骰子の眼

cinema

東京都 渋谷区

2009-01-30 16:15


松田優作ハードボイルドの傑作を一挙上映!『東映セントラルフィルムの栄光』2/7より開催

プロデューサー・黒澤満氏が手掛けた80年代日本映画の大特集。2月7日には、阪本順治監督と脚本家の丸山昇一氏によるトークイベントが開催される。
松田優作ハードボイルドの傑作を一挙上映!『東映セントラルフィルムの栄光』2/7より開催
『最も危険な遊戯』(1978年/監督:村川透/出演:松田優作) (C)東映 (C)角川映画

2月7日よりシネマヴェーラ渋谷にて、『東映セントラルフィルムの栄光 プロデューサー黒澤満の軌跡』の特集上映がおこなわれる。70年代後半から80年代にかけて東映フィルムセントラルや角川春樹事務所等でつくられた、松田優作の数多くの出演作など計18作品を一挙上映する。

78年に村川透監督と初めてコンビを組んだ松田優作は、『最も危険な遊戯』(78)の主演をこなし、アクションスターとしてその個性をいかんなく発揮した。村川透監督とは以降『殺人遊戯』(78)、『処刑遊戯』(79)の遊戯シリーズや、大藪春彦原作の角川映画『蘇える金狼』(79)、『野獣死すべし』(80)など数々のハードボイルドアクションの傑作を 続けて発表していく。それらの傑作が今回の特集上映で観ることができる。

これらの80年代の日本映画を牽引してきたのは、プロデューサーの黒澤満。日活ロマンポルノの隠れた生みの親にして、その才能を岡田茂に見込まれ東映に移籍した黒澤満は、東映セントラルフィルムのプロデューサーとして、松田優作という逸材をもとに多くの傑作を制作し、やがて角川春樹とタッグを組むことになる。2008年には阪本順治監督の『カメレオン』をひっさげて、かつての「匂い」を日本映画界に復活させた。

初日の2月7日には、阪本順治監督と、松田優作の数々の傑作を手掛けた脚本家の丸山昇一氏を迎えてトークイベントも開催。なかなか映画館で見る機会のない、この豪華ラインナップをお見逃しなく!

【上映作品】

「野獣死すべし」

『野獣死すべし』

(1980年/118分/監督:村川透/出演:松田優作)
通信社のカメラマンとして各国の戦地を渡り歩いた伊達邦彦は、帰国してからはひっそりと翻訳の仕事をしながら生活している。しかし戦地での凄惨たる体験が伊達のなかに野獣の血を呼び覚ましていて…。鍛え上げられた肉体、明晰な頭脳、凄腕の射撃センスを持った超人的主人公が管理社会に浴する者たちに牙をむく!仲代達矢、藤岡弘も演じた伊達邦彦を、優作が鬼気迫る演技で演じた渾身の一本。
(C)東映 (C)角川映画

上映日:2月16日(月)・17日(火)


「探偵物語」

『探偵物語』

(1983年/111分/監督:根岸吉太郎/出演:松田優作、薬師丸ひろ子)
赤川次郎の同名小説の映画化。1年半ぶりにスクリーン復帰した薬師丸ひろ子と松田優作の2大スター共演が話題となり、主題歌とともに大ヒットした。一週間後に渡米を控えた女子大生の新井直美の前に、彼女のボディー・ガードとして雇われた私立探偵の辻山が現れる。そんな二人がある殺人事件に巻き込まれたこと から協力して真相を突き止めることに。果たして真犯人は、そして二人の仲は・・・!?
(C)東映 (C)角川映画

上映日:2月21日(土)・26日(木)


「ア・ホーマンス」

『ア・ホーマンス』

(1986年/99分/監督・脚本・出演:松田優作)
二つの暴力団の対立が深まる新宿の街にバイクに乗ってふらりと現れた一人の男。過去も記憶も持たず何にも拘束されない姿に惹かれた大島組幹部の山崎は、男を「風さん」と呼び信頼を置くようになる。そして自らにまとわりつくしがらみを振り切るため、山崎もまた組織を捨てることを決意した…。松田優作唯一の監督作としても知られる一本。ラスト近くで見られる円山町の風景にも注目。
(C)東映 (C)角川映画

上映日:2月15日(日)・18日(水)・20日(金)


「最も危険な遊戯」

『最も危険な遊戯』

(1978年/89分/監督:村川透/出演:松田優作)
殺し屋・鳴海昌平を主人公とする“遊戯“シリーズの第一弾。財界のトップを狙った連続誘拐事件が発生する中、東日本電気社長の南条信隆が誘拐された。会長の小日向は南条救出のため謝礼5千万円で凄腕の殺し屋・鳴海を雇う。これが単なる誘拐事件ではなく、二大企業の抗争が引き起こした陰謀だと知らされた鳴海 はマグナム44と共に戦いに挑んで行く。
(C)東映 (C)角川映画

上映日:2月7日(土)・10日(火)・13日(金)


皮ジャン反抗族

『皮ジャン反抗族』

(1978年/82分/監督:長谷部安春/出演:館ひろし)
自動車修理工場で働く新治は、土曜になると黒い皮ジャンに身を包み、ディスコアポロンへ繰り出す日々。ある土曜の夜、新治はアポロンの女王メグとスケバングループの喧嘩の仲裁をする。それが縁でメグと良い仲になる新治だが、心の中ではスーパーで働く可憐な少女・マヨに純粋な愛の気持ちを抱いていた…。土曜 の夜にフィーバーする若者をディスコ・サウンドに載せて描く!
(C)東映 (C)角川映画

上映日:2月23日(月)・25日(水)


「カメレオン」

『カメレオン』

(2008年/98分/監督:阪本順治/出演:藤原竜也)
まるでカメレオンのように表情を使い分け、人を欺いて金を稼ぐ詐欺師として人生を送っている伍郎。ある日、偶然に政府要人の拉致事件を目撃したことから詐欺仲間が次々と殺され、怒りに燃える伍郎は復讐を計画するのだが・・・。脚本は松田優作の数々の傑作を手がけた丸山昇一が、「遊戯シリーズ」の第二弾として書いた『カメレオン座の男』を基にしている。
(C)東映 (C)角川映画

上映日:2月7日(土)・12日(木)


  • 『殺人遊戯』(1978年/92分/監督:村川透/出演:松田優作)
    上映日:2月14日(土)・17日(火)・20日(金)
  • 『生贄の女たち』(1978年/82分/監督:山本晋也/出演:ハリー・リームス)
    上映日:2月9日(月)・17日(火)・20日(金)
  • 『処刑遊戯』(1979年/100分/監督:村川透/出演:松田優作、りりィ)
    上映日:2月21日(土)・24日(火)・27日(金)
  • 『俺達に墓はない』(1979年/92分/監督:沢田幸弘/出演:松田優作)
    上映日:2月8日(日)・11日(水・祝)・13日(金)
  • 『蘇える金狼』(1979年/131分/監督:村川透/出演:松田優作、風吹ジュン)
    上映日:2月22日(日)・25日(水)・27日(金)
  • 『十代 恵子の場合』(1979年/79分/監督:内藤誠/出演:森下愛子、三浦洋一)
    上映日:2月14日(土)・19日(木)
  • 『ヨコハマBJブルース』(1981年/112分/監督:工藤栄一/出演:松田優作、辺見マリ)
    上映日:2月9日(月)・10日(火)
  • 『化石の荒野』(1982年/123分/監督:長谷部安春/出演:渡瀬恒彦)
    上映日:2月22日(日)・26日(木)
  • 『友よ、静かに瞑れ』(1985年/103分/監督:崔洋一/出演:藤竜也、原田芳雄)
    上映日:2月15日(日)・19日(木)
  • 『それから』(1985年/130分/監督:森田芳光/出演:松田優作)
    上映日:2月23日(月)・24日(火)
  • 『早春物語』(1985年/96分/監督:澤井信一郎/出演:原田知世)
    上映日:2月16日(月)・18日(水)
  • 『黒いドレスの女』(1987年/100分/監督:崔洋一/出演:原田知世)
    上映日:2月8日(日)・12日(木)

『東映セントラルフィルムの栄光 プロデューサー黒澤満の軌跡』
2009年2月7日(土)~2月27日(金)

会場:シネマヴェーラ渋谷(東京都渋谷区円山町1-5 Q-AXビル4F)
料金:一般1,400円/会員・シニア1,000円/大学・高校生800円/中学生以下500円

【トークショー開催】
2009年2月7日(土) 17:50
ゲスト:阪本順治監督、丸山昇一(脚本家)
※上映時間、トークイベントなどの詳細につきましてはシネマヴェーラ渋谷公式ホームページをご覧ください。

阪本順治監督『カメレオン』(2008年)予告編

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