2009-12-11

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タイトルからイメージするような民族音楽的な作品ではなく、むしろ前作「青い蝶」で聴かせてくれた、柔らかなヴォーカルのボッサ~ジャズ+電子音という構成に近い作品に仕上がっている。
映画「バオバブの記憶」で描かれたような、アフリカという大地に暮らす人々の日常(もちろんそこには喜びも憂いもある)を彼らしいサウンドで再構築したという表現が近いだろうか。
前作では非常に豪華なゲストヴォーカルが話題だったが、今作では大半の楽曲を一人の女性が担当しており、これが全体の統一感を生み出し、非常に心地よい時間を作ってくれる。
資料から推測するにOpala(山本のりこ)さんではないかと思われる。恐らくボサギターも彼女の手によるものなのだろう。彼女もとても素敵なアーティストのようだ。

しかし個人的なハイライトはインストである#9「Tete A Tete」だ。水滴の音からインダストリアルな打ち込みへと変化し、印象的なピアノリフが被さる。抑制したメロディが後半に希望を感じさせる展開へとつながる瞬間が非常に気持ち良い。いや、あくまで僕の耳にはそう聴こえたという話だが。
日曜の午後に、部屋をきれいに掃除して、ちょっと贅沢なコーヒーを淹れて、ソファに深く座って聴きたい感じ。

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yuma

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