2012-05-24

『ギリギリの女たち』クロスレビュー:母は強い このエントリーを含むはてなブックマーク 

両親亡き後、高校生だった三女を気仙沼に残し、生家を捨て、でていった長女と次女。
長女と、次女、そして三女が、それぞれの事情を抱え、実家に戻ってくるところから物語ははじまります。

姉妹が別々に暮らすようになってから15年、紆余曲折がありました。

中でも、「かよわい女を売りに生きてきた」というワンピースの似合う(ある程度の年齢になって、ワンピースを着るのは、生活の余裕があったり、「女性であること」を大切にする方のように思います。)次女に注目しました。

「かよわさを売りにしないで」「ワンピースも着ずに」生きてきたので、こういった女性が気になりまして。

そして、思いました。
一番強いのは、こうした女性なんだ!と。

長女は、まだ、自分を見失っています。
三女は、恨みに恨んだ長女、次女を受入れつつ「野良猫(犬だったかも)」根性で生きていこうとします。

次女は…
「忘れるー、生きるー(以下、前向き宣言続く)」と。
しかも、所持金0円で。

一番頼りなげな、かよわそうな次女が、一番強いのです。
今までの経験上、こういった女性って、本当に強いです。
かばってあげる必要ないくらい、強いです。

そこを勘違いしている男性は、多いです(苦笑)

でも、その強さは、今は別居しているとは言え「母」だからなのかもしれません。
だからこそ「男をつくるー。子を産むー。」という発想につながります。

男をつくったことはあっても、子どもを生み、育てた経験のない長女、三女には、この発想がありません。

やはり、母は一番つよいです。

キーワード:


コメント(0)


月別アーカイブ