2022-01-14

クリント・イーストウッド監督「クライ・マッチョ」(試写@一ツ橋ホール)を観て。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 カウボーイハットで馬にまたがるイーストウッドを観れば、もう文句は言えない。
 90年の人生を謳歌するイーストウッドと往年のマカロニ・ウェスタンに対する郷愁が交差しながらストーリーを追うが、案外平坦なお話だった。もう、役柄なのか実像なのかわからん極地に来ているぞイーストウッドじいさん。少々腰と背中が曲がろうとも、マグナムをぶっ放すハリー・キャラハンの姿が重なってしまい猫背矯正されてしまうし、若いチンピラを右ストレート一発でのしてしまうのも、疑問を感じることもなく溜飲が下がってしまう。他の俳優たちも、知らない人達ばかりなのだが(俺が知らないだけだけど)皆、名優で、名演技に見えてしまう。恐ろしいぞイーストウッド。何か魔術でも身に付けられるのか、ジイサンになったら。

 小学生の頃「太陽にほえろ!」を観てショーケンに憧れたけど、大スター石原裕次郎は、ただの小太りのオッサンにしか見えなかった。今だにそうだ。ひと世代前の人達のスターだったらしいけど。加山雄三だってそうだ。なんだあのニヤケた湘南のボンボンめ。今の若い世代は、イーストウッドを見て、どう思うのだろうか。

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大倉順憲

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