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2009-01-27 14:09


装丁から見る原研哉のデザイン哲学―吉祥寺で展覧会開催

作家・原田宗典氏のデビュー作品の装丁を手掛けたのは、グラフィックデザイナーの原研哉氏である。
装丁から見る原研哉のデザイン哲学―吉祥寺で展覧会開催
原田宗典「吾輩ハ苦手デアル」1992年(左)、原田宗典「青空について」1999年

無印良品のアートディレクションや松屋銀座リニューアルプロジェクト、愛知万博のプロモーションなど多岐な活動で知られるグラフィックデザイナー・原研哉氏の展覧会『原研哉デザイン展 本 ~友人、原田宗典がモノ書きだったおかげで。』が、武蔵野市立吉祥寺美術館にて3月1日(日)まで開催されている。

原氏と作家・原田宗典氏とは高校時代からの友人で、その縁もあり本の装丁を手掛け始めたという。本展では、「本」をテーマに、原氏がこれまでに手掛けた小説や作品集などの装丁デザインが展示される。

原研哉装丁
左より、原研哉「ポスターを盗んでください」1995年、姫野カオルコ「ラブレター」1996年、伊井直行「星の見えない夜」1991年

原氏は、2000年以降に展覧会の企画制作を手掛け、日用品のデザインを考え直す「RE DESIGN 日常の21世紀」や、人間の感覚の探求をテーマとして「HAPTIC 五感の覚醒」、日本の人工繊維の可能性を表現する「TOKYO FIBER '07 SENSEWARE」を世界各地で開催するなど、デザイナーの枠にとらわれない独自の活動をしている。
また、2004年には「デザインのデザイン」を上梓、デザインということばが横行する現代をスマートに分析し、デザインの原点を提示した同書によってサントリー学芸賞を受賞。さらに2008年には同氏のデザインを象徴する色でもある白についての考察を著した「白」が刊行され、話題を呼んでいる。

電子メディアの普及した今日、書籍とは、紙とはなにか、推敲を重ねて生み出された「情報の彫刻」により原研哉のデザイン哲学を紹介する。


『原研哉デザイン展 本 ~友人、原田宗典がモノ書きだったおかげで。』

会期:2009年3月1日(日)まで

会場:武蔵野市立吉祥寺美術館(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-16 FFビル(伊勢丹新館)7階)
開館時間:10:00~19:30
休館日:1月28日(水)、2月25日(水)
入場料:100円(但し、小学生以下・65歳以上・障害者の方は無料)

詳細は武蔵野市立吉祥寺美術館ホームページよりご覧ください。

2008年に開催された「白」原研哉展(今回の展示ではありません)

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