2015-03-28

木村文洋監督 「愛のゆくえ(仮)」(ポレポレ東中野)を観て。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

出演:前川麻子 寺十吾

2人芝居の舞台も、映画になるんだ。気合いを入れれば。これは、かなりの力作。
よくぞやってくれた。モノクロの画面からひしひしと伝わってくる、男と女の微妙な緊張と堕落。諦観と希望、いや夢か。もはや「抱く」「抱かれる」という原点にしか、その愛を見いだせなくなってしまっている2人。洗濯機の前で全裸になる前川麻子に、触れようとする寺十吾のやるせなさ。前川麻子の説得力が内包された肉体。いいなあ。このシーンは、舞台では存在したのだろうか。あったとしたら、それも凄いけど、映像だから出来たシーンだと思う。ラストの「グッバイ・マイ・ラブ」が、結末のモヤっと感を払拭してくれた。心地よい爆音がうれしい。あのカフェという空間でよくぞ音量を許してくれたなあ。エライぞ。ポレポレ。

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大倉順憲

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