアルバムに参加。2001年2月にμ-ziqのPlanet-μより、Joseph Nothing名義でアルバム『Dummy Variation』、7inch『Just One Fix』を発表。イギリスのメジャー誌NME、WIRE等の雑誌で絶賛を受ける。2002年7月に2ndアルバム『Dreamland Idle Orchestra』発表。 2003年7月に3rdアルバム『Deadland after Dreamland』をROMZより発表。The CureのPerry BamonteはわざわざイギリスからUNITでのライブを観に来るなど、国内外で話題が殺到しつつも、実態がみえないミステリアスなイメージは継続する。2005年突如、音楽活動から離れる。2009年から現代美術(作)家のタカノ綾、ドラマーの吉川弾との出会いを切っ掛けにまた音楽活動を再開する。
Joseph Nothing myspaceタカノ綾 プロフィール
1976年、埼玉県生まれ。多摩美術大学芸術学部卒。現代美術(作)家。超常現象へのあからさまに傾倒するマインドを、揺れ動く女性の欲望やファンタジー、エコロジカルなコンテクストに絡めつつ描き出す画題の方向性は、現代のゴヤと言えるかもしれない。一度そのアディクショナルな世界に感染すると、何度でも浸りたくなってしまうのは、そうした社会批評性と現状絶対肯定する生き方のアンビバレンツさに、今を生きるリアリティを感じてしまうからなのだ。
公式サイトJoseph Nothing『Shambhala Number Two&Three』
2010年2月3日リリースXECD-1123‐1124
3,300円(税込)
Third-Ear JPN Ltd.
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『Shambhala Number Two&Three』試聴会に20名様ご招待
Joseph Nothingの新作『Shambhala Number Two&Three』発売に先立ち、本作品の試聴会にご参加いただき、レビューを書いて頂ける方を募集いたします。なお、ご入場の際に1ドリンクをご注文していただきますことをご了承ください。応募方法は下記から。(※当選された場合は、必ず試聴会に参加でき、レビューを書いてくださる方に限らせていただきます)
2010年2月1日(月)19:30開場/20:00開演
場所:アップリンク・ファクトリー
(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F) [地図を表示]
渋谷東急本店右側道200m右側
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