2010-04-26

圧巻の一言。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

今まで見てきたドキュメンタリーの中で、最も身震いした。85分の上映時間中、衝撃、戸惑い、不条理を頭の中を常に駆け巡った。この作品は、2007年ビルマで起きた僧侶を筆頭に民衆蜂起した反政府デモの様子をつぶさに伝えた作品だ。元政府側のジャーナリストであったジョシワを筆頭に数人のビデオジャーナリストが、必死の覚悟でビルマ国内の様子をカメラで回し続ける。政府側の理不尽な要求に、民衆の苦しみは頂点に立つものの、軍部による度重なる粛清に対し、民衆は「自らの抗議」というコトバを失っていた。しかしながら、今まで政治不干渉の立場を取り続けた僧侶がついに立ち上がる姿を我々は知ることが出来た。彼等は、死を恐れない。いや、死を恐れる以上に何か大きな信念を背負いながら、ひたすら歩き続けるのだ。沈黙を守った民衆も、僧侶の数が増えるにつれ、街頭に飛び出し共にデモに参加していく光景を見て思わず前のめりになる。「この瞬間を待ち望んでいた。」20年余りの時を経て、当時の学生指導者は再びデモを指揮しながらそう叫ぶ。
だが、光悦の喜びは長くは続かない。僧侶に発砲するという緊急事態に、国民は再び口をつぐんだ。明らかに背後から狙った長井さん狙撃の決定的瞬間を、固唾を呑んで見つめた。今この瞬間も、VJの戦いは続いている。我々は何が出来るのだろうか。私は、時にこの実態を思い出すことしか出来ないかもしれない。しかし、より世界が複雑さに満ち溢れている中で、自らを奮い立たせカメラを続ける彼らの勇気に「何としても生きろ。」とエールを送り続けたい。

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ノッチ

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