2012-08-30

『モンサントの不自然な食べもの』クロスレビュー:食糧を通貨にする企業 このエントリーを含むはてなブックマーク 

大地と太陽の恵みを受け、私たちの体をつくる食べ物。それがいつの間にかモンサントという巨大な王国の通貨になっていた。そんな印象の作品。

作品の冒頭はモンサント社の除草剤を愛用する農家の賛辞で始まる。遺伝子組み換え大豆のみが生き残り、他の植物を都合よく除草してくれるモンサント社の除草剤は、確かに便利そうだ。
しかし話が進むにつれて分かってきたことは、人体や環境への安全の確保が後回しになっていること、そのチェックの甘さを不当な手段で隠していること。

不当な手段というのは、規制緩和を求めるために政界に贈賄すること、危険性を見抜いた科学者を学術界から抹殺することなどだ。もう倫理も道徳もない。あるのはただただ貪欲な金銭欲だけだった。

こんな会社が今世界中の伝統農業を駆逐し、世界の食糧の全てを手中におさめようとしている。このまま彼らの不道徳な侵略を許したら世界の飢餓人口は億単位で増えるだろう。
食糧は未来を創る糧であり、決して拝金主義者の侵略の対象になってはいけない。

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shu-y.

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