2011-04-13

けさの『おひさま』(NHK・震災からほぼ一ヶ月たったね) このエントリーを含むはてなブックマーク 

最近は朝イチでニュースを見ているので
(ふとんの上に起き直るのと同時に、リモコンでスイッチを入れる)、
流れでついこんなものまで見てしまっている。
きのうは地震速報のピロロン! ピロロン!が鳴ったと思ったら画面がブロックされて中断してしまったので
(その後、大きな余震がぐらぐらっと。まったく、いつまでたっても気が抜けない日々だ)
けさはきのうの分の再放送と、今日の分とで二話立て続けに放映していた。

時代は昭和初期だからのどかで素朴で、
かつ女学校が舞台なので、
「お姉さま、これ読んでください!」(Lの前身のSですね)と下級生が上級生の女子に手紙を差し出すシーンとか、
罰のトイレ掃除をしながらも、女の子どうしが仲よくなって「白紙同盟」を結成するとか、
まったくもって私の趣味的世界が展開されているが、
その仲よし3人組でよそいきの服を着て
(よそいきとかいう言葉、今でもあるの?)
親に黙ってこっそり町まで映画を見に行くところとか、
その映画館で初めての痴漢に遭ってしまうところとか、
なんだか私の若い頃とあんまり話が変わらないんだよね。
おかしいなあ、これ、いちおう私の母親よりも上の世代が主人公の物語なんだけど。

それで、その主人公が「私、太陽の(陽の字を書く)陽子です!」って言うのが、
確かこの番組の宣伝時の決めゼリフだったのだけど、
そんなにいつでもニコニコしているのは大変だろうなあと思って、
(なにぶんこの子の母親の教えが、「つらいことがあったら笑いなさい」だったかなんだかで)
女優のはつらつとした笑顔にもちょっと強制されたような元気よさしか感じられなかったのだけど、
けさの、映画館で知らない男に手を握られるシーンで、
ものっすごくいやそうな顔をして、泣きそうになったのを見たら、
急にこの女優さん(井上真央という人)に好感が持てるようになった。
その後も、タマネギにしか見えなかったその男の顔を思い出して、
「タマネギはもう一生食べません!」
とタマネギを憎々しげににらみつけながら言うところなんかも、かわいらしかったなあ。

やっぱりいつでもニコニコしている人はすてきだけど、
無理がきかない時もありますね、人間だものね。
たまには素直に怒ったり、けんかしなきゃだめですね。
それから、がまんばっかりもしないほうがいいですね。

なんて、どうしてこんなたあいもないことを書いているかと言うと、
疲れてるんですよ、私だって。ただの都民ですが。
被災地の人たちのほうがもっと大変であることはもちろんわかっているけれど、
都民だって揺れれば怖いし、放射能の脅威に脅かされているのはいっしょ。
いくら菅総理が「一ヶ月経ったのだから復興の準備をすべき時が来た」と言ったとしても、
フクシマ原発の先行きが見えない中、なんの節目も感じられない。
現に、原発間近の町、浪江町の人たちなんか、
地震の翌日に原発事故の発生で緊急避難を言い渡されてから、
いつ帰れるのか皆目わからず、行方不明者の捜索もできないままの避難所暮らしで、
まるで時が止まったままのようだ、と取材に答えていた。

もちろん、復興はいくつかの地域では始まっている。
今日は、一部の工場の生産工程が部分的に復活した、とテレビで報じていた。
それはいいことですね、地元の人たちにとっても励みになることでしょう。
でも、もうだいぶ前から、多くの人たちがこの非常事態が長期戦になることには気づいていて、
そうとなれば、張り詰めた気持ちだけではもたない、ということも肝に銘じ
(いや、実感としてもうよくわかるようになった)、
これから先も、どこかにゆるみを持たせながら乗り切っていかなければなりませんね。

そんなわけで、『おひさま』も見てます。

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Reiko.A/東 玲子

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