『映像夜間中学』とは、特殊漫画家・根本敬氏の講義と各種秘蔵映像の上映を通して、気まぐれな“因果”の性質を学ぶために開校されたDeep(泥沼)でヒップ(放屁)でクール(狂)な「空気中の見えない文字を識字する」能力を養う学校だ。
2000年のスタート以来、今や渋谷のアップリンク・ファクトリーきっての老舗イベントとなっている。が、今回初めて渋谷の地を離れて、横浜・黄金町の映画館シネマ・ジャック&ベティで開港(校)されることになった。これはちょっとした事件だ。さっそく、根本敬さんにお話を伺った。
東急東横線沿線に生まれ、現在は横浜市在住の根本氏にとって、横浜とはどういう街なのか。
「疲れた時は崎陽軒のシューマイ弁当が浮かび食べると回復するんです(笑)。そりゃさておき、まず改札口を抜けあの地下構内の雑踏の空気感がもう圧倒して来て、そこからもうね、東京とは根本が違うと感じました。子供心というか、その頃から。何かの分泌物が蒸気し充満したようなネットリとした…。今、住んでいる横浜は後付けの横浜。新興住宅地で純粋に「横浜」じゃないけど、どこか妙。でも、本・横浜とも御縁は多々あって、80年代には当時 “都民”ながらタウン誌『浜っ子』で色んな事をさせて貰い、また90年代は番組終了迄TVK『ファンキー・トマト』のレギュラーだったんです。ファントマは夜7時からの生放送でそこ狙ってオープニング直前に入り、打ち合わせ無しに、内容明かさずまま本番。東京だったら問題になるネタも不問に伏し、寛容。懐深くて2回しか怒られなかったかな(笑)」
横浜での初開催にあたっての意気込み、そしてお客さんへのメッセージを。
「若い読者の方は無論、“昔ファントマ見てた、浜っ子読んでた”という方達にも、もし記憶の片隅にあったら是非ご来場頂き、一声掛けてくれたら嬉しいですね。当時やってたような事も、ソレナリにまあ、進歩はさておきかなりの“深化”だけはしてますから。でも黄金町で出来ると聴き驚きました。タマちゃんがあの辺の川に現れた事があったでしょ?実はタマちゃんの大ファンで気になってたんですよ、あの辺(笑)」
4年に1度のほぼ幻の日に、ヨコハマ・黄金町で根本氏持ち寄りの映像とその解説を通して、根本マンガの世界を巨大スクリーン越しに体感してみよう。
尚、このイベントを記念して根本さんの個展やミニツアーなどの関連企画が2月23日~29日、会場近くの「聴き舎」にて開催される。
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『根本敬の映像夜間中学 ヨコハマ☆黄金町分校』
2008年2月29日(金)
開場19:30/開演20:00(22:30終了)
料金¥1,999
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◆シネマ・ジャック&ベティHP
http://www.jackandbetty.net/
◆根本敬HP
http://www011.upp.so-net.ne.jp/TOKUSYUMANGA/
◆アップリンク
http://www.uplink.co.jp/