骰子の眼

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2009-10-04 23:20


『マンガ漂流者(ドリフター)』秋の特別番外編『天高く馬肥ゆる秋!恋せよ「女体」!』

今回は秋の特別編。少女マンガ・女性マンガで描かれる「エロ」について論じます!女性マンガ家が描く「女体」はどう変化してきたのか?
『マンガ漂流者(ドリフター)』秋の特別番外編『天高く馬肥ゆる秋!恋せよ「女体」!』

『マンガ漂流者(ドリフター)』第22回:マンガ家らしくないマンガ家、タナカカツキの仕事vol.7」は、作者が「秋だなー」とふと、思ったのでお休みいたします。特別番外編をお楽しみください。

女の体と書いて「女体」……この書くだけでワクワクする字面は何でしょうね。ここ数年、女性が描く「女体」はグッと、グラマラスにエロくなったよねー。「思う!」と諸手を上げたそこの、あなた!共に探ってみませんか?少女マンガや女性マンガを中心に女性たちの描く「女体」はどう変化してきたのか。「女体」をめぐるその神秘!その魅力に今回はグッと迫ってみたい。

■現代少女マンガでは「女体」は、どう描かれていたのか?

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もりたじゅん『うみどり』(集英社)より/初出 70年、「りぼんコミック」6月号(集英社)掲載

70年代から80年代にかけて、少女マンガではあまり「女体」は積極的に表現されてこなかった。もちろん、もりたじゅんや山岸凉子、男性ではあるが少女マンガ家としてデビューしていた弓月光などの例外ももちろんあるが、少女マンガらしいとは言えなかった。

彼女の作品を初めて見たときに思ったのは、全然少女マンガらしくないなって(笑)。コロコロした絵を描く人だなあって、思いましたね。当時からもう、芸術コミック描いたほうがいいんじゃないかっていう絵だったからね。どちらかっていうと、大人っぽいイメージで、肉感的というか。登場人物、みんなグラマーだしね(笑)。

当時のじゅんちゃんの作品で印象深いのはいろいろあったけど、やっぱり、ようやるなと思ったのが「うみどり」でしたね。こんなの、なにも「りぼん」でやることないよなって(笑)。読者層、間違えてないかってね。でも、みんな背伸びしたがってたんだよね。


集英社文庫「うみどり」もりたじゅん/弓月光「30年 ひと昔」エッセイ より
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この頃の少女マンガは対象である読者にあわせ、少女が主人公であることがほとんどだったから。例えば、少女マンガよりもある意味進んでいた少女小説を原作にした大和和紀の『真由子の日記』では、少女は「ほねっぽくて きしゃなからだ へんに ひょろながい 手と足 ちゅうとはんぱに ふくらんだむね」と自己評価されるように成長前の少女らしい体つきで表現されている。

講談社「真由子の日記」大和和紀(原作・島中隆子)より/初出 70年、講談社「週刊少女フレンド」43号掲載

ちなみに『真由子の日記』では、このあと「全裸で台所まで行き、冷蔵庫を開け、メロンをナイフで切り、(ハレンチにも……)ブラジャーに入れ、上げ底パットがわりにする」というショッキングなシーンがあるのが見所だ。気になる人は一生懸命探して読んでほしい。

話を戻そう。このように少女マンガでは、あまりエロい表現は避けられてきたし、少女マンガは少女が読むのが筋として考えられてきた時代に「男性用のエロ」として、少女の体がエロく描かれる必要はなかった。少女の身体的、成長への悩みを表現するために、テーマに沿ったかたちで描かれるのみであった。故に、これらをエロい、と感じるのは、あまり一般的な読み方ではない。さすがに『うみどり』『真由子の日記』を並べるとこういうマンガがたくさんあったかのように錯覚するが、ほんとに例外である。しかし、どこの少女マンガ誌にもこういったエロスをたたえた作品は1作はあった、というのもまた事実である。繰り返しになるが、肉感的でエローい女性の「肉体」を描いた少女マンガは少数派だった。

また、セックスシーンに限っていえば、後に「やおい」「ボーイズラブ」と呼ばれるようになる少年愛を描いたマンガでは少年同士のセックスやそれを匂わすような描写はなされてきた。では、現在「百合」と呼ばれるような女性同士の恋愛を描いたマンガはどうだったのだろうか?実は少年愛に比べ、レズビアンものは昔の少女マンガではあまり表現されておらず、71年に山岸凉子が「りぼんコミック」2月号(集英社)にて、『白い部屋のふたり』を描いていたくらいで、現在のようにレズビアン描写が一般誌で「当たり前」として描かれるのはまだ先の話である。つまり、こうしたセックス込みの女性同士の恋愛を描こうとすれば自ずと「女体」をエロく描く必要が出てくるのだが、少女マンガではレズビアンものはほとんど描かれてこなかったため、あまり発展はしなかったと思われる。

■肉体はケーキの土台。フリルで武装する少女には不必要

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原田智子『ベストフレンド』、飛鳥新社「めぐ&幸弘ちゃんシリーズ」1巻より/初出 86年、集英社「月刊セブンティーン」2月号

そもそも、「少女マンガ」にとって「肉体」とは、不必要なものである。「肉体」はあくまでもケーキの土台。ファッションや髪型でデコレーションしてこそ「少女」という甘いケーキができあがるのだ。「少女」を描くことが主題となる「少女マンガ」では、むしろ敬遠されてきたといっていい。

そんなカマトト少女たちも、いつまでも夢見る少女ではいられない。70年代後半から80年代に入ると、ハイティーン向けの少女雑誌にも少女マンガが載るようになり、ここでは同性愛、近親相姦など後ろめたさの中で行われる行為としてのセックス、レイプとして悲劇的に描かれるか、スズメが「チュンチュン」鳴き、裸の男女が抱き合い目覚めるシーンで、暗に二人が一夜を明かしたことが説明されるような「朝チュン」以外の表現がなされるようになる。

例えば、78年に「月刊セブンティーン」に掲載されたしらいしあいの「あるまいとせんめんき」では、同棲カップルのムフフとイチャイチャがすでに描かれているし、85年の原田智子の『ベストフレンド』(もしくは「めぐ&幸宏ちゃん」)シリーズの二人の出会い編でも、中学生にしか見えない高校生の恵と28歳のファッションデザイナー坂本幸宏のセックスシーンも描かれるようになる。

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ハイティーン向けとはいえどちらも少女マンガらしくかわいらしい絵柄で描かれている。劇画調の絵柄で生々しいセックスを描いたレディースコミック誌のような激しさや直接的なエロさは控えめでだ。エッチなことに興味を持つ少女たちの知識欲を満たすような内容といえる。

しらいしあい『乱丁同棲講座あるまいとせんめんき』(集英社)1巻より/初出 86年、集英社「月刊セブンティーン」2月号

一方、少年、男性向けマンガでは少女の「肉体」はすでに発見されており、高橋留美子やあだち充が描く肉感的な女の子のキャラクターたちは人気を集めていた。これらのキャラクターはアニメ化されたことも手伝って、少女たちにも受け入られるようになる。とはいえ、当時の人気キャラクターランキングや雑誌の読者投稿欄を読むと「肉感的」な美少女キャラはやっぱり女の子受けはよろしくない。その理由は『真由子の日記』の主人公ように肉感的な体つきの女性に対して、劣等感を募らせてしまうからか、はたまた、ライバル心からなのか、彼女たちは「男子に媚びている」と見なされ、嫌われてしまうのだ。乙女心は複雑である。いや、単純か。

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83年、「ぱふ」3月号(雑草社)より

83年の「ぱふ」で特集された「男の子からみたかわいいキャラクター 女の子からみたかわいいキャラクター」では、「男の子が考えているかわいいキャラクターって、恋人にしたいキャラクターなんだな、という事が、モロに分かってしまった。だって、本当にかわいい女の子キャラ以外入ってないんだもの」と指摘されている。要は「欲望の対象となるか否か」、もっとはっきり言えば、「ヤりたいのかヤりたくないのか」なんでしょ!プン!というワケである。女の子にとっての「かわいいキャラクター」には、異性はもちろん、同性や動物も含まれている。また、面白いところでは江口寿史の『ストップ!ひばりくん』のキャラクター、大空ひばりが3位に入っている。ひばりくんを知らない人のために一言で説明すると、彼(女)は今でいうところの「女装男子」だ。記事では性別は男である彼が「女の子になることを選んでいるわけである。つまり、好き好んで女の子をやっているわけである。そこがかわいい」「だって男の子が男の子を捨てて女の子になっちゃうっていうのは、女の子にとって最高の賛辞なんだもの」と結ばれていた。はたして、現在ならどうランキングされるのだろうか。これほど男女の差がはっきりと出るのだろうか気になるところだ。

■80中盤〜90年代は女性マンガ、ヤングレディースの時代!このとき「女体」は……

86年に集英社「YOUNG YOU」、祥伝社「FEEL」(89年に「FEEL YONG」へとリニューアル)の2誌が創刊され、すでに青年誌やエロ本などでデビューしていた岡崎京子、桜沢エリカ、内田春菊、ティーン誌で活躍していた原田智子、少女マンガから大人の女性向けに路線を変更した岩館真理子、山下和美、小椋冬美らが合流。少し遅れて、90年には、角川書店が「ASUKA」のお姉さん誌として「YOUNG ROSE」、92年には講談社が「Kiss」、集英社が「コーラス」を創刊。これまで少女マンガや青年誌などに点在していた「女性マンガ」がジャンルとして認識されるようになる。なお、当時は過激なエロ中心の「レディコミ」と区別されるために「ヤングレディース」、定着はしなかったが「青年マンガ」の女性版ということで「青女マンガ」などと呼ばれていた。

こういった「女性マンガ」では、セックスや結婚、妊娠、仕事といった女性のライフスタイル、「摂食障害」、「リストカット」といった身体の悩み、自分の自意識過剰さによって苛まれる精神など、これまで男性作家はもちろん、少女マンガやレディコミではあまり描かれることのなかった女性特有の苦悩が表現されるようになる。

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拒食症の少女。87年、松本充代『木村雪』/「ガロ」12月号(青林堂)
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20〜30代の若い女性をターゲットとした女性マンガでは、エロがあるのは至極当然。その中でも特に過激だった「FEEL YOUNG」では、内田春菊をはじめ、新しい感覚のやまだないとや南Q太らが活躍し、女性のエロを拡大し、「女性のための使えるエロシーン」や「女性同士の恋愛、セックス」も描かれるようになってくる。00年に「FEEL YOUNG」にて連載されたやまじえびねの『LOVE MY LIFE』では、女性カップルの日常が描かれた良作だ。ここでは「女性が女性の肉体に欲情する」ことは、後ろめたく特殊なことではない当たり前のことだと「肯定」されている。許されず悲劇に終わった背徳的な恋も、もはや一つのバラエティ。価値観の多様化はエロによって、押し広げられていった。

01年、やまじえびね「LOVE MY LIFE」(祥伝社)。06年に映画化され話題に。

■「サブカル」的な趣向で編集されたマンガ雑誌=サブカルマンガ誌の流行

90年代中頃になると女性、男性と読者を振り分けない「サブカル」的な趣向で編集されたマンガ雑誌が増えてくる。まず、94年に創刊されたマガジンハウス「コミックアレ!」(以下「アレ!」)、イーストプレス「COMIC CUE」の2誌では、80年代より女性にも男性にも人気があった江口寿史がキーマンとして編集に関わり、「アレ!」では表紙を「CUE」では編集長を務めていた。「アレ!」には、高野文子の『奥村さんのお茄子』という傑作がいきなり発表され、マンガファンの間では激震が走ったりとにかく、話題に事欠くことはなかった。

これらの女性向け、サブカル系マンガ雑誌に共通するのは、まず、雑誌のサイズがB5判と同型であったということ。それから、執筆陣の多くはフリーのマンガ家であり、掲載誌を横断していたことが上げられる。これは、お手本として、青林堂の「ガロ」があったのだろう。その他には、出色は違うが95年に「月刊コミックビーム」(アスキー。00年よりエンターブレイン)といったニューウェーブ以降の新しいマンガの流れを受け継いだ雑誌や、98年にファッション誌「CUTiE」から「CUTiE COMIC」(宝島社)、99年に「anan」が「コミック anan」(マガジンハウス)、00年に「Zipper」から「Zipper comic」(祥伝社)など女性ファッション誌から生まれたコミック誌が創刊されては短い期間で消えていった……。こういったB5判というサイズは女性誌、サブカル誌と共に90年代の流行の一つであった。

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さらに、女性と男性読者を繋げたキーマンとして、山本直樹の名も上げておかねばならないだろう。96年に山本直樹が小学館「ビッグコミックスピリッツ」にて、田舎のお屋敷妾として買われた少女を主人公にした連作『フラグメンツ』が発表されると、そのデジタル処理を施したスタイリッシュな絵柄と「女性マンガ」にも共通する非現実感が支持され女性にもファン層を拡大。00年に太田出版より創刊された『マンガエフ』(後に『マンガ、エロティクス』と合併)のスーパーバイザーを務めている。同誌は01年に『マンガ、エロティクス、エフ』として、新創刊された。山本は現在もスーパーバイザーを務めている。

97年、山本直樹「フラグメンツ」(小学館)1巻

■そして、現在……

ざっと90年代の女性誌からサブカル誌まで、女性が描いてきた「女体」を追いながらいろいろ振り返ってみたがどうだっただろうか。90〜00年にかけて女性と男性のエロ視点が融和したマンガ雑誌が一定の支持を集めるようになると、男性からも女性からも愛される「女体」は自ずと求められるようになったのだろう。例えば、「エマ」の森薫や「群青学舎」の入江亜季、「ドロヘドロ」の林田球、「シュトヘル 」の伊藤悠といったゼロ年代に活躍が目立った女性作家たちの描く「女体」は肉感的であり、エロい。

現在のように女性作家の描く「女体」がエロく描かれるようになった背景には、「マンガ雑誌がターゲットを男女に絞らなくなった」、「ファン層の拡大」、そして、何よりも「女性が女性を美しく、エロく描くことに対して抵抗があまりなくなった」という意識の変化があってのことだろう。男にとっても女にとってもエロいものはエロく、美しいものは美しい。男女平等もここに極まれり!いい時代になったものですねー。

さて、ここで、今回は誰もが夢中になる「愛されボディ」をたわわに実らせたおすすめマンガの一部をセレクト!してみたい。男女ともに愛される「女体」!男も女の愛しちゃえ!

■森薫、入江亜季、福島聡ほか「Swimsuits Fellows! 2009」(エンターブレイン)

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「フェローズ」や「コミックビーム」で活躍するベテランから新人までキャリアばらばらのマンガ家たち総勢43名が「水着」をテーマに短編を競い合う!何処を読んでも女体だらけで逃げ場なし。ありとあらゆる水着にまつわるフェティズムがてんこもり。必ず一つは自分にぴったりな水着と女体があるはず!気になる新人を発掘するためのショーケースとして、マンガ通にもおすすめです。ちょっと変わった読書法としては、似た設定のマンガをつなげて読んで自分の脳内で連作にするという遊びもできるでしょう。「昔の水着を再び着る女性」をテーマにした森薫の『昔買った水着』を女性の視点による「主観」、縞野やえの『ああ愛しのゾンビちゃん』を男性の視点による「客観」として読んでみると……。楽しみ方はあなた次第。何通りのフェチが発見できるかな?表紙と巻頭は、当連載のアイキャッチも描いてくれている期待の新人の宮田紘次。こちらは男性ですが、確かなデッサンに裏打ちされた女体描写は迫力満点です!

森薫、入江亜季、福島聡ほか「Swimsuits Fellows! 2009」(エンターブレイン)

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どっかーんぼよーんにっかんてきーなボディだけじゃないよ。碧風羽『浸透圧』より
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■三島衛里子「高校球児 ザワさん」(小学館)

野球部の紅一点・都澤理沙を「視る」「視る」「視る」!異色の野球マンガ。ザワさんと呼ばれ、男性部員と同じように真っ黒に日焼けし、女の子らしさのかけらもなく、ただ純粋に野球が好きな彼女は、「野球道具の手入れは完璧だがわきの手入れは甘い」とみんなの前でバラされ、身体測定で腹筋が落ちたことを気にし、同級生の刈りたての頭をじょりじょり撫でて気持ちよくなったりしてしまうのだった。その姿、無防備すぎてかえってエロい!男の子も女の子もつい彼女に恋し、新たなフェティズムを開花させてくれる8ページの連作シリーズ。

三島衛里子「高校球児 ザワさん」(小学館)

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膝の描写にこだわりがあるようだ。三島衛里子「高校球児 ザワさん」1巻(小学館)より

■山崎紗也夏「シマシマ」(講談社)

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『Swimsuits Fellows! 2009』、『高校球児 ザワさん』と続けて、女体美への賛歌が続いたところで内面にも焦点を当ててみよう。女性読者も多い講談社の青年誌「モーニング」にて連載され、男女ともに人気のある「シマシマ」が面白い。主人公の汐は昼間はエステ、夜は眠れない女性に添い寝の相手の男性を派遣する「ストライプ・シープ」を経営している。一見、器用に生きているように見える汐だが、彼女もまた離婚後、不眠症となってしまう。さらに「シープ」のメンバーのラン、メンバーで夫の弟のガイに求愛され心が揺れ!?女性と男性の考え方や感じ方の違いを互いの視点で描き出そうとする意欲作。はたして、流行の性欲や恋愛に積極的でない男子、いわゆる草食系男子たちと、彼らよりも明らかに収入があり、社会的に地位もあるアラサー女性というカップルははたして成立するのだろうか?今後の展開が気になるところだ。

山崎紗也夏「シマシマ」(講談社)

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男女の感覚の違いをチクリと批判。ある意味、ゼロ年代の恋愛指南書か?山崎紗也夏「シマシマ」(講談社)6巻より
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■ドルショック竹下「セックス・ダイエット」(ミリオン出版)

いくら肉体や精神の変化をマンガで描いても絵空事!それよりも「愛されボディ」とやらを手っ取り早く手に入れたい!そんな現実派なあなたにおすすめなのが、体当たり体験マンガ家ドルショック竹下の初コミックス、その名もズバリ「セックス・ダイエット」をおすすめしたい。セックスで痩せる!という「anan」など、女性誌でお馴染みの眉唾なダイエット方法が1冊に。実践方法から細かいアドバイス、ダレてきたときの解消法まで、レッツ・レッスン!セックスなんかで痩せるわけがないと思った人(私を含め)にこそ手にとってもらいたい。ダイエットに効くセックスとは「愛する相手とラブラブなまぐわいである」と監修者の整体師AKEMIさんの言葉を無視して、独自の道を行く作者の「奔放なラブ・アウェイ」ぶりに笑うもよし、共感するもよし。なにわともあれ、結果的に1ヶ月で4.6キロも痩せたのだからその効果は間違いない。。パートナーがいない人には一人でできるセクトレ方法も伝授されているのでご安心を。痩せた上にセックステクも向上し、モテモテになって男をゲットだぜ!なんつー肉食女子諸君よ、お肉ばかり食べてないで試してみては?

ドルショック竹下「セックス・ダイエット」(ミリオン出版)

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それってどんな牧場?ドルショック竹下「セックス・ダイエット」(ミリオン出版)より

というわけで、突然思いついた「乙女心と秋の空。愛されボディになっちゃいナ☆」(そんなタイトルではない)企画いかがでしたでしょうか。なお、一部の内容は9月28日に行われたブレインズでの授業でも紹介しました。授業ではさらに大きな流れを捉え、細かい資料の照らし合わせも行っております。次回はまた違うテーマですが、もっとディープに!そして、もっとマンガ界の全体像つかみてぇ!という人はご参加ください。

■「マンガ漂流者(ドリフター)熱血授業編」次回は10/26(月)!

詳細はこちらから!

授業内容はまだヒ・ミ・ツ!

(文:吉田アミ)



吉田アミPROFILE

音楽・文筆・前衛家。1990年頃より音楽活動を開始。2003年にセルフプロデュースのよるソロアルバム「虎鶫」をリリース。同年、アルスエレクトロニカデジタル・ミュージック部門「astrotwin+cosmos」で2003年度、グランプリにあたるゴールデンニカを受賞。文筆家としても活躍し、カルチャー誌や文芸誌を中心に小説、レビューや論考を発表している。著書に自身の体験をつづったノンフィクション作品「サマースプリング」(太田出版)がある。2009年4月にアーストワイルより、中村としまると共作したCDアルバム「蕎麦と薔薇」をリリース。6月に講談社BOXより小説「雪ちゃんの言うことは絶対。」が発売される予定。また、「このマンガを読め!」(フリースタイル)、「まんたんウェブ」(毎日新聞)、「ユリイカ」(青土社)、「野性時代」(角川書店)、「週刊ビジスタニュース」(ソフトバンク クリエイティブ)などにマンガ批評、コラムを発表するほか、ロクニシコージ「こぐまレンサ」(講談社BOX)の復刻に携わり、解説も担当している。6月に講談社BOXより小説「雪ちゃんの言うことは絶対。」が発売された。8月24日より、佐々木敦の主宰する私塾「ブレインズ」にて、マンガをテーマに講師を務める。
ブログ「日日ノ日キ」

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