ショーン・ペン主演の映画『ミルク』 (C) 2008 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED
第81回アカデミー賞で、主演男優賞(ショーン・ペン)・脚本賞を受賞した映画『ミルク』は、1999年「タイム誌が選ぶ20世紀100人の英雄」に選ばれた、ハーヴィー・ミルクの人生、最後の8年間を描いた感動の実話である。
ハーヴィー・ミルクは大学卒業後、いくつかの職を経た後、ベトナム反戦運動に関わるようになる。ニューヨークのゲイバーを警官が襲撃した事件から、ゲイ解放運動に参加。サンフランシスコ移住後には、積極的に地域住民との関わりを持ち、ゲイとして初の市政執行委員に当選する。黒人や他の有色人種、老人やゲイ、レズビアンなどが、彼のアンテナとなり草の根運動を展開。当初ゲイというだけで彼を毛嫌いしていた人々も、次第に彼の誠実さや、弱者のための行動を理解し始める。
しかし、当時彼の最大の協力者であったジョージ・マスコーニ市長と共に、同じ市政執行委員であるダン・ホワイトに狙撃され、不慮の死を遂げる。そして、ホワイトの裁判は驚くべき展開を見せる…。
“変革”と“希望”を体現したミルクの死から30年、アメリカがオバマを初の黒人大統領に選んだ年に、奇しくも『ミルク』は誕生した。ミルクの人生を知ることは、私たちを未来に導くガイドとなるかもしれない。
『ミルク』のクレジットのラストには、完成後25年を経てもなお世界中で上映され続けている長編ドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』と、その作家たちへの深謝の言葉が記されている。
この『ハーヴェイ・ミルク』は、彼の活動と暗殺を追った、世界ドキュメンタリー映画史上に燦然と輝く不朽の名作である。1984年度アカデミー賞最優秀長編記録映画賞を受賞。完成後25年を経た今も世界各地で上映され、多くの人々に希望と感動を与え続けている。
写真:ドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』
ハーヴィー・ミルクの半生を劇映画とドキュメンタリーで描いた両作品が、4月18日(土)より上映される。両作品を観てミルクの希望に溢れた人物像をこの機会に知ってみよう。
『ミルク』
2009年4月18日(土)よりシネマライズ、シネカノン有楽町2丁目、新宿バルト9他にて全国ロードショー
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ショーン・ペン、エミール・ハーシュ、ジョシュ・ブローリン、ジェームズ・フランコ、ディエゴ・ルナ、他
2008年/アメリカ/128分
配給:ピックス
公式サイト
『ハーヴェイ・ミルク』
2009年4月18日(土)よりアップリンクにてアンコールロードショー
製作・監督:ロバート・エプスタイン、リチャード・シュミーセン
1984年/アメリカ/87分
配給:パンドラ
公式サイト