骰子の眼

cinema

東京都 渋谷区

2009-07-12 10:00


「久しぶりにかっこいい40代を見た」―『イサム・カタヤマ=アルチザナル・ライフ』クロスレビュー

「BACKLASHのファンであれ、興味のない者にとっても、片山勇という人物に引き込まれる作品であるといっても過言ではない」伝説のデザイナーに密着したドキュメンタリー
「久しぶりにかっこいい40代を見た」―『イサム・カタヤマ=アルチザナル・ライフ』クロスレビュー
(C)2009 BACKLASH AMENICAM

これまでメディアに出ることのなかった伝説のカリスマ・デザイナー、片山勇。その実像に迫る刺激的なアーティスティック・ドキュメンタリー『イサム・カタヤマ=アルチザナル・ライフ』。

アルチザナル・ライフ01

抜群のクオリティと手作りへのこだわりでミュージシャンやアーティスト、モデルたちに絶大な人気を誇り、世界の超一流バイヤーたちの間にもその名を轟かせる注目のレザーブランド「BACKLASH」。
デイビッド・ベッカムやリアム・ギャラガー(Oasis)も顧客として名を連ねるそのスーパー・ブランドを率いるのは“メイド・イン・ジャパン”にこだわる職人気質のオーナー兼デザイナー、片山 勇である。商品そのものの魅力だけでなく、彼自身の持つ人間的魅力で多くの仲間やユーザーに熱く支持され、絶対的信頼を受け続けるこの男は何者なのか?


アルチザナルライフ

監督、構成、撮影、編集、共同プロデュースを一手に引き受けるのは、「東京スカパラダイスオーケストラ」を追ったロードムーヴィー『CATCH THE RAINBOW』、『SMILE 人が人を愛する旅』、結成25年のロックバンド「CARNATION」に迫った『ROCK LOVE』などで斬新な映像表現が絶賛を呼んだビジュアル・アーティスト、牧野耕一。1年以上に渡り片山に同行、生活を共にすることでメディアに極端な不信感を抱いていた片山の信頼を勝ち取り、これまでほとんど表舞台に出ることのなかった彼のすべてを映像に収めることに成功した。

また、「GLAY」のTAKUROが主題歌を書き下ろし、さらに、ユニットである「AUDIO 2 AUDIO」が全編のサウンドトラックを手掛けた。映画音楽の地平を遥か超える彼らのスタイリッシュかつスピード感溢れるアプローチは早くも大きな話題を呼んでいる。



『イサム・カタヤマ=アルチザナル・ライフ』
2009年7月25日(土)よりシネマライズほかにてロードショー
(8月8日よりライズXほか全国順次)

監督・構成・撮影・編集:牧野耕一
出演:片山勇、THE ANONYMOUS、谷中敦・GAMO(東京スカパラダイスオーケストラ)、田中知之(FANTASTIC PLASTIC MACHINE)、熊谷和幸(ATTACHMENT)、濱中三朗(roar)、高原啓(Roen)
音楽:AUDIO 2 AUDIO  主題歌:GLAY
2009年/日本/96分
配給:トルネード・フィルム
公式サイト

レビュー(4)


  • 伊藤 裕基さんのレビュー   2009-07-06 19:53

    「イサム・カタヤマ=アルチザナル・ライフ」クロスレビュー

    久しぶりにかっこいい40代を見た。同世代の疲れた自分にスイッチが入った。試写会の帰り道に、にたにたしながら渋谷駅に向かう自分がいた。そんな感じの映画であった。 自分は片山勇を知っている。20数年前にほんのわずかな期間を社員とアルバイトという関係を過...  続きを読む

  • Maruさんのレビュー   2009-07-07 16:29

    向き合うこと、撮るということ、物語を編むということ

    レビューに、他のレビューを紹介するのは反則技!と思いながらも、私では書けない素晴らしいレビューが既にあるので、このドキュメンタリーのココロ触れるところは、伊藤雄基さんのレビューに譲りたい。 http://www.webdice.jp/diary/d...  続きを読む

  • 山中英寛さんのレビュー   2009-07-09 05:56

    父親の背中を追い求めて...

    見る前から不安はあったのだが、それは見事に的中してしまった。  レザー・ファッション界でのイサム・カタヤマの名が海外にまで轟いていることは、この作品を見ればよくわかるのだが、私のようなファッション界など門外漢の者にはまったく知らない名だ。ただ、...  続きを読む

  • まつばらあつしさんのレビュー   2009-07-10 23:04

    悔しいけど、カッコいいオッサンにやられました

     ドキュメンタリーと言うのは、特に「人」を捉えようとしたらそれは中々難しいンじゃないかと思う。例えば先日公開された「マン・オン・ワイヤー」のように、フィリップ・プティという、人をトラブルに巻き込みながら自分だけヘーゼンとしている破天荒なキャラクターが...  続きを読む

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