2010-02-06

未婚アラフォー女子の結婚への夢を、見事に打ち砕く映画です!? このエントリーを含むはてなブックマーク 

映画の中盤くらいまで、指にぎゅっと力がはいっていたことに気がつきました。
中谷美紀と大森南朋演じる夫婦を見ていて、「夫婦って3年もたつとこんなに距離感ができるものなの?」とびっくりしてしまって、知らず知らずのうちに手を握りしめていたんです。

わたしはまだ結婚していませんが、「アラフォー」の域にはいっていて、結婚に対するあせりがあったり、また結婚に対するあこがれも持っています。なのにこの夫婦は、そのあこがれを見事に打ち砕いてくれました。

夫は朝起きても、妻との接触を断つかのごとく寝たふりをしている。
妻の問いかけや日々の出来事の報告に対して、夫は「ああ」とか「うん」としか答えてくれない。
極め付きは、夫は部屋にかぎをかけてゲームに興じ、妻は携帯で呼び出すのだ・・・

日々を丁寧に生きて、家の隅々まで行きとどいた家事を行っていて、しかも自分の仕事もきちんとこなしている、こんなに完璧で美人な奥様なのに、なんで夫とうまくいかないんだろう?

ただそこが中谷美紀のうまさなのかなあ、ほんのちょっと、コワいんです。
それは、ヒステリーをまきちらすような単純なコワさじゃなくって、
夫を思うがゆえにじわっとにじみでるコワさ、とでもいうのかな。

夫の不倫相手となる池脇千鶴とは、すごく対象的でした。
池脇千鶴は、あの下ったらずな話し方で、もちもちとした肌で夫に迫っていく。
(彼女は年上の同性をイラッとさせる演技をさせたら天下一品なんじゃないかなw)
池脇千鶴と公園デートする夫が、ベンチに腰掛けるときに、彼女の丸い腰回りに
さっと目を走らせるんですよ!!

わたしは未婚ではあるものの、自然と妻の立場に肩入れしてみていたんですが、
「この奥さんって夫はコワいって思うのかな」とか
「こういう女子はかわいく見えるのかな」とか、
夫の立場だったらどうなんだろう、って感じました。
男性の意見もぜひ聞いてみたい!

映画をみている最中は、感覚がずれていったあげくにW不倫までしてしまうこの夫婦の関係って、「スイート」っていうより「ビター」なんじゃないの?って思ってたんです。
だけど、終盤に、妻が不倫相手に向かってはく「夫婦関係を守るために嘘をつく」って言葉が
妙に心に響いて、「スイートリトルライズ」っていうタイトルの意味が、ストンと落ちました。
この嘘により、夫婦がどういう結末(あるいはスタートともいえるのかな)を迎えるのかは
ぜひ劇場で見てみてください!
とりあえず、わたしは、結婚生活への希望はまだ持ち続けることができましたw

中谷美紀が、ちょっと浮遊した感じの役柄な分、池脇千鶴ふくめ、脇を演じる女性陣の
リアルな感じがすごくよかったです。
特に、妻の不倫相手となる男性の彼女を演じた安藤サクラ。
男を寝取られた女性なら、誰しも共感する役どころだと思うんですが、いかんせん相手が
中谷だもんなあ・・・とも思わせてしまう、演技もビジュアルも見事にはまりましたね。

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yoko

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“北京に住んでいましたが日本に帰国したばかりです”


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