『サーチャーズ2.0』より (c)2007 COWBOY OUTFIT, LLC PRODUCTION
『レポマン』『シド・アンド・ナンシー』の鬼才アレックス・コックスが帰ってきた。5年ぶりとなる新作『サーチャーズ2.0』は自身が愛するウエスタン/マカロニ・ウエスタンのスタイルを通して描くオフビート・コメディだ。
「マカロニ・ウエスタンの影響が見られるのは、対決の場面だと思う。その構造は、セルジオ・レオーネのほとんどの映画のフィナーレとよく似ている。特に『続・夕陽のガンマン』では、3人の男のいわば“アパルトヘイト(分離)”が描かれている。でもこの映画では、21世紀の現代だから4人の間のアパルトヘイトを描こうと思ったんだ。女性も入れた。もっと面白くなるからね」
インディペンデント製作にこだわり、ジャンルムービーにしたことにも意図があるとアレックス・コックスは語る。 「私が興味を持っているのは、我々欧米の文化が資源を巡る大国と交戦状態に入っているということなんだ。それが理由でアメリカはイラク戦争を起こし現地に足がかりを作った。だから、そういう映画をハリウッドで作ることは不可能だ。そこで、そういう問題を議論できるような話をひとつのジャンルの中で描くことにした。ジャンル映画ならそれも許される。観客を楽しませている限り、少々の政治的メッセージや議論は許されるんだ」
『サーチャーズ2.0』
2009年1月10日(土)よりアップリンクX、吉祥寺バウスシアター、横浜シネマジャック&ベティにてロードショー
監督・脚本・編集:アレックス・コックス
エグゼクティブ・プロデューサー:ロジャー・コーマン
出演:デル・ザモーラ、エド・パンシューロ、ジャクリン・ジョネット、サイ・リチャードソン、ザン・マクラ―ノン
2007年/アメリカ/96分
提供:JVCエンタテインメント 配給・宣伝:アップリンク
初日限定、特別併映あり!
『アレックス・コックス・イズ・バック』(約20分)
2008年11月に来日したアレックス・コックスに密着したドキュメンタリー。単独取材、横浜、東京で行ったイベントなどを通して彼の溢れる映画愛、ハリウッド・映画業界に反抗し続ける生き様、貫き続けるインディペンデントスピリッツの原点を探る。田口トモロヲ、永瀬正敏などにも取材を行い、アレックス・コックスの人物像に迫る。
・渋谷アップリンクX:1月10日(土) 13:00~/21:00~
・吉祥寺バウスシアター:1月10日(土) 21:15~
・横浜シネマジャック&ベティ>:1月10日(土) 20:00~