大倉順憲さんの日記
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2022
5月
16
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佐向大監督 「夜を走る」(テアトル新宿)を観て。
先日、大杉漣さんの奥様から電話を頂いた。新作映画のお知らせだった。 亡くなった大杉さんが企画していた作品だという。観に行かない訳にはいかない。 遺作となった『教誨師』には、小振りながら昨今の日本映画には無い、目を見張る底力があったし、遺作で『死刑囚を見送る』という役柄を演じた大杉さんに、何かカルマのようなモノを見ていたからだ。 「もちろん観させて頂きます」と電話を切った後…ああ、...
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2022
5月
15
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メディアミックス・ジャパン企画 浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」(新宿紀伊國屋ホール)を観て。
笑いをとることがコメディアンの専売特許であった時代は、もうとっくに終わっている。 生きづらかったのだろうか。個人としては生きていけなかたのだろうか。芸を煮詰めていけばいくほど、自信を喪失し、『使い捨てのテレビタレント』だということに気付き、これからの居場所が見つけられなかったのか。 <笑いの影に涙あり>。彼を適当に使っていた、テレビマンにも責任を感じてほしい。 「つまんねえな」「オチ...
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2022
5月
10
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PARCO PRODUCE 2022「エレファント・ソング」(渋谷PARCO劇場)を観て。
作:ニコラス・ビヨン/演出:宮田慶子 翻訳劇って、どうして『海外ドラマの吹き替え』の様なセリフ回しになってしまうのだろう。 <ジェームス>や<ピーターソン>を、<高橋>と<小林>にしちゃダメなのか。ダメだよな。 いろいろと権利問題があるンだろうな。 『精神病院の中で起こった事件の心理スリラー』と聞いて、期待していたのだが… チラシのコピー『衝撃的な結末』も如何なものであったか。...
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2022
5月
04
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朗読劇「リスナーたちの星空」(新宿紀伊國屋サザンシアター)を観て。
脚本・演出:土田英生 朗読劇は、むずかしい。台本を読めば良いのだけど、それだけじゃあ観客は飽きてしまう。 それではと台本を持って動いてみたら、これは舞台の立稽古に見えてしまう。 100本程の朗読劇公演に関わって考えついたことは、朗読劇は『朗読芸』なら成立するのではないだろうかということだ。台詞の抑揚、緩急の付け方、目線、そして間。 演者それぞれの声の質を生かした技を出し合い、時...
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