(C)2007 HPE Rights, Inc.
1970年代のアクション映画に数多くみられたヴィジランテ〈司法や警察に頼ることをせず、自らの意思により、自身の家族やコミュニティを守る一派印紙民を主人公とする物語のジャンル〉を換骨奪胎する映画が、2009年10月10日(土)より公開となる『狼の死刑宣告』だ。
随所に現れるワンテイクで撮影されたシーンの美しさ、日常を捉えながらどこかスタイリッシュな印象をもつ構成、それと相反するような壮絶なアクションと復讐譚。『SAW』シリーズでワールドワイドな知名度を獲得したジェームズ・ワンの魅力はそのままに、今作はケビン・ベーコンの強烈な存在感により、普通の人に潜む野生を剥き出しにすることに成功している。
(C)2007 HPE Rights, Inc.
同じ原作者、ブライアン・ガーフィールドによる『狼よさらば』はもちろん、『ゲッタウェイ』『タクシードライバー』や数々の西部劇へのオマージュに満ちており、アクション映画ファンならば必ずや堪能していただける作品となっている。
そしてケビン・ベーコンの独壇場ともいえる演技とともに、ハリウッドにおける古典ともいうべきテーマを、斬新な手法により作品を次の段階へと押し上げていくジェームズ・ワン監督の才気が今後どのような進化を見せていくのか、興味は尽きない。
映画『狼の死刑宣告』
2009年10月10日(土)よりシアターN渋谷ほか全国ロードショー
監督:ジェームズ・ワン
出演:ケビン・ベーコン、ギャレット・ヘドランド、ケリー・プレストン、アイシャ・タイラー、ジョン・グッドマン
原作:ブライアン・ガーフィールド
提供・配給ハピネット
2007年/アメリカ/106分
公式サイト