2009-01-05

罪とか罰とか このエントリーを含むはてなブックマーク 

私がこの作品を観たいと思った理由の1つがコメディアンヌとしての成海璃子を見たかったこと。そして、もう1つが予告編を観た時の何とも言えぬ空気感に惹かれたことである。

前半は笑いの要素を散りばめ、何の脈絡もなく、いや、何の脈絡もないかのように話が進んでいく。
主演級と呼べる俳優が次々と登場し、個々にインパクトの強い演技を見せてくれる。
それでいて後引く強烈な印象を残さない辺りはさすがと言うほかない。

ケラ監督の作り出すシュールさとある種の毒を程良く持つバランスの良い“笑い”は独特の世界観があって気に入ったし、会話のテンポ・セリフ・空気感…どれをとっても面白かった。

そして、後半。
脈絡がないと思われた登場人物たちが一気に繋がり始めるところから“やられたな”とは思ったが、エンドロールが流れた瞬間は“やられたな”を超えて鳥肌が立った。上手い。
綿密な脚本だったのだと、前半の脈絡のなさはむしろ後半の展開を加速させる最大の武器だったのだと、そこで初めて気付かされる。
この脚本の巧妙さは、ぜひ鑑賞して確かめて、そして驚いて欲しいと思う。

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ぴょん

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ぴょん

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