モンティ・パイソンの舞台版が来年あるというのだが、主演がユースケ・サンタマリア。ん~大丈夫か。気になる。エリック・アイドルが、この公演にどこまで関わっているのだろうか。それにしても1万500円の入場料は、なんとかならないものだろうか。庶民が気軽に出せる金額じゃあない。
「モンティ・パイソン」「シテイ・ボーイズ・ショー」「ラジカル・ガジべりビンバ・システム」。そして「大人計画」という、日本においてのナンセンス・コメディの流れがあると思うのだけど(ナンセンス・トリオなんてのもあったけど)、初期の大人計画は、モンティ・パイソンのバカバカしさを、鋭く継承していたと思う。松尾君自身は、ラジカルの宮沢章夫さんに「僕たちとよく似たことをやっていますね」と言ってたけど。
ビシバシステムは面白かった。西田と住田が、ジャンジャンでやってる時は爆笑したし、刺激を受けた。ふせえりちゃんになってからも、円形劇場なんかの公演はバカバカしさ丸出しで最高だったぞ。「斉木しげるショー」なんてのも、新宿107でビシバとやってたなあ。これも腹を抱えて笑った覚えがある。このバカバカしいことをやるには、やはりバカでは出来ないようだ。(あ、思い出した。円形劇場の公演には、僕の元嫁が出演していて驚いたこともあったぞ)こういうのを、知的ナンセンス・コメディとでもいうのか。「知的」というところが、演者側のアイデンティティをくすぐるらしい。「バカなことやってるけど、実は賢いのよ。あんたら、客もついてきなさい」なんつーカンジだ。でも、客がついていけない芝居なんて面白いだろうか。ついでに云うなら、「エンタテイメント」は、歌、踊り、演技が3本柱だという人もいるけど、僕は、「涙」「笑い」「お色気」だと思う。笑わせてくれ。「ナンセンス」を演じるには、大仰な演技だけでもダメだし、どこか冷めた客観的な目で自分を見つめながらパフォーマンスをしなければいけないと思う。無我夢中ではダメだということだ。そこんところ、えりちゃんは上手かった。やはり、布施絵里ちゃんは、素晴らしい女優だ。今さらだけど。
コメディは簡単なようで奥が深い。演じるには腕が必要だ。作る側としては、なかなか手が出せませんね。そんなベンキョウになった舞台でした。(あ、吉田啓子なる女優に、ふせえりのニオイを感じたけど)以上。