「私は宿命的な放浪者である。私は古里を持たない…したがって旅が古里であった」
宿命かあ。何故か、憧れに思うところがあるけどなあ。定住って苦手だから。
高峰秀子はバケモノかと思うほど変身する女優だ。これがあの「カルメン故郷に帰る」と同じ女優さんなのか。これだから女優はオソロシイ。クワバラクワバラ。ケーシー師匠が一目惚れして、芸名にしたのもわかる。(それほど化けていたのだろう)宝田明が憎らしいほどダメ男を演じているのが良い(後年のキザ男のイメージではない)1シーンだけ、こっそり橋爪功さんがセリフ無しで出てるのも気になる(たぶん映画初出演)。成瀬監督の女優の使い方に感心。溝口監督よりいいんじゃないか。