「美輪明宏…」を観て思った事は、あれ?どうして彼の被爆体験などがないのだろう?
でした。
ドキュメンタリーなのだから、もっと彼の若いころを描いて欲しかったなぁというのが私が一番強く感じた所です。
その後、この映画や宮沢りえさんの「MIWA」という演劇のプロモーションの為かタイムリーにNHKでも彼の番組をやっていましたが、その際はやはり被爆体験を語っていましたし、ご苦労された事も語ってらっしゃいました。
フランス人監督に取らせたのも、多分こういう所をあまり語りたくはないからなのかな…
いずれにせよ、この映画を観たフランスや外国の若い人々は改めて日本人に関心を持つでしょうし、文化にも目覚めるでしょうと思いました。
ところで、今の若者に美輪明宏と言えば「オーラの泉」のイメージで今の姿が強いと思いますが、私の若い頃はやはり「天井桟敷」で実に妖艶ですっかり魅了されましたね。
ご活躍の陰には多くのご苦労があったと思われますが、何度枯れそうになっても再び生き返る、そんな強い生命力をお持ちの方で、ご自身もそのパワーの源は「使命感」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。
彼のどんな作品を観ても聞いても読んでも、生きる勇気と己を奮い立たせてくれるそんな元気をいただけて本当にありがたいですね。
美輪さんは間違いなく日本を代表する芸術家でありメンターでしょう。
多くの方々がこの映画に触発されて、自己表現を躊躇しなくなればいいなぁと思いました。