「この映画の役割は、世界に向けてビルマで続いている深刻な人権侵害について知らせることです」
ビルマ(ミャンマー)の少数民族に対する軍事政権の弾圧の実態を、難民や反軍事政権勢力の兵士らへの現地取材をもとに構成したドキュメンタリー映画『ビルマ、パゴダの影で』のスイス人監督、アイリーヌ・マーティー。
正規の取材ビザがおりず、特注のバックに機材を忍ばせて国境地帯へ潜入した撮影クルーにとって取材は常に身の危険を伴うものだった。「全ビルマ学生民主戦線のベースキャンプでの2日間にわたるインタビュー取材の後、私たちは司令官から彼らのジャングルでの偵察に同行する許可を得ることができました。日が暮れる頃、私たちは機関銃や砲弾で重装備した兵士たちと共に出発しました。旅程は厳しく、斜面を登っては下り、食料と水は限られていました。民間人と出会うことはなく、少し離れたところでは銃声が響いていました」
私たちはビルマ(ミャンマー)の問題にどう向き合えばよいのか。「2007年の9月末に起きた市民デモ以後、この映画には新しい意義と価値が付加されました。世間でやっとビルマの問題が関心を集めるようになって私は感謝しています。もっと早くからそうあるべき問題であったのです。しかし、再び問題を風化させないことが今後の課題です」
『ビルマ、パゴダの影で』は、3月15日(土)よりアップリンクXにてロードショー。
◆『ビルマ、パゴダの影で』公式HP
http://www.uplink.co.jp/burma/
◆ビルマ市民フォーラム
http://www1.jca.apc.org/pfb/
◆アップリンクHP
http://www.uplink.co.jp/